「良い戦略」とはどういうものか?

メルカリの山田進太郎さんが、本書を勧めていたのをみて、

ほとんど理解されていない「良い戦略、悪い戦略」 – suadd blog

「今の自分が置かれている状況から、どう戦略を立てるか」を改めて考えてみようと思い、この本を読みました。

読んでみて、めっちゃ刺激的で戦略に対する様々なヒントをもらうことができました。

「戦略」という言葉はいろんな場面で聞きますが、本当に意味のある戦略を作るのは、とても難しいなと日々思います。形として定義しても、「それ本当に意味あるんだっけ」とか「相手に勝てるものなんだっけ」という内容のものもたくさん見かけます。自分で作ろうにも、結構迷子になって散々考えた挙句、「良いものを作る」的な当たり前な内容になってしまうことも・・・。

本書では、戦略に対する考え方が、事例を交えてたくさん出てきます。例えば、こういう表現がたくさん出てきて、ビシバシやられる感じです。

悪い戦略とは、戦略が何も立てられていないという意味ではなく、また失敗した戦略を意味するのでもない。悪い戦略では、目標が多すぎる一方で、行動に結びつく方針が少なすぎるか、まったくないのである。多くの人が戦略というものを誤解している。

 

一方で処方箋はとてもオーソドックスというか、当たり前だと思うところなんですよね。

悪い戦略がはびこるのは、分析や論理や選択を一切行わずに、言わば地に足の着いていない状態で戦略をこしらえ上げようとするからである。その背後には、面倒な作業はやらずに済ませたい、調査や分析などしなくても戦略は立てられるという安易な願望がある。つまり悪い戦略は、良い戦略を練り上げるためのハードワークを自ら避けた結果なのである。

 

安易な飛び道具的なものはやはり世の中にはなく、地道に汗をかきながら、考え尽くせということです。

分析し、競合と非対称でかつ決定的に重要なポイントを見出し、そこにフォーカスする。言葉は簡単ですが、やるのはとても難しいのです。

それ以外にも、様々なヒントが書かれているので、戦略について考えるならとても参考になると思います。

ビジネスモデルの「サブスクリプション」って何が良いの?メリットは?

これからはモノ売りじゃなくてサービスだ!と聞くし、サブスクリプションが隆盛だと言われています。

Google トレンドでみても、「サブスクリプション」は認知度が高まっているようです。

けれど、実際どうすごいのか?時代はどう動いてるのかを知りたくて、この本を読みました。

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著者はSalesforceの創業時から参画し、サブスクリプションモデルのメリットや、従来の収益モデルからサブスクリプションモデルへの転換の大変さが詳しく語られています。

サブスクリプションモデルを理解したいなら、この本を読めば十分でしょう。

そしてこれからは確かにサブスクリプションがもっと増えるでしょうし、どういう特徴があるのか、なぜサブスクリプションモデルが必要かを簡単に触れておきます。

サブスクリプションモデルのメリット

収益が安定化する

サブスクリプションモデルは、単発での売り上げを追うのではなく、長期的・継続的な収益を積み上げていくモデルです。ということは、収益が安定しやすくなります。

例えばユーザー数×単価で売上が構成されていれば、来月のユーザー数を予想すると、来月の収益もほぼ確定します。毎月・毎年の売上変動に一喜一憂するのではなく、安定的な収益をベースに、長期的な顧客獲得のためのサービス改善、営業拡大を図ることができるようになります。

顧客の情報がわかる

サブスクリプションモデルだと、顧客とダイレクトにつながることになります。それによって、顧客とのリレーションが深まり、情報がさらに多く獲得できるようになります。そうなると、顧客に対する理解が深まります。

つまり、顧客とのリレーションが深まる→情報を多く獲得→顧客理解が深まる→サービスを改善する・・・という良いサイクルを築けるようになります。

単発で売上を追い求めると、営業コストも高く、狩りのように新しい顧客をつかまえなければいけません。それとは対照的なのがサブスクリプションモデルです。

サブスクリプションモデルへの転換は大変

本書の中では、サブスクリプションモデルへの転換がどういう点で大変かを詳しく説明してくれています。

短期的な売上の低迷

サブスクリプションモデルへの転換は、たいてい短期的な収益の低下を招きます。これまで一括で売上を計上していたのが、「分割払い」のように売上を先送りしてしまうからです。

そうなると、投資家や従業員がそのような収益の低下を受け入れられるか、という問題が生じてきます。

最近「ファイナンス思考」を読みましたが、この問題には共通的な要素が含んでいるように感じました。「ファイナンス思考」では、短期的な収益の追求を「PL脳」と呼び、PLの売上・利益に過剰に縛られるのではなく、長期的にキャッシュフローを増やしていく企業活動が重要だと書いています。

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サブスクリプションモデルへの転換もまさにそのような考え方が背景にあります。本書の中に登場する、Adobeの収益モデルの転換事例は、この波を乗り切っており、本当に見事だなと思いますね。

マインドの変化

収益モデルが変わるということは、企業活動全般を変えていかなければいけない、ということです。

例えば、営業は短期的な売上を求めるような行動をしがちです。そういう行動やマインドを変化させるために、新たに組織のインセンティブや行動様式を変える仕組みが必要になります。

あと、アップルが最近iPhoneなどの販売台数発表をやめるとして話題になりました。

アップル、今後はiPhoneやiPad、Macの販売台数を公表しないと発表。「事業の強さの指標とならないから」 – Engadget 日本版

その理由のひとつとして、ハードウェアの販売拡大はこれからは難しく、逆にiCloudやApple musicなどのサービス領域の成長が大きいことが挙げられています。

Appleも事業モデルを大きく転換し、サブスクリプションの比重が今後は大きくなっていくのでしょう。

これからは顧客との長期的な関係構築を前提に、サブスクリプションをベースにしたいろんな事業モデルが生まれていくんだと思います。飲食店のサブスクリプションサービスも生まれていますし、Amazon Primeのように、一部のサービスをサブスクリプション化することも考えられます。いろんな可能性がありそうですね。

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英語ですが、著者のプレゼンをYouTubeで見ることができます。手っ取り早く理解したい方はこちらをどうぞ。

「プラットフォーム革命」を読んでAmazon、Facebook、Uberのビジネスモデルを理解する

これまで散々GoogleやAmazon、あるいはプラットフォームのビジネスモデル全般の強さの秘密が書かれた本が登場してきましたが、本書ほどプラットフォームのビジネスモデルの強さの理由、成功の要因を詳細に解説された本はありませんでした。

弁護士ドットコムを通じて電子契約の可能性を調べてみる

弁護士ドットコムという名前を、いろんなとかろで見かけるようになりました。

「日大が『選手の解釈』の問題にするのは、許せない」 弁護士が指摘するスクールパワハラの構図弁護士ドットコム

こういう時事ネタに対して、弁護士が法務的な観点で解説してくれているので、時々読んでいます。

そこで、改めて弁護士ドットコムのビジネスモデルや業績を調べてみることにしました。

弁護士ドットコムの収益構造

弁護士ドットコムの収益構造を見てみましょう。売上割合でいくと、弁護士へのマーケティング支援が売上の多くを占めており、次が有料会員になっています。

弁護士と法務関係で困っているひとを結びつけるプラットフォームが、メインと言えそうです。

サイトの訪問者数や有料会員数、登録弁護士数は順調に増大しており、プラットフォームとして着実に積み上げています。

営業利益も、投資を行っている関係もあり、売上とは完全に連動していませんが、高い利益率です。また後述しますが、投資を積極的に行う姿勢も、今後の見通しや環境を考えると好感が持てます。

それ以外にも税理士ドットコムや、クラウドサインを手がけています。

弁護士ドットコムの今後の注力はクラウドサイン

弁護士ドットコムを調べようと思ったのは、クラウドサインというサービスに代表される、電子契約の現状とこれからを知りたいと思ったからです。

電子契約は、これまで紙で行われていた契約業務を電子的に行うものです。

電子契約の説明は、こちらがわかりやすかったです。

要注目の「電子契約」とこれからの企業実務日本の人事部『プロフェッショナル・ネットワーク』

2015年とやや古い調査ですが、日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が電子契約について調査したデータがあったので、ご紹介きておきます。

電子契約は導入済みが14パーセント。検討中が28パーセントとなっています。調査対象などの属性を考えると、今でもこんなものかなという気がしますし、これから普及期を迎えると思います。

2015文書情報マネジメント関連市場ユーザー動向調査結果の概要について

いろんな面でデジタル化は進んでいるので、電子契約も大きなトレンドのなかでは確実に普及していくと僕は考えています。

特に契約は双方が関係するので、ネットワーク効果で加速度的に広がっていくことも考えられます。実際、弁護士ドットコムもそのように予測しています。

その中で、支配的なポジションをとるために今後も注力する計画になっています。

Googleトレンドでみると、電子契約という言葉はそれほど大きな変化は有りませんが、クラウドサインという用語は電子契約に匹敵するレベルになっています。

結構認知度は高いと考えて良いんですかね?

ということで、プラットフォームビジネスで確実なシェアを拡大させつつ、クラウドサインの投資拡大で地位を固める戦略です。

それ以外にもブロックチェーンを利用したスマートコントラクトも研究していたりと、リーガルテックとして有望な企業だと思いました。

Evernoteはオワコン?MSのOneNoteが勢い増していた

Evernoteはノートアプリケーションとしてよく知られているものです。

すべてを記憶する。アイデアを整理する。スマートに働く。| Evernote

クラウドをベースにして、Windows、Macだけでなく、iOS、Androidからでも使うことができます。

登場してきた当初はとても斬新で、僕もよく使ってました。こちらは7年前に書いた記事です。

Evernoteって使うほど便利に感じて仕方ない

ただ、最近はすっかり利用頻度が落ちてきています。ノートが大量で重くなったりして、用途に合わせていろんなノートアプリを使い分けてる状態です。

 

Evernoteの勢いは落ちてきてる?

GoogleトレンドでEvernoteをMicrosoftのOneNoteと比較してみると、Evernoteの勢いが低下してきており、最近はOneNoteの方が迫ってきています。

Evernoteはテキストや画像などを自由に書き留めておけることと、複数のデバイスで同期して使えることがポイントだったわけですが、ほかのサービスでもクラウド時代で追いついてきており、あまり優位性がなくなってきたかもなと感じます。

逆にOneNoteはOffice365でクラウド対応になり、ビジネス系では使われるようになってる気がします。

 

Evernoteの戦略ミスとは?

同時期に展開されたDropboxと並び、有力なユニコーン企業と言われていましたが、途中から大きな問題に直面しました。これを読むとわかります。

Evernoteを苦しめる「5%問題」は本当に取り組むべきことを照らす道しるべになる – GIGAZINE

財務上は有料顧客の獲得が遅れたためです。フリーミアムではありましたが、なかなか有料ユーザーを増やすような料金プランなどを開発できずにいました。

しかし、もっと深刻なのは多機能すぎることでした。それが故に、製品のアピールポイントがわからなくなってしまったり、フォーカスすべきユーザーを見失ってしまったようです。

また手を広げ過ぎて、コストもかさんでいました。

その後、創業者が交代し、事業を整理しながら改革が進められています。

エバーノート、黒字化へ道筋 プロ経営者の大なた: 日本経済新聞

仕事ではOneNoteを使っているし、個人のちょっとしたメモはsimplenoteを使っていますが、たしかに用途が明確な方が使いやすいですね。

Evernoteは途中から、メモなのかスクラップなのか、自分の中でわからなくなっていました。けれど、今でもUIは使いやすいし、また利用頻度が増えるときが来るかもしれません。

ちなみに、Dropboxは現在上場準備中です。

Dropboxの上場予定価格は16-18ドル、時価総額100億ドルには届かず――別途Salesforce1億ドル出資 | TechCrunch Japan

1時間でサクッと経営戦略を振り返る。「経営戦略の教科書」

いやー最近なんかバタバタしていて、ろくにブログも書けませんでした。ただ読書はいろいろしてましたし、面白い本を読んだのでご紹介です。

時々Kindle Unlimitedでビジネスを探して読んでいるんですが、その中で「経営戦略の教科書」という新書がありまして。これが結構面白く、内容も良かったのです。

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早稲田大学ビジネススクールの講義を本に書き起こしたもので、講義形式で経営戦略が、ケースを交えながら説明されていきます。

この本は何が良いかと言うと、新書というライトのボリューム感と文体で、経営戦略の基本的な流れが理解できることです。

経営戦略全史」のようなボリュームのある本で経営戦略の歴史を読むのも、じっくり理解を深めるためには良いですが、「経営戦略の教科書」のようにある程度短い時間でも一通りの流れを理解できるっていうのは、読み進めるたびに自分の発見があり、復習の良い機会になります。

経営戦略を学び直して、本当の意味で理解するための「経営戦略全史」

紹介されているケースも、コマツや旭山動物園など、かなり有名な内容が多く含まれており、それはそれでビジネスと戦略の関係がイメージがしやすくて良いです。

 

ビジネス戦略と言うのは、何回も実際に使ってみて、その上で考えた戦略から実行に移してみて、自分の血肉になるんだと日々実感しています。フレームワークを知れば何か新しい発見や素晴らしい業績を上げられるかと言うと、そうはいかないのが現実です。でも時に、フレームワークを通して考えてみると新しい発見もあります。

そういう繰り返しのために、こういう本を時々読み返し基本を出すのは重要なことかなと思いました。ということで、こういう本の存在はありがたいですね。Kindle Unlimitedを使っている方は無料なので、ちょっとした復習にどうぞ。

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あと、Amazonのサイバーマンデーで、Kindle本が大量にセールされてます。

Amazon.co.jp: Cyber Monday Kindle book: Kindleストア

僕がこれまでに読んだ本のなかでは、このあたりがおすすめです。

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それ以外にも、色々買って読もうと思ってます。

では、今日はこのへんで。

新しいアイデアを素早く生み出し検証するためのアプローチとは?

最近話題になっていた本として、SPRINTがあったので読んでみました。

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Google Venturesが生み出した検証アプローチが「SPRINT」

「SPRINT」というのは、Google VenturesというGoogleが投資専門で行う会社で生まれた、事業の検証を素早く進めるための取り組みノウハウです。

GV

Google Ventures

 

Googleベンチャーズは、様々が有名企業を含め投資を行っております。他のサイトを見るとその顔ぶれがよくわかるでしょう。本書の中にも登場しますが、投資先にはブルーボトルコーヒーやSlackが含まれています。

GV / Portfolio

GV Portfolio

 

それらの投資先企業が、自分たちのサービスに関する新しい取り組みを、素早く効果的に検証するためのアプローチとして開発されていったのが「SPRINT」というわけです。

 

SPRINTの価値はどこにあるか?

内容を読んでみると、非常に細かいところまでノウハウが体系化されていて、驚きます。本として考えると細かすぎるぐらいディテールが書かれていて、ほぼマニュアルの様相です。実際、本の最後にはチェックリストが付いていて、これらを実際に使いやすくしています。

また、書かれている内容のひとつひとつは、それほど新しい要素はなく、「最初にちゃんと検証の目的を決めよう」とか「アイデアを付箋に書いて、投票しよう」「パイロットをつくろう」「ユーザーにインタビューしよう」など、これまでも効率的な会議をやる場合や、PDCAサイクルを実践する場合などに登場するよくある手法の組み合わせ、という印象です。

しかし、この本の価値は別のところにあります。それは、アイデア出しから検証までの一連の流れを体系化し、「5日間」というパッケージにしたことです。それによって、明確に時間を意識して実行できるようになります。

ただ、この「SPRINT」をちゃんと機能させようと思うと、やらなければいけないことが多く、ハードルはそれなりに高いです。気軽にやるというよりは、本気で取り組まないと失敗するでしょう。

 

「リーンスタートアップ」にあるように、最近はスモールスタートからKPIをベースに改善していくアプローチがよく語られています。今回の「SPRINT」も同じ部類ではあるのですが、モバイルアプリなどのIT世界に限定されず、さらに5日間というアクティビティになっていることで、様々なケースに適用しやすいと思います。が、実際にこういう取り組みを真剣に行う機会が、どれほどあるのかな?というのはちょっと疑問が残りますが・・・。

「リーンスタートアップ」だけでは、具体的な点がピンと来なかったり、より具体的で実践的な検証方法を求めている方には、とても参考になる本だと思います。

 

ちなみに、英語でよければYouTubeで詳しく説明されています。

こちらは要約。8分でSPRINTを学べます。

SPRINT by Jake Knapp, John Zeratsky, Braden Kowitz | Animated Summary – YouTube

こちらは、著者本人によるSPRINTの説明。

Jake Knapp and John Zeratsky: “SPRINT” | Talks at Google – YouTube

 

ということで、新しいプロジェクトを開始したくて、素早い検証アプローチを取り入れてみたい人にはとてもおすすめす。

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最近、ヒストリエを一気読みしました。とても面白いですねー。

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アレキサンドロス大王の名前は憶えていても、時代背景やマケドニアという国自体はちゃんとわかっていませんでした。なので、こちらも購入。いまさらながら歴史を勉強すると、刺激的です。

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中小企業の経営課題について、東京商工会議所の調査結果から考える

中小企業の経営に関する調査・アンケートは様々ありますが、そのひとつとして東京商工会議所の調査結果がありました。

「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」について|調査|調査・ガイドライン |東京商工会議所

中小企業における最近の経営課題をアンケート結果から導き出したものです。売り上げ拡大、コスト削減、事業承継のトピックにフォーカスをして、それぞれの課題をアンケートで、中小企業経営者に回答してもらった結果です。

 

売上拡大の阻害要因もコスト要因も「人」

アンケート結果で、売上拡大に関する課題のトップは、「人不足」になってます。

・売上拡大に取組む上での課題については、73.8%の企業が「人材の不足」を挙げており、特に[建設業]では 87.7%が回答するなど、大きな足枷になっている。

いまだに全国でも人不足が続いており、有効求人倍率は高くなっています。

16年の有効求人倍率、1.36倍に上昇 25年ぶり高水準  :日本経済新聞

そしてアンケート結果に戻ると、コスト上昇のトップも人件費で、やはり「人」になっています。

・事業コストについて、「人件費」は「上昇」が 64.4%、「商品仕入単価・原材料費」は「上昇」が50.9%、「燃料・水道光熱費」は「不変」が 58.0%となった。事業コストの上昇は人手不足に起因する防衛的賃上げによる人件費の上昇や為替の変動などが主な要因と思われる。

売上を拡大するためには人が必要であるものの、人不足が拡大しており、それに伴って人件費が高くなっているのがわかります。

これからはもっと人口減少が進み、効率化が高く求められていくでしょう。人工知能などの新しい技術が注目されているのも、そういう理由です。その中で、新しい技術を高めながらどうやって自社の生産性を上げていくかが重要な課題になるでしょう。

 

事業承継は新しいフェーズへ突入

アンケートには事業承継に関する事項も含まれています。事業承継に関しても、ここ最近はずっと中小企業の経営課題として常連になっていますが、自分の子供など親族に引き継がせることが難しくなっているケースが多いです。

・想定している後継者候補としては「息子・娘」が 45.1%と最も高く、次いで親族外承継となる「従業員」が 30.2%と続き、事業承継スタイルの変化がうかがえる。

母数や調査対象が違うので数字の単純の比較はできませんが、平成24年度の中小企業庁の調査では、承継者の60パーセント以上が親族でした。

平成24年度中小企業の事業承継に関する調査に係る委託事業作業報告書(PDF)

親族以外の承継者を探したり、中小企業のM&Aを活発化させるなど別の選択肢を考える経営者は増えていると思われます。

参考:
中小企業とM&A(PDF)
グラフで見るM&A | M&A情報・データサイト MARR Online(マールオンライン)

 

いかがでしたでしょうか。中小企業を取り巻く状況はどんどん変化していますね。

LINEがアプリにニュースタブを追加。ニュースアプリのユーザー数は今後どう変わるか?

皆さんはスマホでニュースをチェックしてますか?今、ニュースアプリは何が有力なんでしょう。

LINEがスマホアプリ内に、ニュースタブを設けました。LINEアプリからLINEニュースへのアクセスをしやすくすることで、熾烈な争いが生じているニュースアプリの中で、シェアを拡大するための戦略ですね。

LINEは2月23日、LINEアプリ日本版に「ニュースタブ」を新設した。「LINE NEWS」提携媒体などからピックアップした1日約150本のニュースを掲載する。LINEのポータル化戦略の一環で、「スマートフォンニュースサイトNo.1を目指す」としている。

引用:LINEアプリにニュースタブ 「スマホニュースNo.1目指す」 – ITmedia NEWS

ということで、ニュースアプリの現状と今後について考察したいと思います。

 

ニュースアプリ市場の現状

ニュースアプリ市場は、激しい競争環境にあります。各ニュースアプリのユーザー数を見比べてみましょう。以下は、東洋経済の業界地図2017年版から取得してます(数字自体は2016年6月時点)。

ニュースアプリのユーザー数

ネット界の重鎮であるヤフーは、スマホのニュースアプリでもトップです。続いて、スマートニュース、グノシーと続きます。そこから大きく離れて、LINE、ニュースピックスとなっています。

冒頭で紹介したLINEのニュース強化は、これだけ離れたギャップを埋めて、シェアを奪うことができるのでしょうか。

 

企業の体力

ここで、企業の体力面も見てみましょう。先ほど上げたニュースアプリ運営企業のうち、スマートニュース以外はすべて上場しているので、売上高等の情報がわかります。

ニュースアプリを提供する企業の売上高

ここでは売上高を見てみます。ヤフーがぶっちぎりに大きく、次に大きいのがLINEです。グノシーやニュースピックス(ユーザベース)は、2社と比較すると非常に小さく見えますね。もちろんヤフーやLINEは収益源が複数あるので企業モデルとしての単純な比較はできませんが、企業体力という点ではこのような違いがあることがわかります。

一方で、グノシーの国内でのユーザーの伸びを見てみると、飽和傾向と見えなくもなく、スマートニュースやグノシーは海外志向も強いですし、国内であればより一層ライトユーザーを攻める、というのは可能性があるんでしょうか。

参考:ニュースアプリGunosyの最近の業績がどうなっているのか調べてみた | Synapse Diary

 

LINEの勝算

LINEは、ニュースの強化を「プラットフォーム戦略」の一環と説明しています。現在は、スマホアプリ、特にチャットアプリが主戦場になっており、ここがプラットフォーム争いを繰り広げています。WhatsApp、Facebook Messenger、WeChat、Skypeなどが世界中でコミュニケーションを牛耳ろうとしているのです。

で、日本でみればLINEがぶっちぎりの一位です。そして、さらにチャットアプリの特徴はユーザーの消費時間が非常に多いことです。以下の調査でみても、LINEは消費時間の一位を獲得しています。

スマートフォンの利用時間の約80%を占めるアプリについて、総利用時間のシェアのランキングが図表2となります。1位は「LINE」でスマートフォンアプリの総利用時間のうち約10%のシェアを占めていました。

引用:スマホアプリ利用時間の約35%はコミュニケーションで消費、1位は「LINE」~ ニールセン、スマートフォンアプリの利用状況を発表~ | ニュースリリース | ニールセン デジタル株式会社

 

それだけユーザーを引き付けるアプリなのであれば、そこに様々なサービスを統合していく、というのは自然な発想ではあります。ニュースアプリの中で、チャットと統合されているのはLINEだけです。ここにLINEの優位性があります。

かつてヤフーはポータルサイトとして人を集め、その中でヤフーニュースが注目されていきました。LINEはチャットツールとして人を集め、LINEニュースでプラットフォームとして強化しようとしているのです。

 

ひとまず今LINEでニュースを読んでいますが、動作も軽いですし、ネタも幅広くそろっており、読みやすいです。スマートニュースやグノシー、ニュースピックスも使っていますが、ニュースピックス以外は内容や使い勝手などの差が小さいので、よく開くアプリであるLINEで済まそうかな、という気持ちも生まれてきそうです。

スマートニュースやグノシーは、機械学習などを駆使したデータアナリティクスを利用して、ニュースや広告の品質向上を図っています。これからは、寡占化と差別化が進んでいくと思われます。

ニュースアプリGunosyの最近の業績がどうなっているのか調べてみた

最近、ブログ記事を書こうという気持ちはあるのですが、なかなか追いつきません。吐き出したいインプットはあるのに、書くという行為が追い付かない今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、グノシーの中間決算が発表されました。人工知能アルゴリズムを活用したニュースアプリとして注目されていましたが、最近の売り上げがどうなっているのか気になって、決算説明資料を読んでみた次第です。

まず、今回の中間決算の前に過去5年の業績を見てみましょう。

すみません、5年間ありませんでした。上場が最近なので。売上が伸びてきて、利益はマイナスからトントンに近いところまで改善してきています。

さて、では今期の中間決算ではどうでしょうか。

簡単に言えば、売上、利益ともに順調に成長しています。

グノシーのビジネスモデルは、メインはニュースアプリであり、ニュース記事の配信を中心としながら、ユーザーと広告主をマッチングさせるのがメインです。

ユーザー側については、auのニュースパスと提携したことも功を奏して、ユーザー拡大に成功しています。

無料ニュース配信アプリ「ニュースパス」の提供開始について | 2016年 | KDDI株式会社

すごい伸びですね。新しいユーザーを獲得するにあたって、キャリアの契約ユーザーと結びつけることで、これまでと違うユーザー層に手を広げられているのだと思われます。

広告主側も、積極的に開拓を行っており、収益向上を実現しています。

 

ニュースアプリとして、グノシーの競合はスマートニュースかなと思いますが、スマートニュースはダウンロード数2000万、グノシーはダウンロード数1800万を超えたところなので、今後も競争は続くでしょう。

SmartNews、世界2000万ダウンロードを突破 | スマートニュース株式会社

全体として、数としての成長は国内は少しずつ鈍化(飽和)し、質の勝負にシフトしてきているのかな、と。そして、同時並行で海外進出が拡大していくでしょう。

インドネシアのニュースキュレーションアプリKurioの株式取得|株式会社Gunosy(グノシー)|情報を世界中の人に最適に届ける

 

というわけで、今日はこのへんで。