AmazonとGoogleがオンライン広告でガチンコ勝負に向かっている模様

ネット界の巨人同士が面白い展開になってきています。アマゾンが、オンライン広告市場に本格的に進出するというニュースがありました。

米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムが、オンライン広告市場で優位に立つ米グーグルへの攻勢を強めている。多数のアクティブユーザーの情報を生かした広告をインターネット上に掲載するための独自のソフトウエアを開発している。

アマゾン、オンライン広告事業でグーグルへの攻勢強める – WSJ

 

購買情報をずっと狙っているGoogle

Googleは、以前からずっとECサイトなどの購買履歴に関する情報を狙っています。Google認定ショップや、Googleホテル検索など、より購買行動に近いところまで進出してきているのは、購買データを自社で取り込みたいからです。それらの流れについては、以前このブログで書きました。

Google認定ショップがECサイトの救世主になるのか

それだけ、よりダイレクトに顧客の購買行動に近いデータは、広告のマッチング精度を引き上げるでしょう。グーグルはオンライン広告市場全体の1/3のシェアを占めていると言われていますが、Facebookも台頭してきてますし、タブレット・スマートフォンではGoogleを経由しない検索も増えており、精度向上は必至です。

Googleなどの大手検索エンジン、深刻な売上シェアの減少。検索に取って代わりつつあるニッチなアプリ | TechCrunch Japan

 

新しい広告プラットフォーム構築を狙うアマゾン

今回Amazonは、新しい広告プラットフォームを構築しようとしているようです。購買行動のデータを山ほど持っているAmazonとしては、広告の精度向上をアピールして市場に進出したいということなのでしょう。これまでも両社はクラウド・ストレージなどのサービスで衝突してきましたが、広告でも衝突することになります。

Amazonの強みは、単なるECサイトを運営する小売業者ではなく、テクノロジー企業だということです。なので、自社で蓄積したデータを使い、新たな収益源を構築することもできます。

結局、テクノロジーを使えるかが一番重要であることは間違いないですが、次はそのテクノロジーを活用するためのデータを持っているかが競争優位性になってきているのは間違いありません。

Googleは売上は伸びていますがクリック単価が減少してきており、やや苦戦の気配がしつつあります。

ニュース – GoogleのQ2決算は22%増収、しかし利益はアナリスト予測を下回る:ITpro

また、Amazonの戦略は常にペネトレーションプライスで勝負をしかけ、一気にシェアを奪うのがこれまでの王道手段になっています。

 

生活やビジネスに大きな影響を与える2社の動向は、本当おもしろいですね。

Adsenseの収益を増やしたかったらテストしよう。ただし、結果を検証すること

ブロガーの皆さんは、Google Adsenseを使っていますか。

 

Adsenseの収益を上げるためにはテストするのが一番

このブログでは、Adsenseを貼っていますが、大きさやサイズ、配置などによってどういう風に変化するか、時々テストしてます。Webデザインは本当、小さな変化で数値が変わることがよく理解できます。

Googleからは、おすすめのサイズや属性などが紹介されていますが、やはりWebサイト個々のデザインによって、最適な配置というのも変わるということでしょう。人の目線やスクロールなどの動線も考えた上で、どこにどう配置するかを考えることは、Webサイトのデザインそのものを考える上で、とても勉強になります。

今回、Adsenseの一箇所を別のサイズに変えてテストしてみました。複数のテーマを並行してテストできるプラグイン「SES Theme Split Test」を使って、同じテーマで一箇所アドセンスのコードを変更して、1周間ほどテストしていました。(テストの方法は他にもあると思います。)

WordPress › SES Theme Split Test « WordPress Plugins
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テストしてから検証することの方が重要

で、今回もテストしていたんですが、テストの結果をどう捉えるのかが重要なんですね。これまで僕は、パターンAとパターンBの同じ期間分(例えば1周間)の数値をとって、単純に比較してこっちが結果良いからこっちにしておくか、という感じでやってました。

ただ、それでは統計学上はダメなんですよね。

出てきた結果が、「どの程度の確率で起こりうるのか」ということを評価しないと、「ちょっとだけ上昇したけど、これは誤差なの?それとも有意な結果なの?」という点がわかりません。なんとなくで判断しては、せっかくテストしているのに改善どころか「改悪」になる可能性もある、ということです。

統計用語では、「検定」といって、t検定とかカイ二乗検定とかいくつか種類があります。

最終話 役立つ検定3大トリオ、t・F・χ二乗
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ただ、あまり難しく考えたくない人は、簡単なツールを使えば良いと思います。

R言語でも実施できますし、

実践! Rで学ぶ統計解析の基礎(2):Rで実践する統計的検定の初歩 (1/3) – @IT
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ブログでツールを公開されていたりもします。

直帰率が0.5%改善したよ!→誤差では?→検定しましょう | 統計
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今日はそれだけです。ブログ改善系の記事とか見てると、どう検証したのかよくわからなかっったり、単純に比較しただけというような内容のものを見たので。

改めて、「統計学が最強の学問である」を読み返しているんですが、統計リテラシーを求められる場面が確実に増えていて、本当統計リテラシーを磨かないとやばいなって思ってる日々です。

 

現代人はIQが向上しているが、政治力が衰えている

なぜ時代を経て、人々のIQが向上しているのか。非常に興味深いTED Talkでした。

 

要約すると、次のような感じになると思います。

  • 人々は論理的で抽象的概念を高めてきた。
  • 一方で、情緒などを必要とする政治力は衰えている。
  • これらを改めるに、歴史を勉強しよう。

動画の内容は、最近読んだ「自分でつくるセーフティネット: 生存戦略としてのIT入門」と共通する点があります。

安心を得るために読む。自分でつくるセーフティネット: 生存戦略としてのIT入門

本書では「情」の世界が弱くなっているんじゃないか、というところから論旨が展開されていきます。

 

というわけで、過去から学びましょうということですね。

歴史を学習し、政治を考えていくことは重要だと思います。歴史書をもっと読もうかな、と思いました。とりあえず、司馬遼太郎から。

 

知識創造を生み出すために社内のコミュニケーションを見直す

今日は、ナレッジマネジメントに関連したコミュニケーションの話です。今、一橋ビジネスレビューでナレッジマネジメントの特集号を読んでいます。

 

少し古いものなのですが、知識経営の大家・野中郁次郎さんをはじめ、知識経営に関する複数の論文が掲載されており、ナレッジマネジメントを考える上では刺激的な特集になっています。

 

イノベーションを生み出すためのコミュニケーション

野中さんの名著「知識創造企業 」では、「ミドル・アップダウン」という組織の考え方が提唱されました。これは、中間管理層が、上級管理者のビジョンを現場に適用できるよう「変換」するとともに、現場を巻き込んで業務を遂行していく、という意味であり、中間管理職が組織のハブとなって知識創造を起こしていくことを説明しています。

そして、中間層をハブとしつつ、「集賢知」を形成する必要がある、とこの特集に掲載されている論文で野中さんは説いています。何やら難しい言葉になっていますが、大雑把に「集合知」を読み替えても良いと思います。厳密には違いますけど。

で、その「集賢知」を形成するために必要なことも書かれているのですが、その中に「社内ソーシャル・メディアの活用」が書かれていました。一部を引用すると、

社内ソーシャル・メディアは、発 信者情報を明らかにしながらハンドルネームを使うことで、内容の信頼性を確保しつつ、発信への抵抗を少なくできる。また、発信された情報や知識を蓄積・データ化し、検索機能によって再利用が容易にでき、情報や知識 の共有、フィードバックや転送によりコミュニティが形 成されるという特長を持っている。

ということで、社内SNSの優位性が描かれています。SNSはコミュニケーションのハードルを低下させること、時間軸でコミュニケーションを追うことで人に対する信頼性が増すなど、ポジティブな効果が存在します(もちろん万能ではありませんが)。そういうものを作り出すことで、アイデア・知恵を引き出し、組織の中で交流することで、イノベーションを生み出すきっかけになることに注目しているのだと思います。

 

メールはもう古いコミュニケーションツールになっている

もう随分前からではありますが、「メールは古い」という言われてきています。SNSが台頭したり、メッセンジャーが流行するなど、ツールがたくさん登場してきており、コミュニケーションの方法が多様化しているのが理由です。

メールで「○○様、お疲れ様です」と始まる文章は、堅苦しさ・面倒臭さを生み出しています。メッセンジャーなどのように、気軽にダイレクトにコミュニケーションを行える方法が登場すれば、メールに置き換わるのも当然といえます。

実際社内SNSとして、Yammerをはじめとして様々なサービスが登場してきています。

IT担当者必見!『社内SNS』サービス まとめ – NAVER まとめ

また最近では、Slackなどコミュニケーションとデータ管理を統合したようなサービスも勢いを見せており、組織におけるコミュニケーション、そしてそこから発露するイノベーションについては、まだまだ成長の余地がありそうです。

SkypeやYammerよりも使いやすい!チーム向けコミュニケーションツール、Slackが超便利! — Medium

元Flickrの共同創業者がつくる社内コミュニケーションツールのSlack、4200万ドルを調達【ピックアップ】 – THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

 

組織のコミュニケーションを「設計する」という発想

個人的には、組織の大小にかかわらず、「コミュニケーションを設計する」ことが重要だと思っています。どうやって情報を流すか。打合せ、メール、個別で口頭などいろいろ手段はあります。また、誰から誰へ流すのかという点も重要です。いろいろ発言しやすい「場」を形成する、ということも行います。

上述の通り、社内SNSや新しいコミュニケーションツールは、これまでにはないスムーズで効果的なコミュニケーションを生み出す可能性があります。自分たちの状況に応じて、適切なコミュニケーションツールを選択し、「組織のコミュニケーションを設計する」ことが、創造的な知識を作り出すために重要です。

おそらく、直近の課題は「組織内におけるリテラシーのばらつき」だと思います。Slackなどのツールを使いこなせる人がどれだけいるのか、というと結構疑問です。

ただ、セキュリティなどに配慮すれば、LINEやFacebookやそれに似たような、多くの人に馴染みのあるツールを利用して活性化させることも可能です。今後は、そういう視点で組織やそのコミュニケーションを形成していくことが、知識を創造できる強い組織としての優位性を獲得するでしょう。

 

 

 

この記事に興味を持たれた方には、こちらの記事を次に読まれるのがおすすめです。

https://synapse-diary.com/?p=3716

安心を得るために読む。自分でつくるセーフティネット: 生存戦略としてのIT入門

現代が生きやすいか、生きにくいか本当のところはわかりませんが、今の世相を捉える上で本書はわかりやすく面白いと思います。ライトでさくっと読めるのも、休日に読むのに良い感じです。

 

佐々木さん(@sasakitoshinao)の本って結構読んでいて、「「当事者」の時代 」とか「キュレーションの時代 」とか「レイヤー化する世界 」とか、時代の感覚やトレンドを掴み、表現される内容に納得感を持ちやすかったりします。

で、今回読んだのが「自分でつくるセーフティネット」。なんかわかりづらいタイトルだなって思いましたが、端的に今後の生き方を提案されていて、同意できる点が多かったです。

 

「政府や社会、企業が守ってくれる」感が乏しくなっている?

僕は就職したときから終身雇用は崩壊していましたし、「誰かが守ってくれる」感の変化というのはあまり感じていないのかもしれません。なので、本書の前半に書いてある、戦後社会からの変化については、「まあそうなんだろうな」という想像の世界ではありました。ただ、政府の財政は乏しくなり、人口減とともに地域コミュニティの力は乏しくなり、企業が従業員のコミュニティを維持することも少なくなってきているのは間違いないのでしょう。

一方で、インターネットの出現による社会の変化は、まさにリアルタイムで経験してきました。最初は穏やかでギーク的な匂いがしていたインターネットは、いろんな人に広がっていくについて、何か「極端に振れやすいな」と感じる場面が増えてきました。湿原するとすぐに誰かが叩かれたり、ちょっとしたことで個人情報が暴かれたりしています。

そうやって、安心を提供できる力が社会全体で弱くなっていっている、というのが前提となる背景になっています。

 

「弱いつながり」を維持するコストが小さくなっている

以前から「弱いつながり」というのは、自分にとって新しいアイデアや機会を与えてくれるものだというのは、研究結果なども含めて言われてきたことです。ただ、インターネットやSNSが登場する以前は、「弱いつながり」を維持するのが結構大変だったんじゃないかと思います。

時々、忘れた頃に手紙書いたり、訪問したり、電話したり。でも、コミュニケーション手段に限りがあるので、伝えられる情報に限りがあります。一方で、FacebookなどのSNSは、近況がタイムラインに流れてきて、必要なときはそのままメッセージのやりとりなども行うことができます。SNSの優位性は、「常に近況をおおよそ把握しており、「つながっている」感がずっと維持される」という感覚の特異性にあると思っています。

実際、Facebookを使い始めてから、実際は直接やり取りをやっていない人でも「縁が切れた」「疎遠になった」という感じが自分の中でないですし、何年か経って唐突に連絡してみる、ということも起こっています。不思議なものです。

というわけで、「弱いつながり」を維持するコストは、SNSの登場で劇的に下がったといえるでしょう。それが本書でいう「セーフティネットの役割」を果たすのだと思います。

 

多様なコミュニケーションツールを使いこなす能力

FacebookやTwitterが巨大でメジャーなSNSになっているのは間違いないですが、一方で、LINEなどクローズドなコミュニケーションが主流になってきているとも感じています。これは、オープンなコミュニケーションだけでは全てが成立するわけではないということ、人にはいろんなコミュニケーションのパターンやニーズが存在するからだと思っています。社会性や時代のトレンドなんかもあるかもしれません。

今後もしばらくはFacebookやTwitterの優位性がすぐに崩れる、ということではないかもしれませんが、クローズドなコミュニケーションツールなど、様々なコミュニケーションツールが登場しては消えていく運命にあります。それらを自分の生活と当てはめて、リスクを見極めつつ上手に付き合っていく必要があるんじゃないかと思っています。

LINEも登場した当時、電話帳データを一斉にアップロードする機能があり、非常に抵抗感がありました。一方で周りを見てみると、そういうリスクを認知していなかったり、アップロードした後で気づいて困ったり、ということもあったのですよね。そういう意味で、ツールやサービスを見極める「リテラシー」は一層求められていくんだと思っています。

 

お盆も終わり、何か気分を一新しなきゃなって思い始めています。そろそろ頑張るかー。

ブログの収益を向上させるためのGoogle Analytics分析方法

ブログを収益化するポイントを考えてみたいと思います。まあ、これはブログにかぎらずWebサイトでも同じです。

 

トラフィックエンジンとマネタイズエンジンという考え方

ネットでは「トラフィックエンジン」と「マネタイズエンジン」という考え方があります。「トラフィックエンジン」というのは、ユーザーの呼び寄せ水になる、トラフィックを生み出すコンテンツのことです。「マネタイズエンジン」というのは、ユーザーからのマネタイズを実現するためのコンテンツを指します。

これらが一緒の場合もあれば、異なる場合もあります。ブログであれば、トラフィックとしては多いけど、アフィリエイトなどのクリックは少なく収益化には貢献していない場合が考えられます。

今回書くのは、これらを分けて考えて、Google Analyticsのカスタムレポートを使って分析する方法です。

 

トラフィックエンジンを強化する

もっとアクセス数を伸ばすことを考えます。トラフィックエンジンを強化するためには、「アクセス数が多く、離脱率が高いページを発見する」ことが有効です。

Google Analyticsでは、カスタムレポートで以下の通り指定します。

  • 指標:ページビュー数、離脱率
  • ディメンジョン:ページ

これによって、ページビューが多いけど離脱率が高いページを特定することができます。それらに対しては、いかに離脱させないかを考えます。例えば、

  • 関連記事を表示する(WordpressでいえばYARPPプラグインとか)
  • 同じテーマで関連する記事を新たに書く
  • カテゴリーを再設計して、カテゴリー内の記事を閲覧してもらえるようにする

などの対策を考えることができるようになります。

 

トラフィックエンジンをマネタイズエンジンに変える

トラフィックを多く生んでいるページから、収益化を図れるようにします。これを実現するためには、「アクセス数が多く、コンバージョン率が低いページを発見する」ことが有効です。

Google Analyticsでは、カスタムレポートで以下の通り指定します。

  • 指標:ページビュー数、コンバージョン率(※)
  • ディメンジョン:ページ

※コンバージョンに関しては、前回の記事「」を参照に、アフィリエイトリンクへのクリック数を計測できるようにしておきます。

これによって、ページビューが多いけど、コンバージョン率が低いページを特定することができます。それらに対しては、いかにコンバージョンを高めるかを考えます。例えば、

  • 商品リンクの紹介内容をわかりやすい表現に見直す
  • リンクを目立つ位置に変更する

などの対策を考えることができるようになります。

 

マネタイズエンジンを強化する

収益化に貢献しているページを発見し、より強化する方法を検討します。これを実現するためには、「コンバージョン率が高いページを発見する」ことが有効です。

これはカスタムレポートは不要で、前回記事「」でコンバージョンの設定をしていれば確認することができます。「目標」のページからコンバージョン率が高いページを特定することができます。また、各ページのリンクをクリックすると、どのページから遷移してきたかもわかるのです。

これによって、途中で離脱しているページを改善するなどの対応を検討することができるようになります。

というわけで、これらのプロセスを考えながら分析して、日々対策を行うことで、少しずつブログの収益化は向上していくんじゃないでしょうか。

参考:
Google Analyticsカスタムレポートでコンバージョンに貢献したページを調べて売上アップする方法 | 海外SEO情報ブログ

地方の遊休資産はC2Cを通じて活用されていく

今週のNHK「オイコノミア」の特集が、地方での生活でした。時々見てる番組なのですが、結構面白かったです。

オイコノミア「ボクら、地方で暮らします!」(後編) – NHK
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人口減、財政難が進行する中で公共サービスをどう継続させるか

番組の中では、人口が減少し、お金がなくなったら、ひとつの解決策として自治体合併が挙げられていました。合併することで公共サービスに充てられる人材が増え、必要なところに人と金を再配置できる、というわけです。

非常に面白かったのは、各行政サービスも種類によって支えられる人口規模が異なる、という点でした。例えば、小学校や中学校は5000人ぐらいの規模があれば施設として成立しますが、病院は1万人以上、大学は3万人ぐらいないと成立しない、といった感じです。

なので、自治体を合併したら全て解決というわけではなく、人口によって抱えられる施設や行政サービスが異なるということを念頭に考えて、「全ての行政サービスを提供する」という前提を変えなければいけない、と述べられていました。

実際、岐阜でも小学校などは町中でも統廃合が進んでいます。確実にそういう事態がいろんなところで起こってることを実感します。

 

遊休資産の活用を民間で行う

番組が面白かったのは、特に後半のところでした。ブロガーとして有名なphaさんが登場して、都会に住みつつ田舎に共同で一軒家を借りて、定期的に田舎で仕事をするような生活をしているそうです。また、他の人でも多少の負担をすることで滞在することができるようで、「別荘としてのシェアハウス」という感じです。

人口が減少し、公共施設をはじめとしていろんな土地や施設が余ってきています。有効活用しようという流れもあるのですが、なかなか全てがうまくいっているようには感じません。

一方で、AirBnBなどITサービスによっていろんな場所や車を貸す、シェアする流れが生まれています。余っている場所や資産などを有効活用したい人と、それを利用したい人たちをマッチングすることで、遊休資産の活用範囲が広がっています。

現地の人から借りる家・アパート・部屋・バケーションレンタル・民宿予約サイト – Airbnb
[browser-shot url=”https://www.airbnb.jp/” width=”600″ height=”450″]

日本でもヤフーが別荘をレンタルできるサービスを開始しました。旅館業法に抵触するため1ヶ月で中止になりましたが。。。

「Yahoo!トラベル」の別荘レンタル、開始1カ月で休止 「法解釈で行政側と相違」 – ITmedia ニュース

このようにマッチングコストが低下すると、遊休資産が民間の間で活用されるようになります。今後人口減少が進み、遊休資産が増えると予想される中で、良い流れだと思います。

 

C2Cが成立する時代になってきている

AirBnBも最初見たときは、「見ず知らずの他人の家で寝泊まりするの?」と疑問に思いましたが、ネットは評価などを可視化してくれます。ネットにうまく情報が提示されることで、信用を得やすくなっているのが、最近のインターネット社会でもあります。

佐々木俊尚さん(@sasakitoshinao)の最新刊でも「総透明社会」という言葉で表現されていますが、様々な情報がWebサイト、ブログ、SNS等で表出されて、良くも悪くも誤魔化しが難しい状況になっています。また、そういう社会に人々が慣れてきているとも思っていて、ネットショッピングなども当たり前の生活になってきていることを考えると、C2Cのサービスはますます成立しやすい土壌ができていると思っています。

 

 

 

というわけで、オイコノミアの特集は良かったです!気になる方はNHKオンデマンドからどうぞ。

データ・ドリブンな組織をつくろう

最近、個人的な関心領域として「データ・ドリブン」があります。

不確実な時代では、まずは試し、その結果を素早く検証して改善していく経営が求められます。それを体系的に整理したのが「リーン・スタートアップ」です。

不確実性の高い現代で、リーンスタートアップをなぜ学ぶべきか

また、スマートフォンが爆発的に普及したことで、ITサービスが習慣的に使われるようになっています。それを利用して、ユーザーのデータを収集・分析し、よく使われるサービスにしていくフレームワークも生まれています。

習慣的に使うほど「ハマる」サービスの作り方

 

データ・ドリブンな組織が違いを生み出していく

例えばアマゾンは、自社のWebサイトで常に膨大な数のテストを実施していると言われています。様々なテストを行い、その結果を評価し、より良い結果を生むようにしています。Amazonで買い物していると気づきますが、しょっちゅうレイアウトやユーザーインターフェースが変わっていますよね。

つくづくアマゾンは本屋ではなくIT企業なんだと痛感しますが、こうやって常に膨大な数のテストを行い、素早く改善していれば、そりゃ作りっぱなしになっているようなWebサイトに比べれば強くなりますよね。

実際にそういう組織をつくり上げるためには、ある程度技術的な理解が必要になりますし、常にテストし改善するための人材確保と体制づくりが重要になります。A/Bテストでも、テストを設計し、実現方法を検討し、得られたデータを分析するスキルが必要です。また、経験や勘も重要ですが、データに基づいた判断を尊重することが、組織の考え方として根付いていることも「データ・ドリブン」」の条件になります。

そうやって考えると、自分の日々の作業や判断が、意外にデータに基づいて行われていない、あるいはもっとデータを活用できるはずなのに眠らせている状況に気づきます。

 

データ・ドリブンな企業はデータ収集も広げている

Amazonは、昔から自社の商品だけでなく「マーケットプレイス」で他社や個人も出品できるようにしています。これは、自社プラットフォームに自社以外の商品の購買データが集まってきます。それを分析し、新たな戦略に使っています。また、最近ではモバイル決済にも進出しましたが、これも中小企業などリアル販売のデータを収集し、活用することが目的に含まれています。

Googleはホテル検索やショップ認定などを行い、通常の検索だけでなく、決済データも取得できるようにしています。

Googleがホテル検索を提供する理由は?
Google認定ショップがECサイトの救世主になるのか

これらの企業は、自社以外にも積極的にデータを収集できる領域を広げ、自社サービスを拡大したり改善することを狙っているわけです。

そうやって考えると、データを活用できる企業は、どんどんデータ領域を広げています。そうなると、データを活用できない企業との差は開いていく一方でしょう。

 

ということで、僕はデータを活用し、経営に活かしていける組織こそ、今後必要なスキルだと思っています。ぜひデータ・ドリブンでいきましょう。

データ・ドリブンな組織を創るためのヒントは、この本に書かれています。

アフィリエイターは必須!外部リンクのクリック数を計測してコンバージョン設定する

Webサイトを効果的に設計するためには、目的に応じた「コンバージョン」を設定する必要があります。資料請求を目的にするなら、実際にサイト経由で資料請求が何件行われたか?とか。

で、個人ブログの場合、このコンバージョンをどう考えるかということなんですが、ひとつはアフィリエイトリンクのクリック数があると思っています。

このブログでも主にAmazonのリンクを貼ってます。そういうアフィリエイトリンクがどの記事からどの程度クリックされたかを計測することで、アフィリエイトを効果的に貼れているのかを確認することができます。アフィリエイトである程度稼いでいる人は、「稼ぐための記事」を用意していると思いますが、そういうときこそ外部リンクのクリック数がどの程度になっているかは正しく把握し、A/Bテストなどの検証を通じて収益の最大化を図るべきです。

逆に、こういうコンバージョン設定を事前に行っておかないと、A/Bテストをやっても無意味になってしまいます。

※ちなみに、個人的にはあまりアフィリエイトを頑張る気がありません。どちらかというと、こういう分析を自分で試してみることをメインにしてます。あと、画像があるとブログ記事が映えるというぐらいの理由です。

 

WordPressで外部リンクのクリック数を計測する

このブログでは、「Google Analytics for WordPress」を使って実現しています。

WordPress › Google Analytics for WordPress « WordPress Plugins

このプラグインで設定すれば、簡単にGoogle Analyticsで外部リンクをクリックできるようになります。

管理画面の左サイドバーにある「Google Analytics」メニューから「Tracking Code」を選択します。すると、画面メニューのひとつに「Event Tracking」があるので、これを「ON」にするだけです。

gaforwp

この設定をすると、Google Analyticsの「行動」→「イベント」で確認できるようになります。おそらく「Outbound Traffic」などとして表示されると思います。さらに「イベントアクション」や「イベントラベル」などを見ると、具体的にクリックされているドメインやURLも検出することができます。

これで、外部リンクへのクリック数を計測できるようになりました。

 

コンバージョン設定で特定ドメインのクリック数を計測する

上記の設定で、ブログから外部リンクへのクリックは計測できるようになりましたが、それだけだといろんなURLのクリックを全て拾ってしまいます。アフィリエイターなどは、Amazonなどの特定リンクだけを計測したいと思うでしょう。

そこでGoogle Analyticsのコンバージョンを設定します。

「アナリティクス設定」→「目標」から新規の目標を設定します。ポイントは、「目標の詳細」で「イベント条件」にすることです。そして、ラベルのところに「http://www.amazon.co.jp」と入力します。すると、Amazonのリンクだけを計測できるようになります。

gaevent

また、この設定を行うことで、どのページからAmazonリンクがクリックされたのかという詳細な分析もできるようになります。これがわかると、「ブログの数ある記事の中で、どの記事がアフィリエイト収益に貢献しているか」ということも具体的に見えてきます。

 

データに基づいてWebサイトを改善していくためには、正しくデータを収集し、検証する必要があります。今回のような設定は、データ収集の重要なポイントになります。

今日はこのへんで。

参考:
グーグルアナリティクスの「目標」でAmazonや楽天へのクリック数を把握してみよう | しゅうまいの256倍ブログ neophilia++
Google Analyticsで外部リンクを計測する方法(Universal Analytics対応) | いえでぼうやのメモ帳

 

WordPressでタイトルのA/Bテストができる「Title Experiments Free」

最近この本を読んだのですが、Webサイトの改善アプローチがいろいろ書いてあって、とても面白かったです。

 

簡単にいえば、A/Bテストを説明している本です。

アメリカのオバマ大統領が最初に当選したとき、Webマーケティングを効果的に行うことで寄付金や票を集めたことは有名ですが、そのときに「A/Bテスト」と呼ばれるWebサイトの改善手法を導入して、スピーディに効果的なサイトを構築していきました。「メッセージをどのような言葉にすると寄付金を投じるボタンを押してもらえるか」「トップページは動画/画像のどちらが良いか」など、担当者の主観で決めるのではなく、実際にテストし、その結果をデータで確認しながら効果的なパターンを見つけていく方法です。

 

なぜA/Bテストを行う必要があるか

A/Bテストについては、はいろんなサイトで説明されているので、詳細は適当に検索して読んでいただくとして、ここではポイントを整理しておきます。

  • オリジナル(Aパターン)と少し違いを付けたページ(Bパターン)を比較して効果を見る
  • 効果は統計的な優位性をみて判断する(単純に増えた/減ったなどの数値を見るわけではない)
  • 統計的な優位性を判断するためには、それなりにアクセス数が必要

ポイントは、「同時に実施する」ということと、「データを見て決める」ということです。この考え方は、スモールスタートでたくさんテストしながら検証し改善していく経営手法「リーン・スタートアップ」にも通じるものです。

不確実性の高い現代で、リーンスタートアップをなぜ学ぶべきか

変化のスピードがはやく、不確実性が高い現代では、データを活用して経営判断に活かしていく「仕組みを構築する」ことが求められているのです。

 

「効果的なタイトル」をA/Bテストで検証する

A/Bテストはいろんな場面で使えますが、今回このブログで試してみたのは、タイトルのA/Bテストです。それをWordpressで簡単に実施できるのが、プラグイン「Title Experiments Free」です。その名の通り無料です。実際に導入してみましたが、超簡単でした。

WordPress › Title Experiments Free « WordPress Plugins

 

各ページの編集画面で検証用タイトルを登録する

プラグインをインストールしたら、検証したいページの編集画面で、検証用のタイトルを登録します。3つ同時に試すなど、複数のタイトルをテストすることができます。

wpexperiments

登録してページを更新すると、テストがスタートします。実際にページを何回か表示してみて、タイトルが振り分けられることを確かめてみると良いでしょう。

 

テスト結果を確認し、効果的なタイトルを見極める

テストが開始されると、その結果としてインプレッション(表示数)とクリック数を確認することができます。確認も編集ページでしかできないのが、ちょっとユーザビリティ的に使いづらいですが。

振り分けはランダムに行われるのではなく、統計的なアプローチに基づいて決められます。効果的だと推測されると、そちらに振り分ける頻度が高くなっていきます。なので、効果的でないタイトルのパターンは、自然と表示されなくなっていきます。

いつまでテストを継続すれば良いか、という点に関していえば、確認結果の一番右側の数字において、ひとつのパターンが95%以上になるまでだと思います。GoogleのAdsenseでもA/Bテストを行うことができますが、95%以上の信頼度が出るまではテストを継続することが推奨されていますし。

プラグインの内容は、以下のページも参考にしてみてください。

Title Experiments | WP Experiments

 

ブログの場合、いかにタイトルで読んでもらうかを考えるのが重要になってくるというのは以前から言われていることです。効果的なタイトルを書けるようになるためには、何パターンか試してみて、効果を実感するのが重要だと思います。

Webサイトにおけるアクセス記録は、膨大なデータの宝庫です。活かさずに放置するのはあまりにももったいない。A/Bテストを活用して、Webサイトの効果を高めましょう。