ナイキの創業物語。Shoe Dogは熱い気持ちになる

ナイキ創業者の自伝である「Shoe Dog」を読みました。

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Nikeの創業までの流れはあまり知りませんでしたが、これを読んで「ああ、こうやって発展してきたんだ」と理解できました。

当初は最初、日本のオニツカタイガーのアメリカの販売代理店であったことや、途中からNikeと言うオリジナルブランドに進出したことも知りませんでした。

ちなみに、オニツカタイガーがアシックスの前身であることも知りませんでした。。。

さらに、エアーを入れたソールの開発など、技術開発としてもイノベーションを起こしていることも再認識しました。最新のハーバードビジネスレビューでも、ナイキがフライニットで余分な材料を出さず、人や社会に優しい製品開発をしているという記事がありました。

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そういう面からも、ナイキが挑戦的な企業であることがわかります。

 

本の内容は創業から上場するあたりまでで、起業家の物語らしく非常にダイナミックで、かつ小説みたいな細かい描写になっているのが特徴です。ほんと細かいところまでよく覚えてるなぁと感心する位です。

創業の苦しみや発展の戸惑いなど、様々描かれていて読んでいて引き込まれますね。

例えば創業してちょっとした後の、このような葛藤とか。

1962年のあの日の朝、私は自分にこう言い聞かせた。馬鹿げたアイディアだと言いたい連中には、そう言わせておけ……走り続けろ。立ち止まるな。目標に到達するまで、止まることなど考えるな。〝そこ〟がどこにあるのかも考えるな。何が起ころうと立ち止まるな。

 

こういう熱い言葉も、とても感情を刺激されます。

他人のためになんて働きたくない。自分だけのもの、「これを作ったのは僕だ」と指さして言えるものを作りたい。自分の人生を有意義にする方法はそれしかないんだ。

 

ナイキは今でも成長しているグローバル企業です。

その創業からここまでに至る土台が、どういう悪戦苦闘のなかで築かれたのかがわかります。知らずと熱い気持ちになるでしょう。こんな感じに。

バルミューダ寺尾玄「もうNIKEしか履かねぇ」 | 専門店・ブランド・消費財 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

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最近聞くデジタルマーケティングって何?

最近デジタルマーケティングという言葉をよく聞くようになりました。しかし、記事や本などによって定義は様々分かれており、いまひとつパッと概念が捉えられません。

これまでのマーケティング理論と何が違うんでしょう?
何が新しい要素なのでしょう?

その時に、この本を手に取ってみました。

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この本のオススメポイントは2つです。

 

従来のマーケティング理論との違いがわかる

この本では、従来のマーケティング理論との違いがわかりやすく説明されています。

意外な収穫だったのですが、まるまる一章を使って、従来型のマーケティングの基本が丁寧に書かれています。しかも要点が絞られているので、マーケティングの全体像を、いくつかのフレームワークを使いながら理解することができます。

マーケティングは、需要過多から供給過多へ社会が変わることで発展してきました。どんどんものが溢れると、人々は簡単には消費しなくなっていきます。そのような状況で、どうやって人々に商品やサービスを届けるのかを考えるのがマーケティングなのです。

1960年、1985年の従来型マーケティングの定義は、市場成長期を前提とした定義である。市場成長期は需要量が供給量よりも多い。したがって、消費者へ製品やサービスを「届ける」ことが重要である。だから、「財の流れ」(1960年)、「流通」(1985年)が重要なのである。また、1985年の定義では、マーケティング・ミックスを重視したマーケティング管理が意識されている。  2004年、2007年の従来型マーケティングの定義は、市場成熟期における「顧客との関係性」を重視した考え方に変化している。

 

個人的には、従来のSTP+4Pのようなフレームワークを用いて、マーケティング理論をおさらいできたことと、需要が低下した社会で需要を喚起するのがマーケティングだと捉えられたことが発見でした。

 

結局デジタルマーケティングはこれまでと何が違うの?

本書のメインテーマは、従来のマーケティングとデジタルマーケティングの対比をしながら、デジタルマーケティングを理解することです。

基本的に、マーケティングプロセスは従来とデジタルで変わりませんが、その方法と、競争優位性のポイントが変わります。

デジタルの特徴はデータが大量に蓄積されることで、これまでの潜在的なニーズを推測等で分析していたものが、はっきりとデータでわかるようになります。特に購入前の情報ですね。

さらに、データが大量に生まれることで、そのデータをどうやって活用するかと言う分析力が企業の競争優位に繋がります。

デジタルマーケティングにおける消費者「行動」理解ではデータ量の企業間格差は縮まるが、その取り扱い能力、言い換えれば、アナリティクス(分析力)で相当な企業間格差が生じる。

 

この動きから、マーケティングをリードするプレイヤーの交代も起こっています。

マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループは、WatsonのようなAIを持たず、また、テクノロジー領域に極度に弱い。これは、従来型マーケティング領域のコンサルティングが強かったことの裏返しでもあるのだが、その結果、デジタル領域へのシフトが遅れた、または、本気になりきれなかった。

 

このように、基本的な流れは従来のマーケティングと同じと捉えてオーケーですが、データが取得できるようになるので、データを主体にした体制にする必要がありますし、それを取り扱える企業が強くなるのです。

 

経営とITがますます一体化してきており、企業はテクノロジーに投資しないとまずいんじゃないかと最近思っていますが、この本を読んで改めてその思いを強くしました。

そんな折にハーバードビジネスレビューがこんな本を出していました。

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これを今読んでます。

あと、Kindle Unlimitedで読めるこちらも、似たような内容になっていますので、 Unlimitedユーザーで手軽にという人は、こちらも読んでみると良いかもです。

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久々に読んだ自己啓発書。ありきたりじゃない「残酷すぎる成功法則」

もう2017年も終わろうとしていますね。なかなかブログを書けませんでした。本は読んでいるんですが、感想などをアップできず、という状態でした。今日ご紹介する本も、少し前に読んだのに、ちょっと温めていただものです。

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アメリカで人気の自己啓発ブログの書籍化。自己啓発はもう既にありふれたものと思っていましたが、この本の違いは科学的な根拠を積み重ねている事です。

その結果、これまで言われていたようなことが実は科学的に見ると違っていた、というのが何個も出てきます。

例えば、「自信があるように感じると仕事がうまくいく」と言う考え方がありますが、これについても、確かに自信がある方が仕事がうまくいくという結果を本書では示しています。

カリフォルニア大学バークレー校の研究によれば、自信過剰な振る舞いを見せると、他者はあなたを有能で高い地位にある人だと見なすという(ちなみにほかの研究で、眼鏡をかけた人は知的に見られることが裏づけられた。ただし、やや魅力的でなくなるという)。

一方で、過剰な自信による振る舞いは、大きな過ちを起こす可能性もあるという結果も紹介しているのです。

自信があると、自分が強くなったように感じる。だが、自分に力があるように感じると、現実の否定や傲慢さにつながりやすいことは、多くの調査で示されている。

このように、一つの側面だけでなく、物事を多面的に捉えながら、人間の特性や組織、仕事のあり方などを様々考察しています。

世の中は複雑で、絶対の解などありませんが、多面的な物事を通すことで、重要なあり方が見えてくることを本書は示してくれています。

 

それ以外にも、こういう示唆がたくさん登場するんですね。

私たちは「最良」になろうとしてあまりに多くの時間を費やすが、多くの場合「最良」とはたんに世間並みということだ。卓越した人になるには、一風変わった人間になるべきだ。そのためには、世間一般の尺度に従っていてはいけない。世間は、自分たちが求めるものを必ずしも知らないからだ。むしろ、あなたなりの一番の個性こそが真の「最良」を意味する。

 

こういう人間の実態を知り、どういう考え方や振る舞いが、自分にとって良い結果をもたらす可能性を高めるのかを知ることは、当然自分にとっても良いことですし、組織の中で部下に諭す時にも、自分の経験談だけではなく科学的な裏付けがある知識をで話す方が、説得力が増すことでしょう。

本の元ネタは、こちらのブログです。

Barking Up The Wrong Tree – How to be awesome at life.

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Amazonのサイバーマンデーセールで、Bluetoothイヤホンを買いました。完全ワイヤレスイヤホンが欲しかったのですが、値段が高く、まだ時期尚早かなと。こちらは音も良いですし、音が飛んだりしないので、コスパ最高です。

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年末年初の読書を今買っておこう。日経BP社Kindle本50%OFFセール

Amazonのサイバーマンデーセールに真っ只中で、日経BP社のKindle本50%OFFセールが始まりました。

Amazon.co.jp: 【50%OFF】日経BP社キャンペーン: Kindleストア

セールは12/14(木)までです。これまで読んだ本、このブログで紹介した本も多数セールになっていました。経営に関する本が多数セールになってます。

 

ジェフ・ベゾス 果てなき野望

Amazonの快進撃は未だに止まることがありませんが、この本を読むとどうやってビジネスを構築していったのかがよくわかります。単に時流を掴んだだけではないですし、Amazonは本気のテクノロジー会社です。

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HIGH OUTPUT MANAGEMENT

インテルのアンディ・ローブが書いた本で、組織マネジメントの考え方が事細かに書いてあるのに驚きました。こういうノウハウが惜しげもなく本になっているのはありがたいですね。

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リーン・スタートアップ

スタートアップのノウハウはたくさん登場してきていますが、この本が金字塔だと個人的には思っています。今でも色あせない考え方です。

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HARD THINGS

起業のキラキラ感や経営者の「やってやった」感がクローズアップされやすいですが、こちらは経営者の苦しみが描かれています。そういう重みも含めて経営者だなって感じられる本です。

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クリエイティブ・マインドセット

イノベーションやデザイン、クリエイティビティなど、右脳系の能力が注目されてきましたが、このIDEOの創業者が書いた一冊は、クリエイティブとはどういうことかを教えてくれます。自分の脳を少しでも揺さぶるきっかけにいかがでしょう。

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ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学

経営学というのは、複雑な要素が絡み過ぎて再現性に乏しいという宿命を負っていますが、それでも最近の統計学などを組み合わせて、様々な実証や考え方が積み重ねられています。経営学という学問は確実に進歩しているし、経営に新しいヒントを与えてくれることがわかる一冊です。

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小倉昌男 経営学

ヤマトで今の「宅急便」を作った偉大な経営者。個人に向けた宅配という、当時は全く非合理と思われていたビジネスを成立させる苦悩が描かれています。ビジネスのヒントをどう形にし、組織を変えていくかを学ぶことができます。

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スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

一時ジョブズのブームになりましたね。その時に話題になった本でした。この本を読んで、スティーブ・ジョブズがここまでプレゼンにこだわり、入念なリハーサルを行なっていることを知りました。ジョブズがこんだけ練習してるなら、自分ももっとしなきゃなと思った記憶があります。

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スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション

ジョブズが生み出したイノベーションが、どういう思考から生まれてきたのか。改めて読み返すと、いろんな思考の幅を広げてくれる気がしますね。

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振り切る勇気 メガネを変えるJINSの挑戦

JINSの創業者の本ですね。格安メガネで躍進したJINSですが、経営者としてどういう成長をしていくか、どのような考えでJINSを成長させていったかがよくわかります。

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ということで、気になった本は年末の休みに備えて、購入しておいてはいかがでしょうか。なんせ半額ですからねー。

1時間でサクッと経営戦略を振り返る。「経営戦略の教科書」

いやー最近なんかバタバタしていて、ろくにブログも書けませんでした。ただ読書はいろいろしてましたし、面白い本を読んだのでご紹介です。

時々Kindle Unlimitedでビジネスを探して読んでいるんですが、その中で「経営戦略の教科書」という新書がありまして。これが結構面白く、内容も良かったのです。

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早稲田大学ビジネススクールの講義を本に書き起こしたもので、講義形式で経営戦略が、ケースを交えながら説明されていきます。

この本は何が良いかと言うと、新書というライトのボリューム感と文体で、経営戦略の基本的な流れが理解できることです。

経営戦略全史」のようなボリュームのある本で経営戦略の歴史を読むのも、じっくり理解を深めるためには良いですが、「経営戦略の教科書」のようにある程度短い時間でも一通りの流れを理解できるっていうのは、読み進めるたびに自分の発見があり、復習の良い機会になります。

経営戦略を学び直して、本当の意味で理解するための「経営戦略全史」

紹介されているケースも、コマツや旭山動物園など、かなり有名な内容が多く含まれており、それはそれでビジネスと戦略の関係がイメージがしやすくて良いです。

 

ビジネス戦略と言うのは、何回も実際に使ってみて、その上で考えた戦略から実行に移してみて、自分の血肉になるんだと日々実感しています。フレームワークを知れば何か新しい発見や素晴らしい業績を上げられるかと言うと、そうはいかないのが現実です。でも時に、フレームワークを通して考えてみると新しい発見もあります。

そういう繰り返しのために、こういう本を時々読み返し基本を出すのは重要なことかなと思いました。ということで、こういう本の存在はありがたいですね。Kindle Unlimitedを使っている方は無料なので、ちょっとした復習にどうぞ。

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あと、Amazonのサイバーマンデーで、Kindle本が大量にセールされてます。

Amazon.co.jp: Cyber Monday Kindle book: Kindleストア

僕がこれまでに読んだ本のなかでは、このあたりがおすすめです。

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それ以外にも、色々買って読もうと思ってます。

では、今日はこのへんで。

【書評】ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代

「オリジナリティが大事」だと言われていますが、それってどうやって発揮するんでしょう。

情報化社会によって、情報の非対称性などではオリジナリティが生み出しづらくなっていて、独創的な発想やイノベーションが重要視されています。妖怪ウォッチが作られたときも、「普通であること」が主人公のコンプレックスになっていて、「人と違うこと」は「普通であること」よりも上位であるという価値観になっているんですね。

かといって、「どうやったら自分や自社は『オリジナリティ』を発揮できるか?」と問われると、よくわからないのではないでしょうか。

ということで、今回読んだのは、どういう人が「独創的な発想や行動ができるのか」を示した一冊です。

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本書は、様々なアプローチから科学的な検証を積み上げながら、個人や組織にオリジナリティをどうもたらすかをまとめたものです。ちなみに、前書きがFacebook COOのシェリル・サンドバーグ、日本語版あとがきが「ストーリーとしての競争戦略」で有名な、経営学者の楠木建という贅沢さです。

独創的な発想や行動をもたらす要素を知る上で、いろんなヒントが盛り込まれていて、楽しんで読めました。

 

独創的な発想を持つは特別か?

一般的に人は、独創的な発想や行動ができる人というのは、何か特別な才能を授けられたものだと思ってしまうようです。

私たちは、創造性を発揮して世界を変えようとするオリジナルな人たちを見て感心しつつも、彼らは私たちとは異なる才能をもった人たちなのだろうと考えるものだ。遺伝的にがんや肥満、HIVになりにくい幸運な人たちがいるように、創造性に優れた人たちは生まれながらにリスクに対する免疫が備わっているのだと思っている。

不安に強く、社会に受け入れられなくても平気な性質なのだ、と思っている。  因習を打破し、反抗し、我が道を行き、人とは反対のことをするように自然と運命づけられていて、恐怖心や拒絶や嘲笑に惑わされないのだと思っている。

でもやはり同じように生まれた人間なので、決してそういう才能だけで片付けられるものではなさそうです。本書から引用します。

私は本書で、オリジナリティには徹底的にリスクを冒すことが必要だという通説をくつがえし、オリジナルな人たちは私たちが思うよりもずっとふつうの人たちなのだ、ということを示していきたいと思う。

逆に、小さいころから天才と言われる人には、オリジナリティが欠けることも多いのだと述べています。成果を残す人=才能がある人、ではないことは、別の本である「GRIT」でも書かれています。

才能や学歴ではない。仕事で結果を残せる人は、何が違うのか

生まれつきというもので済ますのではなく、どういう要素がオリジナリティを生み出すのかを詳細に分析したのが本書の素晴らしいところです。

 

成功する起業家はリスクテイカ―か?

会社が成長するにあたって、創業者や引っ張っていくリーダーの存在は重要です。それらの人々は、一般的にはリスクテイカ―と見られます。他の人々には取り柄ないリスクを平気で取るように見えるからです。

しかし本書によると、そのような人も実際にはいるものの、現実的にはリスクを好まない人も多く存在し、最終的にリスクテイク(例えば起業)していることがわかっています。

調査をまとめると、起業に専念することを選んだ人は、自信に満ちたリスク・テイカーだった。  一方、本業を続けたまま起業した人は、リスクをなんとか避けたがっており、自信の程度も低かった。  たいていの人は、リスク・テイカーのほうが明らかに有利だと予測するだろう。だが研究の結果はその逆だった。

つまり、リスクを取るにしても、安全な策を自分の中で用意した上で実行に移しています。ポートフォリオバランスをとっていると言えるでしょう。

驚くべきは、そのような考え方をする人たちの企業での成功率です。

本業を続けた起業家は、やめた起業家よりも失敗の確率が三三パーセント低かったのだ。  リスクを嫌い、アイデアの実現可能性に疑問をもっている人が起こした会社のほうが、存続する可能性が高い。そして、大胆なギャンブラーが起こした会社のほうがずっともろいのである。

長期的な継続と言う意味では、確かにこの説明に納得感があります。必ずしも「大きな成功をしたければリスクをとれ!」という安直なものではなく、「自分のバランスの中でリスクの幅を調整する」というのが、正しいスタンスではないでしょうか。

 

組織にオリジナリティをもたらすには何が必要か?

面白では、個人の特性だけでなく、組織としてはオリジナリティーをもたらす要素についても分析されています。

企業段階では同じ価値観を持つ人たちで集まった方が、方向性が剥きやすく成長すると言う結果が分析されています。しかし一旦成長した後は同じような組織構造では停滞してしまうと言うのです。

組織が成熟すると、献身型の企業文化にはどんな問題が生じるのだろうか? 「献身型の企業では、多彩な人材を引きつけて維持すること、あるいはそういった多彩な人材を融合させることがよりむずかしくなる」と、先述の社会学者バロンはいう。  それを裏づけるデータもある。組織は時間の経過とともに均質になる傾向があることを、心理学者のベンジャミン・シュナイダーが発見している。似たような人々を引きつけ、選び、互いを知る場を設け、同じ人材を維持し続けるなかで、多様な考えや価値観が薄れていくのだ。

そうではなく、他の組織が成熟してきたら多様な人材を確保しないといけません。組織の中に多様性をもたらすことで、新しいアイディアが生まれ、組織全体のオリジナリティーが高まっている。

そしてそのためには組織全体が多様性を受け入れ、新たなアイディアを素直に評価し、何事業に転換させていくカルチャーも重要になってきます。

移り変わりの激しいビジネス環境の中で生き残っていくためには、企業や人間自体も常に変化を求められます。その中で、オリジナリティをどう発揮するか。本書を読めば、そのヒントがたくさん見つかるはずです。

 

この本も、他の著名な海外本と同じく、TEDで著者のスピーチを見れます。さくっと確認されたい方はこちらをどうぞ。

 

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【書評】投資される経営 売買(うりかい)される経営

あなたが投資家、あるいは経営者であるならば、この本はおすすめです。

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なぜなら、本書は経営者と投資家が互いを理解し、よりより経営や市場を形成することを目的とした本だからです。

 

経営者は投資家や市場とどう向き合うべきか?

日本市場においては、経営者と投資家はお互い理解することが難しいと思われています。

投資家は、短期思考から長期指向まで様々なトレーダーがいて、それによって株価は大きく変動します。経営者はそれらに縛られて市場から評価を受けることになります。

しかし経営者からすれば、自社のビジネスをどこまで理解しているのか疑問に思うこともあるでしょうし、短期の売買の材料にされると言うのは歯がゆく感じるところもあるでしょう。

本書の素晴らしいところは、投資家がどういう行動原理にあるのかを、ビジネスモデルから紐解いた上で、経営者と投資家はどう付き合うべきかを明確にしたところです。

 

本書では、投資家は「付加価値が薄い」仕事であると述べています。

やや振りかぶった議論になりますが、投資という事業にはどういった特性があるのでしょうか? 運用業界で働く人間は高収入というイメージがあるため、一般に付加価値の高い事業と思われているかもしれません。でも私は言葉の本来的な意味において、投資という事業は付加価値が薄いと考えています。

その理由として、投じたお金に対して儲かる利幅が薄く、大きなお金を動かす必要があるというものです。

「金融業はレバレッジが効くから儲かる」とはよく言われることですが、私からすると論理が逆転しています。少人数で大きな金額を動かさないと、まるで儲からない商売だからレバレッジをかける、かけなければ成り立たない。それが付加価値の薄い投資業の「宿命」だということなのです。

(それ以外にも、いくつか投資家というビジネスモデルについて書かれていますがここでは省略します。)

そこからさらに、投資家がなぜ短期志向になってしまいがちなのか、という論理構成が続きます。投資家という職業だけでなく、市場全体の構造的問題も含まれていることが理解できました。

 

日本の利益率の低さとコーポレートガバナンス

以前、「生涯投資家」を読んだときも書かれていましたが、日本は市場全体でみると、企業の利益率が欧米に比べて低くなっています。

【書評】生涯投資家

 

本書でもこのように書かれています。

日本企業の長期のROE水準は、欧米企業と比べると低いことは間違いありません。ざっくり言って半分程度の水準です。

(略)

日本企業のROEが低い理由は明らかです。ここで見られるように事業マージン、つまり「本業で利益を上げる力」が弱く、欧米企業の半分程度しかないことにあるのです。

伊藤レポートは、そのような問題点から、経営者と投資家が「高質な対話」を行うことで、中長期的に日本企業のROE向上を図ろうという狙いで策定されています。

伊藤レポート「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクト「最終報告書」を公表します(METI/経済産業省)

では、どうすればいいのか?ということも考える必要がありますし、その処方箋は本に書いてあるのでぜひ読んでもらえればと思います。ここで書いておくのは、「ストーリーとしての競争戦略」で有名な楠教授の「長めの解説」の一節です。

しかし、ここで見た3つの市場の関係は短期的にはトレードオフでも、長期的にはそうでもありません。むしろ3者の間に好循環を生み出す「トレードオン」になり得ます。即座に解決できる特効薬はなくても、「時間が薬」ということです。この問題に限らず、長い目で見れば、人の世の対立問題は時間軸を長くとることによって解決できることが少なくありません。だからこそ、経営は長期利益をゴールとする必要があるのです。

3つの市場というのは、資本市場(株主)、競争市場(顧客)、労働市場(従業員)の3つを指しています。

企業というのは、あらゆるトレードオフを調整しながら進めていくことだということをMBAで学びましたが、それも時間軸によって考え方は変わるということですね。そのような視点を持つことで、投資する側も、経営する側も、雇われる側も、良い付き合い方ができるんじゃないでしょうか。

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最近、タイプミスが多かったので、キーボードを買い換えました。ワイヤレスで、タブレットなどにも使えることを考慮して、こちらにしました。今のところ快適です。日々使う道具はやはり細かいところも含めて使い勝手が重要だなと思った次第です。

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新しい知識を身につけよう。GWに読みたい本4冊

今年は日取りも結構良く、うまく休むと大型連休になりますね。いろいろ旅行も良いと思いますが、こういう時は読書で新しいスキルを身につける、新しい知識を身に付けることも良いでしょう。

最近読んだ本でお勧めのものをあげておきます。

 

AIや人工知能の今後を知りたい方はこちら

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尊敬する経営コンサルタント、冨山さんの最新作です。話題のAIが、ビジネスにどうインパクトを与えるか、深い考察を知ることができます。

これを読んで、AIや人工知能に対して過剰に恐れるのではなく、変化に対応しましょう。

 

組織マネジメントを学び直したい方はこちら

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以前ご紹介した、インテルCEOの組織マネジメントを説いた本です。

管理職は必読。インテル経営者の組織管理ノウハウ「HIGHOUTPUT MANAGEMENT」

 

企業経営の実務家が書いただけあって、シンプルな本質と具体的な事例が並存している良い本です。

この本を読んで、組織マネジメントとは何かを考えてみてください。

 

世界の経済動向をわかりやすく把握したい方はこちら

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ブレグジットやアメリカ大統領選など、世界の政治を中心に大きな変化が起こっているように感じます。それらを踏まえながら世界経済がどうなっているのか、様々な論点から俯瞰できるのがこの本です。

この本を読んで、経済の今をおさらいしましょう。

 

自分の生産性を上げたい方はこちら

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残業規制や働き方改革など様々な社会の価値観がシフトしていますが、その中でホワイトカラーの生産性は向上させていくことが必須になっています。特に日本はホワイトカラーの生産性が低いと言われていますね。

この本を読んで、自分の作業の回し方を結構見直しました。PDCAサイクルを迅速に回し、自分の生産性を上げでいきましょう。

 

以上です。良いGWを!

企業戦略を実際のケースで学ぶなら!大前研一氏のケーススタディ本がおすすめ

経営を学ぶにあたって、実際のケーススタディーから自分だったらどうするかを考えることが非常に有効だと言われています。言われるケースメソッドですね。

ただ、これを実践するためには、実際の「ケース」が必要になります。ケースとして必要なのは、企業や業界に関する前提情報、企業の置かれている状況、そして戦略に対する「問い」です。これらが都合良く収録されているのがあれば、ケーススタディを学ぶことができるのですが・・・。

ありました!

大前研一氏が経営するBBTというビジネススクールでで実際に使われているケーススタディーが、電子書籍で公開されているのです。しかも、たくさんシリーズがあります

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しかもこれ、Kindle Unlimitedの対象になっているので、Kindle Unlimitedに登録している人は、すべて読み放題です

本書は1冊1冊はやや薄めではありますが、各企業が置かれている状況は端的に整理されており、それに対する方向性についても明確に示されています。それが正しいかどうかはさておき、情報どう読み解き、どう考えるかについて理解する良いきっかけとなるでしょう。

さらに、対象企業も比較的タイムリーで、DMM.comや俺の株式会社等、今注目されている企業も記載されており、改めていろんな企業の特徴や戦略を考えさせられましたよ。

シリーズは合計で26冊で、1冊あたり2社分が含まれているので、全部合わせると52社分も堪能できます。以下はその企業リストです。

  • コカ・コーラ
  • ローソン
  • NTT
  • UBER
  • 任天堂
  • 東京ガス
  • 沖縄県
  • イオングループ
  • Canon
  • 小米
  • ゼンショー
  • 島精機製作所
  • 日本郵便
  • フィリピン
  • キリンホールディングス
  • クックパッド
  • JCB
  • Booking.com
  • ホンダエアクラフト
  • 小松製作所
  • 日本経済新聞社
  • JICA
  • AirBnB
  • 富山県
  • ニトリホールディングス
  • トヨタ紡織
  • ミズノ
  • エスビー食品
  • 京急不動産
  • 日本スキー場開発
  • ツムラ
  • 大日本海フェリー
  • JTB
  • 日光市
  • 俺の株式会社
  • 雪印メグミルク
  • マツダ
  • オープンハウス
  • VAIO
  • エナリス
  • DMM.com
  • オートバックスセブン
  • ナガセ
  • 燦ホールディングス
  • イギリス
  • メディアテック
  • MonotaRO
  • SGホールディングス
  • イオンエンターテインメント
  • グローバルダイニング
  • 長野電鉄
  • 富士通

ということで、企業戦略をケーススタディで学びたい人は、手始めにどうぞ。

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このブログで最も売れたビジネス書10冊(2016年版)

2016年ももうわずか。今年このブログで売れた本をご紹介したいと思います。年末年始に改めて経営学を学ぶための参考にどうぞ。

 

第1位 この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講

第1位はこの本ですね。ミクロ経済学の入門として、基本的な考え方を漫画を交えてわかりやすく解説したこの本が、今年の第1位でした。経済学というのはなかなかわかりづらく、一方で自分たちの生活やビジネスに関連をしていることも多いので、興味関心の対象になりやすいのでしょう。

 

第2位 この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講

第2位は前述と同じシリーズのマクロ経済学編です。テレビでよく語られるのはマクロ経済学の観点が多いですね。ミクロ経済学に比べてマクロ経済学の方が捉えづらいと言う特徴がありますが、この本読めば全体像が理解できるでしょう。このシリーズ2冊は、経済学を掴む上で本当におすすめです。

 

第3位 ドラッカーが教える 実践マーケティング戦略

第3位がドラッカー先生でした。この本のシリーズはドラッカーの公園や長所を再編集しマーケティングのエッセンスを抽出したものです。非常に簡潔で分かりやすいないようになっています。マーケティングと言う概念自体を捉えづらいと思います。

 

第4位 決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法

この本も昔から売れている財務諸表の読み方の本ですね。確かに非常に理解できるというのは本のタイトルは館ではありません。

 

第5位 経営戦略全史

戦略と言う広い概念を、歴史的な経緯から体系的に整理したのがこの一冊です。とても分厚いのですが、わかりやすく時系列に整理されており、いろいろなタイプの戦略フレームワークを知っている人も、頭の整理も兼ねて楽しく読めます。同じシリーズである「ビジネスモデル全史」や、経営戦略全史の漫画版などのブログから売れています。

 

第6位 ビジネス・インサイト―創造の知とは何か

この本はどちらかと言うと、メジャーではない方だと思うのですが、ブログで紹介してコンスタントに売れ続けています。フレームワークなどの知識だけではなく、経営に求められる「洞察」や「感性」をどう捉えるべきか、どうやったら身につけられるかを考察しています。

 

第7位 財務3表一体分析法 「経営」がわかる決算書の読み方

第4位で紹介した財務諸表一体理解法の続編です。理解法のほうは財務3票をどう可視化する日に主眼が置かれていましたが、こちらはそれをより深く分析するために書かれたものです。

 

第8位 ITビジネスの原理

移り変わりが早いと言われるIT業界ではありますが、だんだん年数も重ねてきて、ビジネスモデルがたくさん登場してきました。著者によってそのパターンがうまく整理分析されているのが本書です。IT業界に興味関心がある方がお勧めです。

 

第9位 ITプロフェッショナルは社会価値イノベーションを巻き起こせ

これが売れているのは結構意外でした。大手SIerがこのままのビジネスいいんだろうかと言う問題意識から、社会価値という観点でITをどう使っていくかが語られている一冊です。

 

第10位 ビール15年戦争―すべてはドライから始まった

実話から学ぶマーケティング、という意味ではこの本は素晴らしい事例と言えるでしょう。ビール業界がこれほど熾烈な争いと、マーケティングを考えるけどモデルケースになるほど奥深いものだとは、この本を読むまで知りませんでした。

 

以上10冊が今年このブログから売れたビジネス本たちです。どちらかと言うと時代のトレンドと言うよりは、財務やマーケティングなどを学びたい人たちが、ご紹介した本を手に取っていただいたということでしょう。

引き続き、経営を学べる本をこのブログではご紹介していきたいと思っています。来年もよろしくお願いします。


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