Evernoteは本当便利だ。いろんな情報をクリップできるし、自由にメモ書きできるし、同期もするし、検索も簡単だ。Eveernoteに情報を集めることで、ファイルやそれ以外の知識や情報を集中的に管理するツールとして使うことができる。
そして、これをビジネスで組織的に使うことはできるのだろうか、というのが今回のテーマ。
Evernote Businessというプラン
ファイルやメモをEvernoteに登録しておくと、内容を認識して簡単にキーワード検索できるようになるし、タグやノートで整理すれば簡単にアプローチできるようになる。また、関連ノート機能で、類似の情報にもリーチしやすくなるので、データの利活用の面で利便性が向上する。
ただし、PDFやOfficeファイルの検索については、プレミアムアカウントやビジネスプランでないと無理。
プレミアムにする10の理由 | Evernote
また、Evernote Businessとしてビジネス向けプランで実現することもできる。従来のEvernoteは個人に紐づいているが、ビジネス用に設定することで情報を組織で共有することができる。当然、個人で使っている場合はうまく共存できるように設計されている。
Evernote Business | Evernote
価格が1ユーザ900円/月になっているので、小規模な事業者であればメリットを創出しやすいんじゃないかと思う。
ファイルサーバとの共存も可能
Evernoteには「インポートフォルダ機能」というのが存在し、予め指定したフォルダにファイルが追加された場合に、それを取り込む機能がある。しかも、サブディレクトリも対象に含めることができるし、複数のフォルダを指定することも可能だ。
これはつまり、ファイルサーバ等の通常管理とEvernoteが共存可能、ということだ。
セキュリティ面での考慮
ただ、Evernoteのクラウドサービスにデータを預けることになる。Evernote自体でもセキュリティ対策は行っていると思うが、以前セキュリティアタックを受けて、パスワードリセットすることが起きた。それだけ不安がある。
テキスト暗号化機能はあるので、機密情報は個別でロックすることも可能。
機密情報をEvernoteで安全に保管する方法 | セキュリティ・プライバシー – エクストリームオフライン
利便性とセキュリティは一部バーターの関係にもあり、利便性だけを取得する万能な方法はない。なので、セキュリティ面でどこまで考慮しておくかは、個別の事情に合わせて検討する必要があるだろう。個人的には、ホワイトペーパーなどの公開資料や技術情報など、万が一に漏洩した場合にも被害が生じない情報に限定するところから始めても良いのではないかと思う。
その他の手段はあるのか
Googleデスクトップがある。Googleデスクトップは既に開発が中止されてしまったけれど、PC端末だけでなくネットワーク上に接続された共有フォルダ等も検索対象に含めることが可能。
ファイルサーバをGoogleデスクトップで検索する方法 | Synapse Diary
というわけで、Evernoteをビジネスに利用することは可能だし、やはり知識が一元的に集約されて、利用しやすい状態になるのは魅力的。あとは、どう利用するかを自社に合わせて設計する必要があるだろう。