このブログのフッターをカスタマイズした

久しぶりにWordpressを結構カスタマイズした。これは完全に備忘録です。自分で何をどう変えたかわからなくなるので。

まずカスタマイズしようと思ったきっかけがこれ。この記事を読んで、フッタを作りたくなった。

あなたが作ったサイトのフッターの役割は?12のフッター活用方法!

 

ただ、今適用しているテーマはフッターのウィジェットに対応していないのでどうしたもんかなーと思って検索してみたら、同じようなカスタマイズをしてる人がいた。この記事をみて作成。だいたい思い通りにできた。

WordPressど素人がフッターを作成してみた | はっくすまぐ

 

とりあえず、アクセスが多い記事と、おすすめ本とコンタクトフォームを設置することにした。ただ、コンタクトフォームを設置したものの、サイズ変更の仕方ががわからず。これで、サイズ指定の方法を確認。

テキスト項目 | Contact Form 7

 

これで完成したのが冒頭のイメージ。急いで作ったわりには結構良くできたんじゃないか。

IGPI流経営分析のリアル・ノウハウ

「経営分析」っていうと、売上営業利益率とか棚卸回転期間とか当座比率とか、そういう指標や計算式のオンパレードという印象がある。一応、その指標がどういう意味を持つのか、業界平均と比較する、みたいな使い方を教えてくれるんだけど、でも計算してみて「で?」という感じになる。

実際に会社再生を手がける著者だからこそ、リアルなノウハウとして示すことができるのだろう。

 

経営を大枠で「具体的に」捉えること

経営を分析するにあたって、もっと重要なことがある。それは、

経営分析では、個々の数字の意味を検討する前に、事業のメカニズムを把握し、そのメカニズムをコストに置き換え、儲けのメカニズムとして読み解くことが何よりも重要である。P.93

ということだ。本の中では、できるだけビジネスモデルを具体的に想像し、フェルミ推定で売上や費用を推定することで、経営分析で用いる指標にも大きな意味を持たせることができると述べている。また、本当に規模の経済が働くような事業は、実際は少ないとも。

 

セオリーの本質を知ること

規模の経済といのは、ビジネス・スクールとかビジネス本ではよく出てくる言葉だ。それについても、当然ながらその本質を理解していないと、安易に規模の経済が働くなんて言えない。

だが、「規模が効く」というのは、2つの要件を満たす必要がある。あるコスト費目について、売上が大きくなっても、お客の数が増えても、品数が増えても、さほどコストが増えない費目(共有コスト)がある場合。なおかつ、それが全体の事業コスト構成比の中でかなり大きな割合を占めている場合である。P.95

 

あるいは、会社を取り巻く取引状況などの構造的な部分に問題がある、ということも。

見た目は同じ工場でも、系列取引の割合を見極めないと、経営の実態に近づくことはできない。BtoBのビジネスでは、このような産業構造的な視点からの経営分析を忘れるな。P.170

 

値を計算することは誰でもできる。だけど、そこから何を導くかという大きな視点、具体的な視点がないと、結局数字遊びになってしまう。同じ著者である「プロフェッショナル・コンサルティング」を読んだときも思ったけれど、コンサルタントというのは本当に泥臭い。

Twitter、Facebookなどソーシャルメディアの価値はどこにある

少し前になりますが、Facebookが上場しましたね。Facebookの価値がどの程度あるのか、というところが話題になるんだけど、本当のところ、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアは、社会的にどのような役に立っているんだろうか。

単なるコミュニケーションツールであり、飽きられれば衰退する、という繰り返しのひとつなんじゃないか、という意見も聞いたりするわけで(僕は知らないけど、ニフティサーブとかよく引き合いに出されたり)。TwitterやFacebookがなくなっても別に困らない、という人もいるし。(あまり使わない人ほど、「TwitterとかFacebookの社会的価値やビジネス価値がわからない」という言葉を聞いたりする、というのは偏見だろうか。)

っていうわけで、ソーシャルメディアのビジネスモデルを考えてみますよ。

 

まずはTwitterの収益構造

Twitterはやっと最近収益化に成功してきている。ここらへんの記事を読めばわかる。

Twitterの収益源 | rionaoki.net
ぽんぬれぽーと: 収益から見るTwitter
調査: Twitterの収益は2013年には4億ドルに達する | ブログヘラルド

大きく3つの柱があって、広告ツイート、データコネクト、有料アカウント。この3つの割合はよくわからないけど、記事から推測するに、広告収入のインパクトが大きいようだ。

 

次はFacebookの収益構造

Facebookの2011年の売り上げの85%を広告収入から、15%を手数料収入から得ていることが分かった。
上場申請書で明らかになったFacebookの収益構造 上場後の戦略はどうなる?【湯川】 : TechWave

Facebookは広告が大半。個人に紐付く情報を持っているので、それと広告をマッチングさせるというところだろう。

 

クックパッドだって同じなんじゃないの?

TwitterやFacebookを考えてみたけど、例えばクックパッドだって同じような位置づけになるんじゃないの?なんでTwitterやFacebookと比較されないんだろ。というわけで、軽く調べてみた。

営業利益率50%! クックパッドの「七つの秘密」 : プレジデント(プレジデント社)
クックパッドの“儲ける仕組み”をピクト図解してみると…|「ピクト図解」で有望株を見抜け!|ダイヤモンド・オンライン

収益構造は広告配信、企業コンサルティング、有料会員の3つ。

 

面白いのは、企業コンサルティングと有料会員の比率が結構高いこと。つまり、TwitterやFacebookのような広告モデルに高く依存する体質でもないってことだね。

 

ソーシャルメディアの収益モデルとは

TwitterとFacebookとクックパッドを取り上げたけど、これらから収益モデルを大きく分類すると、

  • プラットフォームに広告を配信する
  • 利便性を向上させた有料アカウントを設ける
  • 蓄積したデータ、あるいはデータから導かれる分析結果を売る

というところだろうか。これを実現するためには、

  • 特徴を持った大量のデータを獲得する
  • プラットフォームに対する高いエンゲージメントを実現する

という2点が必要になる。1点目のデータ確保だけでいえば、日経とかシンクタンクのように取材や研究で蓄積したデータを売ることが商売のメインになる。

けれど、ソーシャルメディアの場合、2点目の特徴も合わせ持っているので、広告メディアとしても見ることができる。で、こういうビジネスが廃れるのか、といえば、この2点が失われるとあっという間に廃れることになると思う。

Twitterでいえば、Twitterよりリアルタイム性が高く、操作性などの面でより高いエンゲージメントを実現するようなサービスが現れればTwitterに広告を出稿する理由はなくなる。mixiがFacebookの登場によって存在感が小さくなっていったのも、獲得する情報が似通っていて、かつFacebookの方がエンゲージメントが高かったからだろうと思う。

あるいは、他にもっと面白い情報が登場して、Twitterの緩いソーシャル性とリアルタイム性に価値が感じられなくなると、危うくなるだろう。ここらへんは、マスメディアがその存在意義を相対的に低下させたように、他のメディア・サービスが登場し、そのサービスが持っている情報の優位性が失われると、あっという間に衰退することになる。

 

誰のためのソーシャルメディアか

これは卵が先か鶏が先か、ということなんだろうけど、ソーシャルメディアにとってはデータを蓄積することと、人が高い頻度で訪問してくれることが重要なわけで、ビジネス上の価値の源泉もそこにある。(そこからどう収益化していくのか、というのは別の問題として大きいのだろうけど。)

 

僕は、ソーシャルメディアが革命のきっかけになったり、新しい情報取得の媒体になったり、社会的なコミュニケーションコストを劇的に下げている、という価値も認めているけれど、それはやはりビジネス上の価値で考えれば二番目に来る話なのだと思う。

ビジネスとして最も初めに来るのは、「特徴あるデータをどう集めるか」であり、その次に「どうやっていろんな人に使ってもらえるサービスにするか」だと思うのだ。

 

というわけで、僕はTwitterもFacebookも使うし楽しいけれど、ビジネス上の価値でいえば、情報の種類が限定的で、かつほとんど劣化しないことを活かして、コンサルティングサービスにまで結びつけているクックパッドの方が、ライバルに対しての競争力も強いし、長く生き残るんじゃないかと魅力的に映るわけです。

あなたが作るマニュアルが読まれるために

組織の中にはたくさんマニュアルが存在する。PCが普及して、それなりにきれいなドキュメントをみんなが作れるようになって、なおさら増えたのかもしれない。

だけど、これらのマニュアルの多くは読まれない。残念だけれど。たくさん作られたマニュアルは、最初は読まれるが、その後取り出されることなく、時間とともに忘れられていく。

では、読まれるマニュアルを作るためにどうすべきかを考えてみよう。

 

文書体系を定義する

組織にはいろんな種類のドキュメントがある。基本方針、実施要綱、マニュアル、サンプル。これらが時間とともに乱立していくと、どの文書がどういう位置づけにあるものなのかがわからなくなる。作り手でさえ。

そういうときは、最初に文書体系を定義しておくと良い。

そうすると、内容が重複することもないし、それぞれの文書の目的もはっきりする。

 

わかりやすいマニュアルを作る

「読み手の立場にたって、わかりいやすいマニュアルを作ろう!」

これは言うのは簡単だけれど、実際に行うのは難しい。ただ、いくつか考え方のヒントはある。

必要な情報のみを記載する

これは、本当に必要な情報を簡潔に書く、ということ。マニュアルが読まれない理由のひとつに、「情報量が多くて読むのも面倒」というところにある。思い切って重要度が低い情報は削るか、興味が持った人のみアクセスできるような別資料にしておくのも有効な手段。

読み手の利用シーンを想定する

読み手がどういう場面で使うのか、具体的に定めておく。実際に使われ方がわかると、それに合った資料構成、情報量、提供の仕方がわかってくる。

わかりやすい資料の書き方を学ぶ

具体的には、こういうテクニックについても必要。

マニュアル執筆が怖くなくなる、12の執筆ポイント - @IT自分戦略研究所

マニュアル執筆が怖くなくなる、12の執筆ポイント - @IT自分戦略研究所

 

いつでも参照できるようにする

必要なときにマニュアルが手元になければ、意味がない。配っても、引き出しの奥で眠っていてはマニュアルの出番はない。

紙媒体で配布するだけじゃなくて、メールで電子媒体を送ったり、内部ポータルに掲載しておくとか、ユーザが必要なタイミングで参照できる工夫をしておく。

 

事務フローのなかに組み込む

何かの事務処理を円滑に行うためにマニュアルがあるのだとすれば、マニュアルと事務処理を一体化させるのもひとつの手段。例えば、チェックリストなどの帳票を使う事務フローの場合、帳票に詳細な説明や手順なども記載しておく。

こうすることで、マニュアルを参照して事務処理する、というユーザの手間を小さくすることができる。

 

更新ルールを決めておく

ドキュメントは作ったきりだと、どんどん内容は古くなる。また、マニュアルをちゃんと作るほど、たくさん記載される要素が増えるので、その分更新するのも大変になる。

なので、予め更新する手間を組織的作業として織り込んでおく必要があるし、どのタイミングで実施するのかを決めておくと良い。

また、更新するための材料を集める方法も想定してくのが望ましい。研修会を開いたときの受講者アンケートや、ポータル上に掲載したマニュアルのアクセス頻度だったり。インプットをどのように取得し、それをマニュアルに反映していくかはルールとして設けておくと円滑にドキュメントを更新していける。

 

とりあえずこんなところか。よく作りっぱなしになるマニュアル。最終的に有効にするのは、マニュアルをどう運用するか、というところが重要なわけです。

タイタンズを忘れない

名作として名前が残っているこの映画。

ストーリーとしてはベタかもしれないが、白人と黒人、コーチと生徒の対立や葛藤、それを乗り越えて団結していく過程はとても美しい。そして、それが実話だと聞かされればなおさらだ。

 

人種差別が根強く浸透している1970年代のアメリカ。結局、差別意識は漠然とした相手への恐怖の現れだったり、理解不足だったりする。それを解消するために、映画では強制的に機会を設けて個人間でコミュニケーションを深めていく。そういう相互理解の先には、強いチーム力が生まれるんだなあ。

そして、デンゼル・ワシントンも良い感じ。ハードワークを生徒に命令し、早口でまくしたてる。迫害に負けないように強がるような不完全さを持った大人として、非常に魅力的。ああ、良い映画を観た。

NRIの利益率が高いのはなぜだ

[aside type=”normal”] より新しい記事があります
2015年にアップデートした記事を書きました。よろしければ、そちらもお読み下さい。 →野村総合研究所とNTTデータの戦略の違いは、数字に表れている | Synapse Diary[/aside]

NRIは営業利益が他社より高いことをひとつの強みとして挙げている。

NRIは業界でも高い収益力を継続的に維持しています。
大手コンピュータメーカー各社と比較して売上規模は劣りますが、売上高営業利益率は他社を圧倒しており、2012年3月期は、12.9%でした。
NRIの強み:業界トップクラスの収益力 | 野村総合研究所

 

というので、実際に本当か調べてみた。NTTデータと比較してみると、確かに営業利益では一定してNRIの方が大きい。


有価証券報告書 | 野村総合研究所を元に作成)

 

一方で、売上高総利益率をみてみると、やや違う傾向がみえる。こちらでは、両社とも下落傾向であることは変わらないが、ほとんど一環してNRIの方が値が低い。これをみると、やっぱりこの業界の収益性は下がってきてるんですねってことになってしまうなあ。

 

総利益率が低く、営業利益率が高いのはどういう理由か?

総利益率が低く、営業利益率が高いのは、原価が高く、販管費が低いということになる。

これが原価の割合を示したもの。NTTデータは材料費があるのは、恐らくハードウェアを販売しているからだろう。これは想像になるけど、NRIの方が労務費の割合が高いので、外注が少ない分本体の人件費が高く、その分原価率として上がってしまっているのだろう。

 

販管費が低いのはなぜ?

販管費については、主に営業活動に必要な人件費や拠点などの費用だと思われる。

販売管理費については、グループ全体の効率化を妨げる、重複した営業体制、個別の開発サポート(拠点)体制などを改善するため、2008年秋以降に富士通やNEC、日立製作所、NTTデータなど、大規模な事業構造改革を実行するベンダーが非常に多くなっているという。一方、IBMやNRI、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、新日鉄ソリューションズ、大塚商会は大規模な改革を予定しておらず、すでに一定の効率化を果たしたものとみている。
ITベンダー収益分析:売上原価や販管費の削減が課題、規模拡大より収益性向上 – ZDNet Japan

 

原価や販管費を抑制しよう、というのはここ数年のSIerの中では叫ばれていたことで、生産性を上げて、無駄な経費を削減しようという流れというのは、業界自体が拡大していない、というところの裏返しなのかもしれないな、と思うところです。

 

というわけで、NRIの利益率の高さについて確認したけれど、結局NRI自体も売上は横ばいになっているし、業界自体に元気がないのは周知のところ。SIerの本質的な宿命はどこにあるのかといえば、IT技術を使って企業の業務課題を解消していくことであって、これまではIT技術の発展=ソリューションになれたのかもしれないけれど、今はIT技術の発展はコスト削減に振り向けられており、縮小していくパイを自ら縮小させることで奪い合いを加速させている印象です。

本質的に違うソリューションを生み出していかないと、SIerとして今後生きる道はとても険しいんじゃないかと思う今日この頃。エンジニア不要説とか、冗談に聞こえない。

 

話は変わるけど、就職活動のときに、こういう財務諸表の読み方を知っていれば、売上規模が違ったり、利益が安定しているかとか、今後の事業見通しとか、イメージだけじゃなくてもう少し事実に沿って深く考えて企業を選ぶこともできたかもしれないなあと思う。時間だけは無限にあった気がするのになあ。

 

参考:

金融危機で株価低迷 業績浮上のタイミングがカギを握る  [野村総合研究所(証券コード 4307)] | IT Leaders

金融危機で株価低迷 業績浮上のタイミングがカギを握る  [野村総合研究所(証券コード 4307)] | IT Leaders
ITサービスのビジネスモデル

ITサービスのビジネスモデル

 

 

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2015年にアップデートした記事を書きました。よろしければ、そちらもお読み下さい。 →野村総合研究所とNTTデータの戦略の違いは、数字に表れている | Synapse Diary[/aside]

NTTデータの売上をみたけど、日本のSIはやっぱり下火なのかもしれない

日本IBMは売上が10年で約半分になっていたけれど、NTTデータについて調べてみたらそうはなっていなかった。

https://synapse-diary.com/?p=1668

順調に売上高は伸びているし、経常利益率も多少の上下はあるものの、大幅な低下傾向は見られない。


有価証券報告書等 | NTTデータを元に作成。以下のグラフも全て同じ。単位:百万円)

ただ、上記の数字は連結決算の数字であり、NTTデータは最近買収も含めた海外進出も積極的なので、連結決算の数字をもって日本IBMと純粋に比べるのは難しい。(2011年は215社連結してるって。。。。)

 

というわけで、NTTデータ単体でも数値を取ってみた。売上はあまり大きな向上はしていないけれど、日本IBMほど落ち込んでもいない。

NTTデータは、僕のイメージではまさにSIが主流で、前回の日本IBMの記事から考えれば、同じように売上が落ち込んでいてもおかしくなかったはずなんだが、見事に予想が外れた。

ちなみに、両社の売上高を比並べてみるとこんな感じ。なんとなく拮抗しているのは気のせいか。従業員規模も似たような感じだし。

 

この記事をみても、NTTデータと日本IBMは売上高は並んでいるものの、成長率に大きな開きがある。収益確保できている企業とそうでない企業で分かれている。

IDC Japan調べ:08年度国内ITサービス、富士通やNTTデータが売上高でプラス成長 – ITmedia エンタープライズ

IDC Japan調べ:08年度国内ITサービス、富士通やNTTデータが売上高でプラス成長 – ITmedia エンタープライズ

 

SI事業だけを抽出してみると、多少の上下変動はあるものの、全体としては低下傾向にあるようにみえる。

 

株価はだいたい売上高に反応してる感じか。2008年あたりで大きく盛り返しているけど、10年スパンでみればすごい下がってる。

(株)NTTデータ【9613】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス

 

あと、NTTデータはやっぱり官公庁分野に強いというか、そこが売上の大半を占めているのは今も変わらない。

 

これだけみると、SIっていうビジネスモデル自体が、限界というか縮小トレンドにあるのは本当のようだ。NTTデータ自体は、円高も利用して積極的な海外展開を打ち出しているので、今ちょうどビジネスモデルの転換を図り始めているところか。実際連結決算でみれば、売上高は伸びているし、資本回転率も下がっていないので、拡大戦略としてはうまくいってるんじゃないかと思える。(利益率がちょっと下がっているのが気になるけど。)

インタビュー:2012年度までに海外売上高を倍増へ=NTTデータ | Reuters

インタビュー:2012年度までに海外売上高を倍増へ=NTTデータ | Reuters
【レポート】NTTデータ、カンパニー制導入とグローバル化推進で売上高1.5兆円の達成を – 新中期経営方針発表 (1) 5つのチャンスをモノにして4年間で3,600億円の売上増を目指す | 経営 | マイナビニュース

【レポート】NTTデータ、カンパニー制導入とグローバル化推進で売上高1.5兆円の達成を – 新中期経営方針発表 (1) 5つのチャンスをモノにして4年間で3,600億円の売上増を目指す | 経営 | マイナビニュース

 

結局SIサービスではあまりスケールメリットが出せないというか、どこかで費用逓増になる気がするので、業態として大きくしていったときに、どうなるのかというのが個人的に興味があるところです。

日本IBMの業績が10年で約半分になっている

少し前に社長交代が発表された日本IBM。いつの間にか、業績がここ10年間で半分になってまして。

松岡功のThink Management:日本IBM社長交代の意味 – ITmedia エンタープライズ

グラフにするとこんな感じです。


日本アイ・ビー・エム – Wikipediaを元に作成)

今回の社長交代劇も、その歯止めをかけるためのテコ入れでは、という感じになっている。これがIBM全体の傾向ならまた違うアクションにもなるんだろうけど、グローバルでは売上高は伸びていて、日本だけが落ち込んでいる。

日本のIT市場は世界からみて特殊なのか

日本IBMの業績が落ちているのは、どうやら日本市場特有の「SI文化」にあるようだ。

社長交代の本当の理由は、もう一つの「独自路線」のほうにありそうだ。富士通やNECなど日本のITベンダーが業務アプリケーションの領域に深く踏み込む中で、日本IBMも対抗上、追随したと思われる。これが世界のIBMの中で、日本の独自路線となった。

だが、基本的にシステム開発はユーザー主導で行うべきものだ。そのうえでITベンダーは、ITインフラや開発環境を用意し、開発工程の自動化に取り組むべきではないか。いわばシステム開発の工業化である。日本の場合どうしてもSIが主流になっていて、製品やソリューションを売る、というのはあくまで二次的要因になりがち。それは、業務が標準化されていない、とか業務をシステムに合わせるということが未だに抵抗が大きいからなのかもしれない。
田中克己の針路IT – スルガ銀-IBM裁判から垣間見えた“SI時代の終焉”:ITpro

SIの場合、顧客の要望に合致するような業務アプリケーションを作りこむことで対価を得る。これは、規模が大きくなるものの、非常に効率が悪く、かつ責任分界が曖昧になりがちになる。もちろん、発注者側もコストがかさむことや、完成までの期間が長くなるというデメリットを負うことになる。

そして、ITは既に「開発する」のではなく、「組み合わせを選ぶ」場面が増えているということだろう。もっとITはインフラ化して、ユーザが自然に使いこなせる流れになる。そうなると、作り込みに必要なエンジニアはどんどん不要になってしまうだろう。

新しいビジネスモデルはどのような流れになるか

上述の話から想像すると、これまでのSIのように、ユーザは要件を出して、あとは業者が頑張ります!という感じではなくて、ユーザは、市場にあるソリューションを自ら組み合わせて使っていく流れに進むのだと思われる。

実際にセールスフォース・ドットコムもAmazon EC2もサービスメニューをある程度固定化して、使いやすい環境を提供する形になっている。個別に要件を聞いて、それに合致するようなサービスを提供をしていたのでは、コストもかかるし時間もかかってしまう。ユーザがシステムを利用するまでの手間や時間をどんどん削れるようなサービスメニューを作らないといけないし、一方でユーザ側も自分たちで要件を整理したり、市場にあるサービスを見定める発注力が求められる。

 

そうはいっても、企業にとって根幹となるシステムは、市場にある簡易なサービス提供では実現できないだろう。これからは、ユーザが簡単にカスタマイズして要件を満たせるようなシステムと、本当のコアシステムで大掛かりな作り込みが必要なシステムの二極化に進むんだろうか。

なぜ組織は形骸化していくのか

作業をしていると、いろいろ「形骸化」している場面に出くわす。

ある目的で立ち上げられたタスクフォースが、一応実行されているものの、誰が何の目的で作業しているかがよくわからず、とりあえず集まって、言いたい意見を言っておしまいになっていたり。

「ちゃんとルールを文書化しよう」と意気込んだものの、その文書が全く更新されず、いつの間にか誰の目にも触れずに眠ってしまっていたり。

 

こういうのを見ると、やっぱり意識し続けないと目的が見失われていくし、時間が経てば人は忘れていく。ルールを作ったとしても、立派な目標を立てたとしても、それが継続して実行されずに終わるのであれば、何の意味もない。

現場は「不必要と思う」ものは風化させていく

現場は面倒くさくて、一見効果的でないと思えることはどんどん風化させていく。これはもう見事にそうなる。個人の問題ではなく、現場における作業の優先度に関する考え方の問題だ。

これに従うと、緊急度も重要度も高いものがまず選択され、現場では次に重要度が低く緊急度が高いものが選択される。ここで、組織内で正しく緊急性・重要性が理解されていないと、「あの作業、何のためにやるかよくわからないし、後回しにするか」と判断されて、後回しにされる。そうやって、見事に風化し、形骸化していくのだ。こういう光景を見ると、組織というのは本当よくできているな、とある意味感心する。

だから、新しい仕組みやルールを導入するときは、現場に対してちゃんと緊急性・重要性を理解してもらう必要がある。

ルールは一度決めたら終わりではない

ルールをちゃんと文書化しよう、というのはいろんな場面で見られる。マニュアルなんかも整備する。だけど、それに定期的なメンテナンスが必要になる、というのは忘れられる場合が多い。ルールは一度作ったら終わりではなく、常に状況に合わせて最新化する必要がある。

そのためには、予めメンテナンスを想定したルール作りや制度設計が必要になる。こういうことを想定しておかないと、すぐに忘れられるか、誰かが思い出しても「メンテナンスするなんて面倒だ」っていう方向で処理される。

最後はリーダーの意志だ

精神論は好きではないけれど、結局仕組みだけでは全てを賄うことはできない。組織が継続的に改善され、発展していくためには、組織としてそれをちゃんと全うするという意志がインストールされる必要がある。そして、それをインストールするのがリーダーなのだ。人が動くためには気持ちが必要になるんだよ、結局。

 

というわけで、形骸化しないためには、予め手を打っておくことが重要だし、維持していくためには相応のコストが必要だということです。

組織の生産性をちょっと上げたい人へ送る記事17本

これまでブログで書きためた組織や仕事に関するトピックをまとめておく。書いた順番ではなく、内容に関連がありそうな順番で並べているので、もし仕事に悩むようであればお読みください。部下、上司、リーダーそれぞれの立場に分けてありますよ。

部下として

まずは、組織で上手く仕事をするコツを覚えよう。

上司に聞く前に考える3つのこと

自分の作業を見積もれない人はちゃんと日報つけよう

仕事を円滑に進めるために「責任範囲」を理解する

朝令暮改を受け入れる

理不尽な上司に立ち向かう方法を考える

見えない「調整コスト」を考える

上司を上手に使うスキル

上司として

いろんな人の話を聞かないといけない。

役職が上がって変わることについて考える

部下は上司に意見をしちゃいけないんですか

年齢を重ねると細かいことは誰も注意してくれない

部下にNoと言ってもらえる上司になろう

部下に自信を与える3つのこと

モチベーションを低下させる上司の行動を適当に上げてみる

リーダーとして

リーダーはビジョンを示していくのが仕事。

「決断」の種類と重要性について考える

ディスカッションパートナーの重要性

何かを始める前に共通認識を育てる

チームに上手に学習してもらう仕組みを作る