日本IBMは売上が10年で約半分になっていたけれど、NTTデータについて調べてみたらそうはなっていなかった。
https://synapse-diary.com/?p=1668
順調に売上高は伸びているし、経常利益率も多少の上下はあるものの、大幅な低下傾向は見られない。
(有価証券報告書等 | NTTデータを元に作成。以下のグラフも全て同じ。単位:百万円)
ただ、上記の数字は連結決算の数字であり、NTTデータは最近買収も含めた海外進出も積極的なので、連結決算の数字をもって日本IBMと純粋に比べるのは難しい。(2011年は215社連結してるって。。。。)
というわけで、NTTデータ単体でも数値を取ってみた。売上はあまり大きな向上はしていないけれど、日本IBMほど落ち込んでもいない。
NTTデータは、僕のイメージではまさにSIが主流で、前回の日本IBMの記事から考えれば、同じように売上が落ち込んでいてもおかしくなかったはずなんだが、見事に予想が外れた。
ちなみに、両社の売上高を比並べてみるとこんな感じ。なんとなく拮抗しているのは気のせいか。従業員規模も似たような感じだし。
この記事をみても、NTTデータと日本IBMは売上高は並んでいるものの、成長率に大きな開きがある。収益確保できている企業とそうでない企業で分かれている。
IDC Japan調べ:08年度国内ITサービス、富士通やNTTデータが売上高でプラス成長 – ITmedia エンタープライズ IDC Japan調べ:08年度国内ITサービス、富士通やNTTデータが売上高でプラス成長 – ITmedia エンタープライズ |
SI事業だけを抽出してみると、多少の上下変動はあるものの、全体としては低下傾向にあるようにみえる。
株価はだいたい売上高に反応してる感じか。2008年あたりで大きく盛り返しているけど、10年スパンでみればすごい下がってる。
(株)NTTデータ【9613】:株式/株価 – Yahoo!ファイナンス
あと、NTTデータはやっぱり官公庁分野に強いというか、そこが売上の大半を占めているのは今も変わらない。
これだけみると、SIっていうビジネスモデル自体が、限界というか縮小トレンドにあるのは本当のようだ。NTTデータ自体は、円高も利用して積極的な海外展開を打ち出しているので、今ちょうどビジネスモデルの転換を図り始めているところか。実際連結決算でみれば、売上高は伸びているし、資本回転率も下がっていないので、拡大戦略としてはうまくいってるんじゃないかと思える。(利益率がちょっと下がっているのが気になるけど。)
インタビュー:2012年度までに海外売上高を倍増へ=NTTデータ | Reuters インタビュー:2012年度までに海外売上高を倍増へ=NTTデータ | Reuters |
【レポート】NTTデータ、カンパニー制導入とグローバル化推進で売上高1.5兆円の達成を – 新中期経営方針発表 (1) 5つのチャンスをモノにして4年間で3,600億円の売上増を目指す | 経営 | マイナビニュース 【レポート】NTTデータ、カンパニー制導入とグローバル化推進で売上高1.5兆円の達成を – 新中期経営方針発表 (1) 5つのチャンスをモノにして4年間で3,600億円の売上増を目指す | 経営 | マイナビニュース |
結局SIサービスではあまりスケールメリットが出せないというか、どこかで費用逓増になる気がするので、業態として大きくしていったときに、どうなるのかというのが個人的に興味があるところです。