空気に負けない方法を考える

ああ、最近少しモチベーションが上がらない気がする。あまり仕事のスピードが落ちているとは思わないけど、何となく「やるぞ」って感じにならない。まあ、定期的にこういうことは訪れるので、あまり深く気にせず、こういうときは徹底的にダラっとするのが良いので、しばらくそうしようかと思う。

と思ってたら、面白い記事を読んだので貼っておく。

「頑張らなければいけない」空気に、人が組織で取り囲まれる怖さ-渡辺美樹氏、木村剛氏を観察した私の経験から : アゴラ – ライブドアブログ

人は、他人に夢を見せられるとそれに心酔する場合があるということだろうか。きっと、「完璧な人間」に憧れたり、示されたビジョンに魅了されて、頑張ってしまって、壊れるんだろうか。

 

自分で自分の働き方を決めている感覚

コンサル会社にいると、結構みんなドライだ。優しいけれど、ドライ。恐らく経験したことがない人からすると、不思議な感覚かもしれない。基本的に「お前は絶対に会社辞めないでくれ」とか「俺の部下でいてくれ」なんてことはない。「お前の好きにしろ。だけど、お前のためになるのなら、できることは協力しよう」って感じ。少なくとも、僕の上司はこれまでそうだった。僕が不要だったからかもしれないけど。

この、「お前の好きにしろ」っていうある種の突き放しが、自分を冷静に見つめさせてきたと思っている。結局選ぶのはお前なんだと。お前が納得した上で働け、と言われ続けた気がするし、自分も他人にそう接した気がする。それは、その感覚が、厳しいけれど一番各個人にとって正しいものだと思ったからだ。「この会社ではこうするのが当たり前」とか、そういう「空気」みたいなのはできるだけ排除して、感覚的にも自分が心地よいと思えるような、納得できるような選択ができるような状況を作ってくれていたんじゃないかと今は思う。

 

自分が何をやりたいのか、どう働きたいのか、これからどう進みたいのか。ベストな答えがあるわけではないし、どんな会社に行ってもそれを完全に叶えてくれるところもない。だからどこかで折り合いをつけるのだけれど、それでも自分で働き方を考えて、納得した上で仕事する感覚にいることはすごい重要なんだと思う。

 

自分をできるだけメタ認知する

先ほどの記事にあるように、すごい人を見ると、圧倒されて自分の存在が風で消し飛ぶぐらい軽く感じる。そして、自分の当たり前の基準が揺らいでしまうような感じになる。もっと頑張ろうと思う。自分にない新しい世界を生きようと思う。それが自分の能力を引き出すきっかけになるもの確かだ。

だけど、できるだけ等身大の自分を受け入れるような、ダメで堕落した自分を受け入れるような、そういう感覚も定期的に思い出す必要があるんだと思う。結局、いろいろ決断し、選択し、働き方を決めていくのは自分なのだから。

 

僕も、自分がどういう状態にあるのか、できるだけ冷静に考えるように努めている。感情をコントロールする、という意味ではなくて、自分がどういう要因で苛立っているのか、とか精神的に疲れているんじゃないか、とか。そういう点は結構考えるようにしている。未だに全然うまくできないけど。

 

自分の感覚に素直に従う

僕は大学生のときに、自分の精神状態にある程度波があることに気づけた。だいたい1年で3~4回、無気力に近いというか、いろんなことにモチベーションが上がらない時期が発生することに気づいた。そして、そういうときは徹底的に堕落して、好きなことをするようにした。学校も大した内容じゃないと思えば行かなかったし、一日中マンガ読んだり寝たり。そうやって、自分が立ち上がる時期を探ってた。結局、ほんのささいなことをきっかけにして、また新しいモチベーションを得られるんだってことにも気づいた。

自分をメタ認知するよう意識すれば、自分の乱れに気づくこともできるようになる。きっと。そしたら、どうやったら自分が苦しい状況を脱することができるか考えることにも進むと思うんだよね。環境を変えてみたりとか。思い切って数日休んでみるとか。苦痛と思ってる作業をやめるとか。

 

努力を強制するような空気は僕は嫌い。そのためにも、自分の状態に気づいて、自分の感情に素直になりながら、うまく社会で生きていく方法を学ぶことが重要なんじゃないかと思う。というわけで、僕はしばらく力を抜いて生きると思います。

みんな誰かに相談したい

これ、興味深いなーと思って読んだ。個人で受けるSkype相談サービス。

Skype 相談サービス開始10日後の現状 – elm200 のノマドで行こう!

きっとみんな誰かに相談する機会を求めてるんじゃない?って気がしてたんだよ。自己啓発書とかではよくメンターを見つけようとか言ってるけど、そんな身近には都合よくいないよ。実際自分にもそんなメンターと言えるほど深く自分の将来を気軽に相談できる人はいない。

また、カウンセリングというか軽めのコーチングでも受けようかと思ってサービスを探してみたけど、結構高かったり、なんというか印象がゴニョゴニョ的な、いまいちよくわからないなーと思うものがほとんどで、「ああ、この人に相談してみようかな」と思うことがないんだよね。

 

で、きっとこれからこういうカウンセリングとか相談に乗るって形が増えてもいいんじゃないかと思った。その理由はいくつか考えられそうだけど。

 

自分のロールモデルが少なくなっている

時代の変化も激しいし、企業や個人に求められる要素もどんどん変わってきている。もちろん本質的な部分で変わらないことも多いのだろうけど、誰かが確かな答えを持ってるとは思えなくなっているし、「この人がロールモデルだ」と思えるような人が、組織とか身近で出会える確率が少ないんじゃないのかね。

そういう状況で、誰かに相談したいという気持ちは自然に出ると思うな。

 

みんなリスクをとる必要がある

絶対安心なんて職業は、ほとんどなくなった気がするんだけど、気のせいだろうか。いつクビになるかもわからないし、企業が急に倒産しちゃうかもしれない。自分の人生を他人に預ける方がリスクなんだけど、自分で考えて行動していくこともリスクなんだよね。ただ、後者の方がコントロールしやすいというだけで。

で、リスクテイクが求められる時代なんだとすると、やっぱりできるだけいろいろ参考にしたり相談して、リスクを少しでも小さくしたいのが人ってもの。

シリコンバレーなんかでは、既に起業した人たちが自然と新しい人たちにそういうノウハウとか経験を教えていくような文化というか風潮があるそうな。それがいろんな可能性を高めているのかもしれない。

 

というわけで、僕も誰かに相談しようとは思うけれど、あまり「これだ!」と思う人に出会っていないなというぼやきです。そして、冒頭で紹介したような「直接会ったことはないけど相談ノリますよ」といような取り組みというかサービスは、意外にも今後増えるんじゃないかという想像でした。ブログやソーシャルメディアというのは人物の印象を伝えるのに効果があるから、信頼性も高められそうだし。

 

そういえば、昔無料カウンセリングなるものを受けたけど、その人が「いろんな人に『お前はこうした方がいい!』って指導してきて、みんな俺の言う通りにしたら良い人生になった。すごいだろ。」風な感じの人で、「ああ、僕は別に他人に人生を決めてもらいたいわけじゃないからいいや」って思ったことを思い出した。今となっては若かりし頃の良い思い出です。

ミスはなくならない

ああ、今日も細かいミスをたくさんしてしまった。昔から、それこそ小学校ぐらいの頃からケアレスミスが多くて、自分でうんざりしている。大学院の研究時も教授に指摘されたし、社会人になっても未だにその癖は直っていない。

 

細かいミスについて、今日読んだこの記事が面白かった。

 

ミス魔だった私がノンミスに変わった方法 » R-line DESIGN

 

この記事に書いてある通り、確かにいろんな工夫によって僕もミスをする確率は減った。それでも少し気をゆるめたり労力を惜しめば、またミスは増えていく。つまり、確率論として作業をすればするほどミスは混在してしまうし、それを防ぐための労力をかければ、減ることを学んだ。

 

ミスを完全になくすためにはそれ相応の労力が必要になる。そして、パレートの法則ではないけれど、最後の数%を根絶するところに大きな労力を要する。「ミスがある」ことを証明することは簡単だけど、「ミスがない」ことを証明するのは不可能だからだ。これを考えると、どこかで費用対効果のバランスがあると思うんだよね。

確かにミスはよくない。ゼロにすべきだという人もいる。僕もそう思う。ひとつのドキュメントでたくさん誤植があると、「ちゃんとチェックしたのか」と言いたくなる。些末なミスというのは、そういう品質や印象に関わるのだ。だけど、僕は人はミスをするものであり、それを根絶するには多大な労力を要すると考える。だから、どこまで労力を費やして品質を上げるべきかは、常に考えてしまう。だって、品質管理で有名なシックスシグマだって、欠陥をゼロにするわけではないんだよ。

 

もうひとつ僕が気になっているのは、なぜかミスに「気づける人」と「気付けない人」が存在するという不思議だ。同じ文章を同じように読んでいるのに、よく気づく人は高い確率で気づく。この傾向は、個人の意識がどこに集中しているか、というところにもよるだろうけれど、やはり個人の特性に依存する部分も大きいのではないかと最近は思っている。

 

というわけで、僕が言いたいのは、ミスは人間が作業する以上決してなくなることはないので、どこまで労力をかけるか(逆にどこで諦めるか)の線引きが必要になるということ。そして、個人の品質向上に依存するのではなくて、個人の適性も含めて、組織全体としてミスを減らしていくような仕組みを作ることが重要なんじゃないかと思うわけです。

 

といいながら、自分の今日のミスを戒めることにします。

サッカーをもっと楽しく観戦したい

最近、サッカー熱が自分の中で高まっている。といっても熱烈なファンでもないし、熱心にスタジアムに足を運ぶわけでもないのだけれど。

ただ、いろいろサッカーの試合内容だったり、選手個人の特徴を分析する記事を読むと、なんて奥が深いスポーツなんだろうと思うようになった。遠藤保仁がなんでJリーグにいながら日本代表の不動ポジションにあるのか、とか。香川が何回かスランプを迎えながら、それでも結果を出し続けられるのかとか。日本代表の今のフォーメーションにはどういう意味があるのか、とか。こういうことを少しでも知ると、試合が何倍も面白くなるし、どんどんサッカーを見るのが楽しくなる。

 

というわけで、とうとうこんな本まで買ってしまった。

この本を読んで、また新しい観点をいろいろ得られた。サイドアタックのどこを見るべきか、各チームのフォーメーションは何を意味しているのか、守備のときにどこを気にするべきか。様々な場面を想定した「観戦のポイント」が列挙されている。具体的な選手名も書かれているし、想像しやすい。

メッシの5人抜きを例に挙げて、ドリブルのどこを評価すべきかとか。

 

やっぱり、いろいろ分析して、知っていく過程が楽しいんだろうなあと思う。単純に見てるだけでも楽しいけど、深く知るほどサッカーを観るのが面白くなる。昔スタバの本読んだときも、客にコーヒーの奥深さを知ってもらうことがロイヤルティにつながるって書いてあったっけ。何事も学ぶ過程に面白さがあるんだな、と改めて思い知る。楽しいよ、サッカー。

 

ついでに、サッカーの分析で秀逸な情報源を挙げておく。

 

pal-9999の日記

いつも読んでる。本当各試合の分析が秀逸で、毎回感心しながら読んでる。サッカーを分析するということ自体、このブログを読むようになってから関心を持つようになった。

 

FOOT×BRAIN :テレビ東京

テレビ東京の番組。毎回サッカーに関連する分析を行う。最近だとクラブ経営に関する特集とか。セレッソ大阪がどうやって黒字経営になったかというのはすごい面白かった。相当マニアックだよね。

 

このジャイアントキリングも良い。監督目線から描かれたサッカー漫画。選手だけじゃなくて、いろんな要素でクラブチームが運営されていて、日々の試合が形成されていることがわかる。

 

最近読んだNumberのJリーグ20周年特集も良かった。たまらない。

 

¥ 560

 

 

ちなみに、心が疲れてテンションが上がらないときは、よくこの動画を観てる。FC岐阜の観戦もいつか行こうかなー。

発注者が業者と良い関係を築くための5か条

ちょっと面白かったので、メモ程度に適当に訳しておく。発注する側も発注される側も役に立つと思う。

5 Tips for Managing Successful Vendor Relationships

1.自分自身を知る

自分の組織のプライオリティを明確にして、Give&Takeを行うこと。

 

2.相手を知る

営業担当者だけでなくて、幹部も含めて関係を築く。そして、業者の動機づけを知ること。

 

3.パフォーマンスを評価する

業者のパフォーマンスをポジティブに評価する。できれば、スコアカードなど定量的な測定方法で。

 

4.十分にコミュニケーションする

できるだけオープンで、正直に要望や期待を共有する。フランクで、透明な関係性を築くこと。

 

5.契約を知る

作業スコープなどは明確に双方で理解しておく。契約を差し置いて、議論しないこと。

 

すごいさらっと書いてあるけど、とても原始的であるが故に重要。個人的には、1と2がお気に入り。ここができていないというか、「できたつもり」な場合が多い気がするなー。

僕は君たちに武器を配りたい

この本が長く評判になっているのもわかる。端的かつ冷徹に、どうやって社会を生きていくかが述べられている。キーワードは「コモディティ化」だ。

 

どうやって自分をコモディティ化させないか

つまり「個性がないものはすべてコモディティ」なのである。どんなに優れた商品でも、スペックが明確に定義できて、同じ商品を売る複数の供給者がいれば、それはコモディティになる。P.31

僕は、自分の職業を初めて会う人に、うまく説明できないことが多い。同じ業界とか近い職業の人以外は、想像が難しいだろうと思う。自分の親でさえ、未だによくわかっていないに違いない。これは悪いことなんだろうか。

最初この「自分の職業をうまく説明できない」事象は、世の中は複雑化・多様化していて職種も増えているし、ITなど昔からある産業ではない分野に自分の身を置いたせいだと思っていた。そして、それを少し異常なことなんじゃないかとも思っていた。しかし、うまく説明できない、成果を定義できない仕事というのは、コモディティ化を抜け出すポイントなんじゃないかとふと思った。わかりやすいものほど、模倣され、競争が増え、コモディティ化されるからだ。セブンイレブンが暗黙知を組織内に貯めこみ、差別化を図っているのと同じだ。

 

自分の競争力の源泉がブラックボックス化されていることは、今後の競争では一層重要性が増すかもしれない。しかも、それは情報を隠蔽するのではなく、「形式知化されにくい」ものが対象になるのだと思われる。それは論理的思考もそうだろうし、組織的に有機的に知識を結びつける仕組みかもしれない。

そして、僕も自分が働いている上での競争力の源泉を、他人にうまく説明することが難しい。厳密には、いくつか要素はあると思っているが、要因がたくさんありすぎて、しかもそれが相互関係があるために、簡単に説明して、再現することが難しいと思うのだ。

 

自分の人生のリスクをコントロールする

サラリーマンとは知らないうちにリスクを他人に丸投げするハイリスクな生き方。リスクは自分自身でコントロールせよ!P.236

社会の波はとても速いスピードで動いている。数年前の常識は通用しなくなっているところも多い。そして、集団というのはえてして間違いを犯しやすいし、他人は自分の人生に責任をとってくれない。だから、自分でリスクをコントロールすることが求められる。サラリーマンというのは、集団が組織構造を形成して、スケールメリットを活かすことで生産性を向上させるものであり、全体でみれば有効な手段だ。だけど、個人の単位で見た場合は、全体のパーツでしかなくなってしまう場合も少なくない。これは大きなリスクだ。特に、市場が大きく変動する場合は。

つまり投資家として生きるのならば、人生のあらゆる局面において、「ローリスク・ローリターン」の選択肢を選んで安全策をとるより、「ハイリスク・ハイリターン」の投資機会をなるべくたくさん持つことが重要となる。P.226

最近は安定志向が流行っているらしい。そして、それはある種合理的ではあると思うけれど、公務員だって大企業だって、今後40年間ずっと安泰である保証はない。つまりリスクゼロな職業なんてないのだから、自分でリスクテイクしていくことが求められるはずだ。会社で働くことを否定しないし、僕もそうやって今は生活しているけれど、いつかはどこかで違う場所に行くだろう。そのときに慌てないように、リスク発生に向けた準備をしておきたいと思う。

 

この本は、社会人になる前に読んでおくべきだろうと思う。むしろ、ぜひ読んで欲しい。

「ペースレイヤリング」でいろんなレイヤのスキルを身につけよう

日経コンピュータを読んで、「ペースレイヤリング」という考えが紹介されていて、面白いなと思った。 ガートナーが提唱していて、業務やシステムの変化する時間軸に応じて、対応方法を変えよう、という考え方。

ガートナー | ペース・レイヤリングによる先進的なアプリケーション戦略の策定法

確かに、財務会計とか、小規模な見直しは行うものの、作業のやり方を随時大幅に変えるとか、それによって他社と差別化するとかは起こりにくい部分。逆に、受発注システムとかWebサイトとか、差別化の要因となる業務システムについては、随時見直して差別化を図る必要がある。

これらの特徴に合わせて、調達方法とか業務の見直しタイミングを確立することが重要だ、というのが本旨だろう。

 

ペースレイヤリングは、元々は建築分野から生まれた概念だそう。

そして、このパタン・ランゲージの考え方をもとに生まれたのが、スチュアート・ブランド氏の著書『How Buildings Learn』です。ブランド氏は、この本の中で建物の構造における「時間変化による層(ペースレイヤリング)」という概念を提唱しました。

「ペースレイヤリング」とは、建物の構成要素について、その変化のしやすさ(しにくさ)を「土地」「構造」「外装」「サービス」「空間計画」「モノ」という層に分け、生活スタイルや家族構成の変化、地域の発展などによって、どういった層が影響を受け、どういったところが変わっていくのかといったことを、フィールドリサーチを元に分析をしたものです。

建築分野に学ぶWebサイト設計――“変化するWebサイト”をどう捉えどう発展させるか | Web担当者Forum

引用元の記事では、Webサイト構築にも同じ考えが適用されていて面白い。

 

これって、いろんな分野で適用できるんじゃない?って思った。例えば人材育成とか。きっと人のスキルって一言で言ってもいろんなレイヤがあって、個人や企業の文化に直結するような考え方やスタンスが最も根幹だとすると、Excelで関数たくさん使えるとかJavaでサイト構築できる、というようなスキルは、時代の流れによって簡単に意味がなくなってしまうリスクがある。

だから、自分の成長を考える上でも「レイヤ」を意識することが必要なんじゃないだろうか。例えば、時間軸によってスキルが変わると考えると、

みたいな。特に、終身雇用なんてもう存在しないだろうから、業界全体や社会全体を考える発想が重要になるんだろうな。今自分が必死に身につけようとしているスキルは、どのレイヤに当たるだろうか。

課題の検討の仕方というか考え方

課題や問題が発生したときに、どういうアプローチで考えればよいか。何となく自分が課題に取り組むときに考えていることではあるけど、ちゃんと言語化したことないので、ちょっと整理してみる。

 

正しい問いの設定

課題を考えるためには、まず正しい問いを設定することが必要。検討の途中で迷子になったときも、正しい問いは何か?に立ち返るべき。

例えば、よく「何が問題なのか」というところからスタートする人がいるけど、そうじゃない。「何を解決すべきなのか」が正しい問いなのだと思う。この違いはちょっとしたことだけど、問題そのものにフォーカスするのではなく、「問題のどこを解消すべきか」にフォーカスする点が違う。

とにかく、正しい問いを設定することが重要。それができれば、とても作業が進めやすくなる。

 

前提事項の整理

物事には必ずこれまでの背景があり、そして現状置かれている制約事項がある。なので、これらは具体的な検討を開始する前に整理しておく必要がある。前提事項を整理することで、解決策を導き出した後で、大事な制約事項によって検討が台無しになる、なんてこともなくなる。

 

問題の細分化と解決策の導出

取り組む内容によっては簡単に問いが設定できない場合もある。その場合は、大きくて漠然とした問題を細分化して、できるだけ個別で具体的な問題に切り分けよう。

問題が漠然と大きなレベルのままだと、それに対する解決策も漠然として具体性のないものになってしまう。

なので、問題を細分化していく。すると、個別の解決策というのは結構導きだしやすい。解決策に現実感がない場合は、ちゃんと問題が細分化した状態で特定されていない場合が多い。

 

解決策を統合する

最後は、解決策を統合する。ちょっとよくわからないかもしれないけど、個別の解決策も、それを列挙しただけだと使いモノにならない場合がある。というか、組織が大きくなるほどその方が多い。最終的に全て解決するためには、ひとつひとつ個別に行えば良いわけではなくて、相互に関係性があったりするし、手順が煩雑になったり非効率になる場合もあるからだ。だから、個別の解決策を再度統合して、総合的に解決できるような制度や仕組みにする必要がある。

 

これですべてが解決できるわけではないけど、基本的なアプローチはこれ。僕は迷ったら大体この流れで物事を整理している。もっとうまいやり方とかあるのかな。

e-ガバメント論-従来型電子政府・電子自治体はなぜ進まないのか-

こういう、電子政府・電子自治体に関する内容がきれいに整理された本ってなかったな。大学講義の教科書なんだそう。

電子政府・電子自治体に関するこれまでの流れがよくわかる。内容や現時点での課題についても、主要なトピックはほとんど網羅されている印象。逆に、これほど幅広いトピックを体系的に整理された本は、このジャンルではないだろう。

 

電子政府・電子自治体の潮流としては、効率化やコストカットの役割はほぼ終わり、本当の意味で利便性とコストのバランスをとって費用対効果を高めていくフェーズに入っている感じがする。情報公開やモバイル利用の実現、申請主義からプッシュ型行政への転換など、利便性や民主化を進める流れというのが、今後本格的になっていくのだろうか。

そして、人材不足については未だにちゃんと解決する方向性が見えない。どこもICTの実績や経験を積んだ人材が不足していて、どんどん変化していく技術動向についていけず、民間をコントロールするのが難しくなているんじゃないんだろうか。これは、行政機関内でICT人材に対するキャリアパスがうまく描けていない部分もあるだろうし、そもそも行政機関の人材はそれを目的に職場に入ってきていないという問題もある。さらにいえば、行政機関の人材をうまく集められないのであれば、県や市町村からICT部門を独立して、外部機関として、周辺自治体のシステムを一手に担うという考えもあるのかもしれない。
(そもそも、IT業界が知識集約型ではなく労働集約型のビジネスモデルになっていることや、大学などの教育機関が高度なIT人材を育成できていない、というもっと根本の問題も存在するけど。)

 

それにしても、これほど行政業務に直結していながら、電子政府・電子自治体については情報が少ない。とりあえず、基本的な知識についてはこの本でカバーできそうだ。

今更ながらCSSフレームワーク「Bootstrap」がすごい

前から存在は知ってたけど、実際に試してみたらやっぱり便利だし、見た目もきれいに仕上がる。久しぶりに、SocialRSSを修正しようと思って、ふとこれまで使っていたBlueTripからBootstrapに切り替えてみようと思ったら、短時間でできた。

 

そもそもCSSフレームワークとは

CSSのレイアウト定義が予めされていて、グリッドを使ったレイアウト構成やテーブルデザインなど、基本的なデザイン要素が簡単に使えるようになっているもの。そのまま使う場合はデザインにある程度制約が入るものの、基本的なデザイン要素が既にあるので、開発が速い。

 

Bootstrapとは

Twitterが公開しているCSSフレームワーク。もともとはTwitterが社内で利用していたものをオープンソース化したもの。

Bootstrap, from Twitter

ライセンスはApache License 2.0。利用や配布に制限はないが、ソフトウェアなどにApache Licenseであることを記載する必要がある。実際BootstrapのCSSファイルをダウンロードしてみると、最初にApache Licenseであることが記載されている。

参考:Apache License – Wikipedia

 

Bootstrap適用結果

修正前のSocialRSSはこちら。

 

導入した結果はこちら。デザイン的にもすっきりした。デザイン変更の所要時間も1時間ぐらいかな。

 

あと、このサイトでデフォルトじゃないデザインに変更した。これも、CSSファイルを置き換えるだけなので、すごい便利。

Bootswatch: Free themes for Twitter Bootstrap

 

Bootstrapの学習はドットインストールで

参考にしたのは、ドットインストール。ここのメニューにBootstrapがあったので、これを見ながら、いじりたいところだけ効果的に学習できた。すごい助かった。

3分動画でマスターする初心者向けプログラミング学習サイト – ドットインストール

最初の使い方を学ぶんだったら、これで大体OKな気がする。たまにしか開発しない人にとってはありがたい。

 

あと、最近読んだ「小さなチーム、大きな仕事」を参考に、不要というか自分が要らないと思う機能とか要素は削った。自分が使いたいサービスにしたいし。