Pebble Timeを買ってみたら、一目惚れ。格安でコスパ高いスマートウォッチ

スマートウォッチがどんどん普及してきていますが、今更ながらPebble Timeに手を出してしまいました。

 

スマートウォッチの歴史を作ってきたPebble

Pebbleは、スマートウォッチの歴史を作ってきたと言っても過言ではないと思ってます。

Pebble Smartwatch | Smartwatch for iPhone & Android

2012年、クラウドファンディングのKickstarterで登場してきた時に、いかにもチープな外観ではあるものの、Eペーパーを使った時計の常時表示と価格の安さ、憎めないデザインが評判になり、予定以上の注文を獲得します。

最初のPebbleから、カラーディスプレイに対応したPebble Time、よりフォーマルなフォルムになったPebble Time Steel、丸型のPebble Time Roundなど、次々と製品を発表してきました。

そして2016年、再度Kickstarterを使ってPebble 2、Pebble Time 2を発表します。最近のトレンドを抑える形で、心拍数の計測機能がついたものでした。Pebble2が実際に発売された後、2016年12月に、突如Fitbitによる買収が発表されます。

買収は人員獲得が目的であり、Pebbleの製品資産は含まれていなかったので、Pebble Time 2の製造はキャンセルされるとともに、Pebbleは今後製造されないことになりました。

 

現在、Pebbleは価格低下中

ということで、劇的な幕引きされたPebbleですが、その影響で価格が低下しています。この記事を書いた時点で、Pebble TImeは8000円ぐらいですし、

Pebble Time Roundも1万円ちょっとです。

もともと他製品と比較して安めだったPebbleですが、製造終了が決まって、価格が低下し非常に入手しやすくなっているのです。買うなら今が狙い目です。

 

Pebble Timeの良い点

常に時計を表示する

PebbleはディスプレイにEペーパーを使っており、常に時計を表示してくれます。なので、時間を確認したい時に、いつでもさらっと確認することができます。

Apple Watchなどでもグランスで、手を持ち上げた時に自動で表示してくれる機能もあると思いますが、どういう風に確認しても常に時計が表示されている安心感は良いですね。

バッテリーの持ちが良い

Eペーパーの恩恵は、バッテリーにもあります。Pebble Timeだと、体感的には3〜4日は持ちます。旅行など、ちょっとした遠出も平気です。

ウォッチフェイスのデザインが豊富

Pebbleの特徴はウォッチフェイスのデザインが豊富にある、という点です。ウォッチフェイスは誰でも作成して、Pebble内のマーケットプレイスに登録することができます。

通知が柔軟に設定できる

Pebbleは、スマホからの通知を表示することができるのですが、通知を受け取れるアプリの種類に制約はないですし、特定のアプリの通知は表示しない、などの細かい設定も可能です。

日本の場合、LINEの通知を受け取れるかは重要な点ですが、Pebbleは問題ありません。

 

ちょっとおもちゃみたいでチープ感があるのは確かですが、それでもデザインとしては優れていて、使っていると愛着が湧きます。

日本語化にちょっとテクニックが必要だったり、使い手にリテラシーを求める部分がありますが、そういうのに問題ない人には未だにオススメです。

Pebbleがこんなに快適だと思いませんでした。思えば、KickstarterでPebble Time2に出資したのに、Fitbitに買収されてプロジェクトが飛んでしまったのは、本当に残念でした。。。。

1万円切ったら、Pebble Time Roundも欲しい・・・・。

 

 

FAQ

自分が困った点をここに備忘として残しておきます。

日本語化したい場合は

ここではiPhoneの場合を想定していますが、やり方は簡単です。以下のサイトから、言語パックのファイル(.pbl)をダウンロードします。

Pebble CJK: 日本語言語パック

ダウンロードしたら、シェアボタンから「Pebbleへコピー」を選択しましょう。あとは、Pebbleアプリの設定画面から、言語選択で「PblCJK_J08_1」を選べば完了です。このような日本語パックを作成していただいた作者には、本当に感謝です。

 

通知が表示されないときは

Quiet Timeという、通知を表示しないモードに知らない間にしてしまっていたかもしれません。左のボタンを長押しすると解消されるので、これで問題が解決するかも。

それでも解消されない時は、一度Bluetoothの設定をスマホ側で削除してみましょう。

  1. Bluetoothの接続を解除する
  2. Bluetoothの接続情報を削除する
  3. スマホを再起動する
  4. 再度BluetoothでPebbleと接続する

 

バンドを交換したいときは

22mmであれば良いです。シリコンベルトは汗をかいて蒸れやすいので、交換しました。22mmのベルトであれば良いので、カジュアルに付けられるようナイロンのNATOベルトにしました。

 

ベルトの取り付けには、ネジ棒が必要です。交換するときはこちらも合わせて購入します。

 

これからはキャッシュレスの時代だから、お金の使い方を見直そう

暑いですね。色々面倒なことはしたくないと思う今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。

キャッシュレスな人ほど、貯蓄が多いという記事を見かけました。

昨年1 年間で増やせた貯蓄額を最近のキャッシュレス化状況(現金離れ状況)によって分けたタイプ別にみると、キャッシュレス派の平均貯蓄増加額は51.8 万円で、現金派の30.5 万円よりも高い。貯蓄を多く増やすことができるのは、現金派よりもキャッシュレス派のようだ。

支払いのキャッシュレス派と現金派、お金がたまりやすいのはどっち?|@DIME アットダイム

 

もう二年前に書いた記事になりますが、電子マネーの取り扱いが非常に伸びているという結果がありました。

クレジット決済や電子マネー決済の導入メリットはあるか?

自分でも、Apple Payを導入してから、めっきり現金を使う機会が減ってきたので、改めて最近の電子マネー等の動向を調べてみたいと思いました。

 

世界でキャッシュレスが進んでいる

まず大きなトレンドとして言えるのは、世界中がどんどんキャッシュレスに向かって進んでいると言うことです。

こちらは最近、大前研一氏がプレジデントで書いていた記事なのですが、

日常生活に現金を必要としないキャッシュレス社会が世界的に進展している。もともとクレジットカードなどのカード社会に同調して緩やかに広がってきたものが、電子マネーやスマートフォンなどのモバイル端末が急速に普及して、お金のデジタル化が進んだおかげで、キャッシュレス経済は一気に加速した。いち早くキャッシュレス社会を実現した先進国は北欧で、スウェーデン、ノルウェー、デンマークはいずれもGDPに対する現金の使用比率が5%を下回る。スウェーデンに至っては現金使用率2%。つまりキャッシュレス率が98%で、決済現場で現金はほとんど使われないのだ。

世界で加速する「キャッシュレス革命」 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online

ということで、技術的な要因も相まって、世界中でキャッシュレスが進行していると書いています。その中で、日本は少し遅れているようですね。

 

日本では、国を挙げてキャッシュレスを推進しています。こちらの経済産業省の資料を読んでいただくと、世界情勢や日本の政府の考え方がよくわかるでしょう。

キャッシュレスの推進とポイントサービスの動向(PDF)

2015年のデータになりますが、日本は米国をはじめ、中国や韓国よりもキャッシュレス決済比率は低くなっています。

キャッシュレスの現状

また、キャッシュレスのメリットもこのように説明されています。

キャッシュレスのメリット

これを見ると事業者側、消費する個人などそれぞれにメリットがあり、ひいては経済全体にプラスの効果が期待されていることがわかります。

 

今後、どういう変化が起こるか

大きなトレンドとして、キャッシュレスの流れは今後加速していくでしょう。

そうなると、店側はこれらの決済の多様化に追随していく必要がも出てきます。

自分がApple Payを使うようになってよくわかるのですが、現金よりもはるかに早くストレスがありません。このようなユーザの利便性と言うものは何にも変えがたいので、事業者側これらの決済の利便性をユーザに提供する必要が出てくるでしょう。

そういえば、最近どんどん電子マネーをはじめとして、様々な決済方法に対応しているお店が増えていますね。

マクドナルドや、

マクドナルドが「Suica」「nanaco」決済に対応、8月1日から – Engadget 日本版

モスバーガーも。

ついにモスバーガーが電子マネー&クレジットカード払い導入へ!現金払いが主だったファーストフードでもカードが使える時代になりそうです。 – クレジットカードの読みもの

ビックカメラは、ビットコインの支払いに対応しています。家電量販店は外国人客も多く、さらに国内にも利用者がいることから、ビットコインへの対応を拡大しているようですね。

ビックカメラ、全店でビットコイン決済に対応  :日本経済新聞

 

個人で見た場合も、キャッシュレスの影響はいろんなところで得られそうです。まず、キャッシュレス決済にすると記録が残るので、可視化が要因になります。

例えば、マネーフォワードの下記のインタビュー記事から抜粋すると、

何をいつ買ったのかが、これまで以上に見える化されることで、自然と収支が改善する方向に進んでいます。例えば、利用率が低いにも関わらず、払い続けているサービスを見直す機会などが生まれるわけです。まさにお金を払うことに対する見方がより厳しくなっていき、消費者の本質的な支持を得ているものだけが生き残っていくと言えるかもしれません。

FinTechで「キャッシュレス化」が進むと、消費者の意識や行動はどう変わる? マネーフォワード秋山芳生氏に聞く #宣伝会議 | AdverTimes(アドタイ)

 

冒頭に紹介した、「キャッシュレスだと貯蓄が増える」というのは、まさにこのような可視化による消費意識の変化によるものですね。

私もマネーフォワードを使っていますが、確かにお金を把握できると、意識が変わります。少し今月は引き締めよう、とか、無駄なお金を払ってるところがあるな、とか気づくようになりました。あと、常に使用状況がわかっていると、「今月はお金足りるかな」というような不安もなくなりました。

今後も、家計簿サービスに限らず、キャッシュレスによるデータの可視化をトリガーにした、様々な金融サービスが誕生するのでは、と期待します。その時、自分のお金の使い方をキャッシュレスにしておいた方が、そのようなサービスの恩恵を受けやすくなるかもしれません。

というわけで、個人の面でも、キャッシュレスが一つのマネーリテラシーになってきていると感じています。

 

先日、Kindleの日替わりセールになっていた「人工知能の核心」を読みました。将棋の羽生さんがNHKのドキュメンタリーをベースに書籍化したものなのですが、非常にわかりやすく、かつシンプルに本質を捉える内容になっていてよかったです。読みやすいので、興味がある方はぜひ。

[amazon_link asins=’4140885114′ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’72bdc53d-f1d3-4218-a897-ebe3f12f5df1′]

 

RSSリーダーはもう「枯れたツール」なのかな

国産RSSリーダーの老舗であるLDRがサービス終了すると発表されました。

【重要】Live Dwango Reader/LDR Pocketサービス終了のお知らせ|LDR / LDRポケット 開発日誌

僕は、Livedoor Reader(LDRの前身)→Googleリーダー→Feedlyと乗り換えてきており、今でも毎日RSSリーダーを使ってる自分としては、こうやってサービスが終了していくのは少し寂しい気持ちです。

 

もうRSSリーダーは使われなくなるんでしょうか

RSSリーダーは、自分が気になる情報を積極的に取得するという意味では、非常に有益なツールだと思うのですが、万人向けと言うには使うハードルが高いのか、昔からあるツールの割にメジャー感がないのも現状かなと思います。

最近だと、ソーシャルメディアやニュースアプリが新しい情報手段として登場してきており、メールも利用頻度が落ちてきていることを考えると、ますますRSSリーダーなんて使われないんだろうなっていうこともよくわかります。

Googleも、Googleリーダーを2013年に終了させましたし、その当時からユーザーは減少傾向にあり、多くのユーザーを引き込めるツールにはなりえないと判断されたのでしょう。

参考:高い人気を誇る「Googleリーダー」はなぜ終了するのか? | AppBank – iPhone, スマホのたのしみを見つけよう

 

結局、スマホにうまく最適化できていないのが原因かな?

情報収集手段は、ネットの発達とともに変化してきてます。

総務省「平成27年度版 情報通信白書」に掲載されている調査結果では、自分が興味ある情報を収集する場合は、年代に関わらず7割ぐらいがインターネットで調べるのだそうです。

まず、何かを自発的に調べようとする際、どのような手段を最も頻繁に利用するかを尋ねた。「仕事や研究、勉強について調べたいことがある場合」、「商品やサービスの内容や評判について調べたいことがある場合」など、具体的な場面を提示してそれぞれ尋ねたが、いずれの場面についても「インターネットの検索サイト(Google やYahoo!等)で検索する」との回答が圧倒的多数(約7割)を占めた。年代による大きな傾向の差はみられなかった。何かを調べる際の最も一般的な手段として、年代を問わずインターネットが広く浸透していることがわかる4 (図表2-2-3-1)。

情報収集を行う際の手段(年代別)

総務省|平成27年版 情報通信白書|情報収集

もうひとつ、ニュースに関してはテレビから収集するのが、どの年代に関しても圧倒的に多くなっています。

ニュースを視聴する際の手段(年代別)

総務省|平成27年版 情報通信白書|情報収集

つまり、インターネットに馴染みがないわけじゃないですし、ソーシャルメディアやニュースアプリが台頭していることを考えると、便利なツールであれば使われるんだと思います。

RSSリーダーが使われていないのは、インターネットを使うメインがスマホにシフトしたことに対して、「RSSを取得する」→「RSSリーダーに登録する」という手間が煩わしいのと、そもそもRSSって何?というハードルを超えられないからではないでしょうか。

 

ニッチなツールとしては生き残るのかな

ということで、もともと使いづらいツールだったRSSは、スマホシフトにもうまく合わせることができず、置いてけぼりになった印象があります。

一方で、人々の興味・感心は細分化されていると言われていますが、一方でウェブでも寡占化が進んでいるように感じます。自分が読んだネットの記事を、友人も読んでる、みたいなことも最近では全然珍しくありません。

ネットのメディアが発達してきたことで、情報の流通が似たような感じになっているのだと思います。

そういう中で、自分が興味ある情報を効果的に取得し、ビジネスに活用することは、差別化のポイントにもなるのだと僕は考えます。そして、RSSリーダーは、自分が興味・関心ある情報を継続的にウォッチするには良いツールだと思いますし、うまく使えることができれば、周囲との差別化にもなる可能性があるんじゃないかなーと。

例えば、RSSリーダーとGoogleアラートを組み合わせれば、特定のキーワードを登録してチェックすることができますよ。

RSS好きな人向け。キーワードから情報を取得できるおすすめのRSS3つ

 

というわけで新しく情報収集を活性化させたい方は、RSSリーダーを試してみてはどうでしょうか。

ちなみに僕はFeedlyを使っています。

Welcome to Feedly

Feedlyは有料サービスが設けられていたり、最近でもいろいろ新しいサービスが導入されているので、一部のニッチな人に使われるツールとして、もうしばらくは残るんじゃないかな、というのが僕の感想です。

 

最近、こちらの本を読みました。人不足の中で、組織の生産性向上が強く求められていますが、こちらのRPAを使うと、システム費用を抑制しながら、自動化を促進できるというようなことが書かれています。注目の領域ですね。

[amazon_link asins=’4492961240′ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’81f51c87-6674-42d7-863c-07f459ceb279′]

 

いつでも手軽にメモを書くならSimplenote。Evernoteから乗り換えた理由

僕は、Evernoteを長年愛用してきました。ウェブクリップや自分のメモなどたくさんの用途で使ってきたのです。

[kanren postid=”702″]
[kanren postid=”708″]

2016年6月に、Evernoteがプランの改定を行い、端末の利用数が制限されました。

Evernote の価格プランの改定について – Evernote日本語版ブログ

無料プランはそれまで台数制限がなかったのが、2台までに制限されるようになりました。それを受けて、利用端末を制限して使い続けていましたが、最近Webクリップなどは利用頻度が少なくなってきていました。

最近では、ブログを書くためのネタ帳としてよく利用していましたが、ふと「ネタ帳ぐらいであれば別にEvernoteじゃなくても良いのでは?」と思うようになりました。

 

Evernoteの代替で探したのがSimplenote

ということで、Evernoteの代替になるアプリを探すようになりました。探す際の条件としては、「テキストをマルチプラットフォームで同期してくれる」ということでした。

いくつか検索し、上記を満たしたのが、Simplenoteでした。

Simplenote

Simplenote

Simplenoteはマルチプラットフォームに対応しており、Windows、Mac、Linux、iOS、Androidに対応しています。これだけ対応していれば充分です。もちろん、ブラウザからも利用できます。

リッチな機能はありませんが、テキストネタだけであれば、その名の通りシンプルで使いやすいです。書くという行為に集中できますね。

 

ブログのネタ帳に向いているのでは

使ってみてわかったのは、Simplenoteはブログのネタ帳に向いている要素がいくつかあるということです。

まずMarkdown記法が使えます。MarkdownはHTMLコードを素早く書けるので、ブログを書くときは必須になっています。

[kanren postid=”1988″]

Markdownで書いて、すぐに見栄を確認できるのは手軽で便利ですね。

また、文字数のカウントもできます。書いた記事がどれぐらいの文字数になっているかを簡単にカウントできるので、こちらも便利な機能です。

1つだけ注意が必要なのは、Simplenoteには二段階認証はありません。なので、安全に使いたいなら、2段階認証ができるEvernoteの方が良いでしょう。僕はあまり重要でない情報だけをSimplenoteに掲載することをようにしました。

 

ということで、テキストだけを様々なデバイスで同期したい。しかも無料で。という方には、Simplenoteは非常におすすめです。

Simplenote

2017年版ものづくり白書からみる製造業のデータ活用

経済産業省から、ものづくり白書の2017年版が公開されました。

2017年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)(METI/経済産業省)

このような、業界を把握できる白書は定期的に目を通しておくと、全体像やトレンドを把握できて便利です。

 

日本の製造業の位置付け

製造業はGDP比率で2割弱を占めており、国家全体でみても以前として重要な産業になっています。その重要さについて、2015年版のものづくり白書から引用してみましょう。

第1部 第1章 第2節 我が国の産業構造を支える製造業:2015年版ものづくり白書(METI/経済産業省)

 

まず、全体のトレンドから。

国内総生産(名目GDP)における産業別構成比の2003年と2013年を比較すると、「製造業」は19.5%から18.5%へと減少してはいるものの、19.9%の「サービス業」に続く比率となっている(図121-1)。製造業の減少は金額にすると8.3兆円となっており、産業別に見ると微減している産業が多い中、「電気機械」が4.5兆円と大きく減少していることが分かる。一方、「鉄鋼」は増加しており、「輸送用機械」や「一般機械」、「非鉄金属」はほぼ横ばいとなっている(図121-2)。

製造業は、産業構成比率としては低下してきているものの、電気機械よりは減少幅が小さくなっており、まだまだ重要な産業になっています。

 

また、製造業は、他の産業への波及効果が大きい産業ということも示されています。

また、製造業は他産業へ波及効果が大きいのも特徴であり、生産波及の大きさは「全産業」が1.93、「サービス業」が1.62なのに対し、「製造業」は2.13と、1単位国産品の最終需要が発生した際には、2.13倍の生産波及があるということが分かる(図121-3)。また、国内生産額(売上に相当)の産業別構成比をみると、「製造業」が30.8%と一番比率が高くなっており、「サービス業」の22.9%、「商業」の10.0%と続いており、我が国において製造業の役割が重要であることが見て取れる(図121-4)。

 

さらに、地方の雇用の受け皿にもなっているのが製造業の特徴です。

さらに、我が国における製造業は地方において集積がなされている点に特徴があり、地方における雇用・所得の源泉となっている。産業が集積することによって、地域の企業間における物理的な距離が近くなる。集積されている域内では他地域間との取引と比べて、輸送コストが安く済むだけでなく、企業間におけるすり合わせ型の開発・生産を容易にし、熟練工などの人材育成の基盤になり得る。これらの集積メリットは競争力のある製品を産み出す一因となり、企業収益の向上に資することで労働者の所得向上にも結び付いていると考えられる。

 

ということで、産業構造はサービス業へシフトしており、相対的に少しずつ減少している製造業ですが、それでもまだ、特に地方にとっては重要な位置づけであることがわかります。

そして、製造業はIoTやAIの台頭によって、新しいレベルへ脱却させる必要があると言われています。その中で、ものづくり白書では幾つか特徴的な傾向が分析されていますので、この記事で取り上げたいと思います。

 

人手不足や生産性向上にはITやロボット活用が有用

製造業の目下の課題として、人手不足が挙がっています。直近は、ベテラン人材の活用が主要な対策となっていますが、今後はITやロボット活用が重要になっていくと示唆されています。

人材確保の状況と人材不足対策の取組

 

製造業は機械化やロボット導入が進んでいる業界と言われていますが、さらにITや汎用ロボットなどの活用が注目されているということでしょうか。

これらの技術を導入する企業は、10年後の将来に明るい未来を描いていることも、調査結果からわかっています。

人材確保の取組と現場力の向上との関係

 

データ収集の増加と課題

ビックデータやデータアナリティクスという言葉が登場して久しいですが、製造業でも様々なデータを収集しています。調査結果でも、全体の2/3が何等かのデータ収集をしているそうです。

生産プロセス等のデータの収集・活用の状況

 

ただ、データ収集はしているものの活用となるとまだ十分ではないようです。調査結果では、その要因のひとつとして、データ活用が現場主導になっており、経営戦略本部等、経営戦略全体から見た場合のデータ活用やビジネスモデルの構築はまだまだ限定的であることを示唆しています。

データの利活用を主導する部門、製造業の収益率の低さ

 

今後製造業は、コマツのコムトラックスのように、機械を利用した新しいビジネスモデルの構築が必要と言われており、その点で、データ活用を戦略的に行い、新しいビジネスにつなげていくことが今後は重要になってくると示唆しています。

 

 

いかがでしたでしょうか。IoTやAIやデータ活用が、すでに様々な場面で利用されており、それが生産性やビジネス創出に違いを生んできているのがわかったと思います。他人事ではなく、自分のビジネスでもこのような技術を導入できる領域を考えていきたいですね。

ブロックチェーンがなぜ世の中を変える技術なのかを解説する

「ブロックチェーン、すごい!」といろんなところで言われているのを目撃していましたが、何が凄いのかがいまいちよくわかっていませんでした。この本を読むまでは。

[amazon_link asins=’4478069964′ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’fbad7e1d-2588-4221-9cab-4f51b7473eb2′]

 

この間、ビットコインについて記事に書きましたが、もう少し広範な対象として、ブロックチェーンについても理解を深めたいなと思ったのです。

ビットコインなど仮想通貨の価格が急騰。仮想通貨は今後どうなる

 

それでこの「ブロックチェーン・レボリューション」を読んでみたんですが、あまりに広い可能性にちょっとびっくりしてしまいました。金融だけじゃなくて、政治やアートなど、様々なジャンルに広がる可能性を秘めている、と思うと、そりゃ「ブロックチェーン、すごい!」と叫びたくもなるもんです。

具体的にブロックチェーンがどういう効果を社会にもたらすのかについて、最近の時事動向と合わせて考察したい、というのがこの記事のテーマです。

 

ブロックチェーンをどう捉えれば良いか

ブロックチェーンは、サトシ・ナカモトの名前で発表されたビットコインの論文の、中核的な要素を成すものです。ブロックチェーン・レボリューションから説明を引用しましょう。

信頼のプロトコルをベースとして、世界中に分散された帳簿がその数をどんどん増やしている。これが「ブロックチェーン」と呼ばれるものだ。ビットコインも一種のブロックチェーンであり、今のところ世界最大規模のチェーンとなっている。

 

ここでポイントになるのは、「世界中に分散された帳簿」というところです。銀行や中央政府など、集権的にコントロールされるわけではない、ということです。まずはそれだけ覚えておきましょう。

もう少し詳しく知りたい方には、こちらのプレゼンがおすすめです。

 

技術的には一時のバブル状態かも

技術の普及度合いを理解する上で有名な指標に、ガートナーが発表しているハイプサイクルがあります。

ガートナー | プレス・リリース |ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2016年」を発表

ブロックチェーンは、ほぼちょうど「過度な期待」のピーク期に位置しています。

ガートナー ハイプサイクル

(出所:ガートナー | プレス・リリース |ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2016年」を発表

ビットコインをはじめとするブロックチェーン技術は、今注目を浴びているものの、社会的に広く浸透していくのは、この後幻滅期を通過して、もう少し時間がかかるかもしれません。

これらのブロックチェーン技術が、まさに今の時代に求められている事項を満たしていると考えられているのです。それはなぜでしょうか。

 

中央集権か分散管理かの二択しかない現在

以下は、あえて話をシンプルにしていますが、インターネットを中心とした世界は、これまで中央集権と分散管理の繰り返しをしてきました。そして、自由を謳歌してきたネット社会は、厳密に管理する中央集権的な部分(政府や大企業)と、無法地帯的になる部分(コピーし放題など秩序なし)の極端な選択肢になってきています。

コンテンツ管理やセキュリティを厳重に行うために、誰かがコントロールするというのはある意味自然な考え方で、音楽などのコンテンツは、自由にコピーされないように頑張ろうとした結果、AppleやGoogleなどの大企業を中心に、各コンテンツがコントロールされたプラットフォームが構築されていきました

資産管理の最たるものである金融も、銀行など制度に守られた企業にデータと役割が集中しています。逆に、これらの大企業や金融機関、政府などの庇護がなければ、インターネットの無法地帯にさらされ、安全に取引などができない状態になっているということです。

しかし、いつの世も過度な権限集中は、新しい弊害を生みます。

 

中央集権に対するアンチテーゼ

コンテンツや資産を安全に管理するため、政府や特定の企業に資源が集中するようになっています。それは、以下のような状況を作り出します。

大企業や政府はインターネットの支配者となった。ネットワークのインフラ、価値ある膨大な情報、ビジネスや生活を動かすアルゴリズム、無数のアプリケーション、それに今後伸びてくる機械学習や自動運転車。シリコンバレーやウォール街や上海やソウルの限られた人たちが技術を囲い込み、それを使って莫大な富を手に入れ、経済と社会に対する影響力をますます強めていく。

引用:ブロックチェーン・レボリューション

 

いくつかの調査結果から、政府や大企業の信頼度は低下しています。

PR会社のエデルマンが毎年発表している「トラストバロメーター」によると、2015年の企業・政府機関に対する信頼度は、2008年の世界同時不況の頃と同じレベルにまで低下した。テクノロジー業界は信頼度の高い業界として知られていたが、多くの国で今回初めて信頼度が下がる結果になった。なかでもCEOや官僚に対する信頼度は最低で、学者や専門家に大きく引き離されている。

引用:ブロックチェーン・レボリューション

 

政府が信用を低下させてきているのは長期的なトレンドで、一過性のものではありません。

政府はなぜ信頼されないのか

 

本書ではその原因は明確には書いてありませんが、政府や大企業が 覇権をもっている今の制度に疲弊感が出ているのかもしれません。

そして、ブロックチェーンは冒頭に書いた通り「分散管理」を実現するので、例えば有名なビットコインは政府の介在を必要としません。現在の金融構造は様々な制約が存在しています。ブロックチェーン・レボリューションで書いてあった次のようなことが象徴的です。

スターバックスでラテのグランデを注文し、クレジットカードを取りだして最新式のカードリーダーにタッチしたとしよう。そこからお金がスターバックスの口座に届くまで、少なくとも5つの業者があいだに入っている。レジでの会計は終わっても、そこから決済完了までは何日もかかるのが実態だ。

引用:ブロックチェーン・レボリューション

 

もうひとつ。

「銀行システムを使って中国に送金するのに比べたら、重たいハンマー台を中国に送りつけるほうがまだ早く着くんですよ。おかしいでしょう。お金はすでにデータになってるんですよ。札束を詰め込んで送るわけじゃないんですから」

引用:ブロックチェーン・レボリューション

 

仲介者を減らして、ダイレクトに資産を移動させることができるので、中央集権的な構造を壊してしまうのと、コストの削減を実現できます。

このように、ブロックチェーンは過度に集まっている政府や大企業への権限を分散化し、各個人や団体が安全な資産管理を実現させる民主化的な働きがあるのです。

 

インターネットに対するアンチテーゼ

もう一方で、自由な情報交換が広がったインターネットの世界に対しても、ブロックチェーンは新しい役割を果たす可能性があります。

例えば、最近でもいろんなインターネット上のサイトで、画像などのコンテンツ盗用が発生しています。雑誌のアサヒカメラが、写真の盗用への対策を特集したのも、記憶に新しいところです。

「ネットから盗用写真を駆逐せよ」 「アサヒカメラ」2月号に「損害賠償&削除マニュアル」 – ITmedia NEWS

インターネットは情報流通に革新的な効果をもたらしましたが、同時にいろんな作業を破壊してしまいました。特にエンターテイメントとして映画や音楽、写真などのコピーしやすいコンテンツは、違法コピーの温床となりました。インターネット上の様々なツールは、新しいプロモーション手段を生み出した反面、厳格にコンテンツを守らないと、どこまでもコピーされてしまう無法地帯にもなっているのです。

しかし、ブロックチェーンは、コンテンツや資産の正当性を担保しますので、有償で取り扱いたいコンテンツの盗用を防ぐことができます。例えば既に、アーティストが自分たちのコンテンツをブロックチェーンで安全に管理しつつ、市場に流通させる手段を採用しているケースが登場しています。

ブロックチェーンが変える音楽と所有の関係:連載「音楽の未来をつくる人」#3|WIRED.jp

このように、無法地帯になりがちなインターネットの世界で、広く普及させつつコンテンツを安全に管理する方法として、ブロックチェーンが注目されていることがわかります。

 

人々が情報や資産をコントロールできる時代になる

以上のことから、集中と分散の良いとこ取りとして、自由でかつ安全に資産を移動したり流通させることができる、というのがブロックチェーンの真価だと思います。

どういう主体にとってブロックチェーンは意味があるのか、と考えたときは、以下の記事が参考になります。

こうした考え方からすると、ブロックチェーン技術の適用に適したビジネスケースは「信用に乏しい主体がビジネストランザクション処理に参加する」ようなケースに他なりません。つまるところ、国内で既に十分な「信用」を獲得している組織(政府、メガバンク…etc.)が、それら組織の従来からの主戦場でビジネスを継続する限り、ブロックチェーン技術によりもたらされる「信用」の創出が効果的に機能することは望めないでしょう3。一方で、「信用」に乏しい主体(個人、スタートアップ企業、NPO…etc.)がビジネスネットワークを形成するにあたっては、ブロックチェーン技術を用いてビジネストランザクションの公明正大性を実現することがプラスに働く場面も生じうると考えます。

引用:ブロックチェーン技術は本当に有望なのか? – Qiita

 

自分のビジネスに影響があるのかは、業界構造などによって、あるいは自分がどういうポジションにいるかによって違うのではないでしょうか。

ということで、ブロックチェーンがなぜ注目されているか、少しは雰囲気が掴めたでしょうか。興味を持たれた方は、ぜひ本の方を読んでみてください。上記以外にも、様々な分野への影響が考察されています。

[amazon_link asins=’4478069964′ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’b8f689b4-b7a7-44bc-8bdb-4971d3afe08e’]

 

以下は、著者のTEDでの講演です。ハイライトで理解したい方にはこちらが良いと思います。

もうスマホのプッシュ通知なんかいらないんじゃないかと思う

最近スマホの通知をどんどん切ってます。設定で通知が出ないようにしたり、画面に表示はするけれど、音やバイブでは知らせないようにしたり。音やバイブで知らされるのは、今や電話ぐらいですね。

 

プッシュ通知って必要?

最初は、通知は必要最小限にしたいなーと思って、通知設定を断捨離していったんですが、どんどんやってみて気づいたのは、プッシュ通知がなくても正直ほとんど困らないということ。プッシュで通知してもらうわないと困るものなんて、ほんとに限られたものしかないんだなって実感してます。

スマホを持ってれば、数時間に一回は必ず画面をチェックするし、そのときに通知を気づけば済むことがほとんど。むしろ、何か集中しているときに、プッシュ通知で意識が遮断される方がつらいなって思うようになりました。

 

いろんなプッシュ通知が飽和状態

こう考えると、アプリを提供する側もプッシュ通知を使いすぎると、「うざい」と思われるリスクが高まっていると思います。アプリをインストールすると、最初に「プッシュ通知を許可するか?」を確認するアプローチが増えてきましたし、「通知は送ればいいってものじゃない」というユーザーの感覚を開発者も十分理解しているからだと思います。

最近だと、「Webプッシュ通知」を搭載するサイトも増えてきました。これも、プッシュ通知の開封率が高いという点に注目されて普及してきているのですが、人間の注意力には限界があるので、プッシュ通知も増えると開封率が下がるんじゃないかと推測しています。

Webプッシュ通知の無差別な許可リクエストや送信、そんなろくでもないもの世の中から撲滅すべきだ | 編集長ブログ―安田英久 | Web担当者Forum

 

誰かからのお知らせは集中力の妨げ

電話相手の時間を妨害する行為だという記事が度々話題になったりしますが、ほんとにそう言う感じがしますね。

電話に出ぬ若者 「電話は時間を拘束する迷惑ツール」と認識│NEWSポストセブン

イーロンマスクも、電話には出ないそうです。僕はイーロンマスクほど忙しくはないけど。笑

スケジュール通りに仕事を進めるため、電話にはほとんど出ない。メールアカウントにスパムメールが届かないよう、彼は予測不可能なメールアドレスを使用する。

引用:週100時間働くイーロン・マスクの超人的な1日 | BUSINESS INSIDER JAPAN

 

働き方改革や残業抑制が強く言われるようになり、生産性が求められるようになりました。生産性を高める効果的な方法は、やはり集中力を高めることです。マインドフルネスが注目されたのも、心理的なコントロールが生産性に大きな影響を与えるからです。

[kanren postid=”4650″]

 

たかがプッシュ通知。されどプッシュ通知。ちゃんとコントロールすれば、もっと集中力発揮できる環境ができるはず。

ビットコインなど仮想通貨の価格が急騰。仮想通貨は今後どうなる

最近、ビットコインなどの仮想通貨が話題になっています。簡単に言えば非常に価格が急騰しており、様々な点で注目を浴びるようになっています。最近のビットコインの価格は、以下のように推移しています。

BTC chart

Bitcoin (BTC) | CryptoCurrency Market Capitalizations

今年に入ってからの上昇ぶりは目を見張るものがあります。

 

この状況をうけて、Techrunchは「バブルが発生しているのではないか」と観測する記事を書いています。

仮想通貨市場で今何が起きているのか?――時価総額1000億ドルはバブルを意味するのか | TechCrunch Japan

 

Googleトレンドで見ると、ビットコインの検索ボリュームもどんどん増えています。

(ちなみに、上記グラフでは2015年頃から表示していますが、2014年の方が「ビットコイン」の検索ボリュームが多くなっています。それは、マウントゴックス事件のためです。紛らわしいので上記グラフでは含めないようにしました。)

というわけで、ビットコインは価格が急騰し、認知度も高まっている状況です。今の状況が、仮想通貨やその1つであるビットコインのバブルかどうかは、僕も知りません。ただ、今の状況がどういう背景をベースに起こっていて、これからどういう変化を起こしそうなのかということを、ここに書いておきたいと思います。

この記事を読むことで、ビットコインを始めとする仮想通貨の取り巻く環境が理解できるとともに、明日から、どういうことを考えたら良いのかヒントになると幸いです。

 

仮想通貨はビットコインだけじゃない

もう知ってる人も多いと思いますが、いわゆる「仮想通貨」というのはビットコインが有名ではありますが、種類としてはそれだけじゃありません。

CryptoCurrency Market Capitalizations」を見ると、仮想通貨の種類は800近く存在するようです。そして、ビットコインの価格が上がっているのですが、他の仮想通貨も軒並み上昇しており、相対的に仮想通貨におけるビットコインのシェアは低下しています。

これまで仮想通貨の市場規模の大半を占めていたのはビットコインです。2016年末までは全体の8割~9割をビットコインが占める状況でした。しかし、2017年に入ってからビットコインの存在感は低下しています。5月17日時点では、シェアが48.5%まで低下しているのです。冷静に考えれば、特定の業界で半分のシェアを握っていることは凄いことですが、仮想通貨=ビットコインとは必ずしも言えない状況になってきています。

引用:仮想通貨の市場規模。2017年から急拡大。

 

実際、ビットコインの次に取引額が多くなっている仮想通貨として、イーサリアムとリップルが挙げられます。

なんでこんなにたくさん通貨の種類が存在しているかといえば、それぞれ「ブロックチェーン」という技術を使っているという点では共通していますが、各通貨ごとに違う特徴を備えているのです。

例えば、イーサリアムは、

イーサリアムもビットコイン同様ブロックチェーンの暗号技術を利用していますが、ビットコインよりもさらに機能を拡張させているのが特徴です。ビットコインとイーサリアムの違いはいくつかありますが、大きな違いとして「スマートコントラクト」という技術を利用している点が挙げられます。

引用:イーサリアムの特徴とは?ビットコインにはない優れた機能 | イーサリアムのことなら仮想通貨の取引所「ビットポイント」へ

 

と、ビットコインの機能を拡張させています。別の本で「ブロックチェーン・レボリューション」からも引用してみます。

ビットコインと違うのは、通貨の取引だけでなく、どんな取引でも実行できる点だ。イーサリアムには、ブロックチェーンを使ってアプリケーションを開発するための便利な道具が組み込まれている。これを使えば分散型のゲームアプリから証券取引所まで、実に幅広いサービスが実現できる。

 

つまり、通貨以外の契約に関する情報を取り込んで取引できる点に特徴があります。

 

一方で、またGoogleトレンドをみてみると、また別の視界が見えてきます。関連するキーワードを世界全体を対象に見た場合が以下です。

ビットコイン、イーサリアム、リップルの順になっており、取引規模と同じような傾向になっているといえそうです(それでも、ビットコインが突出していますが)。

しかし、日本に限定するとまた違った傾向になっています。

知名度という点ではビットコインが圧倒的で、「仮想通貨」よりも多くなっています。「仮想通貨=ビットコイン」と思っている人も多そうです。また、イーサリアムとリップルでは、取引規模ではイーサリアムの方が多いのですが、知名度という点ではリップルが上回っています。これは、別の要因が絡んでいると思われます(後述)。

ここで言いたいのは、時価総額と知名度は、日本においては必ずしもリンクしていないということです。

 

仮想通貨が注目される理由

日本で仮想通貨が注目されてきているのは、改正資金決裁法が平成29年4月から施行され、消費者保護を含めて法整備が整ってきたことがひとつ挙げられるでしょう。

また、ビットコイン決裁に対応する店舗がどんどん増えており、2017年内には2万店舗に達するという観測もあります。

ビットコイン対応店舗、国内2万カ所へ急拡大 17年中にも  :日本経済新聞

さらに、リップルは国際的な送金サービスに利用されようとしています。

三菱UFJ、送金効率化へ世界連合 米欧豪6行と18年  :日本経済新聞

リップルは通貨交換機能を備えており、そのネットワークを送金に利用することで効率化するというのが、狙いのようです。この発表によって、リップルの価格は高騰しました。前述のGoogleトレンドでリップルの検索ボリュームが多くなっているのも、この報道とリンクしています。

現在、お金の移動に様々な業者が介在していて、時間と手数料が多く必要になっています。それを、仮想通貨で効率化しようというのが狙いです。

というわけで、知名度が上がり、店舗でも決済機能として使いやすくなってきています。また、金融機関などでも、既存の課題を解消する新しい解決法としてのブロックチェーンが、真剣に導入されようとしている、というのが現状です。

 

仮想通貨が抱える技術的な問題

仮想通貨は、認知度が上がり、法整備を含め利用しやすい状況が作られてきており、店舗や金融システムなどの実世界で利用される場面が増えてきています。

しかし、仮想通貨自体には全く問題がないわけではありません。例えばビットコインでは「スケーラビリティ問題」が有名です。

簡単にいうと、技術的な仕様の制約によって、膨大な取引量をさばくことが難しくなると言われています(取引を完結するために非常に時間がかかるようになる)。VISAなどの決済インフラと比べると、可能な処理量は100分の1以下と言われており、現在のビットコインの処理量はそろそろ限界とも言われています。なので、これ以上ビットコインの取引が増えていくのは懸念がある、という問題です。

仮想通貨ビットコインの最大取引量の問題|ブロックサイズ、スケーラビリティ問題“初心者さん向け”  | 仮想通貨まとめ

ややこしいのは、解決法を関係者で議論しているのですが、政治的な対立も引き起こしており、現在のビットコインからフォーク(=枝分かれ)して、別の通貨を作ろうという動きもあるようです。

ビットコイン分裂阻止へ、「Bitcoin Unlimitedは新通貨」と取引所18社 | TechCrunch Japan

仮想通貨の存在が大きくなってきたからこそ、様々なステークホルダーが絡み合っており、また当初は想定していなかった問題も浮上しています。

今後も、違う問題が浮上してくる可能性はないとも言えないでしょう。

 

まとめ

ビットコインをはじめとする仮想通貨は、現在の経済構造の問題を解決する要素を含んでいるので、今後も世界で使われていく流れは進んでいくと思います。

ただ、それはビットコインではないのかもしれません。技術的な制約であったり、仮想通貨が備える機能のどこに着目されるかによって、他の仮想通貨がスタンダードになるかもしれないのです。

というわけで、投資としての仮想通貨に興味があるなら、少額で始められるので投資してみると面白いんじゃないかと思います。そのときに、ビットコイン以外の仮想通貨もあるので、どれに投資するかはいろいろ調べてみると良いでしょう。

[amazon_link asins=’B06ZYMBXDG’ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’a2bad548-f7f3-41bc-9d76-61e173705647′]

 

今後のビジネスにどういうインパクトを及ぼしそうかを知りたければ、こちらの本がおすすです。仮想通貨に限らず、「ブロックチェーン」という技術がどういう革新的なインパクトを与えるかが語られていて、非常に刺激的です。

[amazon_link asins=’4478069964′ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’3bf1de86-1f84-41f7-9dbc-7da12e4af297′]

 

自分へのリマインドや家族との情報連携には、LINE Notifyを使うといいよ

日本では生産性の向上がとても注目をされており、様々な自動化省力化の取り組みが注目をされています。

個人でもいろいろ自動化できるツールがありますので、フル活用して生産性を上げていきましょう。

 

自動化ツールめっちゃ便利

IFTTT

自動連携サービスの老舗。最初はもっとUIがいけてなかったですが、Webもスマホアプリも非常に使いやすくなってきています。対応している連携サービスも豊富ですね。

Learn how IFTTT works – IFTTT
IFTTT

 

myThings

Yahoo! JAPANが提供している日本製サービス。Yahoo!系のサービスやぐるなびなど、アイエフティーティーティーでは提供していない独自のサービスがあるのが特徴。

myThings – あなたの毎日が、組み合わせで便利になる
myThings あなたの毎日が、組み合わせで便利になる

 

Microsoft Flow

MS系ツールと絡ませるならこれ。複数のサービスを連動させられるので、IFTTTやmyThingsよりちょっと複雑なことができます。

プロセスとタスクの自動化 | Microsoft Flow
プロセスとタスクの自動化 Microsoft Flow

 

とりあえず始めるならLINE Notifyから

自動化の中でも、最近おすすめしたいのがLINE Notifyです。簡単にいえば、様々な情報を、LINEに自動で通知させることができるようになります。

LINE Notify
LINE Notify

例えば、いろんなアプリから毎日の天気予報やスケジュール、その他諸々のチェックを個別にやっていますか?僕はインストールするアプリの数が増えて、iPhoneの通知をちゃんとチェックすることがなくなりましたし、毎日の天気予報やスケジュールもバラバラの方法でチェックして、時に見逃すことも増えてきました。

LINE Notifyを使えば、他のサービスと連携して、ある条件の場合にLINEに通知を出すということを自動化できます。

 

LINE Notifyの使い方

LINE Notifyは、IFTTTとmyThingsで使えます。日本語が良いならmyThingsがおすすめです。

使い方は簡単で、まずLINEアプリからLINE Notifyを友達として追加します。後はIFTTTなどの連携サービスで通知ルールを設定していくだけです。(この手順の逆で、①IFTTTやmyThingsで設定して、②LINE Notifyアカウントから通知が来るので設定完了としてもOKのようです。)

LINE上での通知は、自分だけに送ることもできますし、複数のアカウントが登録されたグループに通知を出すこともできます。Line Notifyのアカウントをグループに追加すればOKです。「この通知は自分だけ、この通知はこのグループに」みたいな使い分けも可能です。

今回実際に、以下のルールで追加してみました。

  • Googleカレンダーで登録されている一日の予定を朝起きる時間に通知
  • 自分が住んでいる地域の天気予報を前日の夜に通知
  • 特定サイトのURLを含むつぶやきをTwitterから取得して通知
  • 購読したいサイトのRSSを取得して通知
  • 各種定期リマインダー(ゴミの日、記念日、週末にやらなきゃいけないことなど)

いくつかは、家族とLINEグループ使って共有してます。自動で家族と情報を共有できるので、会話のきっかけが増えたり、お互いのやらなきゃいけないことを忘れなくなりましたね。

それ以外にも、IFTTTにはレシピもあるのでどうぞ。

Do more with LINE – IFTTT

 

こういうツールで自動化して、どんどん楽しましょう。それが生産性向上につながります。

それにしても、LINEがどんどんプラットフォームになってる感じがしますね。通知がLINE上で一元化されるのは非常に便利に感じます。

[amazon_link asins=’4774180874′ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’9fefb199-defd-4ebe-9037-822be6b7d99e’]

 

AIが普及するこの世の中で、ビジネスはどう変わるのか

IGPIの富山さんの本は昔から読んでいるのですか、読むたびに新しい発見があり、目からうろこの連続です。

IGPI流経営分析のリアル・ノウハウ

プロフェッショナル・コンサルティング

 

今回の本は経営の目線から、現在のビジネス環境や構造を多角的に分析しており、新しい発想がてんこ盛りという感じです。

[amazon_link asins=’B06XPXH13Y’ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’004cd35b-62e3-4c24-a675-9f4f6e4e4c90′]

 

AIやIoTが自分の会社にどういう影響を与えるのか考える上で、非常に良い一冊となっております。

 

AIはビジネスをどう変化させていくのか

AIに関する本や記事がたくさん登場しており、これからの未来がどう変化していくのか、様々な角度から考察されています。

AIの技術がどう進化していくのかは、ある程度予測が立てられていますが、それがビジネスにどのようにインパクトを与えるのかは、実際のビジネス構造を踏まえる必要があります。

その点でこの本はうってつけです。例えば、士業はAIにとって代わられるとよく言われていますが、税理士に関してこのような記述があります。

意外となくならないのは、税理士。なぜかというと、税務署の判断はかなり曖昧で、自由裁量に委ねられているので、交渉の余地があるからだ。昔は会計士も交渉の余地がたくさんあったのだが、それをやりすぎて数々の問題を起こしてきたから、最近は交渉の余地を残さない方向になってきた。なるべく恣意的な判断が入り込まないように、機械的に割り振るようになり、粉飾事件が起きれば起きるほど、人間ではなく機械に任せたほうがよくなってしまう。税理士は税務調査が入ると、必ず交渉が発生して、それによっておみやげがあったりするから、人間でなければいけないのだ。人間と人間の交渉の余地、人間の裁量の範囲が広い部分は、人間の仕事として残っていく。同じ意味で、弁護士の仕事も意外となくならない。交渉事がとても多い仕事なのと、法律は、じつはかなりファジーに出来ているからだ。

 

機械でできる手続き処理などは、どんどんコストが低下して競争性がなくなっていきますが、一方でファジーでコミュニケーションが求められる領域は、人間にとって競争優位性を発揮できる部分になります。税理士や弁護士なども、職業はなくならず、競争優位性のポイントがコミュニケーション部分によりシフトしていくということでしょう。

これが真実であるかどうかはさておき、実際のビジネスがどういうゴジック出回っており、それをAIや雪がどういう風に変化させていくのかを考える必要があると言う意味で非常に重要な示唆を含んでいます。

 

また、これまでのIT革命で遅れた日本に対しても、これからのAIの進歩については日本はアドバンテージがあると説いています。

それもあって、日本では誰に遠慮することもなく、AIやIoTやロボティクスのテクノロジーをガンガン入れて、ガンガン生産性を上げていける土壌ができつつある。ローカル経済圏から政治的な突き上げを食らっている欧米先進国では考えられない状況で、ほとんど唯一の存在ではないか。発展途上国では人を使ったほうが安いし、新興国でもまだ自動化に対するニーズはそこまで高くない。世界で唯一、日本だけが国の総意としてAIやIoTに積極的にチャレンジできる。

 

人口減少・少子高齢化・ガラパゴス化など、様々なディスアドバンテージがあるように思える日本の状況ですが、世界を見渡すと、日本の市場は人手不足が生産性向上を促進させるという点で、ディスアドバンテージが逆に有利に働くという視点は、とても新鮮でした。

 

これからは『ローカル』で『シリアス』な世界が訪れる

富山さん独自の用語として、「Sの世界」や「Lの世界」、「Cの世界」、「Gの世界」というキーワードが出てきます。

これまでは「Gの世界」と「Cの世界」が強く支配していました。

「Gの世界」とは、グローバルのことです。世界の情報や物流がひとつにつながり、世界全体でフラット化していきました。その結果として、ビジネスモデルがダイナミックに変化していき、スマイルカーブに従ってコモディティ領域はどんどん先進国から抜け出していきました。

また「Cの世界」とはカジュアルのことを指しており、インターネットやアプリケーションなど、バーチャル領域だけで完結しており、実世界への影響が非常に限定的であるという意味です。そのため、人命等にリアルに直結することは少なく、トライ&エラーによってビジネスを発展させるスタイルが進化していきました。

 

しかし、これからは「Lの世界」と「Sの世界」が訪れると著者は分析しています。

「Lの世界」とは、グローバルの対義としての「ローカル」を指します。これからはローカル経済が到来するというのです。唐突に言ってもよくわからないかもしれないので、一説を引用しましょう。

その意味で、これまたG型産業であるグローバル製造業から見ても、Lの領域は、今後より重要な価値を持ってくる。ここでもスマイルカーブ化の圧力、ビジネスのサービス化のプレッシャーが強まる中で、地域や顧客との関係で密着度と密度を高めること、すなわち「密度の経済性」を効かせることが、特にディフェンスを固める上でより重要になってくるからだ。L型産業は今や、Gの世界の人たちから羨ましがられる産業に脱皮変身する潜在力を持っている

 

詳しくは本書をぜひ読んで欲しいのですが、簡単にいえばスマイルカーブがいろんな産業で進展し、最終的には顧客との接点が重要な上流と下流が差別化の要因になる。それらの顧客との接点こそ、地域に密着した企業が持っているということです。

 

また、ローカルと関連する「Sの世界」は、カジュアルの対義となる「シリアス」を指しています。これは、バーチャル領域だけでなくリアルな世界にITが進出してきており、これまでと違う要因がビジネスに求められてきていることを指しています。

わかりやすい例として出されるのは、「パソコンはコモディティ化したのに、自動車はなぜまだ大手メーカーが支配しているのか」というものです。

そう、自動車の世界、リアルモビリティーの世界は、「Sの風」がかなり強く吹いている事業領域だ。アップルのような「Cの風」をつかむのが得意な遺伝子を持っている企業とは相性が悪いのである。少なくとも「IT系ベンチャー」との比較においては、ホンダ自身の方が電気自動車版のCVCCエンジンを開発できる確率は高い

 

人命に直結する自動車産業などは、シビアな製造品質が求められるため、トライ&エラーとはあまり相性がよくありません。また、様々な企業群が一体となって事業を形成しており、ビジネスを作り出すためのハードルが何重にも高くなっているのです。

こうみると、AIによる革命は新しい段階を迎えていることがわかるでしょう。

 

 

AIで人間の仕事を奪われるとよく言われていますが、今の仕事がなくなるかもしれませんが新しい仕事がたくさん生まれるでしょう。それはこの動画を見れば分かります。

 

今は新しい時代が到来しつつあり、これまでの価値観やビジネスルール、個人のレベルで言えばキャリアパスなどは考え方が大きく変わってきているのかもしれません。(本書の中では、キャリアの考え方、それを踏まえた企業の組織モデルについても言及されています。)

「AI」というバズワードに惑わされないように、ちゃんと理解をして、自分の企業ビジネスの変革やキャリアパス形成に取り組んでいきたいもんですね。

というわけで、めっちゃおすすめです。

[amazon_link asins=’B06XPXH13Y’ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’13e774bd-9247-44d8-8ef3-1b8af70e1289′]

 

ちなみに、5月のKindle月替わりセールに、「人を操る禁断の文章術」がありますね。こちら、セールス文章をどう書くかという点で、非常によく書かれているので、興味がある方はどうぞ。

[amazon_link asins=’B00T2KVX2I’ template=’Original’ store=’tob-22′ marketplace=’JP’ link_id=’a23bcbb8-aabb-4c0a-9ec9-b4fbee0e4a62′]