メルカリ、めっちゃ便利ですね。最近、サービス開始から4周年ということで、インフォグラフィックが公開されていました。
フリマアプリ「メルカリ」サービス開始4周年記念インフォグラフィック公開 〜進化を続けるメルカリの特徴を一気におさらい!〜 https://t.co/SYXvoUw3Yo
自分の周りでもメルカリを利用する人が増えてるなって実感してます。なぜ、メルカリがこんなに注目されているのかということを、調べてみましたよ。
リユース市場の規模は大きくなっている
リユース市場は昔からありましたが、インターネットの登場で、ヤフオクなどのC2C市場が広がりを見せました。そして、最近はスマートフォンの普及によって、新たに「フリマアプリ」というジャンルを作り上げるほどになっています。
以下のグラフは、経産省が公表しているeコマース市場に関する調査報告書新品をしたものです。リユース市場の全体像を表しています。
平成 28 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
この報告書によると、メルカリが属するフリマアプリの使用は、すでに3000億円規模になっており、リユース市場全体からみても一大市場になっていることがわかります。
メルカリのシェアは?
冒頭のメルカリのインフォグラフィックだと、国内5000万ダウンロードになっていますが、これはどれほどの規模なのでしょうか。
メルカリの売り上げは最近のデータで行くと約20億円あり、手数料10%で単純計算すると、メルカリだけで1,200億円位の市場が動いていると思われます。フリマアプリの市場規模と比較すると、三分の一以上のシェアだと思われます。
また、こちらの記事によると、他のフリマアプリと比較しても、メルカリは群を抜いた数になっています。
激動するフリマアプリ市場のこれまでとこれから - メルカリは世界を獲れるのか | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
つまり、売上からみたシェアでも、アプリのダウンロード数でも、フリマアプリの中では圧倒的な「王者」であることがわかります。
周辺企業の動向
オークションサイトの老舗であるヤフオクは、現在フリマアプリとは違う分類となっていますが、未だに取り扱い額は伸び続けています。
冒頭の調査報告書の分類では、オークション市場全体で1兆円強なので、ヤフオクの取扱高が9000億円弱ということになっています。このまま捉えれば、ヤフオクのシェアは90%ぐらいという圧倒的な数字に及びます。
中古といえば、中古本で時代を席捲したブックオフもみてみましょう。ブックオフは、一時期中古市場の雄として、これまで小規模な古書店が乱立していた市場に変革を起こしました。しかし、近年は業績が低迷しており、いろんなアプローチを模索していました。
最近は、既存店の書籍販売が低迷したりする中で、オンライン事業が伸びているようです。
株主・投資家情報 | 本を売るならBOOKOFF(ブックオフ)
総じて見ると、ヤフオクは未だ大きな存在感を放っていますが、ブックオフはやや苦戦している印象があります。
メルカリがシェアを伸ばしている理由
では、メルカリはなぜこんなにシェアを伸ばしているのでしょうか。
最初はよくわからなかったのですが、自分で使ったりいろいろ調べてみて、自分の中ではこんな要因かな、とわかってきました。
モバイルシフトの中での先行者利益
ITサービスやアプリの市場ではよくあることですが、「先行者利益が大きい」という点が挙げられると思います。
2013年にメルカリが開始しており、モバイルのフリマアプリとしては比較的早い方です(フリルやminneの方がサービス開始は早い)。
スマホの市場浸透もどんどん拡大している時期であり、インターネットの利用ケースがパソコンからモバイルにシフトしている段階でした。その中で、スマホに最適化したサービスとしてタイミングが非常に良かったというのはあるんじゃないでしょうか。
(2013年はiPhone 5sが発売された年で、ドコモも含め3大キャリア全てでの取り扱いが始まった年です。)
もちろんそれだけではなく、モバイルファーストで使いやすいUIや、CMのタイミングなど様々なサービスの工夫によってここまでの地位を確保したと思われます。
流動性の高さ
使ってみて面白いなと思ったのは、非常にフロー的に商品が販売されていると言うことです。
スマホと言う画面の小ささにも関係していると思うのですが、あまりストック的に商品が対応するのではなく、どんどん新しい商品が投入されては消えていきます。
そのため時は非常に早く売れますし、売れなくても済生出品すればまた売れる可能性があると言うことで、高い流動性を実現しているのが分かります。
流動性が高く、欲しいものが買える、売りたいものが売れると言う魅力ある市場を作る事は、フリマアプリでは非常に重要になってきます。
サービスデザインの良さ
メルカリはどこかのジャンルに特定したのではなく、全方位型のフリマアプリになっています。その中でスマホのUIや、サービス全体のデザインが優れていると感じています。
スマホで全て完結できること、写真を撮ってすぐに出品できると言う手軽さが、ヤフオク等とは別のライトユーザーを新しく生み出したのではないかと想像できます。
それ以外にも、メルカリで売って得た金額は一時金としてメルカリの中に蓄積されるのも、新しい購買意欲をかき立てる効果があると思うので、面白い仕組みなと思いました。
参考:フリマアプリのユーザーにとって“気持ちいい”の根源を考える――メルカリ × UX侍 | UXサムライ | Web担当者Forum
物欲なき世界の浸透
これはメルカリに限らずですが、フリマアプリの台頭は、大きな外部トレンドとリンクしていると考えています。
シェアリングエコノミーが浸透してきており、人々はどんどん物欲が低下していると言われています。それは様々な調査結果からも明らかになっており、参考書として「物欲なき世界」を挙げておきます。
モノが溢れる社会では物欲・所有欲が低下し、そのため中古品に対しても抵抗感が薄れており、様々なものを共有する感覚を持ち始めているんではないかと思っています。
まとめ
いろいろ見てきましたが、フリマアプリは一大市場になっており、以下の要因があると分析しました。
- スマートフォンの普及や物欲の低下等の外部環境が良い
- 先行者利益という面でもタイミングが良かったが、何よりサービスデザインが素晴らしく、多くのライトユーザーを掘り起こした
- 全方位型で、商品の豊富さと流動性の高さから魅力ある市場になっている
メルカリはシリコンバレーにも進出するなど海外展開を積極的に行っていますし、メルカリアッテ、メルカリカウル、最近だと新しくメルカリチャンネルと、次々にサービスを投入しています。
今後どうなっていくのか楽しみです。
最近、Amazonプライムで、三谷幸喜監督のshort cutという映画を観ました。すべてワンカットで、山中というロケ地の中で演技が展開されるという斬新なものでしたが、何より演者の演技が非常に良かったです。
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