気になる記事(2011/09/10~2011/09/16)

Open Government Partnership expands to include at least 22 countries at launch | Gov 2.0: The Power of Platforms

Open Government Partnership expands to include at least 22 countries at launch | Gov 2.0: The Power of Platforms

オープンガバメントパートナーシップ発足。22カ国。オープンガバメントの推進を行う。2012年3月にブラジルで会合も行われるみたい。注目は、ケニヤ、グアテマラ、ホンジュラス、アルバニア、マケドニアなど、先進国とは言えない国々が含まれていること。オープンガバメントは、政府の透明性を向上させ、市民に力を与える民主化を促進する動き。ブラジルやインドネシアを始め、これらの政府がオープンガバメントを推進しようという動きは、国際情勢としても意味がありそうだ。

Alexander Howard: Moscow and Washington to Host Bilateral Open Government Codeathon for Civic Apps

Alexander Howard: Moscow and Washington to Host Bilateral Open Government Codeathon for Civic Apps

モスクワとワシントンで、「Code 4 Country codeathon」を開催というニュース。両国で同時開催された、というのも面白いし、市民のためのアプリ開発というアプローチも、オープンガバメントを促進させる取り組み。こういう動きが増えてるよなあ。

Australian agency archives social media content | Articles | FutureGov – Transforming Government | Education | Healthcare

Australian agency archives social media content | Articles | FutureGov – Transforming Government | Education | Healthcare

オーストラリア政府がTwitter,Facebookなどソーシャルメディアを「正式な記録」としてアーカイブ。アメリカでもTwitterがデジタルアーカイブされることは決まっているし、ソーシャルメディアが重要な記録としてストックされていくんだろう。

今回の震災でもデジタルアーカイブの取り組みは行われているし、

Digital Archive of Japan's 2011 Disasters

広島原爆のような、過去の情報をデジタルアーカイブの形で残す取り組みも行われている。

デ ザ イ ン 思 考 ~ 無 限 の 発 想 を 生 み 出 す 方 法: Google Earthを活用して広島原爆の実態を伝えるデジタルアーカイブ / the Hiroshima Atomic Bomb Archive powered by GoogleEarth

フェア:働きながら社会貢献 NPO7団体、25日に渋谷で /東京 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース

本業を持つ人たちでNPOを運営するNPO法人7団体が「会社人から社会人へ NPOプロボノフェア2011」を25日午後1時半から渋谷区広尾4のJICA地球ひろばで開催する。働きながらの社会貢献に関心のある人を対象に講演、パネルディスカッション、NPOによる個別説明会をする。

ひとつの企業で、一生勤め上げるという幻想はとっくに破綻していると思っているけれど、徐々にこういう柔軟な働き方が模索されているのは良い動き。機会があれば、自分もこういう関わり方をしてみたいなあ。「新しい公共」という概念も、こういうところから広がるかもな。

東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか – Yahoo!検索 スタッフブログ

東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか – Yahoo!検索 スタッフブログ

こういう分析はとても貴重だし興味深い。普段はあんまり興味を持たれない行政のHPも、やはりいざというときに真っ先に検索される対象になる。それは、情報の信頼度が高いと思われる証拠であり、地域のある種プラットフォームとしての存在価値があるからだ。

選挙における5つの情報技術トレンド

「選挙事務所から見た場合の選挙における5つの情報技術トレンド」という記事がありました。

Perspective: 5 Tech Trends in the Elections Industry

 

結構面白かったので、ポイントだけ残しておく。

1. Online Election Night Reporting

電子投票。実際に問題がいくつか生じていて、なかなか実現にこじつけないけど、実現したら投票側は便利だし、集計側も正確かつ迅速に投票結果が得られるという期待はあるんだよね。

そういえば、こういう考え方もあったな。

2. Mobile Websites

2013年には、世界でPCよりモバイルからインターネットアクセスする人の方が多くなるそうだ。投票だけじゃないけど、モバイルへの対応はとても重要な位置づけになっている。モバイルは情報にアクセスしやすい端末だからこそ、投票に関する情報を流すのが重要。

 

3. Leveraging Social Media

日本ではなぜか実現しないネット選挙。若年層を中心に情報源がソーシャルメディアに移行しつつあり、投票の呼びかけに使うと有効。

 

4. Online Poll Worker Training

これはちょっとよくわからないけど、選挙事務所スタッフのeラーニングかな。大規模な選挙になるほどスタッフが増えて、オペレーションなどの教育コストがかさむんだろうか。

 

5. Voter Outreach and Education

限られた選挙期間の中で、有権者にもっと選挙や候補者について知ってもらうことが重要。あと、電子投票などの移行する場合は、その方法などをちゃんと知ってもらうことがとても大切なことになる。

 

選挙は結構センシティブな行為なので、仕組み自体を変えることについても結構保守的になってしまいがちなんだけど、こういう流れは知っておきたいし、せめて候補者の情報ぐらいはネットで取得できるようにして欲しいなあ。

参考:
電子投票 – Wikipedia
どうなる?電子投票 – 佐々木俊尚の「ITジャーナル」
選挙で不思議に思うこと | Synapse Diary

アナロジー思考

細谷功¥ 1,680

何となく硬いイメージの表紙だったんだが、予想以上に面白く、一気読みしたよ。アナロジーの重要性について理解していたつもりだったけど、この本を読んだら甘いことに気づいた。ここまで分析してこそ、アナロジーの活用に道が拓けるのかもしれない。

具体的にどういう点を意識して、アナロジーを活用するかは、本を読んでもらえれば。どちらかというと、なぜそれが重要か、という点を書いておきたい。

それは、画期的な技術を開発するのと同じくらい、「コンセプト」を開発する・発見することが重要になっているから。情報化社会で、情報を伝播するコストがとても下がっている。だけど、やはり「形がない情報」というのは伝達しづらいし、限られた情報しか伝えられない。

そこで幾つかの事象を束ね、普遍性を抽出し、名前をつける行為が必要になる。Web2.0とか、オープンガバメントとか、モチベーション3.0とか。プラットフォーム思考みたいなビジネスモデルもそうだ。

端的にサービスの違いとか将来を見据える観点をひねり出すというのは、それなりにニーズがあるというわけです。「言われてみればそうだよね」と思ったりするんだけど、そういう新しい観点を切り口として提供することは、とても大切になっている。

というわけで、アナロジー思考。どういう観点で類似性や普遍性を捉えるか。そういうことに興味を持つ人であれば、存分に楽しめると思う。

最後に。

同様に、例えば会社の資料でも抽象化能力の高い人はこうした「構造レベルでの美しさ」にこだわる。例えば資料の個々のページのデザインや色彩などではなく、全体の構成の単純さや整合性といったものである。P.138

これを読んで、これまでの上司が走馬灯のように駆け巡りました。

「知」のソフトウェア

立花 隆¥ 777

「プロフェッショナルの情報術」で紹介されていた、知的生産の古典。読んでみたよ。1984年初版なので、ツールなどは古いんだけど、考え方は古びてないね。

いったい知的情報のインプットに毎日どれだけの時間をさくことができるのか。新聞、雑誌以外のまとまりのある書物を読む時間をどれだけとることができるのか。その時間に自分の読書能力と平均余命をかけ合わせるという簡単な計算で、誰でも自分が残りの一生であと何冊くらいの本が読めそうかはすぐにわかるだろう。相当に読む時間をとっているつもりの人でも、それは驚くほど少ないはずである。P.11

あの立花隆でさえ、インプットに時間が足りないと言っているのだ。自分なんて、本当足らなさすぎるだろう。時間は有限だ。どんどんインプットを続けながら、良質で効果的なインプットをできる仕組みを自分で作らなければいけない。

それは、常に自分でいろんな物事を考える、ということに尽きる。

「いかがですか?」「ご感想をちょっと・・・」と水を向けるだけで、相手が何かまとまりのあることを当然にしゃべってくれる思い込んでいるおめでたいジャーナリストがあまりにも多いのだ。まるでこちらがラジオかテレビのような機械で、「きっかけの一言」というスイッチを入れると、あとは自動的に番組が流れ出てくるものとでも思っているかのようだ。P.123

スポーツ選手への試合後のインタビューとか、本当にインタビュアーのレベルの低さというかワンパターン振りにがっかりする。こういうメディアの状況を知らないうちに受け止めてしまっているとすれば、思考状態がとても危ない。自分で考えて、想像して、仮定を置いて、本当の疑問を探さなくちゃいけない。

そして、それはアウトプットでも同じだ。

文体は個性である。どこかで読んだようなスタイルの文章しか書けない人は、個性をいまだ確立していないか、個性を喪失してしまっているかのどちらかであろう。P.200

本の中では、学生の文章の未熟さに唖然とした、みたいな下りがあるんだけど、文章というのはどれだけ書いたか、ということと、それに対してどれだけフィードバックを受けたか、によると思う。自分の文章が上手いだなんて思わないが、書けば書くほど自分の文体が変わるのが分かる。学生よりも今の方が文章を書いているし、そう考えると、学生時代に文章を書く量というのは、少なかったのかもなあ。

最後にもう一度述べておくが、本書の内容を一言で要約すれば、「自分で自分の方法論を早く発見しなさい」ということである。本書を含めて、人の方法論に惑わされてはならない。P.236

自分の情報収集とかタスク処理の仕組みは、大学時代にコピー用紙の裏にタスクリストを書き始めた頃からスタートしてる。そこからいろいろ考えて、今も少しずつ変化している。この繰り返しをして磨く以外に、ベストな方法にたどり着く方法はないんだろうなあ。

気になる記事(2011/09/03~2011/09/09)

今週は5本。

Traffic Accident Database Goes Online in Virginia

ヴァージニア州の交通事故データベース。事故者の手続きの簡素化、事故傾向の分析などの目的でオンラインで公開されている。オープンガバメントっていう言葉だけだとイメージしづらいけど、こういう実例を見たりするとイメージしやすくなる。

ふるさと納税、カードでOK 笠松町が市町村初 - 岐阜新聞 Web

羽島郡笠松町は1日から、十六銀行系列のクレジット会社と提携し、県内の市町村では初めて、同町の「ふるさと納税『かさまつ応援寄付金』」のクレジットカードでの納付を受け付ける。

岐阜県の笠松市がふるさと納税へのクレジットカード対応。自治体の収納チャネル拡大は数年前からひとつのトレンドとしてあるんだけど、クレジットカードの手数料をどういう位置づけにするのか、とか、他のシステムと連携するためにお金がかかる、とか検討することはいくつかある。それでも利便性が向上することは良いことだし、今後はスマートフォンから支払いができるようになったりするのかな。

岐阜県 : 飛騨・高山の家具をiPhoneアプリで紹介【商工政策課】

このたび、研究の一環としてショールームにおける製品紹介ツールとしてiPhoneアプリの開発を行いました。  今回は、このiPhoneアプリの実用性を評価するため、ミュージアム飛騨の協力のもと、下記のとおり公開実験を実施いたします。

岐阜県は、他の自治体に比べてもスマートフォン系の取り組みは先進的かも。ソフトピアジャパンを中心にスマートフォンに力を入れているのがわかる。もっと盛り上がれ。

色彩センスのいらない配色講座

これは資料作成する上でとても役に立つ。パワポとかで資料つくり始めたときはこういうのほとんどわからなかったけど、少しずつ配色をどうしたら見栄えが良くなるかがわかってきた。センスと言われる部分もあるけど、ある程度は論理的に決められる。

東北3県の情報システムに何が起こっていたか – 記者の眼:ITpro

東日本震災の現状。IT周辺も予想外の出来事がたくさん起こっていて、壮絶。BCPは、前提事項をいろいろ見直さないと本当に使えるものにはならない。

大学生の4年間ってなんだろうね

なぜいまどきの大学生はバカなのか – bluelines

これは言っていることに賛成できるのだけど、「自分に自信をつける」ということについて、別の観点から書いてみる。

自分が大学生の頃を振り返ると、それなりに勉強して、それなりにバイトして、適当に遊んで、って感じだった。「これが大学生の生活」と思って余り深く考えていなかったけど、「もっと真剣に学生時代に打ち込めるものがあったら、就職までに少しは自信ができたんじゃないか?」と思った。

人が自信をつけるというのは、「どこまで本気になってやるか」にかかっているんじゃないかと最近思うんだよね。適当にやってれば、失敗しても「ああ、しょうがないか」と受け流すし、成功しても「ラッキー」みたいな感じになる。

そもそも大学に入る動機って、自分がそうだったから言うけど「とりあえず大学行っておくか」という感じだし、そこで勉強することも、「卒業するためには単位が必要だもんね」という割り切りが一番に来るという、残念な行動原理に支配されている。

そんなんでは、徹夜するほど勉強したりしないし、何かを達成した感じも味わえない。まあ、せっかくのモラトリアム期間なので勉強だけしろとは思わないけど、大学機関とか、社会全体として大学生に、何か大きな期待とかチャンスを与えてるんだろうか、ということは思う。

そもそも社会から見たときに、大学生に何を期待してるんだろうね。いろいろ学んでも、あんまり学部とか専門知識を問わずに「ポテンシャル採用」とかいって有名大学が優先されたり、就職活動が大学3年生の途中から始まったりする現実があるなら、大学の4年間というのは社会的にどれぐらいの意味があるんだろうか。ポテンシャル採用するのなら、高校卒業と同時に企業が採用しても良いんじゃない?

まあ、いろいろ書いたけれど、企業は自分の頭で考えて、自信を持って行動できる人を求めているので、大学のうちに何かひとつでも、「これは真剣に打ち込んだ」ということを作っておくことが重要な気がします。そうやって頑張った記憶と結果を積み重ねることが、自信につながることは、社会人になっても何も変わらないので。

岐阜近辺の方は、幸いにもこういうNPO法人もあるようなので、こういう社会とのつながりを肌で感じて経験値を増やすのは良いかもしれない。

インターンシップを(愛知,岐阜,三重)でホンキでしたいなら-岐阜のNPO法人G-net

組織には理想と現実の両方が必要だ

これを読んで、いろいろ思いましたよ。

 

「虚構の自由度」、そしてその価値 – Chikirinの日記

 

これわかるわ。ただ、組織という意味でいくと、思考のタガを外して新天地を考えることと、現実的な対応としてどういう解決策をひねり出すか、というのは同じくらい重要だと思うし、片方だけだといずれ行き詰まる。

仕事でも、理想論とか新しいアイデアを出していくと、

「で、これどうやるの?」

って言われるし、

現実的な解決策に終始していると、

「せっかくコンサルにカネ払ってるんだから、もっと新しいアイデア出してくれよ」

と言われたりもする。

「どっちなんだよ」というツッコミもたまに感じたりはするけど、組織の状態やフェーズによって求められるモノは違うにしても、組織というのはそれだけ両方とも大切だということだ。

そういえば昔クライアントに「コンサルタントに求めるものは、「Another One」と「Next One」だ。」と言われたことがある。

業務をよく知っているのはクライアント側なのに、わざわざコンサルタントを雇う理由は、自分たちの視野が充分に広くないことを自覚した上で、違う何か(Another One)を提供してもらいたい。そして、内部にいるとしがらみが多かったり、内部論理で発想してしまうので、上手に正しい方向にアクションをとれないことが多い。だから、次にやるべきこと(Next One)を示して欲しい。ってことだったんだと思う。

これはまさに「Another One」が思考のタガを外したアイデアをくれ、ということであり、「Next One」は着実に実行できる「現実解」をくれってことだ。コンサルはどちらかといえば、「絵に描いた餅」を出すことで揶揄されるけど、「絵に描いた餅」というか理想論を語ることが重要な場合もあると思うんだよね。

コンサルタントでも、個人レベルでみるとどちらかが得意な方というのがいるよね。個人的には現実解をひねり出す方が得意な気がします。

リーダーの資質として、似たようなことがこの本にも書いてあったよ。そういえば。

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション | Synapse Diary

気になる記事(2011/08/29~2011/09/02)

なんかTwitterに吐き出してるだけでは勿体ない気がするので、ニュース記事なんかを纏めておく。

US state to focus on mobile apps for poor | Articles | FutureGov – Transforming Government | Education | Healthcare

アメリカのアーカンソー州で、貧困層にもスマートフォンが普及していて、それが重要なライフラインになっている、という記事。行政がスマートフォン向けのアプリを通じて、行政情報の発信や納税チャネルの構築を行っている。

提供しているアプリはこんな感じ。

f:id:synapse23:20110902123333p:image:w640

Arkansas.gov – Mobile Access

日本でも自治体がスマートフォンに向けた取り組みを少しずつ始めてるし、今後こういう流れはもっと加速しそうだな。

IT人材のあるべき姿と現状 – IT人材育成とCIOの役割 (高橋 秀典) – BLOGS – CIO Online

ITは企業経営にはなくてはならないものになっているけど、それを内製するにしてもアウトソーシングするにしても、それなりにIT人材というのを確保しなくてはならなくなっているし、経営とIT投資を融合させるCIOの存在意義は大きくなっている。

 ユーザー企業のIT部門は、仕事以外に色々な意味で難しい側面を抱えています。たとえば次のような事柄です。

・社内的に、IT部門の位置づけはコストセンターであり、しかもシステム化費用やシステム運用費など多くの経費を使うやっかいな部門であると思われている。

・近年、システムの構造が複雑になり、ますます手がかかる傾向が強いが、人件費などを押さえられることになっており、部門員の多忙さは激しくなり限界に近づいている。これらに対して、特に経営層の理解不足が顕著である。

・IT部門員の多くは、IT系の仕事がしたくて入社したわけではない場合も多く、たまたま配属された上に仕事柄異動が難しく、長くIT部門に属している状態である。

・IT部門員の処遇について、全社のものに合わせるのが難しく、情報子会社化を検討することや、実施している企業が多い。多くは本体からの出向になるが、将来の見通しが立ちにくく、社員としての位置づけが中途半端になっている場合も多い。

・IT部門の仕事自体が、他の部門から見てうまく出来ていて当たり前で、少しでもシステム障害など不具合が発生した場合の影響があまりにも大きく、責任重大になっていて部門員に大きなストレスがかかっている。

こういう悩みは本当良く聞く。組織設計が難しい。人材確保、育成計画、評価制度など組織設計での課題山積。

New Performance.gov website faces performance problems of its own – Nextgov

Data.govとかPerformance.govとか、オバマ政権のオープンガバメントの取組は結構注目と期待をしているのだけれど、どうしても財政難には勝てないということか。

Facebookの次の覇者は、さらに多くの情報を収集、分析できる企業【gumi国光宏尚】 : TechWave

今のITトレンドのひとつはBig Data。膨大な情報をどう活用していくか、という点で注目されているのだが、それをどう収集するか、というのはもっと重要。foursqareとかEvernoteも、新しい情報を引き出してるサービスといえるよね。

収集する項目を決めたり、それを収集する仕組みを設計したり、分析手法を考えたり。こういうことを専門とする職業も、今後は注目されるのかな。既にいたりするんだろうか。

The Tyee – Open Data Geeks to the Rescue

エンジニアが行政のデータをどう活用するか考える、という記事。オープンデータというのはとても大切だけど、行政だけではどういう情報をどう提供していいかよくわからないのではないか。こういうアイデアソンやハッカソンのような取り組みで、少しずつ普及していけば良いなあ。

フェイスブックで情報発信 県商工労働部が開設 - 岐阜新聞 Web

岐阜県の商工労働部がFacebookページを開設。武雄市の公式ページ移行で大きな話題になったけど、こういうプロモーション兼交流ツールとして使うのは、とても良い取り組みだ。

Google MusicのChrome拡張機能

Google Musicはまだほとんど使えてないけど、Chrome拡張機能をいくつか探してみた。

 

Music Plus for Google Music – Chrome ウェブストア

Music Plus for Google Music – Chrome ウェブストア

 

いろいろ複数機能がある。Last.fmと連携したり、ショートカット対応したり、ダウンロードボタンをつけたり。ただ、試したんだけどLast.fmとはうまく連携しなかったな。。。。

f:id:synapse23:20110902214017p:image:w640

Chromeの右上から、曲をコントロールできるようになる。

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あと、曲のダウンロードもできるようです。再生すると、Downloadボタンが出てきたよ。下のバーの時間表示の横。

f:id:synapse23:20110902214019p:image:w640

似たようなので、こういうのもある。試してないけど。

 

Better Music Beta for Google Music – Chrome ウェブストア

 

こっちはLast.fmとの連携専用。うまくコネクトできた。

 

Last.fm scrobbler for Google Music Beta – Chrome ウェブストア

 

参考:

 

Google Musicに試しに登録してみた | Synapse Diary

 

自治体のソーシャルネットワークサービス活用について

最近、自治体などの組織でソーシャルネットワーク活用が新たに注目されていますね。

佐賀県武雄市が市役所のホームページをFacebookに完全移行 | 経営 | マイコミジャーナル

佐賀県武雄市が市役所のホームページをFacebookに完全移行 | 経営 | マイコミジャーナル

個人的には、mixi・GREEから火がついたSNSブームに対する取組が、企業や自治体にとって思ったような効果が見込めず、TwitterやFacebookも「二番煎じでしょ?」みたいな感覚が渦巻いていて、二の足を踏んでいるような気配も感じる。

あと、過去に「検索はYahoo!のトップページからしかやったことがない」という驚愕なSE会社の社長さんの告白も聞いたことがあったりするのだけれど、組織の管理層の方々はTwitterやFacebookは実際やったことないけど、最近大手メディアもひとつの情報源として参考にしつつあるらしいし、組織として取り組むことも考えるか、という印象も無きにしもあらず。気になるんだけど、炎上する例もあったりするので、リスクテイクはあまりしたくない、という正直なところもあるんだろうなあ。

というわけで、TwitterやFacebookがこれまでと何が違うかってことを端的に説明してみる。今更な感じの人は読み飛ばして。

重要なのは双方向性

mixiやGREEから端を発した初期のSNSは、地域特化型や目的特化型などに細分化され、人の交流を目的としていたけれど、行政や組織は擬人化された対象ではなく情報提供や広告掲載などの間接的な交流に留まっていた。

今TwitterやFacebookが注目されているのは、組織が擬人化されたり、「中の人」の意見や反応を直接見せたり、直接意見を交わせるツールであることが大きい。メールやチャットなどこれまでも情報交換ツールはあったけれど、気軽に直接やり取りが発生するプラットフォームになっている、という点が大きく異なる。

アイデアボックスなど、オープンガバメントの取組が経産省などで進められているけれど、そこでも情報ややり取りの透明性やインタラクティブ性が重要視されている。現在注目されているWebサービスは、そういうオープンガバメントの要素を含んでいるともいえる。

情報発信と情報収集の両方で活用できる

サービスに双方向性がある、ということは情報発信と情報収集の両方で使えるということ。実際にTwitterアカウントの使われ方をみても、マーケティング目的であまりリアクションしないアカウントもあれば、ユーザのつぶやきを拾って反応することに専念するアカウントもある。

情報発信

Twitterアカウントで不適切な発言をして炎上させる、なんてことも起こっているので、情報発信に関してはセンシティブに捉えている空気がある気がするけれど、知ってもらうためにはやはり情報発信しないといけないわけで、ブログだからOK、TwitterだからNG、というわけではないとは思う。

ただ、情報発信ツールが個人にも存在する時代ではあるので、その管理やリテラシーについては最低限求められるのは間違いない。ブログであれば掲載前に上司の承認を取ることができるけど、Twitterで全部それやるのはどうなの?というのも確かにそうで、何のために、何を、どういう内容で発信するのかを基本的なルールとして考えることが必要だろう。武雄市ではガイドラインを定めてたりするね。こういうのは良いと思う。

http://www.city.takeo.lg.jp/etc/pubguideline.pdf

情報収集

最近はTwitterの情報分析ツールなんかが流行りで、無料のものもあれば、企業向けの高度な分析が可能なソフトウェアまである。それだけ新しく貴重な情報源になっている。

あと、武雄市は公式ページをFacebookページに移行したことが注目されている。

武雄市役所

市政や市の活動に対して、直接「いいね!」やコメントが投じられることで、ダイレクトに意見を収集できると市長が語っているように、このページをみるといろんな活動報告などにリアクションが寄せられている。Facebookは実名が原則なので、基本的には炎上しにくいし、信頼性が高い意見として採用を検討できるというメリットもあるだろう。

プラットフォームにはこだわらなくて良いのでは

どんどん新しいWebサービスが登場してきて、正直ついていけてない、とか、「すぐに違うサービスが登場するから」ということで様子見をしているところも多いとは思うけれど、個人とのインタラクティブなサービスが求められるという流れは今後も変わらない。

そして、もしプラットフォームが変わるのであれば、またその時に柔軟に企業や自治体も変えていけば良いのであって、やらない理由にはならない気がするよね。特に、大規模なシステム投資するようなイニシャルコストは不要なのだから。

複数手段のひとつとして考えれば良いのでは

公式ホームページをFacebookに移行した武雄市は特異な例だと思うけれど、広報誌や公式ホームページやブログやRSSなど、既存メディアにもそれぞれ役割があるので、複数手段を駆使して効果的に情報を発信したり収集したりするというメディアミックスが求められてるんだと思うんだよね。

年代やメディアの特定(ストック型かフロー型か等)によって、使い分けるリテラシーが求められるんじゃないかしら。

個人的には時代の潮流を考えても、前向きに取り組むべきだと思ってます。僕らはインタラクティブなサービスの可能性と素晴らしさを感じてしまったわけだし、それは今後も求められるのだと思う。それにしても、武雄市って新しい市長になってどれだけメディア露出量を増やしたんだろう。。。いろんな要因はあるのだろうけれど、こういうサービスを先駆的に組織に取り入れていったことがとても大きい気がするよね。

参考:

¥ 1,200