「戦略プロフェッショナル」「経営パワーの危機」に次ぐ第3弾。
このシリーズを読むときいつも思うことは、経営は難しくて、そして熱い。
論理的な戦略と合わせて、心理的な理解も必要なんだと改めて思う。
企業が継続して繁栄するためには、
組織内で経営者候補となるリーダーを育て続ける必要がある。
さらに企業は社会の公器でもあり、
社内だけでなく社外でも通用し貢献できる人材を育成する必要がある。
企業や組織っていうのは、
人材を育成する「孵化器」みたいな役割を担っていることを確認。
V字回復の経営
投稿者: Synapse Diary
道をひらく
友人にいただいた、松下幸之助の名言集。
改めて、ありがとう。粋なプレゼント。
経営の神様っていわれるぐらいだし、さすがいいこと言う。
人間できてるなあ。気づかされることも多い。
さて、こういう名言ってそのときの状況とか心理状態によって、
ピンとくるポイントが違うので、また少し期間を空けて読み直そう。
道をひらく
論理思考と発想の技術
ロジカル・シンキングの本。MECEやイッシュー・ツリーについて分かりやすいの説明がわかりやすい。
他にも論理構造を見抜く観点や、豊かな発想を導く方法が書かれていた。
面白かったのはアイデアを生む発想法について。人間は考えるとき、経験や環境によって知らずに「思考のタガ」が生まれている。このタガを外すためのいろいろな発想法が提示されていた。課題に取り組んで煮詰まるっていうのはよくあること。そういうときに打開する手法の引き出しが多いことは、 いざ壁に突き当たったときに役立つだろうな、と読んでて思った。
竹中大臣の講演を聞いてきた
友人に誘われ竹中総務大臣の講演を聞いてきた。 忘れないうちにその内容をまとめてみる。
「構造改革 残された論点」
Q.この国の総理になって、景気を回復するためにはどうするか?
A.国民が貯蓄 →銀行が企業に投資 →企業の技術者・経営者が投資に応える
このサイクルを、戦後その通りに実行して日本経済は発展した。 しかし90年代バブルが崩壊して、その通りに実行できなくなった。 バブルが崩壊してこのサイクルのどこが悪くなったかといえば、「銀行」の部分。 不良債権が発生し、銀行が企業に投資できるような状態ではなくなった。
そこで、構造改革によってまず不良債権を2年半で半減させた。 次は規制の問題。 日本のような高度化した経済では、自由度を増やさなければいけない。 例えば放送と通信の問題。GyaOのようなインターネット配信は、現在テレビのコンテンツを再利用するようなことはできない。これはテレビのような放送とインターネットのような通信では、著作権に関する問題が違うからだ。通信には著作権をクリアするには非常に複雑になっている。
もう一つの例が郵政民営化。そもそも郵政事業を民営化することで、どのようなメリットが得られるのか。それには2つある。
1. 企業への投資の増加 現在は企業への融資が法律で制限されている。そのため200兆円という、日本の目がバンクの総額を超える郵貯のほとんどが国債を買うことに使われている。これが民営化されれば、企業に貸付を行うことができるようになり、市場に資金が流入することになる。
2. 資源の有効利用 例えば東京駅の近くにある東京中央郵便局。現在は5階建てになっている。一等地でなぜ5階建てになっているかといえば、郵政事業以外の事業は制限されており、それ以上のスペースを必要としないからである。これが民営化されれば、不動産業なども可能になり、高層ビルにして資源の有効活用になる。
このように、これからも日本は強い経済構造を作っていかなければならない。周囲の環境も変化していく。中国の所得水準は、現在は日本の40%。しかし、2050年には日本の6倍にもなる。日本国内では格差の問題が議論されているが、地理的・時間的にもマクロの視点で考えれば、今構造改革を止めるような阻害要因は避けるべきである。
記憶とメモに頼って書いているので、内容は微妙に違う点はあるかも。 他にも教育に関する対談があったり、示唆に富むような内容が多かったが、 うまくまとめられないのでとりあえずこんな感じで。面白かった。
ハイ・コンセプト
これからのビジネスパーソンに求められる能力は何か。
それに対する答えを示す1冊。面白かった。
現在のビジネスシーンには3つの危機がある。
豊かさ、アジア、オートメーション。
物が溢れる社会では、実用性は十分に満たされ、
デザインなどの有意性が求められる。
知識偏重の左脳型ナレッジワーカーでは、
賃金コストの低いアジア市場に雇用を奪われてしまったり、
コンピュータに代替されてしまう。
左脳は直線的、右脳は非直線的。
ロジカルに考える左脳の力に加え、
全体像をシステムとして捉える右脳の力が求められる。
こういう能力は優れた経営者によく見られる。
他にも、物語や共感が重要だ、というような、たくさんの示唆が含まれていた。
久々にアタリのビジネス書に出会った。
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
YouTube
結構前から知ってたけど、最近盛り上がりを見せてるYouTube。
知らない人のためにざっくり説明すると、動画共有サイト。ただ、著作権にひっかかるものもたくさんある。 (テレビの映像とかミュージックビデオとか。)
ので、そういうリンクは貼らん。自分で探して。英語だけど。俺はミュージックビデオとかスポーツ名シーンとか見てる。だけど、試しにひとつだけリンク貼ってみる。(再生ボタンをクリック!)
こんなこともできるらしい。(というかこれがやってみたかった。) ついでに。動画つながりで。小野伸二のスーパーテク。 マジすげぇ・・。
マキアヴェッリ語録
何で読みたいと思ったんだっけ?
きっかけは忘れたけど、読みたくなったので友人に借りて読んだ。
マキャベリといえば「君主論」。
高校の世界史の授業で登場した記憶がある。
予想以上に面白かった。かなり現実主義な人なんだろうなーと思う。
あと、今も昔も人ってのは変わらないんだなーとも。
印象深い言葉を。以下抜粋。
・戦いに訴えねばならない場合に、自国民からなる軍隊をもっていない指導者や国家は恥じてしかるべきだと思う。
・人間には、怖れている者よりも愛している者のほうを、容赦なく傷つける性向がある。
・なにかを為しとげたいと望む者は、それが大事業であればあるほど、自分の生きている時代と、自分がその中で働かねばならない情況を熟知し、それに合わせるようにしなければならない。
・運命は、変化するものである。それゆえ人間は、自分流のやり方をつづけても時勢に合っている間はうまくいくが、時代の流れにそわなくなれば失敗するしかない、ということである。
・人の為す事業は、動機ではなく、結果から評価されるべきである。
・わたしの体験からも言えることだが、人間の意見なるものがいかに偽りに満ち、いかに誤った判断でゆがめられているかは、呆れかえるほどである。
・人間にとって最高に名誉ある行為は、祖国のために役立つことである。
・ある人物を評価するに際して最も簡単で確実な方法は、その人物がどのような人々とつきあっているかを見ることである。
・良い面を残そうとすれば、どうしたって悪い面も同時に残さざるをえないのである。
・天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
マキアヴェッリ語録
好きなまちで仕事を創る
日本での社会起業の事例を取り上げた一冊。
これは目次が内容の全てを物語っている。
第1部 想いをビジョンに、ビジョンを仕組みに、仕組みを笑顔に
1.力が強くなければ仕事は創れないのか?
2.何もないこの街で、仕事を創ることができるのか?
3.自分の想いを、仕事を通して伝えるには?
4.自分らしい仕事は、どうすれば実現できるのか?
5.大規模な市場がなければ仕事にはできないのか?
6.事業は行き詰ったら終わりなのか?
第2部 仕事を通して地域と社会を変える
第3部 若者が挑戦できる地域を創る
働くこと、人の役に立つことにはいろんなかたちがあって、
いろんな答えがあるなあと実感。
好きなまちで仕事を創る―Address the Smile
カフカ指数
フランス政府が今秋から、役所の仕事を数値化して公表する。 それがカフカ指数(gooニュースより引用)。
仏政府は今秋から「お役所仕事」を数値化して公表する。 非能率さを示す指標は、不条理小説で知られるチェコの作家カフカにあやかって「カフカ指数」と命名される。 企業や個人の政府への手当、許認可の申請時に要した時間などを部署ごとに100段階で示す。「仕事が遅い」「手続きが煩雑」という汚名を返上するのが狙い。 カフカが描いた官僚組織の無駄や責任不在は東西を問わない。 旗振り役のコペ予算・国家改革担当相は「この指数で国際標準規格を目指す」。
具体的にどのような評価方法を行うのか、 細かい内容は探してみたけど、よくわからなかった。 ただ、申請から要した時間をもとに評価するらしい。面白い。 さらに自国の役所の効率化だけでなく、 この指数を国際標準規格にすることを目指す、とのこと。 ISOみたい。やはりこういう数値化する試みは重要な気がする。
チェンジメーカー
社会起業家。ソーシャル・アントレプレナー。
「社会における公益」と「企業としての利益」の両方を目的として事業体の、
世界におけるいろんな事例を取り上げた本。
読んでいて思うのは、慈善の心で寄付をするだけでは、
根本的解決にはならないんだということ。
そこには持続性はなく、焼け石の水。
また、社会における公益を追求する姿勢は世界で求められており、
それが企業のイメージアップや事業の優位性を生むこともある。
以下、内容抜き出し。
メキシコでは、1日の収入が2ドルに満たない人が約1億人いて人口の40パーセントに相当する。
彼らはお金を貯めて少しずつセメントを買い、自分たちで家を建てていく。
もちろんお金がないので「4年で1部屋ができるくらい」のペースだそうだ。
そこでセメント会社は3割引でその極貧層に提供することにした。
そして新たに1億人の消費マーケットを開拓することができた。
「医療と薬品を、貧困層にも行きわたらせる」という
社会的使命を掲げるソーシャル・ベンチャー。
目の不自由な人の9割近くが途上国に住んでおり、
失明の原因の3分の2前後が白内障であることに注目。
治療法は濁った水晶体レンズを人工のレンズに取り換えること。
ただ途上国の人には高くて買えない。
そこでこのベンチャーは生産方法を見直し、
1個300ドルだったコストを約10ドルまで下げた。
さらに面白いのは料金体系。患者の収入に応じて手術費用を
「無償」「実費の3分の2」「実費を上回る値段」の3段階に分ける。
いわゆる応能負担。
他にも教育や人権、メディアや建築などいろんな分野の事例がある。
かなり面白かった。
チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える