AmazonとGoogleがオンライン広告でガチンコ勝負に向かっている模様

ネット界の巨人同士が面白い展開になってきています。アマゾンが、オンライン広告市場に本格的に進出するというニュースがありました。

米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムが、オンライン広告市場で優位に立つ米グーグルへの攻勢を強めている。多数のアクティブユーザーの情報を生かした広告をインターネット上に掲載するための独自のソフトウエアを開発している。

アマゾン、オンライン広告事業でグーグルへの攻勢強める – WSJ

 

購買情報をずっと狙っているGoogle

Googleは、以前からずっとECサイトなどの購買履歴に関する情報を狙っています。Google認定ショップや、Googleホテル検索など、より購買行動に近いところまで進出してきているのは、購買データを自社で取り込みたいからです。それらの流れについては、以前このブログで書きました。

Google認定ショップがECサイトの救世主になるのか

それだけ、よりダイレクトに顧客の購買行動に近いデータは、広告のマッチング精度を引き上げるでしょう。グーグルはオンライン広告市場全体の1/3のシェアを占めていると言われていますが、Facebookも台頭してきてますし、タブレット・スマートフォンではGoogleを経由しない検索も増えており、精度向上は必至です。

Googleなどの大手検索エンジン、深刻な売上シェアの減少。検索に取って代わりつつあるニッチなアプリ | TechCrunch Japan

 

新しい広告プラットフォーム構築を狙うアマゾン

今回Amazonは、新しい広告プラットフォームを構築しようとしているようです。購買行動のデータを山ほど持っているAmazonとしては、広告の精度向上をアピールして市場に進出したいということなのでしょう。これまでも両社はクラウド・ストレージなどのサービスで衝突してきましたが、広告でも衝突することになります。

Amazonの強みは、単なるECサイトを運営する小売業者ではなく、テクノロジー企業だということです。なので、自社で蓄積したデータを使い、新たな収益源を構築することもできます。

結局、テクノロジーを使えるかが一番重要であることは間違いないですが、次はそのテクノロジーを活用するためのデータを持っているかが競争優位性になってきているのは間違いありません。

Googleは売上は伸びていますがクリック単価が減少してきており、やや苦戦の気配がしつつあります。

ニュース – GoogleのQ2決算は22%増収、しかし利益はアナリスト予測を下回る:ITpro

また、Amazonの戦略は常にペネトレーションプライスで勝負をしかけ、一気にシェアを奪うのがこれまでの王道手段になっています。

 

生活やビジネスに大きな影響を与える2社の動向は、本当おもしろいですね。