リクルートのナレッジマネジメント

リクルートのナレッジマネジメント―1998~2000年の実験
リクルートナレッジマネジメントグループ
日経BP社
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情報は第4の経営資源と言われており、どの組織でも情報を集約・共有するナレッジマネジメントが叫ばれている。で、いざ実際組織でどういう風にナレッジマネジメントを導入すれば良いか、と考え、参考にならないかと読んでみた。
 
読んでみて、やはりリクルートっぽいというか。あまりテクニックというものではなく、ナレッジマネジメントを構築するまでの組織の葛藤などが中心い描かれているので、具体的なノウハウなどを期待する人は読まない方が良いと思う。
 
いくつか参考になったことをメモ。
 
 
現場の求める情報を提供するためには
 
知識というのは不思議なもので、漠然とした日々の生活では、気づかず通り過ぎることがたくさんある。「こういう情報が欲しかったんだ」「こういう点が困っているんだ」というのも、「さあ、何かあるでしょう?出してください」では、出てこないものだ。
 
リクルートでは、業務内容を熟知した人間が、集めた情報を加工し、提供する形式をとる。そうでないと、現場が求めている情報を、求めている形で提供できない、という結論になるからだ。そういう意味で、ナレッジマネジメントというのは、現場の働き方などを正確に把握する必要がある。そういう人間がナレッジマネジメントの担当になることで、現場にフィットした仕組みができあがるのだろう。
 
 
集めた知識は再度組織に浸透することを考える
 
ナレッジマネジメントは、よく「暗黙知」を「形式知」にして、それをグループウェアなどのツールで共有できるようにする、というイメージがあるが、それだけでは不十分。具体化した知識は、もう一度組織の中に浸透するような仕組みがなければならない。
 
本の中では、次の4つのステップをループして回すと言っていた。
 
共同化(暗黙知) → 表出化(現場)
   ↑             ↓
内面化(セミナー) ← 統合化(形式知)
 
現場で出てきた知識や課題は、集約され、ポータルなどのツールで統合・整理される。
その後、整理・体系化された知識を基にセミナーなどを開催し、それをさらに現場に浸透させる。
 
リクルートでは、この4つのステップが、社内の仕組みとして構築されていた。実際のナレッジ・マネジメントでは、せいぜいが形式知化するまでじゃないかと推測する。肝心なのは、後半の「内面化」「共同化」なのだろう。このステップを、どういう組織の仕組みで創り上げていくかは、大きなポイントになると思われる。
 
 
普遍的なナレッジマネジメントはない
 
本の中では度々、組織の目的や活動内容によって、最適なナレッジマネジメントの内容は異なると書いてあった。最後のあたりに書いてあったのだが、リクルートは営業を行う組織だから、リスクに対する感度が低いのだそうだ。まあ、言われてみれば確かに。
 
一方で、自分が属するIT業界などは、失敗すると自分たちも吹き飛ぶが、お客さんにも増大な損失を被らせることになる。つまり、リスクヘッジするための管理色の濃いナレッジが求められるはずだ。そういう自分たちの組織の特色や、求める知識、業務分析などを基に、ナレッジマネジメントの仕組みを構築することが肝要なんだと思う。
 
 
リクルートの勢いみたいなのが感じられる一冊。あまりテクニックとかはないけど、組織としてどう立ち上げていくか、という空気感を知る意味では良いかも。
 

パーソナル・マーケティング

本田 直之
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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レバレッジシリーズの、本田直之さんの最新刊。結構痛いこと、突かれてる感じ。
会社名や名刺を使わず自己紹介してみる、とか。自分がどう見られたいか、とか。自分というパーソナル・ブランドが構築されているか、という目線で次々問いかけてくる。
今の自分の立ち位置が、どんなものかを指摘してくれる良い本。
 
実際社会人になって数年経つけれど、こういう観点って重要だよなーと思ったり。会社に所属して慣れてくると、それだけ会社の論理に染まって思考が凝り固まってくる。
社会全体から自分がどう見られているか。そういうことを常に考え続けないと、とがった人にはなれませんよ、ということでして。
 
キャリアアップという考えより、今の時代は個人のプロフィールアップを重視しろ、という言葉は響く。
実際に自分で手を動かす、というワークもあるのでじっくりやってみようかな。
 
 
あと、購入特典として、パーソナル・マーケティングに役立つ、著者がおすすめする読書リスト100ってやつがありました。とりあえずダウンロードしたので、気になった本から読んでみようとも思う。

あわせてどうぞ。

成功は一日で捨て去れ

成功は一日で捨て去れ
柳井 正
新潮社
売り上げランキング: 36

ファーストリテイリングの柳井会長兼社長の最新刊。「一勝九敗
」は、起業からの話だったが、今回はフリースがヒットした後の話。社長交代の顛末や、その後の事業展開、経営の考え方、小売り、繊維産業に対する考え方など、印象としては広く惜しみなく書かれている感じ。

著者の、謙虚かつ誠実な人柄が伺える文体も、読んでいて気持ち良い。
本のタイトルからもわかるように、全体としてメッセージは「安定志向を捨てて仕事に邁進する」に尽きる。そういうスタンスが、今のユニクロの成功を支えている。

小売り、繊維産業に関連ある方には、いろいろ有益な情報もあるかもしれないが、それ以外の人にとってもやる気になる自己啓発本みたい。プロフェッショナルとは何か、経営や仕事にどういう姿勢で取り組むべきか、示唆を与えてくれる一冊。

ちなみに、これを読むとユニクロに買い物に行くのがちょっと楽しみになります。フリースやヒートテックがどういう気持ちで開発されてきたのか、とか、ユニクロが取り組んでいる障害者雇用とかがわかるので。以下は、ユニクロ店内に置いてあった「服のチカラ」という無料誌。内容は、ユニクロで働く障害者へのインタビューを行っていて、インタビュアーが田口ランディという贅沢さ。

服のチカラ

とりあえず、よりユニクロを好きになる本だな。

あわせてどうぞ。

コーチングの技術

コーチングの技術―上司と部下の人間学 (講談社現代新書)
菅原 裕子
講談社
売り上げランキング: 10314

最初に、コーチングとはどういうものか、ということを理解するためには適した本。わかりやすく、きれいにまとまっている。
 
印象的だったのは、最初のテニスのエピソード。最初、普通にラケットを持たされてテニスに挑んだ著者は、全然うまくいかず、いらだっていた。そこで、コーチに「バウンド・ヒット」をやれ、と教わる。(飛んでバウンドしてきたボールを、単純に当てろ、という意味。)
 
これを教わることで、ボールを当てて返せるようになり、楽しくなった、ということらしい。

結果ではなく、行動を目標にする

 「行動目標」という言葉があり、特に営業の分野で注目されているらしい。(この間、ガイアの夜明けでも取り上げられていた。)
 
組織のモチベーション向上と成果主義のため、上司と相談して目標を設定し、定期的に達成度を評価する、という制度がある。本書を読んで、目標設定するときは、注意しなきゃいけないな、と思った。
 
よく、売上○○%達成する、とか、コスト○%減にする、とかいう目標を立ててしまうが、それがその人の役割にあった目標であるかはよく考えないといけない。売上責任のない社員が、売上達成を目標にしてはいけないし、コスト管理に責任のない人がそれを目標にするのはおかしい。
 
ただ、営業は「売る」のが仕事だから「売上」が目標になってしまいがちになる。こういう場合に、「行動目標」を設定する。売上責任のある上司から、それを達成するための行動として、「一日○○社に訪問する」とか、具体的な行動を目標にさせる。
 
 
人がモチベーションを上げるのは、ちょうどよいストレッチ幅のある目標を設定したときだ。気をつけよう。

人を助けるとはどういうことか

人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則
エドガー・H・シャイン
英治出版
売り上げランキング: 161

「支援学」というアプローチから、人を助けることについて考察されている。コンサルタントという職業に就く最初のときに、こういう本を読んでおけばよかったかもな。長年自分があやふやなまま、おぼろげに輪郭を捉えようとしてきたことが、明確に書かれていて非常にすっきりした。
 
それは、「信頼がある」とは、どういう状態を指すか、だ。それが端的に表されていた。

1. その人間との関係の中で、自分がどんな価値を主張しても、理解され、受け入れてもらえること
2. 相手が自分を利用したり、打ち明けた情報を自分の不利になるように用いたりしないと思うこと

 これを姿勢として示していくことが、信頼の醸成になるんだな。きっと。
 
他にも、いろいろ気になったことが書いてあったので、メモ。
 
 
相手に気を遣わせずに支援するために
 
支援を求める側は、支援する側に対して相対的に地位が下がる。作業をお願いすることに対し、負い目を感じたりするからだ。これがどういう結果を招く可能性があるかというと、相手のプライドを傷つけることになったり、お願いが続くと、支援を言い出しづらくなったり、逆に依存体質になってしまったりする。
 
つまり、相手が一方的に支援を求め続けない状況を作ってあげることが、適切な人間関係を保つ上で重要となる。これに対する対処法として、自ら支援を申し出ることで、支援を言い出すことによって相手が受ける心理的なプレッシャーを緩和させることにつながる。もしくは、相手の自立を支援することを目的に据えることも、良い方法かもしれない。
 
コンサルタントであれ、SEであれ、IT業界はお客さんと長く付き合うことが多い。長期的に円滑に仕事を進めるためには、こういう心理作用も考慮して、適切な人間関係を築きたいもんだ。
 
 
成果を上げる良いチームを作るために
 
より良いチームを作るためにも、支援をする・しないということによって、相対的に地位が上がったり下がったりすることが、重要な意味をなす。
 
例えば、あるメンバーが周囲から一方的に支援され続けると、その人は萎縮して仕事できなくなるし、周囲もうんざりする。こういう状況から、個人に対する不満なども鬱積しやすい。成果を上げる良いチームを作るためには、「互いに支援し、互いに支援されあう関係」を築くことが重要だ。誰かに助けられると、何かの機会に逆に助けようと思う。支援されることで相対的に下がった地位を、自然に人は取り戻そうとするのだ。
 
だから、チームをまとめる人は、チームメンバの中で、どこか一方的な支援の流れになっているポイントがないか、注意した方が良い。役割を作ったり、そういう状況を促したり、時には指示したりして、いろんな人がそれぞれの役割で助け合えるチームを作りたいもんだ。

脳に悪い7つの習慣

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脳ネタがゲームやらテレビやら本で相変わらず流行っている気がするけど、脳トレでは鍛えられない、というフレーズにひかれて読んでみた。面白かったよ。気になったことをメモしておく。

人は情報に対してまず「好き・嫌い」から入る
脳の仕組みからいくと、「理解」「思考」「記憶」という過程の前に、必ず情報に対して「好き・嫌い」のレッテルを貼るんだそうだ。言われてみると、確かにそうかも。
好きな人からの言葉は素直に受け入れられるし、嫌いな人からの言葉は、頭ではわかっていても心が受け入れられなかったりする。
これは重要な示唆だと思う。積極的に思考するためには、相手の言葉を「好き」になる努力が必要だ。そして、自分の言葉を受け入れてもらうには、自分の言葉を「好き」になってもらわなきゃいけない。好きになる要因はそれぞれだけど、どうなったら人の言葉を素直に聞けるか、自分の言葉を素直に聞いてもらえるか、をよく考えてみるのが重要なのね。
脳は達成感を得ると思考停止になる
これも言われてみればそうだよね。まあ、こんなもんかな、という中途半端な達成感を感じると、それ以上考えなくなる。どこまで追いかけるか、という適切な目標設定が必要なのだ。
自己管理でもチーム管理でも、適切な目標を良いタイミングで与え続けることが重要。そのときは、やらされてる感をできるだけ排除して、主体性を発揮させることも重要なポイント。
日々の姿勢やリズムを大切にする
空間認知能という、位置や空間、時空を把握する能力というものがあり、これが高いと物事の判断、思考、記憶が向上するらしい。
これを鍛えるためには、姿勢を正しくしたり、字を丁寧に書いたりするのが重要らしい。両方ともダメです。
実は日々記憶力が少しずつ落ちているのでは、という恐怖心みたいなのがあり、メモに頼らないと仕事が回らなくなってきている。回っているから良いものの、記憶をとどめておく自信がどんどんなくなることは、正直怖い。
猫背を卒業して、字を丁寧に書く努力をしよう。頑張ってみよう。
というわけで、脳の仕組みは科学的に理解しやすい本なので、さくっと読める一冊。脳の仕組みを知れば、自分で自分をコントロールできる気がするから、不思議だ。

本の現場

昔本屋でアルバイトしてたので、内情を想像しながら読んだ。結構楽しめたので、そういう点をメモ。
 
「若者の活字離れ」は幻想
 
なぜか、「最近の若者は本を読まない」というイメージが埋め込まれているが、統計上の数値を見れば、これが誤りだということがわかる。むしろ、40代や60代の読書率が低いそうだ。(そういえば、60を超えた自分の父親も、ほとんど本を読まない。)
 
本の中でも取り上げられていたが、青少年の犯罪率と同じで、完全にメディアによるイメージ醸成の結果だろう。青少年の犯罪率も、戦後から比べると著しく低下しているのは有名な話。
 
やはり昔から、本のターゲットは若者であり、その若者が少子化によって減っていることが、出版業界にダメージを与えているらしい。
 
 
面白い本屋が少ない理由
 
本屋でアルバイトを始めたときに再販制度というものを知り、出版業界は儲けるのが難しそうだな、と思った記憶がある。「書店の品揃えは金太郎飴」という言葉が本書の中に出てくるが、それには理由がある。
 
書店に本が並ぶまでには、出版社が発行して、取次ぎが各書店への分配数を決めて、書店は取次ぎから受け取った本を並べる、という段階が踏まれる。つまり、本をどこにどの程度配分するかは、取次ぎが大きな権限を握っており、書店の自由度はとても小さい。一応書店も注文を出すが、売れ行きがよくなかったり、規模が小さい書店は、売れる本が回ってこないのが現状だ。
 
「自分たちでやればいいじゃないですか」と、アルバイトしていた当時に店長に進言してみたが、「簡単に言うけれど、それはそれで大変なのさ」と説明された。自分たちでやろうと思うと、洪水のように出版される雑誌・書籍(毎日数十点)の内容やタイミングを把握して、自分の書店の売上がどの程度だとか、どういう傾向の顧客が来るとかを加味して、発注部数を決めて・・・・なんてことを、毎日毎日やる必要がある。
 
再販制度で書店の取り分は大方決まっており、年々の出版業界の売上減少から、書店は年々人件費を切り詰めている。書店内の常駐人数を減らしたり、人件費自体を下げてみたり。什器やオーダー機器などの設備投資を見送ってみたり。そんな中で、取次ぎの力を借りずに発注をやり切れるのは、不可能に近い。書店の金太郎飴現象は、結構根が深いのだ。
 
 
それでも「尖った本屋」を目指すには
 
ビレッジ・バンガードという本屋がある。本屋というか雑貨屋というか。名古屋が発祥地だが、今や全国展開している。本を置いているが、その隣に雑貨屋もある。これは、ビジネスモデル的には、行き詰っている書店は見習うべきヒントがある。それは、本だけを取り扱うのをやめる、ということだ。
 
本だけでは高い利益率を出せない。ならば、他のものを混ぜて売るのが有効だ。ビジネス戦略上でいえば、ポートフォリオを組み合わせて、安定的な利益を生み出す、ということになる。
 
本を読みながら考えたのは、いろんな細かいところに本を置いてもらう、という取次ぎの取次ぎ、みたいな業者をやってみても面白いかも、と思った。レストランやカフェなどに、その店のコンセプトに合った本を置いてもらい、店に訪れた客に買ってもらう。1店1店で置く本の量は小さいが、それを束ねる業者がいれば、一定量の売上を見込める規模になるかもしれない。そうしたら、大手取次ぎにだって相手にしてもらえる可能性も出てくるかもしれない。完全に妄想だけど。そういう業者が出てきたら、いろんなところで、場所に合った本を見ることができて、面白いなーと思うんだけど。
 
あとは、完全な委託販売をやめよう、という動きが出てきている。書店への利益率を増やす代わりに、返品を制限する制度らしい。こういう流れは、取次ぎに依存する書店のスタンスの変革を求められることになるだろう。書店への圧迫となるのか、それとも機会となるのかは、もう少し時間が必要だ。

本の現場―本はどう生まれ、だれに読まれているか
永江 朗
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あわせてどうぞ。

「続ける」技術を身につけるためのアクションリスト

行動科学マネジメントの観点から、なんでも「続ける」技術を考える一冊。

ポイントは、「意思」ではなく「行動」にフォーカスする。意思の強い・弱いではなく、行動を起こしやすい環境や、行動を起こしにくい環境を作り出すことで、それを実現しよう、ということ。

さらっと流し読みしただけだけど、おぼろげな記憶を基に、実際の行動を考えるまでのアクションリストを作ってみる。

・継続したい行動は何か
 どういう行動を継続させたいか、をはっきりと定義する。
 (応用情報処理技術者試験合格のために、問題集を解く時間が欲しい)

・継続したい行動を増やす環境を作る
 行動は、どういう状態が心地よく作業できるを考えてみる。
 (ひとりで、カフェとか静かで集中できる場所で、問題集とメモ用紙があれば十分。1回2時間ぐらい確保したい。)

・行動を着手するまでに必要な作業は何か
 極力、着手するまでの行動のハードルを低くするのがポイント。
 (テキストを常に持ち歩く。勉強時間の曜日や時間帯を決めて、周囲に宣言する。)

継続したい行動を決めたら、その阻害要因となる他の行動もチェックする。

・誘惑となるライバル行動はなにか
 ある時間を増やすにあたっては、ある時間を減らす必要がある。自分の生活パターンの中で、なくしても良い時間を探す。
 (ぼーっとテレビを見る時間。マンガを読む時間。)

・ライバル行動に着手するまでのハードルを上げる
(テレビを消す。テレビのリモコンを壊す。ケーブルを抜く。マンガを買わない。)

上記がだいたい整理できたら、行動に対する「記録」と「フィードバック」を考える。

・継続したい行動が達成できたら、記録する。そして、それが可視化できるようにする。

・記録した結果を基に、自分で定期的にフィードバックする。もしくは、誰かにフィードバックしてもらう。

・フィードバックした結果については、うまくいったらご褒美、うまくいかなかったら罰を、自分に与える。

これで、自分が行動できるようになるかなー。秋期の応用情報処理技術者に、受かりたい。
あと、こんなの見つけた。楽しそう。
http://tegaru.jp/

「続ける」技術
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石田 淳
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あわせてどうぞ。

大人のスピード勉強法

大人のスピード勉強法―時間がない人の66の具体例
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昔からやってきたことは、やっぱりそんなに間違ってなかった。

・本は費用対効果が大きいので、勉強するなら本を読む
・ただ本を読むだけでなく、スピードを意識する
・わからなくても読み飛ばす
・興味を持ったら、迷わず買って読む
・興味が冷めないうちに一気に勉強する
・思いついたことは何でもメモする
・書くことを習慣づける
・思いついたときに一気に書き上げる

他にも多々。
結局迷いが生じると、すべてにおいて効率が落ちる。逆に、効率が落ちるときは、自分の中で興味を失っていたり、迷いが生じている証拠。そういうバロメータにする意味でも、勉強のスピードを意識するのは、重要なこと。

「20円」で世界をつなぐ仕事

マッキンゼーから社会起業家へ転身した、TABLE FOR TWO International 事務局長・小暮さんの転身までの話と、実際にNPOを立ち上げた際の苦労や社会起業に対する考え方をまとめた一冊。
(正確には、マッキンゼー→松竹→TFTだけど。本を売る際にキャッチが良いから、「マッキンゼーから」とだけ書いてんだろうね。)

 

NPOにおける報酬の考え方

生きがいを感じる仕事に就く素晴らしさが良く伝わってくるけど、特に良かったのはNPOに対するスタンス、考え方がちゃんと述べられていること。

いい仕事をして、なおかつ経営能力があって、財政的にも成り立っている団体であれば、一般企業と遜色ない給料を払ったところで、まったく問題ないはずです。

やはり、これは日本人の感覚なのかもしれないけど、公共への利益を追求することについては、完全なる「善」というか、金銭を超越した精神的な潔白さを求められている感じがする。まだ、NPOの歴史が浅く、NPO≒ボランティアの感覚が抜けていないからだろうと思う。

本書でも、そのような周囲の誤理解での苦しみが、ところどころで描かれている。

 

NPOの資金調達手段

NPOの立ち上げ時期における資金調達手段について、問題を提起している。いろいろこの本で知ったのだが、NPOの収益の大部分である寄付について、寄付する先のNPOが「認定NPO法人」でないと、税制優遇が得られない。しかも、その「認定NPO法人」になるための条件に、「設立より1年を超える期間が経過し、少なくとも2つの事業年度を終えていなければならない」というものが含まれている。
(参考:パンフレット「認定NPO法人制度のしくみ」)

この認定制度がおかしいとは言わないけれど、NPO版ベンチャーキャピタルのような、設立直後の資金や戦略を後ろから支えるような、社会的な仕組みがあって良いのではないかと思う。

 

社会起業家の役割

あとがきに書いてあった、社会起業家の役割がわかりやすくてよかった。

だから、「いいことをするべきだ!」と言うのではなく、「こうすればたいした無理をしないでいいことができますよ」「あなたの気持ちをこういう形で届けますよ」、そう言えるだけの仕組みを用意すればいい。そうすれば、みんな喜んでそのしくみを使ってくれるはずです。

なるほどである。こういう人がいると知っただけで、この社会の可能性を感じる。