行政機関でクラウドコンピューティングを使うのは、まだ早いのか?

Cloud Computing by mansikka

 

行政機関でクラウドコンピューティングを使うのは、まだ早いのか?という記事。いくつか気になる要素をピックアップ。

Is It Still Too Early for Governments to Use Cloud Computing?

 

  • セキュリティとデータの主権をクラウド・コンピューティング側が担うことへの業者側の躊躇
  • 本当に予測不可能な場合に、クラウドサービスが提供されるかの不確実性
  • クラウドサービスを利用すべきかの判断、サービスレベルの明確化などについて、政府機関側の未成熟
  • データセンター集約と仮想化の違いが曖昧である一方で、プライベートクラウドの発展がある

 

結局、本当に大切な情報を扱う場合には、業者側も行政側も躊躇しているというのが現状であり、クラウドサービスのメリットとして叫ばれていることは当初から変わっておらず、これらの問題に応えられていないのでは。

 

セキュリティや災害時のリスクヘッジ、故障時のリスクなど総合的に勘案して、ハイブリッドで使うのが良い形なのだと思うけれど。一方で、自治体クラウドの実証実験も終わって次のステップに進んでいるし、プライベート型のクラウド普及の方が早そうだな。

Remember the milkのAndroidアプリが無料ユーザでも利用可能に

Remember The MilkのAndroidアプリが、無料ユーザーでも使えるようになったよ。デザインもきれい。

Remember The Milk 日本版 公式ブログ » Remember The Milk for Androidの大規模アップデート

お待たせしたAndroidアプリのアップデートがついに出来ました! とても大きなものになりました! アプリのUIやウィジェットを全面的に改良し、新しい機能、新しいウィジェットなども入れてあります。

 

 

無料ユーザは同期が一日一回に制限されたり、リマインダやウィジェットが使えないとのことだけど、それほど困らなそう。(ウィジェットはちょっと格好いいから使ってみたいけど。)

 

自分の周りでRTMユーザを見たことはないけど、こういうタスク管理はもう手放せない体になってる。出先でも簡単に自分のタスクが確認できるのはありがたい。

 

Remember The Milk – Android マーケット

3万円でPCが買える時代

先日、5年前に購入してついに寿命が来たと思われるノートPCを買い換えた。値段は29500円。これね。

東芝¥ 29,500

CPUの性能は低いものの、5年前から考えれば十分な性能だし、普通にネットサーフィンやExcelを操作するぐらいであれば、ほとんどストレスがない。驚くべき時代になったと思ったよ。しかもOSはWindows7 Professional。DVDマルチドライブで、HDDは200GB超。

 

ハードはあまり性能面では大きな勝負をできなくなってるね。画像処理とか動画編集とかしなければ、これぐらいでも困らないもの。IBMやHPがPC部門を売却したのもうなずけるな。付加価値の源泉はハードではなくなってるし、OSもそのものというよりは、OSが築くプラットフォームの優位性(アプリの種類の豊富さとか)や、さらにWeb上に移行しているのを、低価格ノートPCを購入して実感しましたよ。

病院のスマート化

The 33rd Queen Elizabeth II Commemorative Cup(G1) by kanegen

 

岐阜の特定地域で、MEDICAという医療用のICカードが運用されてるそうな。

medica(メディカ)とは・・・

 

これまでの病歴とか連絡先などが記録されていて、特に救急の場合に迅速に適切な対応を行うことを想定しているらしい。

 

2009年5月より、岐阜県美濃加茂市の社会医療法人木沢記念病院を基幹病院として、岐阜県美濃加茂市、可児市、加茂郡坂祝町、富加町、川辺町、七宗町、八百津町、白川町、東白川村、可児郡御嵩町の2市7町1村で運用開始。2010年4月岐阜県笠松町の松波総合病院も基幹病院となる。恵那市立恵那病院を含め現在は6市8町1村で運用。

 

あと、GEMSISというシステムも構築されていて、対応できる医師がいる近い病院を素早く割り出すことができるらしい。へー。

 

 

 

スマートシティとかスマートハウスとか、IT技術を使った「スマート化」が叫ばれているけど、こういう取り組みで病院だったり救急医療体制がスマート化されるのは素晴らしい。

面白いのは、こういう流れは都市部以外のところでも発生していること。最近「課題先進国」という言葉があるけど、日本の郊外や過疎地域がある意味「課題先進国」になっている。お金がなく人も減る状況で、どうやって生活基盤を確保するか。そういう解決策は、東京とか都市部以外のところから生まれている。


それにしても、こういうICカードが普及すれば、毎回問診票に名前とか住所書かなくても良いし、自分の病歴は自分で正確に管理できるし、医療費控除申請とかも便利になりそうだ。

自治体クラウドのこれまでとこれからを復習

自治体クラウド
自治体クラウド

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昨年度末で自治体クラウドの実証実験が終わり、先日その結果報告が総務省から発表された。そして、タイムリーにこういう本が発売されている。総務省は自治体クラウドの導入に積極的だし、今後導入が本格化するのではないか。

全体としては自治体クラウドの基本的なおさらいと、実証実験の内容を整理している。第4章「自治体クラウドの疑問に答える」は、真剣に導入する自治体にとっては良い理解のネタになるだろう。

(以下、第4章の目次のみ抜粋)

自治体クラウドの疑問と不安

情報セキュリティに不安はないのか

住民情報をデータセンターで管理することへの抵抗感をいかに解消するか

自治体クラウドは災害に耐えうるか

万が一の災害でもデータ消失を回避するバックアップ運用は可能か

LGWANを利用したバックアップは実現できるのか

リストア・リカバリは実用に耐えうるのか

技術的な問題の解決だけで本当に復旧できるか

即時にシステム復旧するためにどうすればよいか

業務停止の恐れがある障害に対してはどのような対策を講じればよいか

コスト削減はどこまで可能か

パッケージソフトウェアの適応は可能か

基幹系業務を自治体クラウドで利用できるか

自治体クラウドにおいてLGWANの利用は可能か

第三次LGWAN整備計画とは何か

あと、自治体パッケージがどこまでカスタマイズしなければいけないか、という点もよく話題にのぼるが、これはほとんど業者の提供するパッケージが適用可能である、という結果が出ている。

自治体に対してパッケージソフトウェアを提供している11事業者54パッケージソフトウェアの約1万8千項目において、追加が必要であるとされた項目はわずか16項目(0.09%)であった。P.92

住民情報を外に持ちだしたり、現場業務とクラウド(パッケージ)が合致するのか?という疑問というか心理的不安があるけれど、実証実験で少しずつ証明されている通り、これらのハードルは技術的には解決の目処が立っている。どちらかといえば、現場の心理的不安をどう解消するか、とか現場業務にシステムを合わせるのではなく、システムに業務を合わせるようマインドを変えるところが最も大きなハードルだろう。

あと、自治体クラウドの推進には「旗振り役」が必要だ。それは、県か中核市のいずれか、というのが現実的なところか。京都府の事例として、詳細な自治体の参画手順や作業担務の切り分けが掲載されている。これは参考になるだろう。

地方自治体も財政に余裕がなくなってきている。情報コストを下げるという使命は今後一層高まるだろうし、クラウドはそれに応えようとしている。ここからが正念場かな。

「Groove」がiPod touchの音楽ライフを変えてくれた

Groove App カテゴリ: ミュージック 価格: 無料  

 

 

男子ハックで紹介されていて知ったけど、本当これはいい。標準の音楽アプリにはない要素をたくさん含んでいる。こういうアプリを待ってたんだよね。いくつか特徴を列挙していこうかなと。  

神すぎるプレイリストを自動作成してくれるiPhoneアプリ『Groove』のおかげで音楽生活が超充実中男子ハック

 

「Geniusができない」曲がない

Geniusは優秀なプレイリストをつくってくれるけれど、iTunesで認識してくれる曲しかプレイリストの対象に含めてくれなかったりする。だから、「この曲ではGeniusができません」とか言われると、ちょっとイラっとくる。iTunesストアで扱っていないアーティストとか多くがスキップされるし。

だけど、このアプリでプレイリストを作るときは、そういうのがない(と思う)。だから、Geniusのように基点になる曲を変えても、ほとんど同じリストになる、みたいなことにならない。  

選曲は「遠からず、近からず」

プレイリストの難しさは、ある程度親和性が高い選曲をしてくれると同時に、あまりに同じ過ぎると目新しさがない、という点にあると思う。そういう意味では、このアプリが作るリストは結構絶妙な距離感を出してる。「いや、この曲は違うだろ」と思うことはないけど、「意外だね、これ」みたいなものは結構あったりする。好みの部分もあるだろうけど、個人的には結構良い選曲をすると思う。  

Tag(Last.fmの)で選曲できる

アプリは基本無料なんだけど、アドオンを買うとLast.fmのタグからプレイリストを作れるようになる。他にもいくつか機能があるけど、有料機能の中ではこれが一番良い気がする。Last.fmのタグなので、自分がiTunesで編集した全く整合されていない情報を元にされるより正確だし、面白い。

あと、一回で作るプレイリストは基本15曲。全部再生が終わると、勝手に違うMIXを作って再生してくれる。これもまた新鮮だし、便利。しばらくこのアプリは手放せない気がするわ。基本「Surprise Me」ばっかり使ってます。

 

Google Musicのときにも書いたけど、個人で音楽を楽しむ場合でも、大量の音楽からどうやって選んで聴くか、という機能が重要だと思ってる。だから、こういう通常の音楽プレイヤーへの付加機能としてプレイリスト作成に特化するアプリというのはとても良いと思います。

Googleカレンダーをきれいにモレスキンの貼る方法

Googleカレンダーを使ってるんだけど、外出先の打合せなんかで予定を確認するときは、さすがにGoogleカレンダーを確認することはできない。手持ちのモレスキン手帳にきれいに貼りたいなーと思ってたんだけど、それができたので手順を書いておく。結論を書いておくと、MSKを使います。モレスキン用のデータを作ってくれるWebツール。

 

MSK 2.0

 

手順は3つ。

GoogleカレンダーをPDFファイルに変換
PDFファイルをJPEGファイルに変換
MSKにJPEGファイルをアップロードして完成

MSKがPDFには対応してなくて、一旦JPEGに変換しないといけないのがちょっと面倒だけど。

GoogleカレンダーをPDFファイルに変換

Googleカレンダーで、週単位とか月単位とか、表示したい状態にして右上にあるプリントボタンをクリック。すると別ウィンドウで印刷ページが開きます。

f:id:synapse23:20110916182631p:image:w360

ここで、「Save As…」をクリック。PDFファイルがダウンロードできます。ちなみに、「Orientation」は「Portrait」が良いかと。

PDFファイルをJPEGファイルに変換

なんかいろいろツールがあると思うので、適当に。Macの場合はプレビューからそのままJPEG保存できたよ。

MSKにJPEGファイルをアップロードして完成

アップロードして、自分のモレスキンのサイズ選んだら、後はプリントするだけ。切り取って貼りましょう。

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選挙における5つの情報技術トレンド

「選挙事務所から見た場合の選挙における5つの情報技術トレンド」という記事がありました。

Perspective: 5 Tech Trends in the Elections Industry

 

結構面白かったので、ポイントだけ残しておく。

1. Online Election Night Reporting

電子投票。実際に問題がいくつか生じていて、なかなか実現にこじつけないけど、実現したら投票側は便利だし、集計側も正確かつ迅速に投票結果が得られるという期待はあるんだよね。

そういえば、こういう考え方もあったな。

2. Mobile Websites

2013年には、世界でPCよりモバイルからインターネットアクセスする人の方が多くなるそうだ。投票だけじゃないけど、モバイルへの対応はとても重要な位置づけになっている。モバイルは情報にアクセスしやすい端末だからこそ、投票に関する情報を流すのが重要。

 

3. Leveraging Social Media

日本ではなぜか実現しないネット選挙。若年層を中心に情報源がソーシャルメディアに移行しつつあり、投票の呼びかけに使うと有効。

 

4. Online Poll Worker Training

これはちょっとよくわからないけど、選挙事務所スタッフのeラーニングかな。大規模な選挙になるほどスタッフが増えて、オペレーションなどの教育コストがかさむんだろうか。

 

5. Voter Outreach and Education

限られた選挙期間の中で、有権者にもっと選挙や候補者について知ってもらうことが重要。あと、電子投票などの移行する場合は、その方法などをちゃんと知ってもらうことがとても大切なことになる。

 

選挙は結構センシティブな行為なので、仕組み自体を変えることについても結構保守的になってしまいがちなんだけど、こういう流れは知っておきたいし、せめて候補者の情報ぐらいはネットで取得できるようにして欲しいなあ。

参考:
電子投票 – Wikipedia
どうなる?電子投票 – 佐々木俊尚の「ITジャーナル」
選挙で不思議に思うこと | Synapse Diary

Google MusicのChrome拡張機能

Google Musicはまだほとんど使えてないけど、Chrome拡張機能をいくつか探してみた。

 

Music Plus for Google Music – Chrome ウェブストア

Music Plus for Google Music – Chrome ウェブストア

 

いろいろ複数機能がある。Last.fmと連携したり、ショートカット対応したり、ダウンロードボタンをつけたり。ただ、試したんだけどLast.fmとはうまく連携しなかったな。。。。

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Chromeの右上から、曲をコントロールできるようになる。

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あと、曲のダウンロードもできるようです。再生すると、Downloadボタンが出てきたよ。下のバーの時間表示の横。

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似たようなので、こういうのもある。試してないけど。

 

Better Music Beta for Google Music – Chrome ウェブストア

 

こっちはLast.fmとの連携専用。うまくコネクトできた。

 

Last.fm scrobbler for Google Music Beta – Chrome ウェブストア

 

参考:

 

Google Musicに試しに登録してみた | Synapse Diary

 

Google Musicに試しに登録してみた

Google Musicを登録してみた。久々に新しいWebサービス使ってテンション上がったわ。いろいろやったこととか書いてみる。

日本からの申請はVPNで

Google Musicは招待制なので招待申請をしなきゃいけないんだけど、現在は米国限定になっていて、普通に日本からアクセスすると拒否される。

というわけで、VPNを使えばできるよ!っていろんなサイトに書いてあったので試してみた。実際は、これを読んで「HideMyAss」を使った。

 

HowTo Get Google Music Invite Outside US

HowTo Get Google Music Invite Outside US

 

無事に招待申請できたので、後はちょっと待つかなーとか思ってたら2日後ぐらいには申請が来てた。というわけで早速使ってみる。

無料曲が豊富すぎる

最初に登録するときに、無料曲を加えるか?と聴かれたので、迷わず全て取り込んだ。現時点で379曲。OasisやElvis Presley、Frank Sinatraなんかもあってちょっと驚いたわ。

さらに、毎日Magnifierで無料音楽が紹介されてる。

 

Magnifier

 

自分の音楽を登録しなくても、無料の音楽を聴くだけでもそれなりに楽しめる気がする。

ブラウザ上のプレイヤーで再生

ブラウザ上で再生してみたけど、動きは円滑。音楽でバッファ待ちになるなんてストレスもない。今後は外出先とかでも音楽が快適に聴けるなー。

あと、曲を選んだらそれを元にプレイリストを作れる「INSTANT MIXES」もある。iTunesのGeniusみたいなやつ。ただ、あまりアルゴリズムがいけてない、という報告も。

 

How good is Google’s Instant Mix? « Music Machinery

Google’s Instant Mix, like many playlisting engines, creates a playlist of songs given a seed song.  It tries to find songs that go well with the seed song. Unfortunately, there’s no solid objective measure to evaluate playlists. There’s no algorithm that we can use to say whether one playlist is better than another.

 

音楽プレイヤーのポイントって、いかに膨大な音楽の海からセンス良く音楽を選び出すツールを用意するか、ってことだと思うんだよね。iTunesにはGeniusがあるし、スマートプレイリストもある。最初はこういう機能を余り使ってなかったけど、たくさんある曲の中でうまくプレイリストを作れると、手放せなくなる。

そういう点から比べると、Google Musicのプレイヤーにはまだ物足りなさがあるのが正直なところ。

クラウド音楽サービスは日本では適法か

最後に、今回登録したのをきっかけに、クラウド音楽サービスの日本における適法性を少し調べてみた。日本ではどうやらサービス業者としては違法になるリスクが高そうだね。

過去に日本で、サーバにアップロードされた音楽を携帯電話に変換して提供する「MYUTA」というサービスが、著作権法に違反するかどうか、という裁判が行われ、結果としてサービス提供業者が著作権法違反に該当する、という判決が下されたのが理由のひとつとしてある。

 

MYUTA事件の判決文が公開されました:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:ITmedia オルタナティブ・ブログ

 

 

ネット上にデータを保存するサービスはすべて著作権侵害で違法です – GIGAZINE

 

まねきTVでも同じようなことになっている。

 

「まねきTV事件」最高裁判決でクラウドも国内勢全滅の検索エンジンの二の舞か? : アゴラ – ライブドアブログ

 

 

MobileMeもDropboxも違法である : アゴラ – ライブドアブログ

 

ここでは、複製の主体ではなくて事業者側にあるので、事業者が複製して不特定多数に配信する形態になるからアウトってことになってるんだけど。なんか違和感を感じる。現行の法律が進化するネットサービスのそぐわなくなっている、というのはこういうところで感じるなあ。

とりあえず、興味がある人はGoogle Music使ってみれば。アップロードしなくたって、いろんな曲が聴けるし。