「ビジネスモデル全史」を読んで、企業の勝ちパターンを理解する

経営戦略全史」に続く、「ビジネスモデル全史」。テーマだけで、「ああ、買わなきゃな」と思わされた僕の負けです。

 

 

ビジネスモデルとは、経営戦略を具現化したもの

企業というのは、経済環境や競合の状況、消費者ニーズの変化などの「外部環境」と、経営理念や組織カルチャー、人材などの「内部環境」が合致して、始めて収益を上げられるようになります(少なくとも、経営学上はそう解釈します)。

つまり、要素の強弱はあるものの、経営者はこれらの要素をうまく組み合わせる必要があるわけです。

「ビジネスモデル」とは、これらの要素としての経営戦略を具現化したものであり、ビジネスモデルを考えることで、構造的かつ論理的に企業活動を捉えることができるようになります。

ビジネススクールでは、「なんでこの会社は儲かるのか」「なんでこの会社は負けたのか」ということを、様々な角度から分析していきました。その当時の経済や競合、消費者ニーズ、自社の置かれている人材、カルチャーなど複合的な視点を組み合わせて、経営戦略の要素を組み合わせていくのです。これこそ、ビジネスモデルを具体化していくことに他なりません。

 

驚かされるのは、この本に記載されている企業やビジネスモデルが多岐に渡るとともに、ビジネスモデルとしての重要なポイントが端的に書かれていることです。

この本を読むと、最近の例えばAppleが新しいiPhoneを短い周期で投入する理由も、LINEのプラットフォーム戦略が任天堂という古い歴史あるモデルと原理は同じである、ということがわかるでしょう。

 

ビジネスモデルを構造的に捉えるフレームワーク

そういえば、ビジネスモデルを構造的に捉えるフレームワークがありました。ビジネスモデル・キャンバスです。

 

 

YouTubeに訳者の解説もありますので、貼っておきますね。

 

 

このフレームワークを使えば、ビジネスモデルを構造的に捉えることができるようになります。

 

それにしても、「ビジネスモデル全史」を読むと、意外にビジネスモデルの歴史は浅いというか、多様なビジネスモデルがたくさん登場してきたのは最近であることがわかります。これは少し驚きでした。

そして、中国のIT事情なども体系的に整理されており、いろんな面で知的好奇心を満たしてくれる一冊でした。