WordPressプラグインで速攻AMP対応させる方法

前回、GoogleとTwitterが共同で策定した「AMP(アンプ)」によって、スマホでウェブサイトを見た時の体験が変わることを書きました。

モバイルユーザー向けに快適にページを表示するAMPとは?

今回は、Wordpressのプラグインを使って、速攻でAMP対応する方法をご紹介します。

 

AMPプラグインを使ってAMP対応

AMPプラグインをインストール

すでにAPMのプラグインがリリースされています。このプラグインの開発はWordpressを開発したオートマティック社です。

AMP — WordPress Plugins

プラグインの「新規追加」から「AMP」と検索すると出てきますので、これをインストールして有効化しましょう。

AMP Plugin

 

パーマリンク設定で「変更を保存」をクリック

プラグインをインストールして有効化したら、設定→パーマリンク設定で「変更を保存」をクリックしてください。特に設定を変更する必要はありません。

更新することで、リンク設定が更新されてAMPのリンクを認識できるようになるようです。

 

AMPページの表示を確認する

これだけでAMPページは出来上がったはずです。早速確認してみましょう。既存のURLに、以下のいずれかを加えるだけで表示することができます。

  • 末尾に/amp/をつける
  • 末尾に?amp=1をつける(前に?のパラメーターがあるURLの場合は「&amp=1」)

 

このサイトの例だと、以下のURLを表示させるとAMPバージョンになります。

データを疑え!若者のFacebook離れは本当に進んでいるのか? – Synapse Diary

 

実際にモバイルで見た時に比較がこんな感じです(左:通常、右:AMP)。相当シンプルになっているのがわかります。

amp-compare

 

GoogleアナリティクスでAMPページを計測する

AMPというのは「簡易版のページを作成する」ことであり、これまでのページと別のものができることになります。なので、そのページへのアクセスについては別途計測できるようにしておく必要があります。これもプラグインで簡単に解決しましょう。

 

Googleアナリティクスに新しいプロパティを作成する

AMPはまだ始まったばかりの技術ですし、従来のウェブサイトと使われ方が異なるため、既存のGoogleアナリティクスのプロパティとは別にしておいた方が良いと、Googleからも推奨されています。

AMP はこれから時間をかけて完成していく新しい技術であるため、一般的な Web アナリティクスの実装と同じことが、AMP の計測ではすぐに実現できないこともあるかもしれません。AMP は、従来の Web ページの配信方法以外にも、様々な異なる配信形態があり、それらは異なるキャッシュを介して配信される場合があります。そのため、AMP 対応されたページを訪れたユーザーと従来の HTML で作成されたページを訪れたユーザは、たとえ同じユーザーであっても、それぞれが異なる 2 人のユーザーとして識別される場合があります。混乱を避けるために、これらを踏まえて AMP 計測のための Google アナリティクス プロパティは、従来の計測用プロパティとは別に作成していただくことをおすすめしています。

アナリティクス 日本版 公式ブログ: Google アナリティクスが AMP (Accelerated Mobile Pages)のサポートを開始

なので、まずは新しいプロパティを作成しましょう。

 

Facebook Instant Articles & Google AMP Pages by PageFrogを導入

Facebook Instant ArticlesとAMPの設定を簡単にできるようにするプラグインです。これも「PageFrog」で検索するとすぐに出てきます。

インストールして有効化しましょう。

 

Googleアナリティクスの設定をする

有効化すると、Wordpress管理画面のサイドバーに「Mobile Formats」というメニューが新しく追加されます。その中の「Analytics」をクリックしましょう。以下のような画面が表示されるはずです。

ここからGoogleアナリティクスへ接続し、先ほど新しく作成たいAMP計測用のプロパティをひも付けたら完成です。

簡単ですね。ちなみに、このプラグインはAMPページのデザインも変更できますし、Adsenseコードも追加できます。興味がある方はどうぞ。

 

Google Search ConsoleでAMPページのインデックス状況を確認する

AMPページを作成したら、それがGoogleにインデックス登録されているかを確認しましょう。

Google Search Consoleで、AMPページの状況を確認するためのレポート機能が追加されています。以下は別サイトのものですが、すごいエラーが出ていてインデックスはゼロ件です。

これはどうやらプラグインのテンプレートがAMPのルールに一部適応できていないためだと思われます。ちゃんと適応させるためには、自力で修正しなければいけない状況のようです。

 

まだAMPは始まった取り組みですし、今後プラグインもアップデートされることも期待されるので、今はあまり慌てず様子見というところでしょうか。

AMPがどういうものかを触って理解したい、という方は、上記プラグインで簡単にできるのでお試しアレ。

モバイルユーザー向けに快適にページを表示するAMPとは?

スマホの普及によって、ウェブサイトへのアクセスはモバイルからの比率がどんどん増しています。今ではウェブサイトへのアクセスの半分ぐらいはモバイルからとも言われていますね。

ウェブサイトをスマホからでも読みやすくすることの重要性については、以前このブログで書きました。

ホームページにスマホ対応が必要な理由

 

新しいモバイル向け技術の登場

今、世界レベルでスマホ・タブレットの普及に伴い、モバイルからでも快適にウェブサイトを見れるようにする、新しい取り組みが進んでいます。それがAMP(アンプ)やFacebook Instant Articlesです。

モバイルの特性として、どうしてもパソコンと比べると処理能力が低い、あるいはネットワークの速度が遅いという問題があります。そうなるとウェブサイトをスマホから見る時に遅くなってしまうんですね。

それを解消するために、GoogleとTwitterは共同でAMPというモバイルウェブを高速化するための規格を策定しました。ほぼ時を同じくしてFacebookは、ニュースサイトなどの外部記事をFacebook内でスムーズに止めるためのサービスとしてインスタントアーティクルズを開始しました。これらは両方とも、ウェブサイトで提供される記事が各サービス内でアクセスされると言うものです。

Googleなどの規格に合ったシンプルなページを表示して、素早くコンテンツを表示できるようにします。さらに、クリックする必要がないよう、GoogleやFacebookなどが直接ページに訪問します。

わかりづらいので図にしてみました。

 

モバイルユーザーにストレスがない方向へ

AMPはユーザーがウェブサイトに訪問するのではなく、プラットフォーム上で精進されるコンテンツを面することになります。これは大きなパラダイムシフトの予感がします。

これが何を意味するかと言うと、コンテンツを提供する側はこれまで以上に、その時々で勢いがあるプラットフォームに合わせてコンテンツを提供する必要があるということです。

GoogleにはGoogleの、FacebookにはFacebookの規格に合わせてコンテンツを提供しなければならないわけです。今後違うプラットフォームが流行して力を持ってくれば、そのプラットフォームに間に合わせて行く必要があるでしょう。

そうなると、ウェブサイトをを単に更新する、ブログを書くと言うだけではユーザーに情報を届けることが難しくなってきます。情報を届けるために、プラットフォームに対して効率的にコンテンツを届けていくことを考えていく必要があります。

 

そういう手間を考えると、CMSを使ってコンテンツ管理することを前提にしていくのが良いでしょう。今のところWordpressは非常に存在感のあるCMSですし、今回のMPにおいてもすでにプラグインが出て簡単にMP対応できるようになっています。

以上です。重要な点をまとめると次のようになります。

  • AMPなどのモバイル向け技術が登場していること
  • AMPは簡易なページを作成し、Googleがページそのものを表示させる
  • 様々なプラットフォームに適したコンテンツを提供していく必要がある

 

AMPの具体的な導入方法については、次のブログ記事で。

データを疑え!若者のFacebook離れは本当に進んでいるのか?

若者がFacebookを使わなくなっている、ということを聞いたことがありますか?

最近また、若者のFacebook離れがすごい勢いで進んでいるという調査結果が発表され、いろんなところでニュースになっています。10代のFacebook利用率が半減した、という内容です。

10代のFacebook利用率は、2015年4月度の45.0%から27.0%へと大幅に低下していることが分かった。

10代のFacebook利用率が1年で大幅に低下、ジャストシステム調査 -INTERNET Watch

 

これを見て思ったのは、「1年という短期間で半分というのは、急激に下がり過ぎじゃないか?」ということでした。もう少し調べてみると、この調査結果は、単純に「Facebookが若者に劇的に使われなくなっている」という解釈ではダメだとわかりました。

 

他の調査結果を見てみよう!

こういう時は、他の調査データも見てみましょう。まずは総務省のデータです。総務省は「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」という調査を行っています。その中で、年代別のソーシャルメディアの利用傾向も調査されているんですね。その結果がこちらです。

出所:情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

 

総務省のデータは平成24年から平成26年までなので、冒頭のジャストシステムの調査結果よりも古いのですが、平成24年から平成26年の3年間でみると、10代のFacebook利用が増えています(LINEやTwitterと比べると増えてないですけどね)。

この結果を見ると、過去は増えていて、最近急激に減っているってこと?でも、ジャストシステムだと減る前は45%あるのですが、総務省の結果だと25%です。ちょっと数字が開きすぎてる気がしますね。

 

もう一つ別の調査データを見てみましょう。日経MJが行っている「ネットライフ1万人調査」です。その調査結果を紹介した記事では、以下のように結果が説明されています。

日経MJが実施し、昨年10月に発表された「第4回ネットライフ1万人調査」でも、フェイスブックの利用率減が目立つ世代があった。20代と30代が、それぞれ前年比7.5%、4.9%の減少となっている。そして意外にも、60代以上の利用率は63.6%と年代別では最も高い。どうやらついに「若者のフェイスブック離れ」まで始まっているようだ。

若者のフェイスブック離れが進む“SNS疲れ”の深層|データで読み解くニッポン|ダイヤモンド・オンライン

 

こちらの記事だと、20ー30代は減っているが、10代は増えていることになっています。

総務省も日経MJも、10代ではFacebookはそれほど減ってないんですね。

 

結局、増えてるの?減ってるの?

いろんな調査結果がありますが、それをどう理解すれば良いんでしょうか?増えているの?減っているの?

ヒントは、それぞれの調査方法によります。

 

ジャストシステム「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査」

ジャストシステムの調査手法はこうなっています。

株式会社ジャストシステムは18日、「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2016年4月度)」の結果を発表した。同社が運営するネットリサーチサービス「Fastask」で4月26日~5月3日、15~69歳の1100人を対象に調査したもの。

10代のFacebook利用率が1年で大幅に低下、ジャストシステム調査 -INTERNET Watch

 

Fastaskというのは、ネット上のアンケートサービスです。アンケートに答える人は自分で登録して、アンケートに答えるとポイントがもらえるようです。

 

総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

総務省は、ランダムで選んだ1500人に書面調査を行っています。

  • 対象者:13歳から69歳までの男女1,500人(全国125地点にてランダムロケーションクォータサンプリングにより抽出)
  • 調査方法:訪問留置調査
  • 平成26年調査の調査対象期間:平成26年(2014年)11月15日(土)~11月21日(金)
  • 日記式調査とアンケート調査を併行実施

日経MJ「ネットライフ1万人調査」

日経MJの調査は、正直よくわかりませんでした。ネットで調べる限りは、全国の男女約1万700人を対象にした、としか書いてないんですよね。

 

ということで、ジャストシステムの調査結果は、おそらくユーザー層として「アーリーアダプター」に分類されるような層なんじゃないかと推測します。ネットのアンケート調査のモニターに自分で登録する人たちなので、ネットリテラシーは比較的高めでしょう。

それを踏まえると、もともとFacebook利用率が総務省の調査結果よりも高いのも、なんとなく納得感があります。

また、アーリーアダプターがすごい勢いでFacebookを利用しなくなっているのだとすると、全体としては今後10代のFacebookの利用率減少は、もう少し後から数字に表れてくるんじゃないでしょうか。

 

以上です。今回言いたかったのは、調査結果を単純に信じるのではなく、いろんな観点で比較したり検証することが必要だということです。データを正しく理解する視点を持ちましょう!

就職活動調査から見る、中小企業の採用ページに書かなければいけないこと

ウェブサイトで採用情報を掲載していますか?学生などの就職希望者はウェブサイトの採用情報で、どこに注目しているのでしょうか?

マイナビが、学生就職モニター調査を発表しており、その中に非常に気になる調査結果がありました。

「2017年卒マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況」 – 産経ニュース

 

学生は経営者の話を聞きたい?

よく「経営者から生の声、経営に対する考え方を聞きたい」と思いがちですが、学生は本当のところ誰から話を聞きたいと思っているのでしょうか。

調査結果では、どうやら経営者からではないようです。

個別企業セミナーで最も話を聞きたい人は、「入社2~5年目の若手社員」の42.1%で、「ベテラン社員(19.9%)」「経営者(15.8%)」に比べ、大きく差が表れた。自分に近い年代で、入社後の自分を想像できるようなロールモデルの提示を求めていると推測できる。

やはり若手社員が良いんですね。自分に近い立場の人の話は、親近感が得やすい、イメージしやすいというメリットがあるのだと思われます。

 

学生はどのようなことを知りたい?

調査結果では、学生が「聞いた内容」と「聞きたかった内容」もありました。そのギャップを見ることで、「学生が知りたかったけど、企業からの説明が少なかった」事項がわかります。

実際に聞いた内容と聞きたかった内容について、それぞれ3つ選択してもらったところ、「聞いた内容」が「聞きたかった内容」を上回る項目は、「企業理念」「製品・商品について」が特に差が大きくギャップが見られた。一方で、「聞きたかった内容」が「聞いた内容」を上回る『聞きたいと思っていたが聞けなかった内容』の上位3つは「入社後の待遇」「社風・社内の雰囲気」「具体的な仕事内容」であった。

こちらも先ほどの若手社員の話を聞きたい、ということと重なる部分がありますね。「入社後の待遇」「社風・社内の雰囲気」「具体的な仕事内容」という、より具体的な内容を求めているのがわかります。

 

会社のウェブサイトにどう反映するか?

これらの調査結果を踏まえると、学生に対しては「実際に会社で働くイメージ」を具体的に持ってもらうための情報提供が必要だということがいえるでしょう。

単なる採用条件だけでなく、入社した後の1日の過ごし方、社風を象徴するイベントや社内ルールなどを、写真や動画なども織り交ぜて提供するなど、工夫する必要があるでしょう。

 

今は人手不足と言われていますし、今後も人口減少は続きますので、人材獲得は企業経営の中で重要な位置を占めるでしょう。

岐阜県の有効求人倍率は全国2位!「売り手市場」で採用するには会社PRが必要

採用活動もマーケティング活動であり、ウェブサイトは有効な宣伝ツールです。採用活動にも役立つコンテンツを作成し、会社をPRしていきましょう!

Googleアナリティクスの新機能ユーザーエクスプローラーはどう使うべきか?

2016年4月、Googleアナリティクスに新しい機能が導入されました。それがユーザーエクスプローラです。これ、新しい観点でアクセス解析できるようになるので、Googleアナリティクスを使っている方は、ぜひ一度試してみてください。

 

ユーザエクスプローラーは具体的なユーザーの行動がわかる

ユーザーエクスプローラは、一言で言ってしまえば個別のユーザーの挙動が詳細にわかるものです。

これまでのアクセス解析では、ユーザーの行動の結果が集約された形で数字として表示されていました。なので、ユーザー全体やあるユーザー分のアクセス数、直帰率などから、ユーザーの傾向や特徴を分析していったわけです。しかし、それだとマクロ的な分析には良いですが、ミクロ的にユーザーの動きを具体的に解析する方法が限られていました。

(ユーザーフローやゴールフローという機能がありますが、その結果を見てもなかなかうまくユーザーの動きを捉えるのが難しいんですよね。。。。)

 

そして具体的なユーザーの行動や動線がわかるのが、ユーザーエクスプローラです。具体的な機能の内容を知りたい方は、こちらの記事が詳しいのでどうぞ。

Googleアナリティクス期待の新機能「ユーザーエクスプローラ」を徹底解説 | Web担当者Forum

要は、「ユーザーの動線が詳しくわかる」ということを覚えておきましょう。

 

ユーザーエクスプローラーの具体的な使い方

ユーザーエクスプローラーは、ちょっと触ってみた感じだと、そのままではちょっと使いづらいかもしれません。しかし、ちゃんと仮説や利用イメージを持って使えば、非常に有用なツールだと思います。その観点を今日はちょっとご紹介しましょう。

 

自社のウェブサイトを訪問するたくさんのユーザーの中から、どのユーザーの動きを具体的に見るかが重要になります。適当に見ても得られるものが少ないでしょう。

そこでまずは、セグメントでユーザーを絞り込みましょう。1つの例として、あるページを訪問した人だけに絞り込みます。

問い合わせページに訪問した人だけに絞り込むとします。そうすると、問い合わせページに訪問したユーザーの挙動が事細かにわかり、どのページを経由しているか、どのページを途中で諦めている日などはつぶさにわかります。

他にも仮説次第でいろいろできそうです。ランディングページとしてあるページを訪問した人、閲覧ページ数が少ない人、などです。

 

アクセス解析ではさまざまな観点から分析をしますし、実際のビジネスやユーザーの動きを想定して、仮説を立てながら分析を行います。ウェブ担当者や経営者は、アクセス解析にはどういう機能があって、どのような分析が可能であるかを知っておく必要があるでしょう。それによって、自分のビジネスにどう活かしていくかを発想し考えていくことが重要です。

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同じ文章を複数のブログに掲載するのは注意が必要ですよ

みなさん、ブログ書いてますか?

ウェブサイトの価値を高めるためには、ブログを書くことが有効です。それは以前、こちらの記事でも書きました。

なぜ中小企業がブログを書くとSEOに有効なのかと言う話

さて、ではブログを書いていろんなところで掲載しよう、ということで、複数のブログに同じ文章を掲載しようという発想にもなりそうですが、その場合、SEO上は「重複コンテンツ」に注意する必要があります。

そこで、「重複コンテンツとは何か?」ということと、「どういう点に注意が必要なのか?」ということを書きたいと思います。

 

「重複コンテンツ」って何?

重複コンテンツって何でしょうか。名前から想像するに、似たようなコンテンツが存在していることであるのはイメージできると思いますが。

Googleが公式の説明をしていますので、引用してみましょう。

一般に、重複するコンテンツとは、ドメイン内または複数ドメインにまたがって存在する、他のコンテンツと完全に同じであるか非常によく似たコンテンツのブロックを指します。

重複するコンテンツ – Search Console ヘルプ

 

検索エンジンであるGoogleが重複コンテンツを気にする理由は、これが乱立すると「検索の品質が低下するから」です。

例えば、ある検索結果で似たような文章で書かれたコンテンツが1ページ目の全てを占領していたらどうでしょう?ちょっと鬱陶しいというか、不便に感じますよね?

Googleもこう説明しています。

しかし、検索エンジンのランキング操作やトラフィックの増大を意図して、コンテンツが複数ドメインにまたがって複製されていることもあります。この種の偽装行為は、ユーザーが検索結果で実質的に同じコンテンツを何度も見ることになり、利便性の低下につながります。

重複するコンテンツ – Search Console ヘルプ

 

つまり、同じ記事をいろんなところに掲載する行為は、ユーザーの利便性を損なう可能性があるということです。

 

どういう点に注意が必要なのか?

重複コンテンツになった場合にGoogleはどう判断するのでしょうか?

特に何も対策などをしていなければ、複数コンテンツを見つけた場合に、Googleはそれらの中から1つを選択し検索結果に表示するようにします。それによって、検索したユーザーは複数の似たようなページを見ることなく、検索結果を得ることができます。

ちなみに、重複コンテンツによってGoogleの検索結果から除外されるなどのペナルティはありません。Googleからみると、重複コンテンツは普通にあることだし、それだけでペナルティの対象にはならない、とのことです(検索ランキング等を偽装工作しているとGoogleに判断されれば別です)。

「重複コンテンツはスパムでGoogleにペナルティを受ける」は、なぜ間違いなのか | 海外SEO情報ブログ

 

また、重複するコンテンツのうち、「オリジナルはこれだよ」って示す方法もあります。技術的な話になりますが、一応対策のリンクを載せておきます。

正規 URL を使用する – Search Console ヘルプ

 

 

ということで、同じような文章を複数の場所に掲載するときには、検索結果は1つしか表示されませんので、覚えておきましょう。あとは、やみくもに同じコンテンツを量産するのはやめましょうね。

なぜ中小企業がブログを書くとSEOに有効なのかと言う話

御社のウェブサイトではブログを書いていますか?

すっかり企業ブログというのは珍しくなくなりましたが、今回は改めてなぜ企業がブログを書くのが、SEOの観点で有効なのかということを話したいと思います。

それは一言で言えば、ブログを書くとアクセス数が増えるからです。アクセス数が増える理由は3つあります。

 

様々な検索キーワードでヒットする可能性が高くなる

非常に単純な理由ですが、ブログを書くことでコンテンツの量が増えて、いろんな検索キーワードで自社サイトを訪問してくれる人が増える可能性が高まります。

たくさんの人が検索するようなキーワードではなく、ニッチな検索キーワードでヒットする記事だとしても、それが積み重なれば、アクセス数としては増えていきます。(これが「ロングテール」と言われるものです。)

こうやって積み重ねて、自社サイトのコンテンツに厚みが増していくことで、検索に強いサイトになっていくのです。

 

SNSでシェアされやすくなる

ブログというのは、比較的文章量は少なく、平易な内容で書かれていることが多いため、シェアされやすいという特徴があります。これがSNSとの相性が良いということです。SNSで多くの人にシェアされれば、それだけアクセス数も伸びることになります。

ただし、あくまで「相性が良い」というだけであって、やはりどのような内容であるかも非常に重要なのですが。

 

自社サイトの価値全体が上がる

あまり普段、「自社サイトの資産価値」を考える機会は少ないかもしれませんが、検索エンジンのGoogleは、サイトのドメイン自体を評価の対象に含めています。どういうことかと言うと、コンテンツの質が高い記事があると、そのコンテンツが含まれるサイト全体の評価が上がる、ということです。

企業がブログを行うときに、無料ブログではダメだと言われる理由のひとつがこれです。

無料ブログは手軽に始められますが、自社の資産にはなりません。自社サイト全体の価値を高める働きは限定的になります。なので、ブログを本格的にビジネスにつなげるのであれば、独自ドメインでブログを行う必要があります。

 

以上は一般的に言われるものであり、ビジネスモデルや目的によって、ブログを活用するのが有効かどうかは異なります。例えば物販であれば、ブログに力を入れるより、Amazonや楽天に出品する方が効果的だったりしますので。

また時々、「ブログ=日記」と捉えている人がいらっしゃいますが、企業ブログに関していえば違います。メディアとして、自社のブランド育成、売上向上に貢献するための記事を書く必要があります。

ブログというのは、始めやすい一方で、非常に継続が難しいものです。また、ブログを書いたからといってすぐに結果が出るものでもなく、育てる時間が必要になります。計画的にコンテンツを作成する体制やルールづくりを行い、自社のビジネスに貢献できるブログを育てましょう!

ウェブサイトのアクセス解析はなぜ重要なのか

ウェブサイトは作ったらそれで終わりではありません。むしろ作った後が重要と言えるでしょう。その理由は、ウェブサイトはどんどん改善しないと本当の効果が出ないからです。

その理由として、2つ挙げられます。

 

ユーザーの動向に合わせてデザインなどを修正する

営業マンが行う営業でも、顧客の反応を見て、話し方やセールスポイントを変えていったりしますよね?それと同じように、ウェブサイトも見ている人のリアクションを見て、修正していきます。

例えば、商品を説明しているページが最後まであまり読まれないとわかったとします。すると、もっと最初にアピールポイントを書いてみよう、とか画像や動画による説明で詳細に伝えてみよう、と改善します。

ウェブサイトでは、細かい見直しによって、文字を大きくする、ボタンの色を変える、というだけでリアクションが大きく変わる場合がよくあります。

 

有名な話として、オバマ大統領が大統領選を戦う中で、献金を集めるためのサイトで、デザインパターンをいくつか試したエピソードがあります。

以下のように、献金を募るサイトでメイン画像とボタンのキーワードをいくつか変えるテストを行いました。

その結果、画像は家族との写真、ボタンのキーワードは「Learn More」が一番高かったそうで、その効果は変更前の40%アップと言う結果でした。この結果は、事前に予想されたものではなく、テストを実施していた人たちも驚いていたそうです。

(参考:Best Practices & Lessons Learned from 30,000 A/B and Multivariate Tes…

 

ということで、ユーザーの動向はちゃんと把握し、見直していかなければいけません。

 

ウェブのトレンドは変化していく

次にウェブのトレンドはどんどん変わっていく点も見逃せません。スマートフォンが普及したのはほんとにこの数年です。タブレットも最近登場したものです。それによって、画面の大きさも多様になり、見せ方も変わっています。スマホ対応が重要であることは、こちらの記事もご覧ください。

ホームページにスマホ対応が必要な理由

加えて、デザインのトレンドも微妙に変わってきています。そのため、ウェブサイトを更新していないと、ユーザーから見ると、見た瞬間に「古い」と感じてしまう可能性が高くなってしまいます。「古い」と感じられてしまうと、企業はウェブサイトに力を入れていない=セールスに熱心でない、細かいところまで行き届いていない、などのイメージを醸成させてしまう可能性もあります。

 

そういうところをちゃんと数字として把握し、改善を図っていくことがアクセス解析の目的です。ウェブのメリットは、ちゃんと数字でユーザーの動きを把握できることです。

ユーザーはどこから来たのか?検索?それともどこかのサイトから?

ユーザーはサイト内のどのページで離脱したのか?

ユーザーはどの地域の人が多いのか?

これらを把握し、ウェブサイトを改善していきます。さらに言えば、ウェブサイトで得られたデータは経営全体にもフィードバックすることもできます。

 

御社のウェブサイトは、定期的にアクセス解析してますでしょうか?

ホームページにスマホ対応が必要な理由

自社のWebサイトは、スマホ対応されていますか?

スマートフォンで閲覧しやすいようにすることが、Webサイトの効果を高める上で非常に重要になっています。

 

スマホの普及によって、Webサイトへのアクセスがスマホからになっている

iPhoneやAndroidなどのスマートフォンの普及はどんどん進んでおり、いくつかの統計によって値は異なりますが、現在は50%は超えたぐらいになっています。

携帯電話とスマートフォンの所有状況を尋ねたところ、「従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)を1台だけ所有」している人は38.0%(2014年7月実施の前回調査53.0%)、「スマートフォンを1台だけ所有」している人は54.4%(同39.3%)となり、前回調査に比べて携帯電話(フィーチャーフォン)所有者が大幅に減少し、スマートフォン所有者が大幅に増加した(図1)。

スマートフォンの国内普及率は49.7% スマホ満足度はNTTドコモが初の1位、携帯電話を含めるとKDDI(au)が9年連続1位に!|ニュースリリース|日経BPコンサルティング

 

総務省の統計でみても、都道府県によってバラツキはありますが、低いところでも4割前後まで普及してきています。

(出所:総務省|平成26年通信利用動向調査の結果(概要)の都道府県別インターネットの利用状況及び端末別インターネットの利用状況(個人)(平成26年末))

スマートフォンは常時インターネットに接続されていますし、常に持ち歩いているので、気になったらすぐに検索などでWebサイトにアクセスします。なので、Webサイトにアクセスするのはパソコンだけではなくなっており、むしろスマートフォンの方が割合が多くなっていることがあるのです。

 

スマートフォンに最適化していないとどうなるか

スマートフォンの特徴は、画面サイズが小さいことです。パソコンと比べれば、圧倒的に画面サイズが小さいので、パソコンを前提にしたWebサイトの場合、文字が小さくなってしまい、読みづらくなります。

「小さければ拡大すればいいよね?」とおっしゃる方もいますが、人というのはわがままというか、読みづらいサイトは「親切じゃない!」と判断されて、すぐに離脱されてしまうのです。なので、スマートフォンで読みづらいサイトにする必要があります。

さらに、最近ではスマートフォンでも様々な画面サイズのものが登場してますし、タブレットも普及しており、いろんな大きさに適用する必要があります。それをひとつずつページを分けて作成していたら、作成・変更の手間が大変になります。そこで、最近では「レスポンシブデザイン」という、画面サイズが変わったら、それに合わせてWebサイトの表示を柔軟に変更するデザインが普及しています。これだと、画面サイズごとにページを個別で作る必要はありません。

参考:レスポンシブデザインとは|レスポンシブWebデザイン|RWD|responsive design – 意味/定義 : IT用語辞典

 

 

私がコンサルティングさせていただいたケースで、数年前に始めてアクセス状況を見たとき、4割程度が既にスマートフォンからのアクセスになっていました。しかし、Webサイトはスマートフォンを考慮して作成されておらず、ガラケー向けのサイトが別で存在するだけの状況でした。

そこでスマートフォン向けにデザインを見直したところ、直帰率などの各種数値が改善していきました。その後も継続的に数値の変化を見ていますが、現在ではスマートフォン経由のアクセス割合は増えていく一方で、50%を超えてきています。スマートフォンの重要性は増加する一方です。

 

ぜひ一度、自社サイトのアクセス状況を確認してみてください。スマートフォンの割合はどの程度になっていますか?また、スマートフォン向けにWebサイトは最適化されているでしょうか。

SEO対策としてWebサイトのテキスト量はどの程度であるべきか

SEO対策としてテキストの量をどの程度にするかというのは、時々ウェブサイトの構築において議論になるたりします。結論を先に言ってしまえば特に決まりはありません。しかし、テキストをどのようにコンテンツに盛り込むかと言うのは、非常に大切な考え方になります。

前提として、コンテンツを作成するにあたっては、SEOの観点と人間が読むという観点の両方が必要です。

 

SEOの観点でみた場合

まずSEOとして見た場合に、Googleのような検索エンジンでは画像や動画等を解析してコンテンツとして把握すると言うのはまだ難しい状況です。そのため画像は多いけどテキストは少ないというのではなく、ある程度はテキストを設ける必要があります。

さて、テキスト量をどの程度にするか正解はない、と述べましたが、ある程度目安になる材料もあります。「SEO対策のためのWebライティング講座」という本には、テキスト量について以下の通り言及されています。

SEO対策の観点からは、文章量は800文字以上が良いとされています。一般的に、Webページはページごとのコンテンツが表示されるメイン領域と、メニューやコンテンツ一覧、コピーライトが表示される全ページ共通の領域で構成されます。メインのコンテンツ量が共通領域より十分に多くないと、ページごとの差が小さくなり、検索エンジンに複製ページからできているWebサイトと判断される可能性があるのです。

一方、あまり文章量が多くなりすぎると利用者も読むのが大変になり、結論まで読んでくれません。日本人の平均読書速度は1分間に600字程度なので、ストレスを受けない3分ほどで読める1,800文字以内に調整し、コンテンツが長くなりすぎるようならテーマを細分化しましょう。

 

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もちろん、無駄に長い文章を書けばいいってものでもないですし、ブランドイメージや売る商材によっても違うでしょう。

ただ、中小企業のサイトをみると、テキストが少ないことの方が多い気がします。シンプルに考えれば、検索で自社サイトを見てもらおうと思うのであれば、それに関連するキーワードがサイト内に書かれていないといけません。なので、テキスト量はある程度あった方が良い、というのがセオリーになります。

 

人間の観点でみた場合

人間の目から見ても、テキストや画像動画等を効果的に配置して、ウェブサイトの内容を理解してもらう必要があります。非常にわかりやすい表現だな、って思うのは、「ウェブサイトに必要なものは「香り」と「説得力」」という表現です。

コンバージョン率を上げるために必要なものは何か。ティベイダー氏は、それを「匂い(scent)」と「説得力(persuasion)」という言葉で表現した。これらはそれぞれ、「お客が探しているものがページに含まれていて存在感を放っているか(=関連性)」「商品の購入までにいたるストーリーの提示」と言い換えられる。

ウェブサイトに必要なものは「香り」と「説得力」/ジョン・クワルト-ヴァン・ティベイダー | Web担当者Forum

 

今回フォーカスするのは「説得力」という点です。購入するかを判断するためには、いろんな説得材料を用意しておく必要があります。Webサイトの場合、セールスマンが説明するわけではないですから、それと同じ内容をWebサイトに書いておきます。

楽天の商品ページや他のランディングページと言われるページがとても長くなっているのは、テキストや画像、動画を使って、あの手この手で「説得」しているからです。

つまり、買い手にしっかりと説得するためには、そのための材料を文章や画像などで書いておく必要があります。特にWebサイトの場合、人間のように相手によって柔軟に話し方を変えるわけにはいかないので、いろんなタイプの顧客に有用になるように、複数の説得材料を持っておくことも検討する必要があるでしょう。そうなると、おのずとテキスト量も増えていくというわけです。

というわけで、自分のサイトのテキスト量は、ちゃんと人を説得できるだけのものになっているのか、考えてみましょう。そして、アクセス解析の結果から、継続的に見直すのが有用です。

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