MBAを独学したいならPersonal MBA


Personal MBA – Best Business Book List

MBAで学ぶ内容を独学したいなら、Personal MBAが参考になるかもしれない。
何が興味あるって、各ジャンルごとに参考になる洋書がまとめられている。

Productivity & Effectiveness
The Human Mind
Communication
Decision-Making
Creativity & Innovation
Project Management
Opportunity Identification
Entrepreneurship
Value-Creation & Design
Marketing
Sales
Negotiation
Value-Delivery
Management
Leadership
Finance & Accounting
Analysis
Statistics
Corporate Skills
Corporate Strategy
Consulting
Personal Finance
Personal Development

良さそうな本は、少しずつ読んでみるか。

無意識の底にあるものを引き出す

 

効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法で推奨されていたので、読んでみました。確かにこれは面白い。仕事や日常の生活でも、自分の思考パターンに新しい一面を与えてくれる。

脳は、自分が意識して処理している部分と、意識せずに処理している部分があり、「直感」と言われるものは、後者である。さらに、自分が意識していると思っていても、無意識な部分が作用して、自分の思考や行動を決めていることもある。

この無意識に処理している部分は、正しいこともあれば、誤っていることもある。でも、ちゃんと訓練してゆくと、無意識に処理している部分の判断力を高め、かつその力を意識して処理するところまで引き出すことができる。

これは非常に興味深い。まず自分にできることは、日頃の直感の感度を上げてみる。何かピンとくるものに大使、素通りしない。そして、その直感の理由を考えて、言語化してみる。これを繰り返すことによって、無意識の底にある、自分でも気づかない部分を引き出すことができるかもしれないのだ。

意識と無意識の力をつなぎ合わせて、判断力を上げてゆく。そんなことが自分の脳だって可能なのかもしれない。

自分らしく、かつ周りと共に生きてゆく3つのコツ

この本は、30代や40代の人は、あまり読まない方がいいかもしれない。それぐらい、人生に関わる重要な考えが詰まっているし、「もっと若いうちにこうしとけばよかった」みたいなことを感じるかもしれないから。

この本を読んで、今の学校の教育(少なくとも自分が受けた教育)っていうのは面白くないよなーと、改めて思ってしまう。本の中で「協調と同調は違う」という内容があるのだが、まさにこの点が、人間性の面白さを取り除いてしまっている気がする。 (ちなみにYahoo!辞書で調べてみると、同調は「他人の意見・主張などに賛同すること、協調は「利害や立場などの異なるものどうしが協力し合うこと」。)

そうすることで、自然と同一の価値観を植え付けられ、型にはまった人生を歩んでいく(本の中ではこれを、「定置網にかかる」と言っている。的確な表現だな)。こうなってしまうと、人生がつまらなくても、努力の仕方がわからず、状況を打破できないまま無惨に時間だけがすぎてゆく。

というわけで、自分らしく、かつ周りと共に生きてゆくコツ。それは、

  • 群れから一歩外に出てみましょう。大勢が言っていることは間違っているかもしれません。
  • 何でもいいので、新しいことをやってみましょう。失敗したときは、気楽に他人のせいにして、次のことを考えましょう。
  • 他人と自分が違うからといって、共に生きていくことができないわけではありません。むしろ、自分が周囲に貢献できることを考えましょう。そうすれば、おのずと周囲から必要とされます。

ちなみに、前々から思っていたことではあったが、この本が最後の一押しになり、新聞購読をやめた。

何のためにインプットを得ているのか

「知的ストレッチ入門」を読んで、思いを新たにしたことがある。それは「自分は日々何のためにインプットを得ているのか」を考えて、アウトプットにつなげていこう、ということだ。

「読書をする」と言っても、論文を書くために読むのと、娯楽のために小説を読むのとでは、明らかな違いがある。それはインプットの先にアウトプットがあるかないか、である。

思い返せば、日々いろんなインプットを得て、アウトプットにも結びつけず「消費」しているがたくさんある。そういうものがあっても良いと思うが、それでもその違いや自分の中で明確に意識して過ごすことには、無自覚であることと大きな違いがあると思うのだ。

インプットとして得たものは何らかのアウトプットを出す。逆に言えば、アウトプットに結びつくようなインプットを集めることが、結果を出す上で重要なことだと、改めて思った。

 

その他にもいろいろ、知的ストレッチをするための考え方、tipsが実践的な内容でまとめられている。個人的に目新しいものは少なかったけど、入門書としてはよいと思う。

プロジェクト経営のツボ

あーなんでこんなに納得感があるのだろう。 プロジェクト運営の中にひそむ問題を、的確に捉えている気がする。

基本的にはCCPMをプロジェクトに導入することで、 納期遅延、予算オーバーを防ぐためのレクチャー本。 読んで気になった点をいくつか列挙。

●タスクの遅れは、後続のスケジュールに伝播する&早く終わっても、それは伝播しない
●工期短縮は究極のコストダウン
●プロジェクト・マネジメントの日本語訳は「プロジェクト管理」ではなく、「プロジェクト経営」

 → これは結構思い当たるものがある。最近よくPMOという機構を設置するが、そのPMOがうまく機能しなくなる要因を述べている。PMOは「プロジェクト管理」略して「プロ管」なんて呼ばれたりするが、管理手法を考えて、原価管理とか、進捗管理とか管理ばかりを議論することになってしまうのではないか。

本当にそう。リソースの再配分等の「全体最適」を図るのがPMOの役割だと思っているが、このような管理手法に捉われすぎて、作業スコープを自ら縮めてしまっている気がする。適切なネーミングって大事だな、と改めて思う。 ●「このタスクで問題が起こるとしたら、何がある?」 
→ 部下からタスクをあぶりだす聞き方。 昔自分がこのブログに書いた内容と似ていたので驚いた。やはりリスク管理は、上司の重要な役割だ。

要領の良い人こそ、脳の使い方には注意を

昨日のことが、うまく思い出せない。

やらなきゃいけないし、やればなんてことないのに、ついダラダラ先送りしてしまう。 最近の自分の行動を振り返って、そんなことを思っていたが、 ひょっとしたら「脳の使い方」に原因があるのかもしれない。この本を読んでそう思った。

脳も使い方によっては、一部特定の機能がうまく働くなることがあるのだ。これは興味深い。 脳は快楽を求める。だらけようと思えば、どこまでもフニャフニャしてしまうのだ。だから、バランスよく脳を使い、刺激を与え続けることが重要だ。

この本では、家事をすることの有効性を説いている。効率よく家事をこなすことが、ちょうどよい脳の運動になるのだそうだ。 継続的にバランスよく脳を使わないと、自分でも知らないうちに、 社会性を失ったり、記憶力が乏しくなったりして、 自分らしさとか、人間らしさを失うかもしれない。怖いなあ。

とりあえず汚くなった部屋を片付けることから始めようかな。

オプティミストはなぜ成功するか

自分は比較的ネガティブ思考だと思っている。
そういう人間からポジティブ思考の人をみると、
なんて人生楽しそうなんだろうと感じることがある。
しかし、人の思考は変えられるのだ。悲観的な人は楽観的に。
そして、この本は楽観的思考の人(オプティミスト)にどのようなメリットがあり、
悲観的思考の人(ペシミスト)がオプティミストに変わる方法を示している。
読むほどに面白みが増した、意外な名著。
オプティミストの方が健康的であったり、能力を発揮しやすいという現象を
科学的に示したり、オプティミスト・ペシミストそれぞれのメリット・デメリットを示している。
他にも書ききれないほど深い示唆を与えてくれる内容が多い。
自分が悲観的だと思う人は読んで損はない。

オプティミストはなぜ成功するか
マーティン・E.P. セリグマン

バカは治せるのだ

何回「バカ」という単語が出てくるんだ。この言葉に対する感覚がマヒしてしまいそうだった。

でも面白かった。さくっと読めた。

いろんなバカについて語られているが、最も肝要なのは、「バカ」というのは、実際にバカであることを指すのではなく、 周囲からバカと「思われる」ことを指すのだ。 この違いを認識することは非常に大きい。

そして、「バカ」は治るものなのだ。 「疑うバカと疑わないバカ」というのがあったが、 これは物事の瑣末なことや、あまりにも常識なこと(人を殺してはいけないの類)を疑ってしまい面倒臭くなるパターンと、 物事を疑わずに簡単に受けいれてしまい、思考停止になるパターンである。

これはなるほどであり、かつこのバランスを保つのは難しい。 個人的には特に、「疑う」ということは難しいと感じる。 この本によく「メタ認知」という言葉が登場するが、 そういうのを正しくできる人がこの「疑う・疑わない」のバランスをとれるのだと思う。 バカを治したい人。読むべし。

世界を変えるモチベーション

最近何かと目にする機会が多い「社会起業家」。

そういえば、日経新聞でも特集が組まれていたな。 各国で翻訳されているらしい本書。世界の実際の社会起業家の事例が多数出てくる。

読み物として、すらっと読める。事例はどうしても発展途上国のケースが大半で、 日本人としてすんなり入り込めるかというと難しい点もあるが、ひとつの働き方として、素晴らしいと思う。

社会起業家に求められる要素としていくつか挙げられていたが、 一番重要なのはやはり「モチベーションの質」なのだろう。 あきらめず、柔軟に、自分の目指す世界にするために日夜努力する。 こういうモチベーションが欲しい。 と言っている間は、自分には到底その境地にたどり着けそうにないな。。。。

デービッド・ボーンスタイン 類似の本として、これがお勧め。アショカもこれで知りました↓

 

メディアの嘘を見抜く「ダメな議論」

本当は、ミーティングなどの議論の場で 迷走するときの一助になればと思って買ったんだけど、 内容は主にメディア等で形成される「常識」の真相を見抜くことが主眼であり、 ちょっと自分の目的とは外れるものだった。

でも総じて、本質を見抜くことに関してはよい視点を与えてくれると思う。 最近、「何となく正しい」という空気がいつの間にかつくられて、 それを自覚できないでいるときがある、ということがすごい気になっていた。

自覚できていないってことは、それだけその「何となく正しい」と思い込んでいることの 誤りに自分で気づくことは、非常に難しいということだ。 この本は、「何となく正しい」と思われている言説を、 どういう観点で見抜いたらいいかを明確にしてくれている。 以下、チェック方法と、分析するときの基本姿勢。

言説のチェック方法 ①定義の誤解・失敗はないか ②無内容または反証不可能な言説 ③難解な理論の不安定な結論 ④単純なデータ観察で否定されてないか ⑤比喩と例え話に支えられた主張

問題を解決するときの基本姿勢(分析的思考) ①問題を適切に分割 ②個々のターム(用語)の定義を明確にする ③パートごとにデータによる検証を行う

ダメな議論―論理思考で見抜く ダメな議論―論理思考で見抜く 飯田 泰之