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自治体のソーシャルネットワークサービス活用について

最近、自治体などの組織でソーシャルネットワーク活用が新たに注目されていますね。

佐賀県武雄市が市役所のホームページをFacebookに完全移行 | 経営 | マイコミジャーナル

佐賀県武雄市が市役所のホームページをFacebookに完全移行 | 経営 | マイコミジャーナル

個人的には、mixi・GREEから火がついたSNSブームに対する取組が、企業や自治体にとって思ったような効果が見込めず、TwitterやFacebookも「二番煎じでしょ?」みたいな感覚が渦巻いていて、二の足を踏んでいるような気配も感じる。

あと、過去に「検索はYahoo!のトップページからしかやったことがない」という驚愕なSE会社の社長さんの告白も聞いたことがあったりするのだけれど、組織の管理層の方々はTwitterやFacebookは実際やったことないけど、最近大手メディアもひとつの情報源として参考にしつつあるらしいし、組織として取り組むことも考えるか、という印象も無きにしもあらず。気になるんだけど、炎上する例もあったりするので、リスクテイクはあまりしたくない、という正直なところもあるんだろうなあ。

というわけで、TwitterやFacebookがこれまでと何が違うかってことを端的に説明してみる。今更な感じの人は読み飛ばして。

重要なのは双方向性

mixiやGREEから端を発した初期のSNSは、地域特化型や目的特化型などに細分化され、人の交流を目的としていたけれど、行政や組織は擬人化された対象ではなく情報提供や広告掲載などの間接的な交流に留まっていた。

今TwitterやFacebookが注目されているのは、組織が擬人化されたり、「中の人」の意見や反応を直接見せたり、直接意見を交わせるツールであることが大きい。メールやチャットなどこれまでも情報交換ツールはあったけれど、気軽に直接やり取りが発生するプラットフォームになっている、という点が大きく異なる。

アイデアボックスなど、オープンガバメントの取組が経産省などで進められているけれど、そこでも情報ややり取りの透明性やインタラクティブ性が重要視されている。現在注目されているWebサービスは、そういうオープンガバメントの要素を含んでいるともいえる。

情報発信と情報収集の両方で活用できる

サービスに双方向性がある、ということは情報発信と情報収集の両方で使えるということ。実際にTwitterアカウントの使われ方をみても、マーケティング目的であまりリアクションしないアカウントもあれば、ユーザのつぶやきを拾って反応することに専念するアカウントもある。

情報発信

Twitterアカウントで不適切な発言をして炎上させる、なんてことも起こっているので、情報発信に関してはセンシティブに捉えている空気がある気がするけれど、知ってもらうためにはやはり情報発信しないといけないわけで、ブログだからOK、TwitterだからNG、というわけではないとは思う。

ただ、情報発信ツールが個人にも存在する時代ではあるので、その管理やリテラシーについては最低限求められるのは間違いない。ブログであれば掲載前に上司の承認を取ることができるけど、Twitterで全部それやるのはどうなの?というのも確かにそうで、何のために、何を、どういう内容で発信するのかを基本的なルールとして考えることが必要だろう。武雄市ではガイドラインを定めてたりするね。こういうのは良いと思う。

http://www.city.takeo.lg.jp/etc/pubguideline.pdf

情報収集

最近はTwitterの情報分析ツールなんかが流行りで、無料のものもあれば、企業向けの高度な分析が可能なソフトウェアまである。それだけ新しく貴重な情報源になっている。

あと、武雄市は公式ページをFacebookページに移行したことが注目されている。

武雄市役所

市政や市の活動に対して、直接「いいね!」やコメントが投じられることで、ダイレクトに意見を収集できると市長が語っているように、このページをみるといろんな活動報告などにリアクションが寄せられている。Facebookは実名が原則なので、基本的には炎上しにくいし、信頼性が高い意見として採用を検討できるというメリットもあるだろう。

プラットフォームにはこだわらなくて良いのでは

どんどん新しいWebサービスが登場してきて、正直ついていけてない、とか、「すぐに違うサービスが登場するから」ということで様子見をしているところも多いとは思うけれど、個人とのインタラクティブなサービスが求められるという流れは今後も変わらない。

そして、もしプラットフォームが変わるのであれば、またその時に柔軟に企業や自治体も変えていけば良いのであって、やらない理由にはならない気がするよね。特に、大規模なシステム投資するようなイニシャルコストは不要なのだから。

複数手段のひとつとして考えれば良いのでは

公式ホームページをFacebookに移行した武雄市は特異な例だと思うけれど、広報誌や公式ホームページやブログやRSSなど、既存メディアにもそれぞれ役割があるので、複数手段を駆使して効果的に情報を発信したり収集したりするというメディアミックスが求められてるんだと思うんだよね。

年代やメディアの特定(ストック型かフロー型か等)によって、使い分けるリテラシーが求められるんじゃないかしら。

個人的には時代の潮流を考えても、前向きに取り組むべきだと思ってます。僕らはインタラクティブなサービスの可能性と素晴らしさを感じてしまったわけだし、それは今後も求められるのだと思う。それにしても、武雄市って新しい市長になってどれだけメディア露出量を増やしたんだろう。。。いろんな要因はあるのだろうけれど、こういうサービスを先駆的に組織に取り入れていったことがとても大きい気がするよね。

参考:

¥ 1,200