オープンデータは政府や自治体だけのものではない

オープンデータというのが、中央省庁や自治体で注目されています。Googleトレンドでみても、一目瞭然です。

オープンデータのメリットは、データを持っている主体と開発する主体を分けることで、それぞれが得意分野に注目することができる点です。

オープンデータを提唱したティム・バーナーズ=リーが、政府に対してデータの公開を求めたことから、政府を中心にした公共機関へのオープンデータが着目されがちではありますが、「オープンデータ」という概念は政府だけが対象ではありません。民間企業でもデータをオープンにしていく流れが生まれています。

 

ローソンの「HackaLawson 2013」

HackaLawson (ハッカローソン) 2013|ローソン
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ローソンが持っているデータやAPI、キャラクターの利用を公開し、アプリを作成する取り組みです。テーマに「ソーシャルチェンジ」を掲げていて、自社では生み出せない価値を創出したり、社会への貢献を企業単独ではなく外部と恊働することに、この取り組みの意義を見出しています。

ニュース – ローソン主催のハッカソン、ユーザー視点の「ソーシャルチェンジ」アプリが続々:ITpro

【ハッカソン編】コンビニ業界初!ローソン主催ハッカソン「HackaLawson 2013」開催【@aco220】 | TechWave

ハッカソンの波が企業にまで。ローソンがハッカソンでソーシャルチェンジ。 【in the looop】

 

リクルートの「ReHack」

ReHack | まだ、どこにもないものをつくる。リクルートのハッカソンイベント
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リクルートのハッカソンイベント。

リクルートの事業課題を解決せよ。- ハッカソン「ReHack(リハック)」で生まれた、世の中を変える9つの種 | U-NOTE【ユーノート】

 

ホンダの「インターナビ・フローティングシステム」

Honda│internavi│フローティングカーシステムとは
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フローティングカーシステムとは、日本中のインターナビ装着車の走行データ(フローティングカーデータ)を集め、ルート案内などに活かすシステムです。

ホンダが蓄積しているデータは、道路行政にも利用されています。(上記HPに道路行政への活用の説明動画があります。ぜひ見てください。)

 

プラットフォーム化する企業

データを提供し、いろんな人にデータを利用し、自社の取り組みに参画してもらうということは、自社をプラットフォーム化していく、ということです。多くの人に参画してもらいやすい仕組みを作る必要があります。

一方で、上記のような事例を見て考えるのは、民間企業がオープンデータを行うためには、「公共性を感じる」ものが必要なのかな、という気がします。公共性を感じさせることで、データを利用する意義を設け、いろんな人が参加する意義を見出しやすいと思うのです。

ただ、公共性だけでは持続が難しい、モチベーションを創発し続けることも難しい、という面もあります。つまり、大きな収益や事業インパクトを与えるようなところに結びつけることが、「公共性を感じる」面と相反するのではないかという気がするのです。

 

要は何を目的とするのか、ということなのですが、「CSRの一環」と捉えれば、ローソンのように公共性を前面に出すことが、企業のブランドを向上させるでしょう。こういう形のCSRが今後増えると思いますし、IT系のデザイナーやプログラマーは、新しい社会貢献や事業収益の機会が与えられるでしょう。

今日はこのへんで。

セマンティックウェブによるウェブ世界の未来

future
photo credit: Stuck in Customs via photopin cc

今後のウェブはどうなっていくんでしょうか。

最近、やたらと「セマンティックウェブ」という言葉を見るようになりました。他にも、関連して「リッチスニペット」とか「schema.org」などの言葉も。これらは、ウェブの新しい流れです。

 

セマンティックウェブとは?

セマンティックWebとは「情報リソースに意味を付与することで、人を介さずに、コンピュータが自律的に処理できるようにするための技術」のこと。そのためには「メタデータ」と呼ばれるデータを識別するための情報と、「オントロジー」と呼ばれる標準化された分類体系が必要となる。

Facebook Open Graph ProtocolとセマンティックWebの進化を探る:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ

簡単にいえば、ウェブにあるあらゆる情報を「データベース化」して、機械でも理解できるようにしよう、ということです。(具体的な例は、上記リンクを読むと良いです。)

これまでは、例えばGoogleで検索するにしても、人間が検索ワードを想像して入力して、その検索結果から有益そうな情報を判断してきました。ウェブ上にある情報も、載せる人によってそれぞれ意味は違っていて、バラバラな情報だったのです。

しかし、セマンティックウェブの世界では、ウェブ上にある情報について、具体的に意味を持った検索を行うことができるようになります。

参考:
セマンティック技術と検索エンジンの進化、SEOへの影響 | SEO Japan
検索3社が協力してセマンティックウェブを促進、schema.orgイニシアティブを発表::SEM R (#SEMR)

 

進んでいくウェブの標準化

セマンティックウェブによって、「オントロジー」と呼ばれる標準化体系が整備されようとしています。また、同じ流れとして、HTML5が今後普及していきます。

HTML5とセマンティックウェブの関係は、以下の記事が詳しいです。
HTML5が引き寄せる近未来を、9つの「○○ウェブ」で理解する。(後編) – ZDNet Japan

これによって、ウェブの世界は一層標準化が進んでいます。データの意味の持たせ方、それを読み取るブラウザの仕様など、いろんな変化が生まれています。その一方で、IEに代表されるように、レガシーな仕様は捨てられていく運命にあります。

 

これからのウェブの世界は、もっと標準化されていき、機械が判断できる幅を増やそうとしています。結果として、それが人間にとってもっと便利で、効率的に情報を扱うことができるようになるからです。

 

オープンデータとセマンティックウェブ

セマンティックウェブは、データを共通項目で構造化することで、多くの人に共通で理解できるようにしよう、という意味合いがあります。今、流行ワードであるオープンデータにも、少なからずこの構造化データは関連があります。

このLinkDataのように、オープンデータを構造化して、広く利用できるようにする取り組みがあります。

オープンデータをつなげて共有しよう|オープンデータ共有&ダウンロード|LinkData
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これによって、様々な組織・団体がデータをオープン化し、共通な意味合いを持たせることで、利用する側の利便性が大きく向上する、というわけです。

 

というわけで、「情報の意味」が共通化される、というのは大きなトレンドとして進んでいきます。企業のウェブサイトだろうが、個人のブログだろうが求められますし、オープンデータのような「データそのもの」にも構造化して意味付けする取り組みが必要になる、ということです。

Googleグループ情報漏洩問題から、今後のIT部門の役割を考える

中央省庁によるGoogleグループ問題。少しタイムリーではありませんが、調べてみてわかった情報を整理すると、以下の事項で良いでしょうか。

  • 5つの省庁で、内部情報共有ツールとしてGoogleグループを利用。
  • グループメンバー限定への公開設定のつもりが、すべてのユーザーに公開されており、機密情報が閲覧可能な状態にあった。

参照:
Googleグループによる情報漏洩、環境省、復興庁、農水省、国交省、厚労省の状況と対応公表:ITpro
Googleグループに残る「非公開のつもり」のメーリングリスト 公開範囲設定に注意を – ITmedia ニュース

で、個人的に気になっているのは、これが「個人の判断で利用されたもの」だったのか、という点と、IT部門としてどの程度ガバナンスを効かせていたのだろうか、という点です。それに関しては、この記事に詳しく書いてありました。

内閣官房情報セキュリティセンターによると、中央省庁の基本的な方針として、「情報の機密性に応じて取り扱いの統一基準があり、外部システムの利用については、許可が必要になる」としている。細かな運用などは各省庁による。    環境省の規定では、職員が外部情報システムを利用する際は届け出が必要で、機密性のある資料を扱う場合は、安全管理措置も義務付けられている。しかし今回届け出は行われず、さらに、重要な情報を扱うにもかかわらず、閲覧制限の措置もとられていなかった。条約交渉後にサービスを停止していなかったことも違反に当たるという。    要するに、今回の件では、グーグルのサービスを使うのは基本的には禁止されていて、問題の関係者らはそれを破ったということだ。
中央省庁だけじゃない「グーグルグループ流出」 専門家「アメリカに監視されている可能性が高い」 : J-CASTニュース

つまり、ルールは設けられていて、個人利用によってルール違反になった、というのが事態の捉え方になります。ただ、それだけでは簡単に済まない問題が含まれています。

ITのコンシューマ化によるユーザーのITリテラシー向上

メインフレーム時代など、昔はIT部門が中央集権的にIT機器やシステムを調達・構築して、それを組織のユーザーが利用する、という形が取られていました。そうなると、IT部門の方がリテラシーも高いですし、機器も高価なので、ユーザーは与えられたものを利用する、という立場でした。

しかし、パソコン・スマートフォン・タブレットなど、IT関連機器は高度化し、価格は低廉化しました。さらに、EvernoteやDropbox、Google関連サービスなど、一般ユーザーが広く使うサービスでも便利なものが次々登場します。そうなることで、いろんな人が「ITの利便性」を理解するようになりました。

一方で、IT部門はリスクや安定性などを重視する点や、組織全体をカバーする役割を担うことから、フットワークが重くなり、次々登場する一般ユーザー(コンシューマ)向けサービスに追いつくことが、難しくなってきました。こうなって、IT部門と一般ユーザーの関係が変わってきたわけです。

BYODとシャドーIT

BYODというのは、個人で利用しているIT機器(パソコンやスマホ)を会社のネットワークなどにつないで、業務利用することを指します。シャドーITというのは、会社が知らないところでIT機器やアプリケーションを利用することを指します。

で、まずBYODはどんどん増加していまして、IDC Japanの調査によると、ユーザー数が2011年の192万人から2016年には1265万人まで、年平均成長率45.8%で増加していくことが予想されています。

2013年 国内BYOD利用実態調査結果を発表

さらに、シャドーIT(会社に無許可)の割合は、約6割から8割を占めるという調査結果になっています。禁止すればいいじゃないか、という話もありますが、そうもいかないところもありまして。MMD研究所の調査によると、私用スマホを業務で使うと、仕事が効率化された、という結果が出ています。

私用スマホの業務利用、7割が「効果あり」–4割弱が外部の連絡先を記録 – ZDNet Japan

つまり、便利なツールがあれば使いたいし、実際便利だと思っている人が増えている、という背景があるわけです。

また、40%以上が個人向けオンラインストレージを仕事で利用している、という調査もあります。サンプル数が少ないので、パーセンテージはあまりあてにならない気がしますが、実際にこうやってコンシューマ向けサービスを仕事で使っている人が存在し、それが増えているのは間違いなさそうです。

40%以上が個人向けオンライン・ストレージを仕事で活用–シャドーITが進展 – CNET Japan

今後のIT部門はどう対応すべきか?

ひとつは、ルールや情報基盤を構築することで、ユーザーが自由と規律を確保しながらツールを使ったり調達できるようにすることです。

CIOは、IT部門ですべてをコントロールすることは無理だということを受け入れ、ITのコンシューマ化がもたらす多大なメリットを認めるべきである。CIOは組織を支援する方法を見つけ出すとともに、組織がおかしな行動を取ることも防がなければならないのである。
“ITのコンシューマ化” は、果たして “シャドーIT” と同義なのだろうか? | Enterprise CIO Forum

個人的には、もうひとつ見方があるんじゃないかと思っています。それは、今後コンシューマから生まれたサービスが、ビジネス向けにアレンジされて、様々なものが今後も登場してくると思います。今は過渡期なんじゃないでしょうか。Googleも企業や政府向けにサービスを提供しています。

Google Apps for Government
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こんな形で、利便性は確保しつつ、セキュリティや使い勝手を企業向けにマイナーチェンジするサービスです。DropboxもEvernoteもビジネス用のサービスを展開しています。
中小企業がDropboxをファイルサーバとして使うのはアリか | Synapse Diary
中小企業でEvernoteを利用するのはアリか | Synapse Diary

DeNAがBYODをやめたりしてますし、BYODバンザイ、というわけでもないと思うんですよね。

ITpro Special BYODから会社支給に切り替え 「アイデア創出」を実現

Yammerなど、社内SNSを導入していれば、ひょっとしてこういう問題も生じないかもしれないですし。

Facebookで内定者を公開状態にwww人事が内定者を晒しあげwwwwww : IT速報

というわけで、ユーザーが使いたいと思うシステムやツールが社内にあれば、そちらを使うと思うんですよね。そういうサービスを見極めて、フットワーク軽く導入していく、という視点が重要になるんじゃないかと思います。

未来予測 ―ITの次に見える未来、価値観の激変と直感への回帰

元TechWave編集長・湯川鶴章さんの著書。IT業界のトレンドなどを追いかけるのは、個人的にも好きなわけで、この「未来予測」という、ある意味大胆なタイトルに惹かれてしまいました。

 

技術的に次はどうなる、というのは正直あまり書かれていません。Next Big Thingはもうないんじゃないかとも書かれています。

Googleはインターネットを「世界最大の図書館」にした。Facebookはネットを「世界最大の公民館」にした。地球というグローバル・ビレッジに「図書館」と「公民館」が出来た今、グローバル・ビレッジという「村」はもうこれ以上の施設を必要としないのではないか・・・。もはやNext Big Thingなど、インターネット業界には存在しないのではないだろうか・・・。

そんなスケール感ではなく、今後のビジネスがどう展開されていくのか、どう生きていくべきなのか、というテーゼを発信しているところが、思考を刺激してくるのです。

 

これから訪れる「価値観の変化」

もう既に訪れているのかもしれません。価値観の変化、という大きなテーマが、僕の中では非常に大きくひっかかりを覚えました。

本書の中ではいろいろ例が出てきます。ムダなことを嫌う、金持ちを羨むより貧乏を楽しむ、など新しい価値観が出てきている、と。それはそれで確かに、と思う反面、経済的な事由もあるんじゃないのか、とも思ってしまいます。ただ、確かにそれも含めて、価値観の変化というのは訪れているのでしょう。

どちらかというと、価値観の変化の要因は、個人のアイデンティティをどこに重ねる時代になっているか、というところが大きい気がしています。昔は国で、これまでは企業だったと捉えると、今後はコミュニティとかに帰属意識を委ねるんでしょうか。それとも、帰属意識をあまり強くもたず、個人という単位をより強く意識するんでしょうかね。

いずれにしても、こういう大きなトレンドは、生き方やビジネスにも影響してきます。

 

ビジネスは何で差別化するのか

とっても面白かったのは、ビジネスモデルは真似されやすくなっていて、ビジネスモデルだけでは差別化が難しい、という下りでした。本書で書かれていたひとつのアプローチは、サービス化であり、コミュニティの形成でした。

機は熟した。今、必要なのはデジタルビジネスやコミュニティマネジメントを理解できる人材や企業だ。単にコンテンツをデジタル化して流通させるという単純なやり方だと、海賊版や違法コピーが出て収益は伸びない。そこでコンテンツにネットサービスやコミュニティサービスを加えればいいと思う。コンテンツはコピーできても、コミュニティはコピーできない。

思えば、Googleが買収したYouTubeだって、動画コンテンツを並べるだけではなくて、それを大量に獲得するとともに、検索・コメントなどのサービスを付加することで、サービス化しているわけです。どうやって人を集め、そこをコミュニティとすることができるか。企業が使っているFacebookページとかTwitterというのも、まさにコミュニティとして吸引することで、差別化を強めようという取組なわけですが、なかなかうまくこなせている、と言える事例は少ないんじゃないですかね。

 

なんか、いろいろ発散している感じの本です。ただ、未来を考えるという意味では、様々な示唆が含まれているので、良い本だと思います。自由に生きなきゃだめだなーと。

 

ちなみに、本書は最近始まったKindleオーナーライブラリーで読みました。Kindle端末を持っているAmazonプライム会員は、月に1冊、無料で電子書籍を購読できる、というサービスです。

Amazon.co.jp: Kindleオーナー ライブラリー

本は急いで欲しい場合があるので、随分前からプライム会員だったのですが、正直宅配だけがメリットだとあんまりお得感がないなと思っていたので、このKindleオーナーライブラリーでやっとAmazonプライムの恩恵を大きく受けられるようになったな、という感じです。

というわけで、まだのヒトは、Amazonにプライム会員申し込んで、Kindle端末を買いましょう。今なら、Kindle Fireも割引中です。

 

 

 

AppleTVとChromecastによる今後のリビング戦争を予想する

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AppleTVを買ってから、意外に堪能しているのはホームシェアリングです。これで、Macに保存してある動画や音楽をテレビで再生できるようになります。購入した感想は、以前書きました。

AppleTVを買って2週間ぐらい経ったので使用感まとめ | Synapse Diary

 

ただ、いつの間にかホームシェアリングの調子が悪くなり、なんだかなーと思いながら過ごしていました。しばらくしてから思い立ち、調べてみるとAppleにサポートページがありました。

ホームシェアリングのトラブルシューティング

原因として考えられるのは、ネットワークの問題だったり、Apple IDを確認する、などがあります。結論からすると、我が家の場合はホームシェアリングの台数オーバーで接続できなくなった、ということでした。ホームシェアリングは最大5台までとなっており、それを超過すると接続できなくなるようです。(上記リンクの2つ目を読んで気づきました。)

MacBook Airなどいろいろ接続していたら、いつの間にか5台を超えており、一台接続解除したら、AppleTVからの接続も復活しました。こういうの、気をつけないて見てないと、急に使えなくなる感じになるので、怖いですねという話でした。というのが今日の前振りです。

 

AppleTVとChromecastのリビング戦争

ちなみに、AppleTVはいつの間にか累計販売台数1300万台を突破し、その半数は2012年で達成したそうです。一方で、GoogleはChromecastという、より安価で似たようなデバイスを発売開始しています。

「Chromecast」はグーグルの「ミラクルな端末」 « WIRED.jp
「Chromecast」で狙うテレビ市場–グーグルの三度目の正直 – CNET Japan
ASCII.jp:Google「Chromecast」と「Apple TV」、どこが違う? (1/3)|Apple Geeks
Why Google Chromecast isn’t quite Apple TV… yet | Macworld

これらの記事を読む限り、AppleTVとの違いはオフラインコンテンツのストリーミング可否と価格ぐらいで、対応サービスはいずれあまり変わらなくなるんじゃないでしょうか。正直、テレビというのは未だに生活に大きな影響を及ぼしています。それは、リビングに設置されている場所という意味でも、マスメディアとして流し続けるコンテンツという意味でも。

だって、総務省の調査によると未だに一日のテレビ視聴時間は3時間以上ありますから。この視聴時間をどう奪い、マネタイズしようかと、いろんなプレイヤーが狙っているところだと思います。

1日当たりのテレビジョン放送視聴時間の推移
1日当たりのテレビジョン放送視聴時間の推移

引用:総務省|平成24年版 情報通信白書

そして、AppleTVやChromecastなどは、いまだに使う人を選ぶ感じの敷居の高いデバイスな気がしています。ここの敷居を低めていくのは恐らくゲーム市場あたりだと思っていて、今回ChromecastがSDKを公開して、マルチプラットフォームでいろんなデバイスに対応しているのは、そのあたりのお手軽さと多様なデバイスによる敷居の低さを実現していく戦略なのかな、と思っています。

 

正直、僕はAppleTV持っていますし、ゲームもほとんどやりませんので、Chromecastに興味はありませんが、今後この市場でどういう戦いが繰り広げられていくのかは興味深いところです。

オープンソースとクラウドホスティングでHP運営費用を削減

アメリカのジョージア州で、オープンソースとクラウド利用によって、コスト削減を達成した、という記事がありました。

Georgia Saving Millions with Open Source Technology

ちょっとメモ程度にさくっと思ったことを書いておきます。

 

5年間で470万ドルの削減効果

オープンソースCMSの「Drupal」の利用と、自前のサーバからクラウドホスティングへの利用に切り替えたことで創出、という内容になっています。自前のサーバは20ほど。スケーラビリティもなくなっていたので、クラウドホスティングで拡張性も実現した、となっています。

ホームページで20サーバってどんだけ大きいんだ?と思ったら、州で見ると人口1,000万人ぐらいいるんですね。(ちなみに、東京都が1,300万人ぐらい。)

ジョージア州 – Wikipedia

年間1億円ぐらいの削減効果、というのは結構大きいですね。

ちなみに、日本の自治体クラスになると、拡張性などは災害時などよほどトラフィックが集中するとき以外は求められない気がします。

 

CMSはDrupal

Drupalってどこかで聞いたな、と思ったら過去にこのブログで書いてましたね。

行政機関で普及が広まっているコンテンツ管理オープンソース「Drupal」 | Synapse Diary

冒頭の記事に書いてあったホスティングサービス「Acquia」のホームページによると、アメリカ政府の24%でDrupalが利用されているそうです。

ちなみに、実際のジョージア州のサイトは以下です。

Georgia.gov
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モバイル対応が急務

冒頭の記事では、コスト削減の次はモバイル対応だ!って書かれています。ホームページへのトラフィックの15~40%程度がモバイルからになってきていて、アクセシビリティとしては急務なんじゃないかと思います。

レスポンシブデザインという言葉は叫ばれていますが、まだまだ普及していないのが現状なのではないかと。

 

民間の小売なんかではオムニチャネルという言葉で、複数のチャネルをシームレスにつなげるという考え方が登場しています。ホームページも単なる情報掲載からどんどん進化している、という感じですね。

小売・ネット業界大注目「オムニチャネル」基本のキから事例まで – NAVER まとめ

オープンデータの市場規模はどの程度か?

オープンデータの市場規模や経済波及効果はどの程度なのでしょうか。調べてみると、このあたりに数字が見つかりました。

オープンデータ社会(68)公共データ活用による経済効果、市場規模:『ビジネス2.0』の視点:ITmedia オルタナティブ・ブログ

コンソーシアム概要 | オープンデータ流通推進コンソーシアム

EUの試算を転用した推測になっているようですが、市場規模や5000億~1兆円程度、経済波及効果としては5兆円ぐらいはありそう、というところが相場感のようです。

 

これはどの程度のインパクトなのでしょうか。市場規模マップで規模感を把握してみました。

市場規模マップ (HTML5版)
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こうやって全体をみると、製造業とか建設業というのは本当に大きな産業だな、と思ったりするわけですが、5000億~1兆円あたりだと市場規模の種類ランキングとしては40番目ぐらいです。そこそこ大きい感じがしますね。内容としては、マーケティングや情報提供などの分野がインパクト大きいようです。

経済波及効果でみると(経済波及効果を市場規模で比較して意味があるのかもよくわかりませんが)、上位20位ぐらいの規模感になります。それぐらい、全体の経済を押し上げるかもしれない、という期待はあるようです。

 

この3年ぐらいでオープンデータのルール整備などを加速させて、普及させていく方向で政府は動いているようなので、今後この分野でさらにいろんなビジネスチャンスが生じるかもしれない、という期待はあります。あとはもっとたくさん、ビジネスにつながるような事例や企業が登場してこれば。

オープンデータ社会(71)公共データ民間開放(オープンデータ)の推進のための実施スケジュール:『ビジネス2.0』の視点:ITmedia オルタナティブ・ブログ

ビッグデータは選挙結果を高い精度で予測できる

参議院選挙が終わりました。ネット選挙が解禁された初めての選挙なわけですが、ビッグデータを利用した選挙予測に関するレポートが発表されていました。

ASSIOMA(アショーマ) » ヤフーのビッグデータによる選挙予測から学ぶこと

結論からすると、事前に高い精度で議席数などが予測できるようです。予測ができると、他の人の行動を促すような結果になるかもしれません。ただ、これはあくまで予測であり、予測した将来が「可視化」されることで、「その将来を変えよう」と思う人も増えるかもしれない、という期待もあります。

公職選挙法の違反行為のひとつに「人気投票の公表」がありますが、ビッグデータによる予測はこれに該当しないんでしょうか。世論調査はセーフになっていますけど。

 

ひとまず、ネット選挙が何かを変えたかといえば、ホームページ管理や広報が盛んになって、セキュリティ対策などの業者が儲かった、というところ以外は、あまり劇的な変化を感じることは難しかった気がしています。

kabu.nsjournal.jp » 取材の現場から 空振りだったネット選挙 お試し期間で需要探る企業も

 

過去の書評:ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容 | Synapse Diary

マイクロソフトが都市プラットフォームになろうとしている

マイクロソフトが、ITソリューションによって都市問題を解決する取り組みを発表しました。

ITで都市問題を解決へ–マイクロソフトが世界で展開する「CityNext」の可能性 – ZDNet Japan

これを読んで感じたのは、マイクロソフトは、新たなプラットフォーム戦略を打ち立てようとしている、ということです。「都市」というものを新たなプラットフォームの単位として、都市問題に紐づく公共エリアの事業に対して様々なマイクロソフト製品やサービスを打ち込んでいく戦略です。

プラットフォームは、以下の特徴があり、今回のマイクロソフトの提案はこの特徴に合致していると思います。

1.2つ以上のグループを結びつける 2.あるグループは他のグループを必要としている 3.グループ単独では得られない価値を創出している 4. グループ間の相互作用に外部ネットワーク効果(いわゆる口コミ)を創出し、新しい価値を創造するしくみを担っている
プラットフォーム戦略の本質(平野敦士カール) – ガジェット通信

都市には様々な機能があり、たくさんの事業が関連し合っています。それをITという軸で再編成しようとしていると思います。

 

ところが、これを聞いたときに「IBMも似たようなことを提唱してなかったっけ?」と思い出しました。Smarter Planetです。

IBM スマートな都市 The Smarter City – Japan

改めて、IBMの先見性に驚かされます。

 

今後のIT企業の主戦場のひとつとして、都市などの公共機関が活発になるんでしょうかね。もっと都市が効率化するのであれば、個人的には大歓迎です。

オープンガバメントとオープンデータ

オープンガバメントとオープンデータは言葉として似ていますし、使われる場面も似ていますが、オープンガバメントに内包される形でオープンデータは存在する、と理解しています。

で、Googleトレンドで両方のキーワードを見ていると、こんな感じです。

 opengovernment

 opendata

日本の人たちはオープンデータの方に興味・関心が高いようです。実際に、中央省庁でも具体的に議論されているのはオープンデータの方ですし。