jill111 / Pixabay朝、早く起きてますか?仕事していても、ランチの後は眠くなりませんか?
人間の体には体内時計があり、いろいろ複雑な特性があるようです。その研究がわかりやすい説明と面白い例によって一冊の本になったのが、「なぜ生物時計は、あなたの生き方まで操っているのか?」です。
ウェアラブルデバイスであるUP24を買ってから、日々の生活リズムを気にするようになりました。そこで、体内時計に関するこの本を読んでみて、たくさん驚くことが書いてありました。
確かな研究に基づいたトピックが満載で、これを把握して生活に組み込むことで、自分の生活がもっと生産的で豊かなものになるのは間違いないでしょう。
「早起きは三文の得」は今も通用するか? 「朝活」などが流行しているようですが、今でも早起きする人は規則正しく、遅く起きる人は怠惰だという印象があります。本書の中では、それに対して疑問を投げかけています。
そもそも、今は夜も電気によって生産活動は行うことができるようになっています。朝活動することも、夜活動することも、それは単なる「リズム」でしかないはずです。それでも、朝早く起きることが美徳となるのはなぜでしょう。それは、文化に由来します。農耕文化であると、こういう考え方が強くなります。
太陽が出ている間にしか生産活動ができず、誰もが同じ時間に休んだり活動したりする文化圏で、早起きを賞賛する道徳観がはぐくまれるのはよく理解できる。そのような文化では、資源を入手できるかどうかは、空間(どこで食物を見つけるか)だけでなく、時間(いつ見つけられるか)に関わる問題なのだ。
つまり、夜になると生産活動ができなかった時代では、時間は一日の中で限られたものになるので、朝早く起きた方が生産活動を長くできた、というわけです。早起きが素晴らしい、と一律に決めるのはちょっと違うようです。
昼間は外に出て光を浴びよう。それで健康的になれる 人間の体内時計が24時間ちょうどではない、というのは有名な話です。本書の中では、さらに個人差があり、24時間より長い人も短い人もいる、と書いてあります。
さて、いろんな実験を行った結果から、人間は光によって体内時計を調整し、地球の一日のリズムと波長を合わせていることがわかっています。
今は都市が発展し、昼でも屋内で作業する人が増えています。それは、農作業など普段から光を浴びている人とは大きく異るようです。それは、光を浴びる量がとても小さいのです。
建物の中と外での光の強さの違いは大きい。明るい照明のついた部屋でも、数百ルクスを超えることはめったにない。外の明るさは雨の日でも一万ルクスに達し、快晴の日はおよそ15万ルクスだ。しかし町に住む人は昼間(日中)にあまり光を浴びないだけでなく、夜に多くの光を浴びている。都市は田舎に比べて明るく照らされているからだ。そのため都市における明暗の振幅は、田舎に比べるとはるかに小さい。
光を浴びないと、体内時計が一日のリズム調整を十分に行えず、健康的なリズムを構築しにくくなります。これを読んで、昼休みに建物の外に出るなど、少しでも日光を浴びようと考えるようになりました。
年齢によっても体内時計は変化する 先ほどは体内時計には個人差があると言いましたが、さらに年齢によっても変化します。年齢が若い人は自然と「夜更かし型」になり、さらに長く睡眠時間を必要とする体に変化していくそうです。そして、20歳前後でピークを迎え、徐々に早起き型にシフトしていくことがわかっています。
なので、学生が夜更かししてしまうのは、怠惰なわけではないのです(そういう場合もあるかもしれませんけどね)。面白いのは、学校の開始時間と体内時計の関係が、学業に影響すると唱えている点です。
ティーンエージャーには八時間から十時間の睡眠が必要だが、学校のある日にはじゅうぶんな睡眠がとれない。最近の研究では、学校の始業時間が一時間遅くなれば、毎晩、少なくとも八時間眠れる生徒の割合が、35.7パーセントから50パーセントに跳ね上がるという。学校の授業への出席率、成績、モチベーション、食事の習慣まで、始業時間が遅くなれば大幅に向上する。
こういう発想はありませんでした。ぜひ、実現した方が良い気がしますがどうなんでしょう。通勤ラッシュも緩和しますしねえ。
他にも気付きが満載な一冊です。上記で紹介したのはほんの一部なので。
体内時計を考えて、自分の生活を改めるのは非常に良いと思います。UP24もおすすめです。睡眠時間や歩数などの生活状況が可視化されると、悪い部分を改めよう、もっと頑張ろうとモチベーションが高まりますよ。
ウェアラブルデバイス「Jawbone UP24」を買ったら生活が激変した
今日の物欲。
拭き掃除ロボットのブラーバが欲しいなー。価格もルンバに比べれば安いし、拭き掃除をやってくれるのは良さそう。ロボット掃除機にすっかり味をしめているので。