Twitterに一工夫したら、使うモチベーションが急上昇した

個人的に、Twitter熱が再び高まっています。良い情報収集ツールであり、コミュニケーションツールとして、使うモチベーションが高まってきています。

Twitterを始めた当初は、どちらかというとギークな雰囲気がして、試しにフォロー数を増やしたりして面白い情報源になっていました。だんだんTwitterの利用者が増えてくると、いろんな情報が紛れるようになって、あまりタイムラインを見る気持ちがなくなっていきましたね。途中からは、ほとんどブログの更新情報を垂れ流すアカウントと化しました。

そんなTwitterでしたが、少しアクションを変えてみたらいろいろ魅力的になっていくもんだなって思いましたよ。

 

フォロー数を絞る

気づいた人は多分いないと思いますが、少し前からだんだんフォロー数を削っていきました。最初はあんまりアクティブになっていないアカウントのフォローを解除していくところから始めたんですが、フォロースを絞ることが面白くなって、それ以降も思いついたときにちょっとずつ減らしたりしています。

何が面白いって、自分の興味があるジャンルの情報に絞られていくんですよね。当然ですけど。

もちろん情報が偏るのも良くないんだと思いますけど、やはりタイムライン見て「あー面白いなー」とか思いたいじゃないですか。そういう気持ちをいつの間にか忘れてたんだと思います。

 

Twitterのタイムラインを貴重な情報源にする

ある程度情報は絞ったものの、それでもずっとタイムラインを追いかけることは難しいものです。そこで、ツールを使って情報源としてのTwitterの価値を高めていきます。

 

タイムラインで話題の記事をRSSに

随分前から使っているんですが、自分のタイムラインで多くつぶやかれている記事を自動で収集してくれるサービスがあります。

The Tweeted Times
[browser-shot url=”http://tweetedtimes.com” width=”600″ height=”450″]

で、これはRSSも生成してくれるので、僕はFeedlyに登録しています。こうやってRSSに情報が入ってくることを考えると、フォローする人をどうしようかとか考えますよね。

 

個別のアカウントをRSSに

個別でTwitterのアカウントやハッシュタグをRSS化するツールもあります。

RSS it for Me! – RSS generator for Twitter (previously ‘RSS 4 Twitter’)
[browser-shot url=”http://www.rssitfor.me/” width=”600″ height=”450″]

フォローしたはいいものの、やはり特定の人やハッシュタグのネタはちゃんと追いかけたいという場合は、このツールを使ってRSS化します。

 

勝手にTwitterなどのオープンなSNSは終わってきてるなーと思っていましたが、Twitterは売上も伸びているようです。やはり使い方次第で可能性は広がるもんだなってことを思いました。

Twitter、2014年Q1は売上2.5億ドルで予測を上回る | TechCrunch Japan

Twitterを使うモチベーションがいまいちな方は、一度お試しください。

あなたがGoogle+ページを始める理由

突然ですが、このブログのGoogle+ページを作りました。

Synapse Diary – Google+

まだ十分に使いこなせていない部分がありますが、よかったらフォローしてみてください。

 

Google+ページを作成しようと思った理由

以前から気になってはいたんですが、理由は2つあります。

 

Google+利用者が増えている

公開系のSNSとしては、TwitterやFacebookが有名ですが、Google+も地味に増加してきてるんですよね。

Google+のストリーム(Facebookのニュースフィードに当たる)を毎月訪れるユーザー数が3億人を超えた。6月の時点から1億人以上増加したことになる。

Google+の月間アクティブユーザー数が3億人に – ITmedia ニュース

ちなみに、Facebookの月間アクティブユーザー数(MAU)は12.3億人、Twitterは2.4億人です。

【王者は健在】Facebookの月間アクティブユーザー(MAU)が12.3億を突破!前年比16%増! | gori.me(ゴリミー)
Twitter初の四半期決算、売上高2.4億ドルで予想上回る–MAU伸び率は低下 – CNET Japan

これはつまり、Google+というプラットフォームを意識してブログ運営していくべきなんじゃないの?と思うわけです。

 

検索結果に自分のGoogle+ページが表示される場合がある

少し前から、Googleは検索結果にGoogle+ページを表示させるテストを行ってきており、最近広がっているようです。名前をSPYW(Search Plus Your World)といい、Googleアカウントにログインした状態で、Google+でフォローしている人たちが検索対象に含まれるようになります。

つまり、パーソナライズ検索の拡張版ということですね。

TwitterアカウントもFacebookページも、主にユーザーとの接点を増やし、ブランド想起を向上させることが目的に含まれると思いますが、Google+ページは検索を通じてユーザーと接点を増やすことができるわけです。

 

ということで、

  • Google+ユーザーが増えている
  • Google+ページが検索結果に含まれるようになる

ということになれば、使わない手はないよねってことです。

 

投稿の管理はBufferで

こうやって管理しなければいけないSNSが増えていくわけですが。。。。BufferはGoogle+に対応しています。こういうのをうまく使いこなして、自分のメディアがいろんな人にリーチできるといいですね。

 

以上です。よろしければ、Google+ページをフォローしてみてください。

Synapse Diary – Google+

Adsenseの収益を増大させるA/Bテスト「広告の許可とブロック単位」が追加されました

このブログでは、Google Adsenseで広告を掲載しています。別に大して儲からないですが。ただ、Webマーケティング的にはいろいろ面白いのです。

で、以前からGoogle Adsenseでは広告ユニットごとにA/Bテストができる機能があるのですが、最近「広告の許可とブロックに関するテスト」もできるようになっていました。

Inside AdSense : 「広告の許可とブロック単位」でも A/B テストが可能に

広告には「アパレル」とか「インターネット」とか、カテゴリーが定められています。で、基本的にはどのカテゴリーを表示するかはGoogleが判断して良い感じに表示できるのですが、特定のカテゴリーをブロックして、収益を最適化するためのA/Bテストを行うことが可能になったのです。

テストのやり方は、以下の記事が詳しいです。僕もこの記事を読んで理解しました。

Google Adsenseの収益を向上させる「広告の許可とブロック単位」のA/Bテストの設定方法 | ドウデモイイコト。

今回書こうと思ったのは、もう少し「効果が低いカテゴリー」の見極め方を考えてみようと思ったからです。

 

効果が低いカテゴリーをどう見極めるか

上で紹介した記事では、「収益額の割合÷広告表示回数の割合」で効果が低いカテゴリーを見極めるという手法が掲載されていました。それで実際にやってみようと思ったんですが、途中であることに気づきました。僕の場合、「収益額の割合」と「広告表示回数の割合」を散布図にプロットしたのが、以下のグラフです。

category1

これを見て思ったのは、

  • 表示回数と取得金額には、ある程度相関関係がみられる
  • 「表示回数が多いカテゴリー」と「その他のカテゴリー」に大別できる状況にある

ってことです。なので、Google先生がある程度最適化しているので、あまり除外すべきカテゴリーが見当たりませんでした。この中のどれを「効果が低いカテゴリー」とすべきなんだろうって、疑問に思ったんですよね。

 

近似曲線を使ってみる

そこで、散布図に近似曲線を追加してみました。

category2

R2乗も0.92なので、まずまず良い相関関係にあります。そこで、この近似曲線より右下にあって、比較的外れているカテゴリーがブロックする対象になると考えました。

多少下回っている程度は、誤差の範囲内の可能性があり、かつあまりカテゴリーを外しすぎると収益機会を逆にロスする可能性もあったので、明らかにはずれているカテゴリーだけ対象にしています。

というわけで、今回はこの分析に従って2つだけカテゴリーから除外してみました。まだテスト始めたばかりなので結果は定かではないけれど、理屈上は収益が多少は向上してくれるんじゃないかと期待してます。このブログでは比較的きれいな相関関係になりましたが、他のブログではそうじゃないかもしれません。そうなると、表示回数は多いけど収益割合が低いカテゴリーをうまくブロックできれば、大きな収益機会の増大を狙えるんじゃないかと思います。

 

注意:広告ユニットのA/Bテストを実施中は、カテゴリーのA/Bテストはできません

広告ユニットのA/Bテストを実施している場合は、同時にカテゴリーのA/Bテストはできないようです。

広告ユニットの設定に関するテストは、同時に複数実施できます(ただし、1 つの広告ユニットごとに最大 1 つです)。また、広告の許可とブロックに関するテストは、全体で 1 つだけ実施できます。この 2 種類のテストを同時に実施することはできません。

テストに関するよくある質問 – AdSense ヘルプ

というわけで、カテゴリーのA/Bテストを試したい場合は、一度広告ユニットのテストを終了させましょう。

 

どんどんA/Bテストで収益機会を増大させる方法を考えましょう。こういう試行錯誤が、Webマーケティングの醍醐味だと勝手に思っています。

Google会長エリック・シュミットが予想する今後の社会

Google会長であるエリック・シュミット初の著書として話題になった「第五の権力」は、これからもっとインターネットが普及していった先には、どういう社会が待っているのか示唆してくれます。

 

この本を読んで、「統治機構の運営がインターネットのせいでどんどん難しくなっている」と感じました。ここでいう統治機構とは、国や地方自治体もそうですし、企業などをイメージしています。集団を形成し、ルールのもとで統制する機構のことです。

 

コンシューマライゼーションが予測不能をもたらす

2007年頃から「コンシューマライゼーション」という言葉が聞かれるようになりました。「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」では、コンシューマライゼーションをこう表現しています。

コンシューマライゼーションは単に「技術導入の変化」だけでなく、私はもっと大きな意味があると考えています。それはコンシューマライゼーションは「将来予測を難しくしている」ということです。 コンシューマライゼーションの重要な点は、政府による制御が利かないということです。軍が研究する技術であればすべての動向は政府が把握することができます。

 

つまり、インターネットの普及によって、民間企業や一般市民が先に新しい技術・製品を手にしてしまい、デファクトスタンダードが作られていきます。統治する側としては、これほど厄介なものはないですね。

インターネットが始まるまでは、企業が投資した技術・製品の方が進んでいましたし、コントロールしやすいものでした。それが、企業が使っている製品より個人が使っている製品の方が便利で使いやすいものになっています。これが、管理する側に対して「予測不能」な状態をもたらすわけです。

 

新たな統治のかたち

今はアメリカを中心に、インターネット網が張り巡らされているのですが、国によっては自由に大量な情報を与えることを規制したいと思うところがあります。エジプトの失敗事例などもこの本には書いてありましたし、少し前にトルコが発表した「ttt」構想も、まさにインターネットを分断し規制しようとする流れです。

トルコ、独自URLのttt検討 wwwやめて管理強化:朝日新聞デジタル

日本に住んでいると、あまり実感できない状況ですが、ソーシャルメディアなど自由な情報の流通は、統治する側の対応を難しくしている面はあるのでしょう。

 

一方で、新しい統治のアプローチも生まれています。それがビットコインです。厳密にはビットコインに代表される、ネット上での「権利の移転」に関する証明方法です。

ビットコインが注目されているのは、仮想通貨が目新しいからではありません。「貨幣の信用」を国家などの統治機構が主体にならなくても実現できることを、デジタルな仕組みによって実証したからです。

ベンチャーなどがこぞって、いろいろな仕組みの仮想通貨を生み出していますし、今後は貨幣にかぎらず様々な「デジタル取引」に関するビジネスが生まれていくんだろうと思います。

 

結局、本を読んで感じたことは、先行きが見えづらい世の中になっているのは間違いないなっていうことと、新たな統治の仕組みや規制が出てくる中で、企業としてもうまく順応していくことが求められるということでした。国の制度が変わるときこと、大きなビジネスチャンスが生まれるのが世の常です。

リブセンスはなぜ株価が急落したのか

リブセンスの四半期決算の内容が芳しくなく、株価が急落したというのが話題になっていました。興味がわきましたので、どういう状況になっているのか、少し調べてみました。

リブセンスが生命線のSEOを叩き落とされてピンチむかえる : 市況かぶ全力2階建

財務状況などは、こちらの決算資料を見てもらえばわかりますが、売上が思ったほど伸びず、販管費が多くなっていることから、利益を大きく圧迫しています。これまで順調に成長してきたはずが、どうしてこうなったんでしょうか。

投資家情報株式会社リブセンス
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求人サイト全体が落ち込んでいるのか?

外部環境はどうなってるんでしょうか。まず、求人掲載件数は多少の凹凸があるものの右肩上がりです。特に求人サイトは顕著に成長しています。

公益社団法人全国求人情報協会 : 調査発表/求人広告掲載件数

あと、有効求人倍率も特に落ち込んでいないです。なので、求人に対しては旺盛な状況だと思われます。

よって、求人掲載件数自体が大きく落ち込んでいるようには見えず、リブセンスが競合に比べて負けている可能性が高いんじゃないか、と考えられます。

リブセンスの強みは何か?

リブセンスのビジネスモデルで注目されたのは、成果報酬型の掲載料でした。それによって、広告主は無駄な費用を払わずに求人とのマッチングを受けられることになります。で、それを成立させるために応募者側に「お祝い金」を払うというアイデアが盛り込まれたことが、注目ポイントだったかと。

一方で、いくつか記事を読むと「SEOに強い」ことが強みのひとつに挙げられており、それが検索エンジンのアルゴリズム変更によって低下したというのが見られます。

好調リブセンス、その「手堅さ」の所以とは?
(1/2) 求人情報「リブセンス」株急落のなぜSEOがうまく機能しなくなったせい、との見方 : J-CASTニュース

この記事を書くまでリブセンスのことを深く知っていたわけではありませんが、SEOによる流入が多く、リスティングに大きく頼らずとも集客できることがひとつの強みだったようです。確かに、「地名 アルバイト」とか検索して、トップにきたらクリックされる確率は高いですわな。

そして、いろいろ言われている通り、検索順位は落ちているようです。「名古屋 アルバイト」で検索すると、リブセンスが運営するサイト「ジョブセンス」は10位だったりします。

求人サイトのコアコンピタンスは何か?

求人広告の強さを決める要因は何かってことで言えば、ひとつは求人掲載数の多さだと思います。多ければ多いほど、マッチングの確率が多くなります。プラットフォームビジネスの基本ですね。

求人掲載数の比較

Google検索で1位・2位だったバイトル、タウンワークと名古屋市のアルバイト求人数で比較します。

バイトル:2577件 タウンワーク:3056件 ジョブセンス:589件

数でみれば一目瞭然です。名古屋しか調べていないですが。

一応、スクリーンショット貼っておきます(5/21時点)。

バイトル

タウンワーク

ジョブセンス

ブランド想起

あとは、プラットフォーム自体の名前を検索して、調べるってこともありそうです。なので、Googleトレンドで比較してみました。

googletrend

2013年頃は、ジョブセンスがバイトルを一時的に逆転しているようですが、検索数でも差が生じています。タウンワークが圧勝ですね。

ここからは完全に想像ですが、リブセンスは売上が停滞するタイミングが早かったなってのが正直なところなんじゃないかと思います。人材サービスは成熟した業界で、その中でリブセンスはニッチなところを狙って成長してきたと思うのです。認知度があまり高くない状況で、サービス名で検索されるのではなく、「地名 求人」などの検索流入を丁寧に拾ってきたというのがこれまでだったんじゃないかと。

そして、ネットでの認知向上にやや限界が出てきた中で、マスメディアでCM打ったりして、これからブランド力をつけるってフェーズなんですが、それと同時に売上の頭打ちが来ているんですかね。

こういう勢いあるベンチャーには頑張って欲しいものです。

過去10年での注目される経営思想家の移り変わり

「Thinkers50」っていう、経営思想家ベスト50のランキングがあります。存命中の思想家を対象に、オンライン投票とアドバイザーの意見で決められるようです。ランキングが発表されるのは2年に1回です。

The Thinkers50 Ranking 2013 – Thinkers 50 | Thinkers 50
[browser-shot url=”http://www.thinkers50.com/t50-ranking/2013-2/” width=”600″ height=”450″]

で、いろいろ知っている名前があり、眺めているだけで面白いのですが、1位の変遷をみると時代の変化がわかるなって思いました。

2001年:ピーター・ドラッガー
2003年:ピーター・ドラッガー
2005年:マイケル・ポーター
2007年:CK.プラハラード
2009年:CK.プラハラード
2011年:クレイトン・クリステンセン
2013年:クレイトン・クリステンセン

 

ピーター・ドラッガーは、もう説明する必要がないでしょう。時代背景的には、ホワイトワーカーの生産性などが注目されていた気がします。

 

次はマイケル・ポーター。マーケティングの神様ですね。日本では、ライブドアの日本放送買収があり、IT企業の躍進が顕著になった時期でした。外部環境の変化が大きくなると、やはりポジショニング戦略などが注目をされるんでしょうかね。

 

次がCK.プラハラード。日本では名前自体はあまり著名ではないのかもしれませんが、「ネクスト・マーケット」の著者です。新興国の経済成長が著しく、BOPという新興国に対する新しい捉え方が提言されました。

 

また、ゲイリー・ハメルと「コア・コンピタンス経営」も書いていますね。

 

で、最後がクレイトン・クリステンセンです。「イノベーションのジレンマ」があまりにも有名ですね。イノベーションのジレンマが初めて提唱されたのは1997年なのですが、それでも今注目されている理由は、相対的にイノベーションの重要性が向上しているからにほかなりません。

 

年収は「住むところ」で決まる」を読んでいるところですが、新興国を中心に労働生産性の向上が見られる中で、新しい雇用を生み出すイノベーションの重要性が相対的に高まっていることがわかります。(この本はいろいろ面白いので、また別途書評を書くと思います。)

その中で、大企業・ベンチャーに関わらず、どうやったらイノベーションを生み出していけるのだろうか、というのは世界共通の関心事項なのだと思います。

 

ちなみに、2013年版の2位はブルーオーシャン戦略の著者2人です。ここらへんからも、今の時代を表している気がしますね。

 

 

Thinkes50にある経営思想家は、以下のサイトで日本語で丁寧に解説されています。興味がある方はどうぞ。

経営思想家トップ50【ランキング一覧】 | 経営思想家トップ50|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

経営戦略を学び直して、本当の意味で理解するための「経営戦略全史」

MBAで経営戦略を勉強しました。そこでは、たくさん戦略の考え方や分析ツールが登場します。それぞれが一長一短あり、場合によって使い分けることが求められます。なんとなく、どういう場面でどう使うべきか、迷うときもあるんですよね。

また、分析ツールを誤用しているケースもあります。その場合、期待した効果を得ることはできませんし、変な結論を導き出してしまいます。せっかく学んだのに、意味ないよねって思うわけです。

 

そして、経営戦略や分析ツールの位置づけを理解し、正しい使い方を身につける上で、この「経営戦略全史」というのは非常に面白い一冊です。このような本は、あるようでありませんでした。

 

20世紀初めのテイラーの「科学的管理法」からはじまる、経営戦略のおよそ100年におよぶ歴史が見事に一冊にまとめられています。自分の中でバラバラだったパズルのピースが、ひとつにまとまっていくようでした。

 

思想やフレームワークの成り立ちがわかる

3Cとか4Pとか、数え上げればきりがないほどたくさんフレームワークはあるのですが、それぞれに生まれた時代背景というのが当然あるわけです。そこを理解することで、「○○戦略」の意味であったり、フレームワークの本当の理解が進むのです。

実際僕は、「組織は戦略に従う」という言葉がどうやって登場したのかもこの本で知ったし、SWOT分析の位置づけ、使い方についても本当の意味では理解できていなかったことがわかりましたよ。

「わかったつもり」になっていることが、たくさんあることを気づかせてくれました。

 

現在に求められる経営戦略とは

やはり経営戦略はどれも万能ではないし、時代の移り変わりによって新しい考え方が生まれています。現代の特徴としては、

  • 外的環境の変化が激しい
  • ITによって計測・分析のハードルが下がっている

という点が挙げられるでしょう。そうなると、現状を「正しく測定」し、それに応じて仕組みを変えていくということが求められていきます。これはテイラーが工場の作業を科学的に測定し、仕組みを作り上げたのと根底としては同じです。

最近読んだ「リーン・スタートアップ」が本書の最後のあたりに紹介されていました。スモールで立ち上げ、状況を計測し、成長させていく考え方が現代にはフィットしていると改めて認識しました。

不確実性の高い現代で、リーンスタートアップをなぜ学ぶべきか | Synapse Diary

 

そして、外部環境に適用するために重要なのは、最後は組織です。ここに帰結するんだなって思わせてくれました。実践するのはとても難しいのですが。

ヒトや組織も同じです。自らの内部構造(ケイパビリティ)を変え続ける力を持つもののみが、生き残れるのです。

でも、結局生き残るためには、自らを環境に適用させていかなかればいけません。組織を変え続けられるかは、今後も普遍的に求められる経営の重要な要素でしょう。

 

以前、経営学を歴史からとらえた竹中平蔵さんの本を読んで、とてもわかりやすくて興奮したのを覚えていますが、その感覚を思い出しました。

経済古典は役に立つ | Synapse Diary

 

この本は、教科書的に読み返すことになりそうです。

進捗が芳しくないプロジェクトを確実に前進させる方法

いかにプロジェクトを確実に素早く遂行していくかっていう点で、ひとつ意識していることがあります。特に最近強く意識しています。

それは、「打合せでは曖昧な事項を残さない」ということです。ビジネスを進めていくにあたって、物事をいろいろ検討していきます。そこで、曖昧なままに終わってしまう事柄がよくあるんですよね。

例えば、

  • 次回の打合せはいつやるのか
  • 打合せ中に提起されたタスクは、誰がいつまでにやるのか
  • 次の打合せでは何を議題にするのか

などなどです。このあたりが具体的に決まらないまま打合せが終わると、結局誰も作業をやらない、次いつ集まるのかわからない、など、いつまでたってもプロジェクトが進まないことになります。

なので、プロジェクトを推進したい人は、ちゃんと次までのタスクの内容や期日を決めて、次の機会までに行うべきアクションを明確にしましょう。それだけで、物事は確実に素早く進んでいきます。

 

こういう話って、昔読んだ「吉越式会議」に書いてあったなー。と思い出した次第です。

【書評】吉越式会議 | Synapse Diary

英語多読したい方におすすめする中級者向け洋書5冊

以前書いた「英語多読したい方におすすめする初級者向け洋書10冊」が、コンスタントにアクセスを集めており、紹介した洋書も買われています。

この記事がアクセスを集めているってことは、いろいろ英語に関する勉強法は紹介されているものの、どうやって洋書を順番に読んでいったら良いか、どう選んだら良いかということでは、あまり情報が少ないんだなって思いました。

  さて、前回の初級者向けからの続きで5冊紹介です。ステップアップしている感じが得られて、洋書を読むのが楽しくなります。

 

The Story of Doctor Dolittle(Lexile指数:580)

有名なドリトル先生。名前は知ってたけど、ちゃんと内容は知らないようなことを知る良い機会になりました。洋書を読むってのは、こういう楽しみもありますよねえ。

 

William Shakespeare(Lexile指数:590)

シェイクスピアの伝記。Oxfordシリーズということもあり、抵抗なく読める感じでした。

 

Who Was Elvis Presley?(Lexile指数:610)

エルヴィスプレスリーの伝記。以前紹介したWho Wasシリーズのひとつ。ここらへんまで来ると、自然に読めるようになった気がしてきます。

 

Who Was Leonardo da Vinci?(Lexile指数:650)

レオナルド・ダ・ヴィンチの伝記。洋書にだいぶ慣れてきた気がしたので、同じWho Wasシリーズですが、Lexile指数としては少しジャンプしました。特に違和感なく読めました。

Holes(Lexile指数:660)

洋書の初級としてよく登場する本。ただ、Lexile指数でみるとそれなりのレベル。これまでの伝記と違って、オリジナルのストーリーをいちから読むというのは、また違った読み辛さがあった。けど、しばらく読み進めれば、面白くなるし読みやすい感じ。

 

以上です。洋書を読めるようになると、読書の幅が広がって楽しい。

 

最近は、TOEICをまた受けてみようと思い勉強をはじめてます。ただ、まとまった勉強時間を確保するのが難しいので、これを買いました。

新TOEIC®テスト 英単語・熟語 マスタリー2000 2.2(¥600)
カテゴリ: 教育, 辞書/辞典/その他
販売元: 物書堂 – MONOKAKIDO Co. Ltd.(サイズ: 116.8 MB)
全てのバージョンの評価: (266件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応

 

TOEIC®テスト文法640問1 1.0.19(¥100)
カテゴリ: 教育, ビジネス
販売元: LATIKA, Inc. – LATIKA, Inc.(サイズ: 6.6 MB)
全てのバージョンの評価: (174件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応

 

これで隙間時間で単語と文法を鍛えたいと思います。

ファブレットは今後普及するのか

ITを取り巻く動向には興味があるのですが、最近だと「ファブレット」ですかね。これからは「ファブレットがくる!」という記事を見かけることが多くなりました。

先日読んだ「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」にも、ファブレットが到来を予感させる内容が書かれていました。

電子書籍というコンテンツを読みたいなら電子書籍リーダーが最適です。映画を見るならタブレットか大型テレビが最適です。ウェブならファブレット、携帯性とリアルタイム性が求められるサービスには常に持ち運ぶスマートフォン、というように。今はまだ「フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行期」ですが、今後スマートフォンに慣れたユーザーから「コンテンツに最適化されたデバイス」を選択する動きが始まるでしょう。これからは「使いたいサービスに最適なデバイス」を購入する変化が起きるのです。

 

 

ファブレットとは

ファブレットとはPhone+Tabletの造語で、電話機能を持たせたタブレットを指します。様々な定義がありますが、画面サイズが5~7インチ程度のものを指すようです。

ちなみに、iPhoneは4インチ、iPad miniが7.9インチなので、iPad miniよりちょっと小さい感じですね。

 

ファブレットが到来する理由

いろんな記事を読むと、ファブレットが売れていたり、今後もシェアを伸ばすという数字が出ています。

IDCによると、ファブレットとも呼ばれる画面サイズが5~7インチの大型端末の出荷台数が増えている。ファブレットのスマートフォン全体に占める出荷台数比率は前年同期の3%から21%に拡大した。

世界スマホ8割がアンドロイド 端末シェア1位はサムスン  :日本経済新聞

調査会社Juniper Researchの報告によると、世界のファブレット市場は2018年には販売数が1億2000万台に達するだろうとのこと。同社はファブレットを5.6インチから6.9インチと定義しているが、その前後コンマ数インチのモデルも含めればその数はさらに増えるだろう。ちなみに2012年のファブレット市場は全世界で2000万台であり、向う6年間で6倍に成長すると見込まれている。特に伸びが期待されるのがアジア市場で、ファブレット全体数の半数、約6000万台がアジアで販売されると予想されている。

アジアで6000万台の「ファブレット」市場を狙う!SonyのミドルレンジLサイズスマホ「Xperia T2 Ultra」はXperia Z2よりも注目機種【山根康宏の世界のモバイル】 – 夕刊アメーバニュース

ファブレットが支持される理由は、端末の利用シーンとして電話ではなく、ネットやゲームなどコンテンツに使う時間の方が多いからなんだと思います。コンテンツを利用することの方が多ければ、それに最適な端末のサイズを選びます。

そして、やはり大きい画面の方がWebサイトの画面は見やすいし、SNSやゲームもストレスがなくなります。画面の大きさによる操作感の違いは、iPadを買ってみて非常に感じました。実際に使ってみてわかる感覚というものがあるんだなって感じです。

iPad Airを買ったら、新しい生活がやってきた | Synapse Diary

 

次のiPhoneも大画面化されると予想

今リークされている情報からすると、次のiPhoneも大画面化に向かうようです。

8月に発売になるのは4.7インチ版のiPhone6。どの国で最初に発売になるかは不明。 5.5インチ版もしくは5.6インチ版は9月に発売になるという。

米アップル、iPhone6を8月に発売=台湾紙 | Reuters

個人的にも、まあちょっとぐらい大きくてもいいかなと思いますし、大画面に対する誘惑は日に日に大きくなっています。

でっかい端末で電話するのが、心理的にちょっと抵抗ありますけどねー。ただ、次に端末替えるときはファブレットを真っ先に候補として考えるんだろうなー。

 

ファブレットになって、生活やビジネスがまた少し変わるのかなって思うと面白いですね。電話の位置づけももっと小さくなるのかもしれません。コンテンツの作り方も大きい端末向けがスタンダードになるんでしょうね。