FixMyStreetに必要なのはサービス運営の設計

FixMyStreet Japan – 地域の問題を共有する
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FixMyStreetがちょっとした話題になっている。まず、FixMyStreetについての説明はこの記事に詳しい。
FixMyStreetを使ってみよう! | Open Knowledge Foundation Japan

道路の状況など、市民の生活に関する情報が可視化され、共有されることは良いと思う。新しい気づきや対応が生まれてくるんだろうと期待したい。

それと同時に、このサービスが有効に使われるためには、使う側のサービス運営の設計が重要だと感じた。

 

サービスプロセスをどう設計するか

上記の記事でも書いている通り、市民側からすると「このサイトにアップして報告すれば行政が対応してくれる」という過剰なエスカレートと、行政側では「苦情処理」が増えるというネガティブ情報の可視化につながり、全体最適に向かって運営するには結構高度なスキルが求められる。

情報を可視化するための簡易なプラットフォームが構築されることは良いとは思うけれど、こういう類のサービスを運営するのは結構高度な運用スキル(端的にいえば、どうやって苦情を裁くのかというプロセスの部分)が必要になり、それに失敗すると、住民側・行政側双方が不満・不信をため込む結果になるんじゃなかろうか、という余計な心配を考えてしまったりする。

 

利用するための目的とプロセスを誰が決めるのか

そういうプロセス設計を行えれば良いのだけれど、じゃあそのプロセスを誰が決めることができるのか、というとサービス主体は札幌のダッピスタジオという会社が運営しているので、簡単に修正することができないし、行政側と住民側の誰と誰が交渉すれば納得のいくプロセスづくりができるのか、というのは難しい気がするわけですよ。

また、まったく関係ない画像や文章がアップされた場合やプライバシーに抵触する可能性がある場合に、それを誰が排除するのか、アップされた情報はどういう取扱いが合法的なのか(著作権はどこにあるのか)など主体がはっきりしないことで宙に浮いてしまう問題は多々あると思われる。

そういう点を考慮すると、千葉市が試しに使ったみたいに、イベントの際に、人数を限定的にした状態で利用することは、目的が明確であり、コントロールしやすいので良い使い方だと思う。

 

これらはオープンガバメント共通の課題

プロセス設計が重要になることや、ステークホルダー間の調整によって主体を決めておくことは、オープンガバメント共通の課題ともいえる。そのサービスを提供することで何が生まれるのか、誰が調整・コントロールしていくのか、というのは自然に任せていて勝手に決まるものではないし、誰かが実施していくことになる。それを行政が担うのであれば、それは人件費やサービス運営費としてコスト増にもつながる可能性がある。

もうひとつは、ITリテラシーやインセンティブという面で、登録件数がどこまで伸びるんだろう、ということも気になる。これはプロセス設計と強い関係がある。サービス利用に必然性があれば、ITリテラシーやインセンティブの面は解消できる可能性が高い。しかし、それが弱いと「わざわざIT使わなくても役所に電話すればいいか」ということになる。

 

すでに長く運用されている英国では、週間で2500件ぐらいの報告があり、月間で5500件ぐらいの対応があったとなっている。これだけみると、比較的使われているのだろう。そういう可能性を秘めたサービスではあるので、今後こういうサービスがどう発展していくのかは興味深い。

自治体関係者は見るべき。オープンデータ系動画5本

オープンデータの機運は、日本でもだんだん高まっている。具体的な取組事例も生まれているし、国や自治体が積極的に政策に盛り込む動きも出ている。というわけで、オープンデータを効率よく理解するための動画をここで纏めておこう。

 

ティム・バーナーズ=リーが示す次のウェブ

World Wide Webの創設者が語る、開かれたWebの世界。改めてみてもプレゼンが秀逸。オープンデータがなぜ必要かがよくわかる。Row Data Now!

 

オープンデータが拓く未来

国際大学GLOCOMが開催した公開シンポジウム。2012年5月のもので、欧米でのこれまでの流れや、オープンデータにまつわる用語が整理されていて、入門編として良い。
公開シンポジウム「オープンデータが拓く未来 〜動き出した日本の公共データ活用〜」: GLOCOM


Video streaming by Ustream

 

オープンデータ活用事例の紹介

オープンデータ流通推進コンソーシアムが開催したシンポジウム「オープンデータは社会を変えるか私たちが今取り組むべきこと」での講演内容。実際の活用事例や、公開時の問題点、注意すべきポイントなどが纏められていて、オープンデータとしての取り組みに何が必要か具体的に理解できる。

第二部のパネルディスカッションも結構面白い示唆が含まれてる。

 

オープンデータ流通推進コンソーシアム第4回利活用・普及委員会

こちらもオープンデータ流通推進コンソーシアムが3月13日に開催したシンポジウム。総務省の実証実験など、どちらかというと国からのアプローチが内容としては多いかな。


Video streaming by Ustream

 

個人的には、まだ市民など一個人や企業からすると、魅力的なキラーコンテンツは登場していないと思っていて、いわゆる「キャズム」はまだ超えていないと思っている。ただ、データを公開する流れは間違いなく強くなっているし、今のところ逆行する気配もない。仕組み作りやどういうコンテンツができるか、など課題は多いが、今後もこの流れは止まらないだろう。

オープンデータが普及するためには何が必要か

政府や地方公共団体におけるオープンデータの動きが活発化している。知事が集まりオープンデータの協議会を開催したり、全国でもオープンデータをテーマにしたハッカソンなどが開催されている。

オープンデータは、政府が持っている統計情報やその他行政に関する情報を公開することで、民間に広く利用してもらうことを指しており、オバマ政権が成立してオープンガバメントが打ち出されたあたりから、世界としても広く注目されている。政府が持っている「情報」という資産を、利用しやすい形で提供し、広く社会に還元できる可能性があるということで、あまりお金がかからず行える取り組み、という意味でも注目されている気がする。

 

さて、オープンデータの取り組みという点では、アメリカはやはり進んでおり、事例がたくさん生まれている。今回はこの記事の内容を参考に、今後の日本で必要なオープンデータの方向性を考えてみる。
Open Data Success Requires Streamlining and Standardization

 

オープンデータの標準を作る

サンフランシスコでは、レストランの衛生状況などを評価する「LIVES」という仕組みがある。これは、行政が持っている衛生検査などの情報を公開しているのだが、それを地域のレストラン情報を提供する「Yelp」と連携させている。

Yelp

 

このスコアをクリックすると、詳細な内容が表示される。

Yelp

 

実際これは、Health Dataの内容やフォーマットを定義する取り組みを行っている。

Health Data

 

こういう枠組みが出来上がることで、後から参画する人もわかりやすく、取り組みが広がりやすい。

オープンデータの欠点は、データは公開するのだが利用目的はそれぞれ使う人に任せられており、ある意味カオスな状況が生まれやすいということだ。なので、こういう「LIVES」などの目的が定まった時点で、早めに標準を定める流れが必要になるだろう。それは、新興企業が作ってデファクトスタンダードにしても良いだろうし、業界関係者が協議して標準を定める動きの方が適切なのかもしれない。

 

ハッカソンなどで、地域のコミュニティを育てる

オープンデータの最初のハードルは、いわゆる「ダーウィンの海」と言われるような、アイデアは豊富にあるが実用に耐えうるか、という点だ。それを解消するひとつの手段として、ハッカソンがよく行われている。ハッカソンは、24時間とか限定された時間でプログラムを作成し、アプリを公開することを目的としたイベントで、アイデアを集め、実用化につなげるきっかけを期待される。

データセットは、使われなければ意味がない。しかし、公開したからといってすぐに何かに利用されるかといえば、なかなか難しい。日本で進んでいると言われている鯖江市であっても、ほとんどが特定開発者のアプリであることが現状だ。
福井県鯖江市>アプリケーション(オープンデータによる)

ただ、アプリコンテストなどを開催することで、間口を広げ、コミュニティを育てる取り組みを行っている。
福井県鯖江市>WEBアプリコンテスト 結果

つまり、忍耐強くコミュニティを育てる発想が必要になる。何回もハッカソンなどのイベントを開催し、公共データを利用し、ビジネスインパクトを与えるようなアイデアを生み出し、かつ関係者間で意見を交わせるようなコミュニティを形成していくことに注力していくべきだろう。これを誰が行うのか、という点は今後の課題かもしれない。

 

そもそも大都市圏以外は不利なのではないか

BtoCのWebサービスは、サーバやアプリケーションを投資し、多くの人に利用してもらうことで収益化する「資本集約型」を目指す場合が多い。つまり、一定規模のパイが必要になる。ここでひとつの疑問が生じる。オープンデータでアプリケーションやサービスを作って、どの程度の市場が見込めるのか、ということだ。各ユーザーから課金するにしても広告モデルにしても、そう簡単に収益化が見込めるわけではない。

利用する人が多くないと、ペイすることが難しい。都市部の方が人口が多いという点では、オープンデータが普及しやすい環境であると思う。アメリカでも事例が多いのはニューヨークやサンフランシスコなど大都市だ。つまり、データはおそらく自治体単位で公開されていくんだろうけど、その単位でビジネスモデルを考えても、マネタイズに苦労するんじゃないか、ということだ。

オープンデータのビジネスモデルの考え方としては、この記事にあるようなパターンになるだろう。こういう軸をベースにして、広がりを持たせるモデルを考えることが重要になるだろう。
Open data economy: Eight business models for open data and insight from Deloitte UK – O’Reilly Radar

 

 

それ以外にも、たくさんハードルがある。一方で、海外にはオープンデータを利用した新しいビジネスモデルの成功事例も登場している。それだけ期待も大きい。今後もっと本格化したときに、日本社会はどういう変化が訪れるだろう。

LINEの流行を知り、今後のSNSを考える

LINEがここまで流行しているので、使ってないけど一応把握しておこうと思ってこの本を読んだ。最初LINEは電話帳を全部サーバに送ると聞いていたので、「そんな危険なことする人たちの気がしれない」と思っていたのだが、ここまで流行すると、その内容などは知っておく必要があるかな、と思った次第です。

 

LINEはSNSというよりコミュニケーションツール

タイムライン機能はあるものの、最初は無料通話とメール機能から始まっており、今もそれが主要な位置を占めている。これは、外部環境の変化およびそれに伴うユーザーのニーズがうまく合致した結果と言えるだろう。

まず、今日本ではガラケーからスマートフォンへの移行がすごいスピードで発生している。そこで戸惑うのがメールで、ガラケーと使い勝手がちょっと違う。だから、ショートメールみたいなメール機能にすることで、顧客のニーズをうまく掬った。

 

アーリーアダプターを越えてアーリー・マジョリティへ

LINEが特徴的なのはこれだろう。プロダクト・ライフサイクルの概念をやや無視していて、いきなり大衆受けしている。特に学生に。マーケティング上のターゲットが学生で、それがIT系サービスのプロダクト・ライフサイクルではマジョリティに属す、という結果論だとは思うけど。

というわけで、この本を読むと、LINEはスマフォへの乗り換えというタイミングの良さと、電話帳で登録する手軽さというサービス設計、スタンプによる収益モデルの構築が優れているのがわかる。

 

 

今後LINEはどういう存在になるのか

この本でも書いてある通り、スマフォへの移行予備軍がもう少しいるので、日本国内で数千万までは伸びると思う。それを踏まえてどんな存在になるんだろう。個人的には、コミュニケーションツールの色合いが強く、SNSのような情報の伝播効果はそれほど高くないんじゃないかと勝手に推測している。そもそもLINEはそれを目指していないのかもしれないけど。

そして、そもそもSNS自体には企業がマーケティングに使うも、未だ劇的に顧客を引き寄せるようなものではなく、あくまで顧客とのゆるやかなダイレクトコミュニケーションや、ブランドイメージを形成するための一助、ぐらいだと思っているので、LINEはそれ以上の存在になるのは難しいんじゃなかろうか。あるいは、クーポンによるダイレクト・マーケティング。それ以上の画期的なO2Oの導線を開発できれば、すごいなあ。

 

コミュニケーションツールは必然性が高いようで低い

LINEでも他のSNSでも同じだけど、コミュニケーションツールとして考えると、必然性はそんなに高くないと思っている。もちろん、人々はコミュニケーションを必要とするし、そのためのツールは必要だけど、世の中にはたくさんの代替手段がある。

なので、様々なSNSが登場しているし、各社特徴のあるコミュニケーションデザインを行っているけど、あまり寿命が長くない気がする。SNSの移り変わりは早い。Facebookも状況がどんどん変わっているし、「飽き」と戦ってずっと変化し続けるか、目的を絞って必然性を強化するかが必要だと思う。

Facebookの動向変化は、このあたりの記事が参考になるかと。
それ見ろ、やっぱ日本のFacebookはオワコン期に突入 | More Access,More Fun!
日本のFacebookユーザー、たった1ヶ月で330万人も大激減!! | More Access,More Fun!

少し前からのトレンドとして、PathやPairなど対象を限定したSNSがアメリカでたくさん登場してきているのも、そういう背景があるのだろう。

 

 

というわけで、LINEの今の勢いがどう続いていくのか、スタンプに続き、これまでにないサービスモデルや収益モデルを構築していくのか、というのは注目してます。時代の移り変わりが激しいので、キャッチアップが大変。

ウェブで政治を動かす!

ウェブによって政局ではなく政策で選ぶ政治へ。それがこの本のテーマになっている。単なるTwitterとかFacebook使おうぜって話じゃなくて、ウェブメディアと既存メディアの対比や、ネットと選挙の関係など、ウェブと政治との関係を多角的に整理されている。

 

メディアとしてのウェブの役割は既存メディアと違う方向にある

読んでいてなるほどと思ったのは、既存メディアとウェブは情報を発信するとしても違う特徴を持っているということ。例えば、Wikileaksのジュリアン・アサンジのコメントが紹介されている部分。

注目すべきは、アサンジが定義した多メディア時代におけるソーシャルメディアの3つの役割だ。
1つめは、プロがつくった記事について、多様な視点を提供する役割。2つめは、埋もれているものを拡散して社会的問題にできる、拡声器としての役割。3つめが、プロの記者が取材する、調査するときのネタ元、情報源としての役割。

これを読むと、テレビなどのマスメディアと位置づけが異なる要素を含んでいるのがわかる。あるいは、考えてみれば当然のような「情報の正確さと速さはトレードオフの関係にある」ことを示している。

ツイッターのようなリアルタイムの媒体においては、情報の速度を重視するか、それともその信憑性を重視するかというトレードオフを常に抱えざるを得ないのである。

既存のマスメディアだって重要なのは間違いない。震災でも一番いろんな人にリーチして、確かな情報を発信したのはテレビでありラジオだったのだから。ただ、ウェブを政治など第4の権力として組み入れていくためには、その特性を理解して、使いこなす必要があるのだろう。

 

変わらなければいけないのは誰か

まあ、紹介だけ。

そのためには「失言」をありがたがるメディアの意識も変わらなければならない。議員の「失言」ばかりメディアで注目されるような政治状況が変わらないようなら、「ウェブで政治を動かす」ということは夢のまた夢で終わるだろう。

選挙への向き合い方に関しても日本人は、「自ら政治に働きかけたい」という意思よりも、そこに問題が生じて、「政治家にお灸を据えるために」投票する傾向があるという。

とりあえず、面白かったです。この本。すらすら読めたし。

あと、「You Choose」というサイトが紹介されていて、これを実際触ってみて感動した。こういう発想こそがウェブの力のひとつだと思うな。施策と予算が並んでいて、どれかを実施すると予算が増えて、何かを見直すと予算が減る、ということが視覚的に、わかりやすく検証できる。

普通の人が行政データを元に政策の対案を作って公開するインターネットサービス「You Choose」: ITジャーナリスト星暁雄の”情報論”ノート

普通の人が行政データを元に政策の対案を作って公開するインターネットサービス「You Choose」: ITジャーナリスト星暁雄の”情報論”ノート

You Choose – Home
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アメリカやイギリスでは、公共機関でもベンチャーの仕組みやサービスを取り入れる事例が存在するけど、日本はどうなんだろうか。

 

というわけで、このあたりに興味がある人は一読して損はないんじゃないかと。

コンシューマライゼーションで企業アプリは変わってきている

ICTの分野では、先に消費者向けに広まった機器やサービスが、ビジネス向けに普及する「コンシューマライゼーション」が度々起こる。ブログやSNSもそうだし、スマートフォンもBYODの波が訪れている。

 

この調査結果は、そういう消費者向けの無償クラウドサービスが、どの程度利用されているかを示したもの。

第10回:個人向け無償クラウドサービスの業務活用は可能か – ノーク岩上の調査データに見る賢いIT選び:ITpro Active

この結果を見る限り、ファイル共有系が大半を占めるようだ。あとはグループウェアかな。気になるのは、Google+が結構高いんだよね。どうやって利用してるんだろ。有用なコミュニケーションツールとして普及してるんだろうか。

 

一個人として普段使っているアプリの使いやすさに比べると、企業が使っているツールが古くて使いづらいという話は聞く。そういう消費者側からのプレッシャーで、企業のアプリケーション利用も変わってきている。こういう流れをうまく掴んで利用できる柔軟な企業は、生産性でも違いが生まれるんじゃないか。

僕が知ってる中小企業でも、ファイル共有にDropboxを使い始めている。複数端末でのファイル共有や、外出先でのファイル参照に使っていて、作業効率にも寄与しているようだ。ただ、問題はそういうサービスを使いこなせる人がそんなに多くなくて、特に年齢が高い人ほど追いついていくことを諦めたりしている。企業など集団でツールを使いこなそうと思うと、こういう教育というかユーザスキルの向上はどうしても課題になってくるなあ。

 

そういえば、Evernoteも少し前にビジネス版のサービス開始を発表したね。(提供開始は2012年12月)

特徴・機能 | Evernote Business | Evernote

この分野の今後は楽しみだ。

アメリカの自治体にOpen Dataのクラウドサービスを提供する「Socrata」

ホノルル市がOpen Data Portalを発表してた。

City Launches Open Data Portal

City Launches Open Data Portal

オープンデータ自体は、オバマ政権で登場したData.govから広がりをみせているが、少し触ってみた印象を書き留めておこう。

 

HPにアクセスすると、データセットの一覧が表示される。アクセス数も表示されている。データセットは53個ある。

City and County of Honolulu
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「City Spending」をクリックしたところ。恐らく各費目に応じた金額が一覧として表示されていると思うが、正直見づらい。ちなみに、ExportやEmbedもできる。データセットに対するDiscussionも可能。

City spending | City and County of Honolulu
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データセットをEmbedしてみたのが以下。表示サイズを選択して、Embedコードを貼り付けるだけ。

 

データセットを元に、簡単にグラフ化もできる。以下は、FY2011の決算結果を所属ごとにグラフ化したもの。グラフの種類と、データ軸を選択すればこのようなグラフがすぐに作れる。(登録していれば、グラフを保存してEmbedすることも可能。)

Socrata

 

ちなみに、ホノルル市の人口は37万人程度。ソリューションは「Socrata」が提供しているクラウドサービスを利用している。

Socrata for Government
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このクラウドサービスでは、データセットの管理や分析を行うことができるし、APIの提供もカバーしている。このSocrataについて調べてみると、いろんな自治体にソリューションを提供している。

Open Dataは、犯罪データをマッピングしたり、予算状況をグラフ化したり、標準形式ができつつあるようだ。そして、Socrataのようにクラウドベースで提供することで、低コストでもいろんな自治体に導入できるようになるのかもしれない。

 

日本でも、同じようにOpen Dataのソリューションセットをクラウドで提供するサービスが登場するのだろうか。

アメリカの公共機関HPランキングにみるトレンド

アメリカの公共機関のHPランキングが発表されてましたよ。

2012 Best of the Web Award Winners Announced

2012 Best of the Web Award Winners Announced

いくつか特徴を感じたので、メモ書き程度にさっくりと。

CIOによる取り組み

記事を読めばわかるけど、CIOによるコメントが出てくる。日本の地方公共団体ではみられない。CIOであれば、HPによるアクセシビリティや情報の透明性の確保などは重要な取り組みになる。

わかりやすいカテゴライズによる情報検索の容易性を追求

トップページはカテゴリーで分類して、できるだけ情報量を少なくしているのはトレンドかな。これについても、アクセス結果を分析して、カテゴリーを研究したり、サイトデザインを工夫したりした結果。

検索、地図へのマッピング、ソーシャルサービス、モバイルなど複数のチャネルを用意

アクセシビリティや情報の透明性を高めるために、情報提供の仕方に多様性を持たせているのもトレンド。いろんな情報を地図にマッピングしてみたり、ソーシャルサービスでインタラクティブにやり取りしたり。

あと、モバイルへの取り組みも大きい。明らかにPCよりモバイルでのWebアクセス数は伸びているので、市民のアクセシビリティを向上させるには、モバイルへの取り組みは欠かせない。これはFacebookのような民間でも同じ。

Twitter、Facebook、Flickr、YouTubeなどソーシャルサービスを活用

ソーシャルサービスを利用して、市民とエンゲージすることを重視するトレンドは広がっている。LouisvilleがSocial Media Centerとして、Twitter、Facebook、RSS、YouTubeなど各種ソーシャルメディアに接続しやすい状況を作っている。市長や各種サービスによって、どのソーシャルメディアが提供されているか、一目瞭然。

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Social Media Center – www.louisvilleky.gov – LouisvilleKy.gov

もう当然という感じになってるね。Pinterestで自治体の写真を集めてギャラリーにしているところもあるし。利用の仕方はいろいろある。

[scshot url=”http://pinterest.com/cityoftylertx/”]
City of Tyler Texas Government (cityoftylertx) on Pinterest

 

 

というわけで、Top3のサイトは以下です。興味がある人は、直接みてみるといいよ。

[scshot url=”http://www.louisvilleky.gov/”]
Louisville Metro Government Official Website – Louisville, Kentucky (USA) – www.louisvilleky.gov – LouisvilleKy.gov

[scshot url=”http://www.orangecountyfl.net/”]
Home | Orange County Gov FL (official)

[scshot url=”http://www.alabama.gov/portal/index.jsp”]
alabama.gov: The Official Website of the State of Alabama

GoogleがPaaSやIaaSを提供する理由は何か

少しタイミングを外したけれど、GoogleがIaaSに参入しましたよ。
[速報]Googleが「Google Compute Engine」発表! IaaS型クラウドでAmazonクラウド対抗へ。Google I/O 2012 - Publickey

[速報]Googleが「Google Compute Engine」発表! IaaS型クラウドでAmazonクラウド対抗へ。Google I/O 2012 - Publickey

Googleの主な収益源は広告のはず。しかし、Google App Engineも、今回発表されたGoogle Compute Engineも広告表示がないし、自社の利益誘導に貢献している気がしない。Googleはどういう目的でこれらの事業を展開しているんだろうか。

Googleの2011年の収益構造

一応最初に財務諸表から売上を確認しておく。売上の90%以上は広告収入。やはり検索広告の収益モデルがどれほど強力かがよくわかる。


2011 SEC Filings Archive – Investor Relations – Googleを抜粋。単位はミリオン。)

 

本当Googleの広告事業というのはすごい強力な収益モデルだ。個人的にもDropboxの容量を増やすためにAdwordsに広告を出したことがあるが、広告産業からみれば少額とはいえ、どんどん広告クリックが発生し、広告料が増えていったのは面白い体験だった。

すなわち、Googleでは広告以外の事業は収益源としては十分には確立されていない。ということは、PaaSやIaaSを提供するのは他に目的があるか、長期的戦略に基いて実行されているとしか思えない。

Google App Engineの実績

Google App Engineは2008年にスタート。実績は以下のような感じらしい。

Googleの最初の10人の社員でありインフラストラクチャ担当上級副社長を務めるUrs Holzleの説明によれば、App Engineには現在100万種類のアプリがホスティングされ、毎日75億回のアクセスがあり、世界最大の公開NoSQLデータベースだという。
Google、Amazon Web Services(AWS)に対抗してCompute Engineをスタート

結構多くの導入実績が生まれている。これらには有料プランももちろん含まれているだろう。

Google App EngineやGoogle Compute Engineは長期的戦略

ちょうどGoogle App Engineが開始された当初の、開発者のインタビューがあった。

立薗:GAEから得られるグーグルの利益とは何でしょうか? 株主に話すようにお願いします。

クーメン:株主!? OK、分かったよ(笑)。 いまGAEは完全に無償だ。ただ、今年の年末にかけて、開発者の方々により多くのコンピューティングリソースを購入していただく機会を提供していく。そこで、実際にディスクスペースや帯域を売る可能性があるが、最初は無料だ。ここでより重要なことは、Webをプラットフォームとしてどんどんどんどん前に進めたいということだ。
GAEを作ったことによって開発者は仕事がしやすくなって、より良いアプリケーションを作ることできる。作れば作るほど有用性が高まる。有用性が高まれば高まるほどそこで多くの時間を使ってくれる。こういうサイクルができることによって、グーグルの利益につながってくる。
Google App Engine-すべては20%プロジェクトからスタートした ─ @IT

これはつまり、ハードウェアなどのコンピュータリソースを気軽に使えるようになると、Webサービスを開発する人が増える。そうすると、それを利用する人も含めてWebを利用する機会が高まるということになる。

Googleは、Webでの利用機会を増やす、という長期目標のためのGoogle App Engineを提供していることになる。できるだけWebに誘導し、検索や他の広告表示ページに誘導し、クリック課金に結びつける。そういう戦略と捉えれば、一貫されている。ただ、少し長期的すぎやしないかい?とも思う。

 

そういう意味では、Googleは昔から広告のビジネスモデルで収益を確保しつつ、いろんなサービスを開発し、提供してきた。でも、今はサービスをいくつか整理しているし、必ずしもいろんなことがうまくいっているわけではない。今後Googleは、広告のビジネスモデル以外の収益モデルは確立できる日が来るのだろうか。

SDカードが驚くほど安くなっていて思うこと

久しぶりにSDカードを買おうと思って調べたら、すごい価格低下してた。16GBのSDカードが、2010年では3000円ぐらいだったのが、今は既に1000円を下回っている。

価格.com – メーカー問わず SDHCメモリーカード 16GB 価格推移グラフ

 

2007年の時点では、2GBのSDカードガ2000円を下回ったぐらいだったのに。

ついに2GBのSD、miniSDカードが2000円割れ – GIGAZINE

やっぱり技術的要素が競争におけるKPIになっていると、いつかこうやって差別化が難しくなるときがくる。

同じSDカードの分野でも、例えばEye-Fiの場合、無線LANを統合したのが最初の着眼点だけど、それにさらにアプリケーションに統合することで、写真をPCやソーシャルサービスに自動でアップロードしていくという体験を提供していくことに成功した。最初にFlickrに自動でアップロードされたのを見たときは、すごい驚いたのは今でも覚えている。

Eye-Fiも登場当初からは値段が下がってるけど、ダイレクトモードでスマフォに直接転送できるようにしたり、RAWデータにも対応したり、ジオタグに対応したりしてサービス拡張を行っている。

技術が世界を変えることは間違いないけれど、それだけだと競争に行き詰まるときがくる。それを察知して、違う競争軸を設けないと厳しいんだなーと、SDカードを購入したときに思いました。

 

ちなみに、買ったのはこれ。