COVID-19の感染予測をシミュレーションで理解する

いろいろ調べ物をしていたら、まさに今話題のCOVID-19のような、感染をシミュレーションするモデルがあることを知りました。

SIRという感染シミュレーションです。免疫がない感染可能性がある(S)→感染者(I)→回復して免疫を獲得した人(R)という状態遷移を示します。シンプルなモデルのようですが、これでどのように感染が広がり、収束していくかをシミュレーションすることができるようになります。

こちらにpythonでシミュレーションできる記事がありますので、興味がある方はやってみると良いでしょう。自分も写経してみました。

感染病の数学予測モデルの紹介 (SIRモデル) – Qiita

いくつかパラメータがあるのですが、感染率が高いと当たり前ですが収束に時間がかかることがわかります。

こちらと

こちら

 

感染率を倍にすると、感染者数も倍以上になりますし、増えていくスピードも急速です。

さらに、感染後の回復率が低くなると、さらに感染者が増え、収束するまでの時間がかかるようになります。

 

感染者数は一時的に急増すると、限りある医療資源にアクセスできなくなるため、この感染スピードをゆるくする必要があります。

よく言われている医療崩壊を防ぐ、というところですね。

 

ちなみに、こちらでGUIにもできます。

SIRモデル計算プログラムをGUI化する – Qiita

 

そして、自分でやるのが面倒な人は、こちらの記事をご覧ください。SIRモデルよりもっと詳細なモデルでシミュレーションした結果が公開されています。

都道府県ごとのシミュレーションによる検討 – COVID-19情報共有 — COVID19-Information sharing

 

全ての都道府県があるわけでは無いですが、これまでの感染者のデータを見ながら、モデルを検証し、今後の推移もシミュレーションされています。

シミュレーションではないですが、ダッシュボードでデータを見ることもできるようになっています。都道府県ごとの感染者数や検査数の推移がわかるようになっています。素晴らしいですね。

東京都のオープンソースを活用した新型コロナウイルス感染症対策サイトの紹介 | 政府CIOポータル

MaaSが世の中に浸透したら社会はどう変わるか「Beyond MaaS」

MaaSという言葉をいろんな場面で目にすることが多くなりました。

2019年はMaaS元年だった

Googleトレンドでみると、日本でMaaSというキーワードが認知され始めたのが2018年、検索ボリュームが大きくなったのは2019年。まさに2019年が日本での「MaaS元年」であったと言える気がします。

日本でも海外でも、いろんな形で実証実験が行われていたりします。

MaaSについては、以前この本を読みました。

MaaSが都市と地方の交通事情を激変させるかもしれない

 

今回、その続編として「Beyond MaaS」が出ていました。

MaaSはいろんな業界を変革していく

前作はMaaSの動きはわかるものの、それによって社会がどう変わっていくのかを具体的にイメージするのは少し難しかったのですが、今回はそれによっていろんな業界を巻き込んで、どう変わっていくのかを踏み込んで理解できる内容になっています。

本書で取り上げられている業界を見ると、その幅広さがわかるものです。

鉄道
バス
タクシー
航空

住宅・不動産
観光
医療・介護・ヘルスケア
飲食・サービス
小売り
電力
モバイル・通信
フィンテック・金融
保険
広告・プロモーション
ゲーム・イベント
シェアオフィス・働き方改革
物流
災害・防災
農業

それ以外でも、MaaSビジネスがどういうプレイヤーで構成され、それぞれがどういう役割や商流になるのかも示されています。曖昧な雰囲気の漂うMaaSですが、自分がどの立ち位置を目指すのか、どういう影響を受けるのかもイメージできるようになります。

自動車業界はどうなるかといえば、結構な危機感が示されています。

もうお気づきかと思うが、自動車メーカーはMaaSのエコシステムを形成するプレーヤーには入っていない。サービスドリブンで考えた時、重要なのは交通事業者(より広くはモビリティサービスプロバイダー)であり、自動車メーカーを含め、乗り物自体をつくる企業は二義的な存在と見なされている印象だ。

 

こういう状況になると、今の自動車会社を頂点にしたピラミッド構成が崩れてしまうことに、大きな危機感を自動車メーカーは持っているのだと思います。

MaaSは都市と結合する

MaaS界隈を調べていると、だんだん話は「都市」の問題へスライドしていきます。

再度Googleトレンドをみると、スマートシティという単語を2018年頃にMaaSが逆転しています。しかし、スマートシティ自体も検索ボリュームはあがってきています。

ということで、今後はMaaSと合わせてスマートシティの議論ももっと活発になっていくでしょう。最近だと、トヨタとNTTが業務資本提携しましたしね。

NTTとトヨタ自動車、業務資本提携に合意 | コーポレート | グローバルニュースルーム | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

都市OSを構築し、プラットフォーマーのポジションを真剣に取りに行く表れですね。

都市という話でいえば、MaaSは都市部だけのものか?という問いに対して、ルーラルMaaS(郊外型MaaS)という考え方、事例も紹介されています。どのエリアであっても、これからもっと変革が起こるでしょう。

 

MaaS界隈はこれからもっと盛り上がりそうですね。

東海圏の国立大学の基金の額を調べてみた

最近読んだシン・二ホンで、アメリカと日本では大学の基金の規模が全く違っている、という話がありました。

大学の基金とは

大学の運営資金として寄付が注目されますが、最近は基金での運営という形も増えているということです。

大学基金(だいがくききん、英: University endowment)とは、大学基盤の整備、企業・社会との連携、研究成果の活用支援、学生のための厚生施設整備、各種学生支援などを推進するために設けられた基金である。
大学基金 – Wikipediaから引用

 

そして、実際の基金の額は、こんな感じで差があります。

ハーバード大学(米国):3兆8,800億円 イェール大学(米国):2兆4,936億円 プリンストン大学(米国):2兆1840億円 ケンブリッジ大学(英国):8,820億円 オックスフォード大学(英国):7,254億円 慶応義塾大学:481億円 早稲田大学:274億円 東京大学:100億円 注:1ドル=120円、1ポンド=180円で換算。東京大学は平成27年3月時点、それ以外は平成25年度実績 このように、世界トップのハーバード大学の基金は、日本のトップである慶応義塾大学の基金の約80倍という巨大なものとなっています。
大学に寄付していますか? 日本の大学基金はどれだけ少ないのか 100億円超を寄付した日本電産の永守社長に見習いたい | LIMO | くらしとお金の経済メディアから引用

 

東海圏の大学の基金はどうなってる?

気になったので、東海圏にある大学の基金もあるのかな?というので調べてみました。対象は国公立大学です。ただ、基金化されてないところ、基金という名前はあるものの額が公表されていない大学もあったので、一部だけになっています。

大学名基金額(百万円)
名古屋大学16,0952018
名古屋工業大学9512018
三重大学4022018
豊橋技科大学832017

 

これを見て一番驚いたのは、名古屋大学の基金の額が飛びぬけて大きいことですね。東京大学よりも大きいです(東京大学は148億円)。

一方で、それ以外の大学は桁が一つも二つも違っており、今後の大学の発展を考えたときに、強い大学とそれ以外で二極化していくのでは、というのが気になりました。

 

あと、名古屋大学と岐阜大学は、法人としては一つになることが発表されています。この4月から法改正に合わせて動くようです。

岐阜大と名古屋大、改正法受け2020年4月新法人設立 | リセマム

 

額が違っていたり、他の大学の基金をご存じの方がいれば、ぜひ教えてください。

「シン・ニホン」を読んで日本の現状と未来を考える

多忙を理由に、ほとんど書いていなかったブログですが、その間でも少しずつ本は読んでいます。で、最近ようやく「シン・ニホン」を読み終えたので、熱い気持ちが収まらないうちに、感じたことを書き留めておこうと思います。

「シン・ニホン」を楽しみにしていた理由

そもそも、なぜこの本の発売を知ってからずっと楽しみにしていたかといえば、この本を書いた安宅和人氏は、いまでもビジネス書の名著である「イシューからはじめよ」の著者であり、Yahooのデータサイエンティストであり、様々な国の機関にも名を連ねている方だからです。

この「イシューからはじめよ」は本当に名作なので、読んでない人はぜひ読んでほしい。数年に一度は読み返してます。

イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」

データサイエンティストであり、コンサルタントでもある方が、膨大なデータから導く課題ドリブンの日本改革アプローチを書いたのが「シン・ニホン」です。そりゃ期待せずにはいられないでしょう。

期待通りというかそれ以上に、様々なデータに基づいた分析の上に、これからの日本社会に対する提言がなされていました。

世界から取り残されている日本

冒頭からガツンとやられるのは、課題の捉え方。日本が世界の競争環境においてどのような立場になっているのか、競争軸のどの点で負けてきているのかが、痛いほどよくわかります。

こういう表現が出てきますからね。

手なりでこれからもある程度以上に豊かな国でいられ続けるのか」という問いについて言えば、ほぼNOであることは答えが出ている。ここまで見てきたとおりの現状で、このまま経済的な推進力を失ってしまえば、この国はそれほど遠くない未来に半ば中進国になることが見えているからだ。

 

もう既に日本は、先進国で居続けることは難しいと言わざるをえない状況なんですよね。

例えば、人材育成への投資の話。

一方で、日本は経済規模に比して歴然と人材投資をしていないことが明らかになっている。2000年代を例に取るとG7内での標準的なレベルの7〜8分の1に過ぎない(図2‐16)。多くの経営者は日本の学校教育には期待していないと言いながら、自分も人材開発にリソースを投下していないのだ。おそらくここで浮いた費用が残業代になっているという悲しい現実が推測される。

 

日本の若者に、投資が十分回っていないことが示されています。未来を作る人たちに十分なお金が回っていない社会というのは、将来への希望が見えないのでは・・・。

あとは、こういう話ですね。

しかも人材の質に大いなる課題がある。大半がシステムインテグレーター(SIer) における古典的なプログラマー、コードを書く人(coder) といった人材であり、研究と開発のギャップを乗り越えられる人が少ない。すなわち、自然言語処理や機械学習などの研究・実験環境を、堅牢で大規模かつリアルタイムの本番環境につなげられる人材が足りていない。また、高速データ収集、分散環境、ロギング周りの仕組みを作れて、回せる人が極めて限定的という課題もある。言い換えれば、大量データを処理するデータエンジニアリングに熟達した人材も足りていない。

 

こういう指摘がバンバン出てきます。詳細はぜひ本書を読んでいただくとして、簡単にいえば、若者や先端技術への投資がとても少なくなっているのです。これが非常に厳しい。

今のままでは、社会を継続的に続けていける構造になっていない。その危機感に包まれていきます。

事実を受け止めることの重要さ

最近、別の本でジャレド・ダイヤモンドの「人類の危機」を読みました。

近代に起こった人類史の中で、著者が取り上げた各国の「危機」に対して、どうやって乗り越えられるのか、重要なことは何かが分析されているのですが、その中に日本の明治維新もひとつのケースとして取り上げられています。

そして重要なことのひとつに、「危機を受け入れる」というのがあるんですね。

これはシン・ニホンで書かれていることとまさに共通していて、今が日本の重要な転換点だとすれば、その事実を多くの人が知り、そして受け入れる必要があるということなんじゃないかと思います。

 

お金の配分を未来へ

ではどうしたら良いのか。シン・ニホンではそういう点もしっかり書かれています。例えばこちら。

子どもたちが我々の未来であることは間違いない。彼らが生まれたときからせめて成人になるまでは、月に5000円でもいいから国(コミュニティ全体) が積み立て、それを運用するという仕組みに変える。子どもたちの将来不安は劇的に解消するし、自分たちがこの社会にとって本当に大切な存在だということを深く実感できるだろう。年間100万人、一人年間6万円だとすると、一学年600億円。 20 学年分で1・2兆円と、今の社会保障給付費の約1%だ。年金総額が年間 60 兆円近いことを考えればこのぐらいの投資は未来に向けて行うべきではないだろうか。

 

最後のように、具体的な数字と、全体感の中でどれぐらいの割合なのかも示されているのがポイントですね。非常にリアリスティックであることがわかります。

こういう教育や新しいテクノロジーへの投資配分を増やしていけるのではないか、という希望も持てます。

 

自分が社会へ還元しなければいけない世代になってきていることを実感してきています。具体的なアクションを行い、未来につないでいくことをしなければ。

 

 

ガソリンスタンド数の推移をみて、モビリティの将来を考える

「モビリティと人の未来」という本を読んでいるのですが、その中で電気自動車の普及は、過疎地のガソリンスタンドの減少に伴っても必要になる、という記載がありました。

確かにガソリンスタンドの数は減っている印象があるのですが、実際どの程度かを調べてみました。

ガソリンスタンドの数は大きく減少している

全体の推移

経産省のデータをみると、ガソリンスタンドは確かに減少しています。

平成30年度末揮発油販売業者数及び給油所数を取りまとめました|石油製品の品質確保|資源エネルギー庁

1993年をピークに、この30年で半分近くも減少しており、驚異的な減り具合です。

都道府県別のガソリンスタンドの数

都道府県別でみると、北海道が全国で一番多くなっていて、次が愛知県です。人口と比例しているのではなく、場所によって車の必要性が異なるからだと思われます。

実際、都道府県で車の保有率は異なります。当然ながら、都市部では保有率が低く、郊外に行くほど保有率は高くなっています。

自動車の所有率が高いのは「長野」と「群馬」、圧倒的に低い「東京」 – シニアガイド

これをみると、全体で減っていくトレンドはあるものの、地域によって違いが生まれそうです。

車両の保有台数と関係があるのではないか

ガソリンスタンドの特性から、車の流通されている台数と関係があるのではないかと思ったので、車の保有台数を調べてみることにします。データはこちらを参照しました。

自動車保有台数 – 一般財団法人 自動車検査登録情報協会

全体の推移

こちらが車両台数の全体推移です。

車両が減っているから、ガソリンスタンドも減っているのかと思って調べてみたら、車は減っていないんですよね。どういうことなんでしょう。

この内訳をみてみると、貨物車両は減っているのですが、個人所有が増えています。さらに詳しくみてみると、個人だと高齢者や女性の免許保有比率が増えており、これらの層の車保有が増えていったことが、全体の車両台数の増加を押し上げているようです。

経済産業省:交通需要の展望

 

この数字をみると、車の台数は全体で増えているのに、ガソリンスタンドは減っているという事実が見えてきました。

ガソリンスタンドの経営環境

ガソリンスタンドは、どうやら複合要因で経営体力が弱っているようです。

5年ぶりの倒産増「瀕死」のガソリンスタンドを救う方法とは? – M&A Online

車の低燃費化、法律改正による設備投資の重荷、セルフスタンドの隆盛などですね。つまり、単純な車の台数や人口の影響だけでなく、利益確保が難しくなっていることも、数が減っている要因もありそうですね。もちろん過疎化によって、局所的にニーズが減少してるところもあると思います。

 

冒頭の「モビリティと人の未来」では、過疎地域ではガソリンスタンドの数が減っていくことで、電気自動車の必要性が増加する、という論点が出ていました。電気自動車に転換していくには、ガソリンスタンドなどの社会インフラの転換が重荷だと思っていましたが、こうやってガソリンスタンドが減少している状況をみると、逆に促進していかないと交通手段がどんどん限定された地域が増えていくのかもしれません。

GlideでGoogleスプレッドシートからアプリを30分で作ってみたら世界が開けた

最近ネットをみていると、NoCodeという言葉を目にする機会が増えてきました。

新しい潮流「NoCode」って何?

以前から、IFTTTなどサービスを連携するものはありましたが、そのようなものを組み合わせながら、より簡単にサービスを実現する方法をNoCodeというそうです。

NoCodeのツールなどを紹介する、こういうサイトも登場しています。

A curated directory of resources, tools & hacks for non-techs

 

日本語だと、こちらがわかりやすいです。

NoCodeというツールを活用する。|三上蒼太 | yenta by Atrae|note

 

「NoCode」という名前の通り、コードを書かなくても、ECサイトやモバイルアプリをクイックに作ることができるのです。コストも低くて済みます。NoCodeでシステムを構築する企業まで登場してきていますね。

BOLT|国内初のNoCode(ノーコード)特化型WEB開発サービス

 

サービスの種類が増え、いろんなサービスを組み合わせて、ビジネスとしてやりたいことが低コストでできるって良いことですねー。

Googleスプレッドシートからモバイルアプリを作成するGlide

実際にNoCodeである、Glideというサービスを使って、モバイルアプリを作ってみることにしました。

Create an App from a Google Sheet in Minutes · Glide

Googleスプレッドシートのデータさえあれば、そこからモバイルアプリが作れるサービスです。厳密には、モバイルアプリライクなWebサイトを作れるということなんですが。

これがあまりに手軽にできたので、感動しました。データを用意したら、アプリを作るのは一時間もあればできます。慣れたらもっと早くできるかも。

Glide上でどういうパーツを表示するか、各パーツのデータ項目をどれにするか決めれば、それっぽいアプリが完成です。

実際にモバイルアプリを作ってみた

実際に、このブログで紹介してきたMBA関連のおすすめ本をまとめたアプリを作ってみました。

MBA books · Made with Glide

まだ本のすべてを登録できていないですが、とりあえずアプリはできました。

​​​​作ってみた感想としては、機能はそれほどリッチなことができるわけではないものの、ユーザーコメントも書き込めるし、画像を登録したり、動画を表示したり、地図を表示したりもできるので、「それっぽいもの」をクイックに作る点ではいろいろ使い道があると思いました。

ギャラリー的な作品集、社内マニュアル、営業する企業一覧、イベント案内、旅行のしおりなど。使い道がいろいろ思い浮かぶし、とりあえず無料で簡単にできるので、「とりあえずモバイルアプリ作るか」的なノリで充分いけます。

あと、スプレッドシート入力の仕方を工夫したり、地域に分けて設計することで、様々な人の表示などができます。ユーザにコメントや編集をお願いすることも可能です。

GoogleスプレッドシートにIFTTTやZapierで連携させることで、もっと用途は広がる気がします。作り方を覚えて「こんなに簡単にできるのか」と知ると、いろいろ使い方のイメージも膨らみますよね。

地図表示は注意が必要か

一覧にある住所情報から地図を表示することができるのですが、どうやらGlideが採用している地図サービスにAPIの回数制限があるらしく、全ては表示されないケースがありました。

Glideが使ってる地図サービスMapBoxについて書かれたこちらの記事が、参考になります。

【Glide】マップ表示にMapBoxが使われるようになったので位置が不正確です。住所から緯度経度を調べる【Spread Sheet】 | こだいらあたりでCivicTech

地図表示だけなら、Googleマップのマイマップ機能が良いかもです。

あと、ややバグらしき動きもありました。スプレッドシートを編集しても、うまく表示されないケースがあったりしたので。まあ、無料なので文句は言えませんが。
​​
​​

とりあえず、NoCodeの世界を体験するために、Glideを試してみましたが、すごい簡単すぎて世界が広がりました。簡単なアプリだったら、即効量産できそうです。興味ある方は試してみてください。

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アメリカで流行中。経済的自立を実現する考え方「FIRE」

正月から、この本を読んでました。

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FIREというのは、「Finance Independence, Retire Early」の略で、経済的自立を実現して、早期リタイアするという意味です。

そして本書は、その経済的自立をいかに実現するかを書いてる本になっています。予めお伝えしておくと、原著はアメリカで、税制などはアメリカを前提に書かれているので、一部は日本と異なる部分があります。

FIREの基本方針

基本的な戦略は、次の一言に現れています。

経済的自由にいち早くたどり着く鍵は、できるだけ早く、できるだけ頻繁に、できるだけ多くのお金を稼ぎ、投資することで、複利効果を加速させることだ。

 

投資はギャンブル的だという捉え方をされる場合もまだ多いですが、最近はいろんな形でリスクコントロールしながら手軽に投資できるものが増えています。

本書で紹介されているのはアメリカ市場で、平均年7%程度のリターンを得られることを想定しています。ただ、今は日本にいてもアメリカの株や投資信託を買える環境にあるので、このあたりは日本にいても実施することが可能です。

もちろん投資にはリスクが伴いので、どういうポートフォリオで行うかなど、様々な注意事項やアドバイスも書かれています。過去のアメリカ市場の実績をベースにした戦略になっているのも特徴です。

 

あとは、投資に回す原資をどう創出するか、というところでも、副業や本業の効率化など、様々なアプローチが紹介されているので、それらを読みながら、自分の稼ぎ口を増やすヒントになるでしょう。

 

自分のペースでFIREを考える

FIREで書かれているのは、早く経済的自立を達成したいのであれば、早く投資にお金を回そうという点です。

より早く始めて、より多く貯蓄すれば、より早く経済的自立に到達できる。これが私の戦略のかなめであり、経済的自立に到達するために要する年数や金額を大きく減らしてくれるものだ。覚えておいてほしい。経済的自由にいち早く到達するための鍵は、より多くのお金を、より早く、より頻繁に稼いで投資することなのだ。

 

一方で、必ずしも早く達成するためにいろんなことを犠牲にする、という一辺倒な話ではなく、基本原則を理解しつつ、自分の置かれている状況や好みなどに合わせて、貯蓄や投資、稼ぎ方の手段を組み合わせることも述べられています。そういう意味では、誰にでもどういうタイミングで読んだとしても、参考になります。

キャリア戦略を考えるきっかけに

投資だけでなく、会社勤めも含めて仕事やキャリアについても書かれています。例えば、短期と長期でそれぞれ、キャリアに対する考え方は、こんな感じです。

短期のキャリア戦略は、自分の市場価値(他人があなたに喜んで払う金額)を上げること、そして給与と福利厚生を最大化させることに重点を置くべきだ。福利厚生にはリモートワークや自由なスケジュール管理(時間をより自由にコントロールできるようになる)も含まれる。 長期のキャリア戦略は、あなたが持つ情報や人へのアクセスを利用することで築かれていく。自分の価値を上げ、会社(やほかの人)がいかにしてお金を稼いでいるのかについてあらゆることを学べるよう(将来のフルタイムの仕事や副業、ベンチャー事業に活かせる)、人脈を広げ、スキルを磨き、可能な限り学ぶべきだ。

 

自分のスキルをちゃんと棚卸しして、市場価値をどう高めていけるのかを考える必要があるなあ、と感じました。

スキルとは将来の通貨だ。つまり、より価値の高いスキルを学べば、あなたはより価値のある存在になり、いずれよりお金を稼げるようになるということだ。あなたが持つスキルに対する需要が高く、その組み合わせが多様であるほど、あなたの収入は上がり、選択肢も増える。異なるふたつの一見相反するスキルを習得して組み合わせれば、ものすごく大きな価値が生まれる。

 

スキルの組み合わせという意味では、こちらの本も読んでみたいです。

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経済的自立という観点で、幅広いテーマが網羅されている感じです。そして、投資の内容はあまり専門的ではなく、どちらかというと投資信託にお任せしながら高い利率を実現するというのがFIREの方針なので、投資に詳しくなくてもだいじょうぶです。

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このブログで売れた洋書・英語関連本(2019年版)

地味に、このブログでは洋書などの英語系の本が売れてます。ということで、このブログでよく買われた上位5つをご紹介。初心者向けが多いので、何から読めばよいかわからない方は、参考にどうぞ。

 

5.Who Was Walt Disney? (Who Was?) (English Edition)

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伝記シリーズは、イメージしやすくて洋書のジャンルとしておすすめなのですが、このWho Wasシリーズはまさに平易な英語で様々な伝記があるので、良いと思います。

英語多読したい方に伝記「Who Wasシリーズ」がおすすめ

そして、第5位はウォルト・ディズニーですね。

 

4.Who Is Bill Gates? (Who Was?)

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続いてビル・ゲイツの伝記です。

 

3.Sherlock Holmes and the Duke’s Son Level 1 Oxford Bookworms Library (English Edition)

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次はシャーロック・ホームズです。よく知るシャーロックホームズですが、簡単な英語にで書き直されたものなので、読みやすく、そして内容はお墨付きということです。

 

2.CD付 究極の英語リスニング Vol.1 ― SVL 1000語レベルで1万語[最初の1000語] (究極シリーズ)

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これは洋書ではないですが、リスニング対策の本ですね。大量に聞くのは慣れの面で重要だと思いますが、最初のステップにこれを試すのは良いんじゃないでしょうか。

音声ダウンロード付きもあります。

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1.Who Was Steve Jobs? (Who Was?) (English Edition)

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最後はスティーブ・ジョブズでした。いまだに人気なんですね。ビル・ゲイツといい、IT系が売れているのはなんでなんだろうかと思いました。

 

個人的には、最近はスタディサプリを使ってます。通勤時間などちょっとした時に、自分のレベルに合わせた学習ができるので、重宝してます。

このブログで売れたビジネス書(2019年版)

毎年書いてるこのブログで売れた本のご紹介。去年はこんな感じでした。

このブログで売れたビジネス書(2018年版)

今年は、ちょっとだけ様変わりした感じがあります。早速いきましょう。

 

第20位 人事こそ最強の経営戦略

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正直、こちらは僕は読んでいないのですが、人事は経営戦略上のウェイトが高まっており、CHOという役職も登場してきているので、従来の人事領域に限らず、経営戦略とのつながりを知るのは良いことかと思います。

HRテックやピープルアナリティクスを勉強するための本をいくつかご紹介

第19位 小倉昌男 経営学

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普及の名著ですね。ヤマト運輸の今の形を作った経営者の奮闘本。

小倉昌男 経営学

第18位 リーン・スタートアップ

クイックにビジネスを立ち上げるための考え方。特にソフトウェアでは非常に立ち上げや検証を速められるので、その優位性と相性が良いです。新規事業開発など、クイックに立ち上げてサイクルを回していく考え方が参考になると思います。

不確実性の高い現代で、リーンスタートアップをなぜ学ぶべきか

第17位 ドラッカーが教える 実践マーケティング戦略

マーケティングの初歩というよりは、ドラッカーのマーケティング視点が学べる本ですね。読みやすくてこのブログでは人気です。

第16位 この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講

これも毎年恒例のマクロ経済学。

この世で一番おもしろいマクロ経済学

第15位 Excelパワーピボット 7つのステップでデータ集計・分析を「自動化」する本

ExcelのPowerPivot本です。あまり本などの情報が少ないのもあり、こちらの本は人気ですね。

第14位 最高の結果を出すKPIマネジメント

これまで読んだ中で、一番理解しやすくKPI設定できる気にさせてくれる本です。KPI設定が必要と思うときに、度々読み返してます。

KPIを設定したけど成果が出てないと思う人はこの本を読もう

第13位 ワーク・ルールズ! ―君の生き方とリーダーシップを変える

ピープルアナリティクスを話題にした本ですね。Googleで行われている、採用や人事管理にデータが用いられてる例です。

HRテックやピープルアナリティクスを勉強するための本をいくつかご紹介

第12位 データサイエンティスト養成読本 ビジネス活用編

長く続いてるデータサイエンティスト養成読本の最新版。今回はビジネス活用編として、データ活用のチーム作りやピーブルアナリティクスなどのネタもあり、いろんなテーマを学べます。

第11位 この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講

ミクロ経済学の基礎が、マンガで理解できる一冊。

この世で一番おもしろいミクロ経済学

第10位 プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか

今GAFAと言われるようなプラットフォームの強さを整理した本ですね。去年紹介したのですが、未だに売れてます。

「プラットフォーム革命」を読んでAmazon、Facebook、Uberのビジネスモデルを理解する

第9位 ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件

いまだに売れる経営論の名著。ビジネスの意味づけが重要になってる今だからこそ、改めて価値がある気がしますね。

戦略の本質を理解する良書 – 【書評】ストーリーとしての競争戦略

第8位 タレントマネジメント概論—人と組織を活性化させる人材マネジメント施策

最近いろんな企業が取り入れ始めている、タレントマネジメント。

これからの人事戦略である「タレントマネジメント」を学ぼう

第7位 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

起業家マインドを教えてくれる一冊。

【書評】20歳のときに知っておきたかったこと

第6位 ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務

タイトル通り、新書でざっくりファイナンスを理解できる本。最初の一歩におすすめ。

第5位 モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

いまだに売れるダニエル・ピンクの名著。あまり怒られなくなってる時代で、どういう人が活躍するかといえば、「自分を律せる人」「モチベーションが高い人」だと思います。ということで、モチベーション、大事。

人を活かす方法を理解する-【書評】モチベーション3.0

第4位 事例で学ぶ POWER QUERY for Excel

この一年でこのブログは、POWER QUERY関係のアクセスが急増しました。あまり情報が少ないからだと思いますが、知人にPOWER QUERYの話をすると、「めちゃ便利」と 感動されます。

Excelでまだいろいろデータ加工を頑張ってる人には、ぜひおすすめしたいですね。

Excelでピボットテーブル使う人に全力でPowerQuery(パワークエリ)をお勧めしたい

第3位 財務3表図解分析法

財務3表をビジュアルに理解するのに良い本です。

経営分析の手始めに読む2冊

第2位 財務3表一体理解法

こちらの本も、このブログでは恒例でしたが、財務分析の全体像をうまく捉えられる一冊です。

第1位 経営戦略全史

このブログでは安定の一位。経営戦略をいろいろ知った人が、歴史を含めて俯瞰して理解するのに最適な本です。

経営戦略を学び直して、本当の意味で理解するための「経営戦略全史」

 

ということで、このブログだとこれまでMBA関連の書籍がコンスタントに売れていたわけですが、今年はPowerQuery本が大幅に増える結果となりました。データ分析も熱いですし、Excel活用がこのブログで注目されているのは良いですね。

こうやって売れ行きがわかると、自分が知らない本が購入されていたりもするので、とても参考になります。上で紹介できなかった本でも、自分で気になって買った本などもありました。

皆さんも、今年も良い読書を!

勾配ブースティングのXGBoostやLightGBMを理解しつつ動かしてみる

勾配ブースティングについて、勉強したくていろいろ情報を集めながら、実際にコーディングしました。

Kaggleでもディープラーニングより、XGBoostやLightGBMなどの勾配ブースティングを使ったアルゴリズムで高い精度が出るケースが多いという話もあり、これを学ぶといろんな場面で使えそうです。

とりあえず、非エンジニアでも「とりあえず概要をざっくり理解しつつ、触ってみよう」を目標にします。

GBDTの基礎知識

勾配ブースティング(Gradient Boosting)は、弱学習器を組み合わせたアンサンブル学習のひとつで、それを決定木系で実現したのがGBDT(Gradient Boosting Decision Tree)です。

調べてみると、日本語の情報が充実していない印象もありますが、こちらのコンテンツを読むと良いと思います。

勾配ブースティングについてざっくりと説明する – About connecting the dots.

GBDTの理解に役立つサイトまとめ – copypasteの日記

英語にはなりますが、こちらのYouTube動画が非常にわかりやすかったです。丁寧に簡単の例を交えながら、GBDTについて説明してくれます。

XGBoostとLightGBMのインストール方法

実際にPython環境にインストールしてみましょう。自分の場合は、WindowsのAnaconda環境なのでその前提です。こちらのコマンドで、簡単に導入することができます。

conda install -c conda-forge xgboost
conda install -c conda-forge lightgbm

こちらの記事を参考にさせていただきました。

LightGBM/XGBoostをAnaconda経由で簡単にインストールする方法 – Qiita

データの前処理

直接的にGBDTと関係あるわけではないですが、構造化データの前処理として必要なことも書いておきます。

前処理全般という意味では、こちらが大変参考になりました。

モデリングのための特徴量の前処理について整理した – For Your ISHIO Blog

こちらは、決定木系でOne-Hot Encodingが必要かどうかを調べたときに、参考にさせていただいた記事です。

カテゴリカル変数はなんでもダミー変換すればよいのか?-アルゴリズムに応じたOne Hot EncodingとLabel Encodingの使い分け | キヨシの命題

ハイパーパラメータのチューニング

PythonでXGBoostやLightGBMを使うまでは比較的簡単だったのですが、その後のパラメータチューニングに一番時間をかけました。

XGboostのハイパーパラメータチューニング

XGBoostのハイパーパラメータの種類はこちらで確認。

Kaggleで大人気!XGBoostに関する備忘録 – Qiita

ハイパーパラメータのうち、重要度が高いパラメータからどう順序立ててチューニング進めていくのか、サンプルで示してくれています。

analytics_vidhya/XGBoost models.ipynb at master · aarshayj/analytics_vidhya · GitHub

LightGBMのハイパーパラメータチューニング

LightGBMのハイパーパラメータの種類をこちらで確認。XGBoostとの対比もあるのでわかりやすいです。

【機械学習】ハイパーパラメータチューニングの仕方 – Qiita

こちらは、インストール方法から丁寧に解説されていますが、特にハイパーパラメータの種類と特徴、目的に応じてどう調整するのかまで書かれています。

LightGBM 徹底入門 – LightGBMの使い方や仕組み、XGBoostとの違いについて

 

こんな感じでとりあえず、調べながらコーディングして、動かすところまで行けました。あと、ハイパーパラメータのチューニングは、結構難しいですね。

PFNのOptunaを使ってみるとか、そもそもの前処理での特徴量の作り方とか、いろいろ試してみる余地がありそうな気がしました。こういうチューニングの勘所が最短距離で作れるようになるって、もっと知識と経験が必要だなと思いました。

Optunaを使ってXGBoostのハイパーパラメータチューニングをやってみる

Python: Optuna の LightGBMTuner で Stepwise Tuning を試す – CUBE SUGAR CONTAINER