コンビニのゴミ箱が店舗内に設置される理由

最近、セブンイレブンのゴミ箱が、外ではなく店内に設置されるようになっていることに気づきました。僕が見た限りだと、新しい店舗から順次そうなっているように見えます。

これはどういう理由でしょうか?いくつか考えてみたいと思います。

 

家庭ゴミの持ち込み抑制

一番最初に思いつくのが、家庭ゴミの持込抑制です。

結構気軽にいろんなゴミを捨てる人がたくさんいて、それによってゴミの量が増えることが理由かもしれません。ゴミの量が増えれば、事業者としてゴミの処分費が必要になりますから、コスト増です。

また、ゴミの量が増えることで、不衛生な環境を作ってしまう点も考慮されてるかもしれません。

 

コンビニコーヒーの普及

コンビニコーヒーは市場が着実に拡大しています。2013年から2014年までで、50%以上市場が伸びたようです。

富士経済が1月に発表した調査結果によると、2014年のコンビニコーヒーの市場規模は前年比52.8%増の1,756億円で、2015年は1,930億円まで拡大すると予想されている。

コンビニコーヒー市場が前年比52.8%増で急拡大 一方、缶コーヒーは脂肪燃焼系など独自路線へ:MONEYzine:株/FX・投資と経済がよくわかるWebマガジン

コンビニコーヒーを利用するとわかりますが、カップを開けたり、砂糖やミルクを入れるため、ゴミ箱が必要になっています。コンビニコーヒーによってどうせ小さなゴミ箱を設置するなら、これを機に全部店舗内に入れてしまえ、と考えたのかな、というのが僕の想像です。

あと、ローソンはイートインを進めているから、中にもゴミ箱がありますね。

 

コンビニは店舗効率をあげるため、無駄なスペースは生まないように設計されています。そのコンビニが、ゴミ箱を店舗内に設置するってことは、それだけ意味があるわけです。

コンビニはどんどん変化していくわけですが、今後はゴミ箱が店舗の外から撤去されていくんだと思います。

 

プラットフォームが長期的に繁栄するために必要なこと

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最近、「ニコニコ哲学 川上量生の胸のうち」という本を読みました。

今やKADOKAWA・DWANGOの社長である川上さんのインタビュー記事で構成されていて、いろいろ面白い考えが披露されています。

その内容の中で、プラットフォームに関する発言が出てきて、「ああ、やっぱりそうだよな」と思ったので書いておこうと思います。

その一部がこちら。

コンテンツをつくらないプラットフォームは、最初はとりあえず、既存のプラットフォームよりも安くコンテンツが手に入る場所にするんです。そして、プラットフォーム自体の競争力を強くしようとする。オープンなプラットフォームっていうのはそうなっちゃうんですよね。みんな自由とか公平とかよくわからない倫理観でオープンを支持するけど、本当はそんなの地獄でしかないんです。

任天堂がファミコンで実現したプラットフォーム戦略

ビジネススクールに通っているときに、任天堂のケースを学びました。ファミコンやスーパーファミコンなどゲーム業界で一時代を築いた任天堂のプラットフォーム戦略の強さに驚いたものです。

任天堂は、スーパーマリオなど、プラットフォームとなるゲーム機と、そのゲーム機で動くコンテンツの両方を手がけました。それによって、プラットフォームの魅力を高めよう、という面と、コンテンツの価格を適正にしよう(値崩れを防ごう)という両方が実現されました。

だから、プラットフォームを運営するものは、プラットフォームとコンテンツの両方を手がけた方が、プラットフォーム全体が長期的に繁栄するというのが、冒頭に紹介した発言の主旨でしょう。

AppStoreやGoogle Playはプラットフォームとしてどうか

今や世界で巨大なプラットフォームとなったAppStoreやGoogle Playはどうでしょうか。AppStoreもGoogle Playも、AppleやGoogleもアプリを提供していますが、基本無料です。プラットフォーム全体の収益性はどうなっているんでしょうか。

最近のレポートによると、ダウンロード数はGoogle Playの方が多いものの、売り上げでみるとAppStoreの方がGoogle Playより70%多くなっているようで、収益性という面ではAppStoreの方が成功しています。

 

ニュース – [データは語る]Appleの「App Store」、売上高で「Google Play」との差広げる:ITpro

Google Play対App Store、売り上げではApp Storeが圧勝 – iPhone Mania

 

AppStoreについても、本書で触れられています。

僕はAppStoreはあまりよくないプラットフォームだと思っています。あれは、クリエイターがブランドをためる仕組みが、プラットフォームの中に組み込まれていないんですよね。そうすると、クリエイターは常にゼロからの競争を強いられる。

確かにAppStoreはアプリが中心に設計されており、Amazonと似たようなコンテンツの見せ方になっています。楽天などは店単位に設計されていて、店の中でどういう商品が扱っているのかがわかりやすくなっています。

これは、AppStoreやGoogle Playがグローバルでオープンなプラットフォームにしているために、開発者をある程度絞り込んだり制限することには限界があるので、仕組みとしてクリエイターを自然に認識して、ブランディングできるようにすることが必要だ、ということだと思ってます。

 

プラットフォームをつくるというのは、非常に有益である一方で、ちゃんと消費者もクリエイターにも配慮して、全体でメリットを生み出し続けないと長期的に繁栄しない、という運営の難しさがありますね。

 

最近でた、プラットフォームの歴史や特徴が語られたこの本もおすすめです。

Twitterにはオープンプラットフォームとして頑張って欲しい

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先日大学生と話していたときに、それぞれのSNSには違いがあるよねってことで、代表的な3つについて、それぞれ以下のような感じなんだと話していました。

  • Twitterはオタク。2ちゃんねると同じ。
  • Facebookはおっさん。
  • LINEが若者。

 

これを読む人はどう思いましたでしょうか。僕が一番驚いたのは、一点目のTwitterでして。ノイズが多く、過剰な思考パターンの人が集まっているという印象を持っているんだなーというところでした。

確かに、Twitterにはノイズが多いです。キーワード検索とかするとわかるのですが、関係ないキーワードを含めてスパムリンク狙ったり、同じことをずっとつぶやくbotなんかがうじゃうじゃいます。

それはわかるんですが、一方でオープンなプラットフォームとして考えると、Twitterに代われるようなものが今のところないと思ってもいます。どういうことかといえば、誰でも簡単にどんな情報にもアクセスできるSNSという意味ですね。

データ分析でも、よくTwitterから情報を取得して、それぞれグリグリ回して分析して、新しい示唆を得ようというアプローチはよく見られます。マーケティングに使おうとか、新しいニーズ調査に使おうとか。地震などの災害が発生したときも、素早い反応とアクセス性から情報源として期待されています。

 

なので、それに対して学生があまり関心を持っていないことがちょっと驚いたんですよね。僕が話した学生が偶然そうだったのかもしれませんが。

ユーザー数などではFacebookに大きく離れていたり、LINEなど新しいSNSに押されてる印象がありますが、個人的には頑張って欲しいな、と思う次第です。ちなみに、年齢層で捉えるとTwitterも若者が圧倒的に多いようですね。

参考:
【2015年保存版】ソーシャルメディアのデータまとめ一覧。ユーザー数から年齢層まで、SNS運用担当者は必見!
5大ソーシャルメディアのユーザー数まとめ!Facebook、Twitter、LINE、Google+、YouTube- SMMLab(ソーシャルメディアマーケティングラボ)

 

Twitterは、少し前にCEOが交代したばかりです。

https://synapse-diary.com/?p=4060

業績が芳しくないのですが、ぜひとも頑張って欲しいな、と思う限りです。こういうオープンなプラットフォームの存在が、情報を広く流通させていくものだと思ってますし。

今日はこのへんで。

あなたが明日からクリエイティブなアイデアマンになる方法

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あなたは、自分に創造力があると思いますか。あるいは、周囲にアイデアマンと呼ばれる人はいるでしょうか。

 

僕がビジネススクールに行っていたのはもう数年前になっていますが、そのときは「もうビジネスにおいて論理的に管理したりするのは20世紀型で、21世紀はイノベーションやクリエイティビティだ」、と言われたりしていました。今、ビジネスシーンで必要なのは、創造力やアイデア、デザインと呼ばれるような領域になってきています。

 

ビジネスにおけるデザインやクリエイティビティが注目されるようになった

実際、IDEOというデザイン会社がビジネスコンサルティングの市場に進出するようになり、これまでボストンコンサルティングやマッキンゼーに代表されるようなコンサルティング会社は、新しい軸での競争に迫られてきたわけです。

そして、最近はその流れがどんどん加速してきており、コンサルティング会社がデザイン会社を買収する事例が増えています。

IDEOやfrog designも!マッキンゼーがLUNAR買収と聞いて、デザイン会社のM&Aを調べてみた – Tayoriブログ

また、ビジネススクールにおいても、「dスクール」というビジネスデザインを学ぶカリキュラムが注目を浴びています。

それぐらい、デザインやクリエイティビティというのは注目される分野になっており、ビジネス上の競争優位性になっているのです。

 

誰でもクリエイティブになれるか

さて、今回僕は、IDEOの創業者であり、dスクールを創設したデヴィッド・ケリーと、その兄弟であるトム・ケリーの本を読みました。それは「クリエイティブ・マインドセット」というタイトルで、誰にだってクリエイティブになれる素質があるという前提に立ち、それを身につけるための方法論が書かれたものでした。

自分でいうのもの何なんですが、クリエイティブだとはとても言えない人だと思っているので、「誰でもクリエイティブになれるなんて」という半信半疑で本書を読んでみた次第です。

僕が注目したのは、「創造性は誰もが持っているが、その自信を自分の中に持てるかが大きく変わる」ということです。(ちなみに洋書のタイトルは「クリエイティブ・コンフィデンス(=創造力に対する自信)」です。)

 

以下は、いろんな人に創造性を持ってもらうためにdスクールを設立することを考えていた著者の一節です。「創造力に対する自信」をこう説明しています。

私たちが気づいたのは、創造性を一から生み出す必要はない、という点だ。人々がすでに持っているものー世界にふたつとないアイデアを想像したり発展させたりする能力ーを再発見する手助けをするだけでいいのだ。しかし、アイデアを実行に移す勇気を奮い起さないかぎり、創造性の真の価値は発揮されない。つまり、新しいアイデアを思いつく能力と、アイデアを実行に移す勇気ーこのふたつの組み合わせこそが、創造力に対する自信の特徴といえるのだ。

アイデアを思いつく能力とアイデアを実行に移す勇気。その組み合わせによって、創造力は発揮されるということです。

 

創造力を発揮するために大切なのは、行動を起こすことだ

そして本書では、行動を起こすために重要な点への説明に進んでいきます。

しかし、行動を起こすためには、何よりもまず、今まで創造性を妨げてきた恐怖を克服する必要がある。

失敗に対する恐怖は、あらゆるスキルを学んだり、リスクを冒したり、新しい課題に挑戦したりする妨げになる。創造力に対する自信を手に入れるには、失敗に対する恐怖を克服する必要がある。

失敗に対する恐怖を克服することで、行動を起こす勇気が得られるということです。確かに失敗をネガティブに捉える組織ではみんな斬新なアイデアを出さないし、無難でミスをしない方策を考えるようになりますよね。

 

自分について考えても、思えばたくさん失敗を重ねてきました。今思い出しても恥ずかしい失敗もありますし、それによって気づいたり成長できたこともたくさんあります。逆に、新しい挑戦をして良い結果を得たこともあります。思い返してみると、実は日々の小さな出来事においては、失敗しても大きな損害を与えるとか誰かに迷惑をかける、というのはほとんどなくて、「変なことを言っている人だと思われたくない」や「言い出して失敗したら白い目で見られる」という、他人の目線を気にして躊躇している要素が無意識に大きく作用している気がしています。

でも、誰かが失敗したことを自分がそれほど覚えていないように、周囲もあまり覚えていないようです。だからいつまでも失敗を恥ずかしいと思わず生きていける気がします。

つまりは、自分が新しいアイデアを思いついたら、「恥ずかしいとか失敗したときのことを考えず、とりあえずやってみろ」ってことですし、組織を管理する立場のリーダーであれば、「失敗しても許容される雰囲気をつくれ」ということです。

 

ということで、本書はクリエイティビティに関する内容にフォーカスされていますが、それ以外にも気づきが多い、刺激的な内容になっています。あなたも私も、創造力を高められますように。まずは行動しましょう。その積み重ねが、きっと自信となってさらに創造力を高めてくれるでしょう。

 

最後に、失敗に対する勇気を与えてくれる言葉を。

何より、ハンガリーの随筆家、ジョルジュ・コンラッドはこんなことを言っている。「勇気とは、小さなステップの積み重ねにすぎない」

では、今日はこのへんで。

 

このブログで売れた初心者向け洋書を読んでみた

少しずつ洋書を継続して読んでいます。

今回は、このブログから売れた洋書のうち、初心者向けにすすめられる本を紹介したいと思います。実際に僕も読んでみましたが、非常に読みやすく、スムーズに読むことができました。

 

Help!

非常に読みやすいです。自分のレベルからすると少し難しい本を読んでいましたが、久しぶりにこれぐらいのレベルの本を読むと、とても理解しやすくてモチベーションが高まりました。

ストーリーとしては、小説家を夢見る男の話です。奥さんとの関係やラストは良い流れ。

 

Inspector Logan

カテゴリーとしてはサスペンスです。少しずつ謎解きが進んでいて、ストーリー展開も滑らかです。

 

Encyclopedia Brown, Boy Detective

天才少年が、いろんな謎解きをしていく物語です。ショートストーリーの1話完結もので構成されていて、非常に読みやすいです。変わっているのは、謎の答えが直接は書かれていない点でしょうか。ちゃんと読んでいないと、何回か読み直すハメになります。

 

There’s a Boy in the Girls’ Bathroom

クラスで嫌われ者の少年が、学校に配属されたカウンセラーとの対話を通じて、少しずつ心境が変化し、成長していくストーリー。心理描写などが見事で、これまで紹介した本からすると少し長めかもしれませんが、スムーズに読めます。

作者は、このブログでもよく売れている「Marvin Redpost」と同じ作者です。

 

ブログでアフィリエイトしてると、こうやって自分が知らない本もわかるので良いですね。そういうきっかけでこれらの本を知ることができました。

 

相変わらず読むのはとても遅いですし、少し難しいレベルになると、途端に読みづらくなりますが、少しずつ読書を重ねていくことで、英語に対する抵抗感も小さくなる実感はあります。

もちろん、Kindleで読むことがおすすめです。

都道府県が持つ特徴をGoogleサジェストから分析してみた

narciso1 / Pixabay

あなたの住む地元には、どのような特色があるでしょうか?

最近いろんな自治体で実施されているプレミアム商品券など、自治体の横並びと言われる戦略について書かれた記事がありました。

皆がやっていることをただひたすらやっても、それは平均点をとるだけの戦略です。あえてその地域を選択してもらえる理由は、何一つとして出てきません。 多様化している社会において重要なのは、限られた一部の人たちに熱烈に支持される突出したコンテンツを用意することです。

地方はどうすれば「横並び」から脱出できるか | 地方創生のリアル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

突出した「ウリ」となるコンテンツを作っていく、ということなのですが、これをきっかけに少し興味があったので、Googleサジェストを使って都道府県でどういうキーワードが検索されているのか、調べてみました。これを調べることで、注目されているコンテンツを持っているような傾向が見られないかな、と。

以下が調べた結果です。上位5つまでを抽出しました。

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内容をみてみると、夏なので、それに関連する季節的なものもあるのかな、と思います。

大半は結構かぶっていて、多いのは以下です。

  1. 地図(45)
  2. 天気(44) ※「天気予報」も含めると47
  3. 観光(42)
  4. 人口(33)

確かにこれらは普遍的によく検索されているんでしょうね。

あと、観光については地図で表示してみるとこんな感じになっています。

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ちょっとわかりづらいですが、「観光」が上位5位に入っていないのは、東京都・神奈川県・大阪府・京都府・沖縄県です。沖縄県以外は都市部ですね。沖縄は8位に観光が入っています。観光地として既に大きく認知されていますので、「観光」というキーワードは少し低めなのかもしれません。

 

次に、「温泉」というキーワードが47都道府県中13件でランクインしていました。これも地図でプロットしてみました。

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これらの県は、温泉地としてある程度認知されている、ということでしょうかね。

 

さて、他県と異なったキーワードが含まれているところをピックアップしたいと思います。

 

香川県=うどん

なんというか、当然ですね。「うどん県」ですし。マーケティング的にもうまいんだと思います。香川のうどんは元々有名だったと思いますが、より認知度は上がったんじゃないでしょうか。うどん巡りとかしてみたい!

 

鳥取県=スタバ

最近、ついに空白地帯だったスタバが進出したことが結構大きなニュースになりましたね。「スタバはないけど、スナバはある」というのは見事なマーケティングだったな、と思います。

 

先日も記事に書きましたが、今は企業の地方にある資源に注目しています。うまく発掘し、地域の特徴をアピールしていくことが、地方創生につながるんじゃないでしょうか。

これからは地方の時代だ!東京に対する憧れは小さくなっている

これからは地方の時代だ!東京に対する憧れは小さくなっている

ガイアの夜明けでセブンイレブンの鈴木敏文会長が「東京への憧れがなくなっている」と発言されていました。インタビューでも同じように答えてますね。

共同通信のインタビューに対して語った。鈴木会長は「東京から全国に画一的な商品を売り出す戦略はもう通用しない」と強調。地域重視とネット強化を両輪に、各地域の消費を掘り起こしていく意向を鮮明にした。

セブン&アイの鈴木敏文会長が地域を細分化し商品開発を進める方針を表明 – ライブドアニュース

 

地域密着を強化する大企業のトレンド

セブン-イレブンでは、地域性のある食品などを取り込み、地域限定商品の割合をこれまでの1割から5割まで引き上げるそうです。地域密着をもっと鮮明にする流れですね。

セブン&アイ・ホールディングスは傘下のコンビニエンスストアやスーパーなどで、店舗のある地域の嗜好を反映した地域限定商品の比率を高める。全国に商品調達や開発の担当者を配置し、2017年度までに地域限定商品の比率を現在の1割から5割にまで引き上げる。画一的な品ぞろえで効率を追求する商品戦略を転換し、味や機能などで消費者ニーズにきめ細かく対応する。

セブン&アイ、地域限定商品を5割に、効率追求型から転換。 | リテールテックJAPAN

 

ユニクロも地域密着を掲げて、新しいアプローチを試しています。

「ユニクロ 吉祥寺店」は、地域密着型の店舗として、吉祥寺の街の中に溶け込み、吉祥寺の街にふさわしい店舗を目指しています。 今回のオープンに合わせて展開する広告物(屋外広告物、外囲い、フライヤー、中吊り等)には、吉祥寺の街の風景、吉祥寺にお住まいの方々、また吉祥寺では誰もが知っている店舗の店長さんやスタッフの方々などが多数登場いたします。モデルになっていただいた方々は、いずれも吉祥寺に縁のある“吉祥寺歴”の長い方ばかり。吉祥寺で最も有名な漫画家の一人、楳図かずお先生や、現在モデルとして活躍中の松島花さんなども登場し、「ユニクロ 吉祥寺店」のオープンを盛り上げていただきます。ひとつのエリアに限定して、一般の方々がユニクロの広告物に登場するのは初めてのことです。

ユニクロが新たな“地域密着型“マーケティングを展開、10月3日「ユニクロ 吉祥寺店」オープンに合わせて実施 – UNIQLO ユニクロ

 

このように、東京発全国画一というイメージがあったコンビニやファストファッションにおいて、地域密着のトレンドを打ち出してきています。これは、今後の流れや日本社会を占う上で外せない流れなんじゃないでしょうか。

 

東京への憧れの低下は本当か

統計でみると、既に若い人たちは地方にとどまる傾向を示しており、東京へのあこがれや上京の必然性は低下しているのがわかります。下は、国交省のデータです。少し古いですが、確実に若年層が都市圏へ出なくなっているのがわかります。

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(出所:国土交通白書「地方圏における年齢別転出率の推移」

 

東京などの大都市は、これまで人を吸収し、経済を牽引し、文化をつくってきました。しかし、近年は「マイルドヤンキー」という言葉が生まれるよう、地元密着、ファストファッション志向の若者が登場し、ひとつのセグメントとして認知されています。

地元を離れるのを嫌い、生まれ育った土地で慣れ親しんだ友達と家族を大切にして穏やかに暮らす日々。マイルドヤンキーは、きわめてコンサバティブな「地元を愛する」若者たちなのです。 こうした地元を愛するマイルドヤンキーの、地元愛を構成する要素は、大きくは中学校時代からの同級生であり、パラサイト先としての親であり、あるいは彼らと一緒に遊ぶ地元の大型ショッピングモールなどです。

視点・論点 「”マイルドヤンキー”にみる現代の若者像」 | 視点・論点 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス

 

何か不思議な感じがしますね。サービス業は地域集約型の傾向が強く、都市が経済的に強くなるのは物理的に集約されるからです。仕事を求めるなら、都市へ移動するはずなのです。

年収は「住むところ」で決まる

サービス業の割合は日本で70%にも及ぶのに、都市ではなく地域に残ろうとするのは一見矛盾しているように見えます。これは、経済合理性だけでなく、賃金が多少低くても残っても良いという人が増えてるということなんでしょうか。

一方で、今後は東京一極集中を緩和させるとともに、地域経済圏をどうやって維持・成長させていくかが国のテーマになっています。今後は、郷土愛や文化を高め、地元に残ってもらえる人口をいかに維持できるかが、地域の生き残りに重要になる、ということでしょう。弱いところは、経済的な衰退を免れず、人口減少に歯止めを効かせられない可能性が高まります。

 

いろんな観光資源や文化があると思いますし、大企業もそれらを発掘したがっています。これからも都市の強さは変わらないと思いますが、地方にもいくつか経済圏ができ、相対的に東京と地域の格差は縮まっていくかもしれません。また、各地域が日本より外に目を向ければ、外国人から観光客や労働者を呼び込み、地域を強くすることもできます。

大企業が地域資源に注目する、ということは、均衡ある国土発展でも東京一極集中でもない、新しい日本の都市が作られていくひとつの徴候じゃないでしょうか。

 

Apple Music使ってるけど、これならお金払ってもいいかも

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iOS8.4の配信が始まり、合わせてApple Musicが開始されました。3ヶ月の無料お試し期間があるので、あまり深く考えず、とりあえず使ってみることにしました。

 

まず、無料お試し期間後の自動更新(有料化)を止める

まず、iOS8.4へバージョンアップしましょう。そのあとは、無料お試し期間が過ぎた後、自動延長しないよう始めに設定しておきます。こういうのが用意されてるのは、好感持てますね。

ただ、やり方はちょっとわかりづらいです。

無料でApple Musicを自動更新せずに3ヶ月間だけ使い倒す方法 – GIGAZINE

これをやっておけば、3ヶ月後に自動でお金を支払うことを防ぐことができます。

 

Apple Musicのメリット

Apple Musicを使ってみて、次の点が良いなって思ってます。

 

オフラインにダウンロードできる

Appleミュージックは好きな音楽を予めダウンロードして、オフラインでも聴くことができます。

ストリーミングはパケットを消費しますが、自宅などWi-Fiに繋がってるときにダウンロードしておけば、パケットを大量に消費することはありません。

ちなみに、各種ストリーミングサービスの通信量を調べたところ、Appleミュージックが一番低かったそうですけどね。

1曲聞くと何MB?Apple MUSIC / AWA / LINE MUSICの通信量を調べてみた ※追記あり | iPhoneひとすじ! かみあぷ速報

でも、オフラインで音楽が聴けるようになるってのは、ストリーミングサービスとしてはとても良いなって思います。

 

パソコンからも聴ける

MacやiTunesを提供しているAppleらしく、Apple MusicはPCやMacからも使えます。これは、家でも聴けるってことですし、パソコンで作業してるときに聴くこともできるということです。

いろんな音楽を聴く場面に応じて、モバイルだけでなく、パソコンでも音楽を楽しめるのは、パソコンで作業する時間が長い自分にとってはグッドポイントです。

 

実際に使ってみての変化

音楽を聴く時間が増える

正直、音楽を聴く時間が増えました。いろんな場面を見つけては、これまで音楽を聴いていなかった時間も音楽を聴いてます。

なにせ、膨大な量の音楽と出会えるので、たくさんの種類の音楽を聴きたくなるんですよね。これまで「ちょっと聴いてみたかったな」って音楽も、片っ端から聴いています。新しい音楽を探し、聴くという行為が間違いなく増えるでしょう。

 

プレイリスト作る手間が省ける

Apple Musicでは、「For You」や「New」などのメニューから、様々な音楽が提案されます。これが、アーティストとかのリコメンドだけでなく、「ジャズ」や「90年代HipHop」とか、いろんなテーマでプレイリストが作られていて、好みやシーンに応じて選ぶと、そのプレイリストで再生することができます。

これまでは自分でプレイリスト作ったり、iTunesが自動で作ってくれたりしましたが、Apple Musicでは自分が持っていない音楽も含む膨大な音源から、ある程度テーマで選ばれたプレイリストがどんどん提案されてくれます。

 

正直、ストリーミングにはそこまで期待してなかったんです。しかし、使ってみると快適だし、自分が知らない音楽に出会えるきっかけができるので、結構快適です。毎月990円はちょっと高い気がするけど、払っちゃうかもなー。

自民党のイメージが低下しているのか、Twitterで分析してみる

自民党の報道圧力に関するニュースがいろいろ騒動になっています。そんな中で、石破地方創生相が、こんな発言をしています。

自民党がガタガタとするのは政策よりも「なんか自民党、感じが悪いよね」と国民の意識がだんだん高まっていったときに危機を迎えるのが私の経験だ。政策は大事だが、「嫌な感じ」が国民の間に広まることは心しなければいけない。

「自民、感じ悪いよね」国民に広まると危機 石破氏:朝日新聞デジタル

ということで、実際にイメージがどうなっているのか、Twitterで分析してみようと思います。

例によって、ヤフーのリアルタイム検索を使います。

Yahoo!リアルタイム検索~Twitter(ツイッター)、Facebookをログインなしで同時に検索!

 

日本の政党で、議席数獲得上位5党のTwitter分析結果が以下になります。

自民党は報道以降、Twitterの件数が増えており、「感情の割合」ではネガティブが民主党に比べて多くなっています。

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政治は権力であり、常に批判される対象ではあるので、全体としてネガティブが多い傾向なのは当然といえば当然かもしれません。ただ、5党でネガティブな割合を比較すると、やはり自民党が頭ひとつ抜けてる印象があります。

あと、ツイートの件数でみると、自民や民主が多いのはわかりますが、議席数が比較的少ない共産党のツイート数が公明党や維新の党より多いです。共産党はマーケティングが結構優れているというか、ポジションがぶれないので、わかりやすいというのはあるんじゃないかと思います。

 

企業も政党もそうですが、イメージとしてどう抱かれているのかというのはとても大切です。なぜかといえば、人には「代表制バイアス」というものがあり、ある特定の事象が全体の印象を決めてしまうからです。

冒頭の記事であるように、「なんか感じ悪いよね」というイメージが侵食していくことは、組織としては良くないことでしょう。そして、こうやってネットからだとイメージを可視化できるようになっているので、そういうのも企業などのブランディングに活用できる時代になっている、ということです。

 

民衆の意思が可視化され、政治に取り込まれていく、という考え方は、まさにこの本の通りですなあ。

 

今日はこのへんで。

Googleを見習って自由で強い組織をつくろう

もっと自由闊達な組織を作りたいと思っている方へ。

Googleの組織がどのように作られているかが説明された「How Google Works」を読みました。いろんな観点で語られており、なんとも表現しづらい部分もあるのですが、今や素晴らしいグローバル企業となったGoogleの考えがみえるという点で貴重かな、と思います。

 

20世紀型管理組織の否定

Googleは従来の組織管理の在り方を根底から覆す考え方を持っています。経営方針について、以下の通り説明されています。MBAだと、このあたりの方法論やフレームワークを腐るほど教わりますんですが、一切ないそうです。

財務予想や収入源に関する議論は一切なかった。ユーザ、広告主、あるいはパートナー企業が何を望んでいるか、それが市場セグメントにどのように当てはまるかといった市場調査も行わなかった。市場のセグメンテーション、あるいは最初にターゲットとすべき広告主といった考え方もなかった。チャネル戦略も、広告プロダクトをどのように売るかという議論もなし。セールス部門はこれ、プロダクト部門はこれ、そしてエンジニアリング部門の仕事はこれ、といった組織図の概念もなかった。何をいつまでにつくるかを詳細に記した製品ロードマップもなかった。予算もなし。取締役会や経営陣が進捗状況を確認するための目標やマイルストーンといったものもない。

人や組織に対しては管理ではなく、それぞれが自律して行動することが求められます。Googleでは、それぞれが自律的に大きな発想をして、組織の境界などを気にせず、行動する文化を形成しています。

経営者をしていて意外だったのは、プロジェクトチームにとんでもない野心を抱かせるのは、とても難しいということだ。どうやらたいていの人は型破りな発想をするような教育を受けていないらしい。現実世界の現象から出発し、何ができるか見定めようともしないで、最初から無理だと決めてかかる。グーグルが自律的思考の持ち主を採用し、壮大な目標を設定するためにあらゆる手を尽くすのはこのためだ。適切な人材と壮大な夢がそろえば、たいていの夢は現実になる。たとえ失敗しても、きっと重要な学びがあるはずだ。

そして、そんな文化を形成するために、様々なルールがビルトインされています。例えば、こんな感じ。

  • 新プロダクトの取組みは低予算にする(制約によるイノベーションの誘発)
  • 20%ルール
  • マイクロマネジメントの廃止(上司は最低7人以上の部下)

 

不確実性が高いビジネス環境で生き抜くためにプロダクトに集中する

なぜ組織に自由を与え、各自が自律的な発想と行動を求めるかといえば、不確実性が高いからです。IT業界はとても変化のスピードが速く、技術やサービスはすぐに陳腐化し、競争環境がどんどん変わっていきます。そういう中で生き抜くためには、サービスやプロダクトの新しい発想を誘発し、スピーディに開発することが有効になります。

本書の中で、「プロダクトの開発計画を決めると、それ以上速く開発することはない」という考え方は、印象的でした。確かに、計画を立てることは重要ですが、いつの間にか計画の通りか遅れることはあっても、早めることは少ないのが人間の心理です。

 

プロダクト開発に資源を集中的に配分できるよう、素早く行動し、その結果をデータ化して改善を図ります。Googleでは主観的な判断を極力排除し、データに基づいた判断を行うようにしています。

インターネットの世紀がもたらした最も重大な変化の一つは、事業のほとんどの側面を定量的に把握できるようになったことだ。従来の意思決定は主観的意見や事例にもとづいていたが、いまでは主にデータが判断材料となった。

データ・プレゼンテーションとビジュアリゼーションの権威であるエドワード・タフティは、スライドの枚数を減らしてデータ量を増やせ、と説く。

人材採用についても、過去の採用結果をデータ分析した結果から、ルールやマニュアルを作成しているそうです。

 

人材採用の質を高めないと、この組織を維持することはできない

このように、従業員に大きな裁量を与える組織を形成するのは、何もGoogleやIT業界だけではありません。例えば、ホテル業であるリッツ・カールトンでも各従業員に2000ドルの決裁権限を与えるなど、大きな権限委譲をしています。それは、接客内容に100%正解はなく、それぞれの顧客や状況に応じて、スタッフがそれぞれ判断し行動することが必要になるからです。

【第3回】「一人2000ドルの決裁権」の真意|リッツ・カールトン 至高のホスピタリティ|高野登|cakes(ケイクス)

つまり、現場に大きく権限委譲する(予算なり時間なりの裁量を与える)ことは、不確実性が高い状況に立ち向かうためには有効な組織なのです。

一方で、これらのように自主的に考え、判断し、行動できる人材というのは、市場的に価値が高い人材です。また、カルチャーとして合う/合わない、という点も重要視する必要があります。というのは、個人の裁量がとても大きい組織というのは、価値観という明文化されていない領域を共有できている必要があるからです。

というわけで、採用というのは組織を維持するための根幹にあたるところです。Googleが厳密な採用プロセスを構築しているのもうなずけます。

ダメ社員を解雇するような不愉快な事態を避けるには、最初から彼らを採用しないのが一番だ、と。だからグーグルでは、採用プロセスを厳格にすることで偽陰性(本当は採用すべきだったのに、採用しなかったケース)が出るほうが、偽陽性(本当は採用すべきではなかったのに、採用したケース)が出るより好ましいと考えている。

 

まとめ

というわけで、まとめます。

  • IT業界は変化が激しく、新しい発想とスピードが求められる
  • 不確実な状況に強い組織を作るためには、各従業員が自律的に考え、行動できる必要がある
  • そういう人材は市場価値が高く、価値観も重要。採用プロセスを厳格化することで質を維持する

まとめてしまうと、あまり目新しいものではないなって感じもしますが、Googleという偉大な企業を創業者二人が大学卒業後に築きあげてきた、と思うと、やはり凄さを感じますね。

 

似たような内容で、シュミット会長のスライドが公開されています。

Google・シュミット会長による働き方とマネジメントを示すスライドが公開中 – GIGAZINE

 

あと、もう一冊人事の本があります。より詳細にGoogleの採用プロセスを説明した内容のようです。まだ洋書しかありませんが、興味ある方はどうぞ。僕も英語の勉強がてら読んでみようかな。