何かすごく目新しいことを書いてある本ではない。だけど、現代の価値観における組織論が多く含まれていると思うね。この本に書かれている価値観の大半に、僕は同意する。
例えば、
彼らは危機すら生み出す。彼らは好きで働きすぎているので、効率的な方法を探さない。ヒーロー感覚を楽しんでいるのだ。たくさん働くと興奮するというだけで問題を作り出す(本人も気づいていないことが多い)。P.29
こういう、価値の低い自己満足な長時間労働とか。がむしゃらに働くことを否定しないし、それでとても自分が成長したとも思うけど、長時間働く意味と価値は常に考えないといけないし、できればしないように管理するべきだとも思う。
そして、本の中で特に気に入ったものを取り上げておく。
けんかを売る
もし競合相手が最低だと思ったらそう言おう。そうすれば、あなたに同意する人があなたの側に集まってくるのがわかるだろう。アンチでいることは、あなた自身を差別化し、人を惹きつけるのに非常に良い方法だ。P.144
何かをはっきりすることは、それに反対する人もいるだろう。誰だって人に嫌われるのは怖いのかもしれない。だけど、こういう考えを持てることができれば、嫌われてでも主張しなきゃいけないことに、勇気を持てる。そして、そういうマインドこそ今後求められていくのだとも思う。
ルールを作る
あなたはアップルよりもアップルらしくすることはできない。彼らはゲームのルールを握っているのだ。そしてルールを作っているののを打ち負かすことはできない。あなたは少しだけ良いものを作るだけでなく、ルールを再定義しなくてはいけない。P.153
誰のルールで勝負しているのか、ということを常に考えないといけない。僕らコンサルは、組織の中でルールを作ることから始めることも多い。何事もルールを決める立場が強い。関係者との調整を図る部分もあるが、それでも決める裁量と幅は、ルールを決める側が最も大きい。ルール作りを誰かに委ねている時点で、勝負はみえているのかもしれない。
文章力を鍛える
文章力がある人はそれ以上のものを持っている。文章がはっきりしているということは、考え方がはっきりとしているということである。文章家は、コミュニケーションのコツもわかっている。ものごとを他人に理解しやすいようにする。他の人の立場に立って考えられる。彼らは、何をしなくていいかもわかっている。そんな能力こそ必要なはずだ。P.221
同感だ。言語化することはとても思考を刺激してくれる。文章を書く機会を大切にしようと思うし、今後社会に出る人は、ぜひ文章力を鍛えることをおすすめしたい。そのためには、読書して、ブログ書いて、国語の授業を真面目に受けるのが良いと思う。
内容も去ることながら、こういう文章を纏めて読むことで、とてもポジティブな要素を自分に取り入れることができる気がする。こんな感覚を。
大きな仕事をするには、他と違ったことをしているという感覚が必要だ。世界にささやかに貢献している、あなたは重要なものの一部である、という感覚だ。P.34