今年読んだおすすめのビジネス書10冊(2014年版)

今年もそろそろ終わりー。一年で読んだビジネス書の中で、特に良かったな、と思える本をピックアップしました。長い休みの期間は、普段の忙しさをちょっと忘れて、本当に大事なことを考える重要な時期です。思考を深めるための読書にどうぞ。

 

経営戦略全史

今年一年で考えると、これがベストバイでした。これまでも本やビジネススクールで様々な経営理論やフレームワークを学びましたが、この一冊でいろんな戦略がひとつの線でつながる、知的快感は見事なものです。

参考:経営戦略を学び直して、本当の意味で理解するための「経営戦略全史」

 

また、ビジネスモデル全史もおすすめです。

 

リーンスタートアップ

経営戦略全史を読んでから、この本を読みました。不確実性が高い今の時代に適合した経営理論として、理解しておく必要があります。特に、スタートアップや事業立ち上げには必須ですね。

参考:不確実性の高い現代で、リーンスタートアップをなぜ学ぶべきか

 

関連して、この本も良かったです。リーンスタートアップをベースにして、より具体的にスマホアプリのサービスなどをスピーディーに成長させる考え方が描かれてます。

 

知識創造企業

ナレッジマネジメントに関する少し古い名著なのですが、今年読了しました。ややタフな内容ではあるものの、情報化社会である今、必読だと思います。組織に効果的に情報を流すことで、各自が判断しやすくなり、新しいアイデアを誘発することにつながります。

参考:創造的なアイデアを生み出す組織をつくるためには

 

具体的な実践のポイントという点では、こちらの本を続けて読むことがおすすめです。

 

ヤバい予測学

個人的に、今年はデータアナリティクスを本格的に考えるようになった一年でした。ウェアラブルデバイス、IoT、ビッグデータなど様々なデータをビジネスに直結させることが、新しい付加価値を生み出せるんだと確信しています。この「ヤバい予測学」は、データ分析のモデルをどう作り上げていくかを実例を交えて丁寧に説明しており、データ分析に少し興味を持った人が読むには、最適だと思います。

参考:「ヤバい予測学」を読んで「R」を学んだら、データアナリティクスの可能性を肌で感じた

 

あと、日本企業におけるデータアナリティクスを知るのであれば、この本が良いんじゃないかと。

 

年収は「住むところ」で決まる

「地方消滅」「地方創生」など、地方に関するキーワードが飛び出しましたが、個人的にも地方社会が今後どう形成されているかの関心を深めた一年でした。

イノベーティブな企業が起こり、ハイクラスな人たちが集積することで、地域全体が豊かになることを示した本書は、企業の単位で捉えるのではなく、地域全体の経済構造で捉える重要性を教えてくれました。

参考:年収は「住むところ」で決まる

 

2100年、人口3分の1の日本

上記と関連して、地方ネタになります。出版されたのは少し古いのですが、人口歴史学の観点から、今後の日本がどうなっていくのかを示してくれます。いろいろショッキングな事実が多かったです。

東京一極集中が効率的だなーと思っていましたが、これを読んで少し考え方が変わりました。経済成長が鈍化し、新しい課題に答えられなくなった政治機構には、どこかで限界がやってくるのかもしれません。

参考:人口が減少していく日本の地方はどうなるのか

 

なぜローカル経済から日本は甦るのか

本書が発売されてから、いろいろ注目されている「GとL」ですが、これは目からウロコな事実が多く、刺激たっぷりです。正直、この記事を書いている段階では読み終えていないのですが、それでもおすすめできるほど刺激的な内容になっています。

これも、前述の二冊と同じく、地方経済への捉え方を新しくしてくれる一冊といえるでしょう。

 

ビットコイン あたらしいネットビジネスの教科書

Mt.GOXの倒産など、ビットコインが注目されましたが、これは本当画期的な仕組みだと思っています。決済ビジネスも盛り上がってきていますし、デジタル資産を保護しつつ、どうやって流通させていくかという点でも注目です。

また、政治機構がこれまで与えていた許可や認証の枠組みは、ビットコインなど「仕組み全体で保護する」ものと相対するものになります。統治機構の今後についても、考えさせてくれるでしょう。

参考:ビットコインなどの仮想通貨はなぜ普及しているのか

 

もう少し広い視点で、このあたりがどうなっていくのかを知りたければ、Google会長のエリック・シュミットが書いた「第五の権力」がおすすめです。

 

成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?

最近勢いある企業を知るということは、市場のニーズや経営環境を把握することができるものです。出店を急拡大させている成城石井の成り立ちから強み、なぜ今の市場環境に適合できているのかは本書を読むとわかります。

参考:成城石井はなぜローソンに買収されたのか

 

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? V字回復をもたらしたヒットの法則

これも成城石井と同じく、勢いがある企業として。USJの戦略もさることながら、著者のマーケティングに対する考え方、思考プロセスなどがとても有用で、刺激を受けた一冊でした。

参考:革新的なアイデアはどんな人でも思いつけるかもしれない。この本を読めば

 

まとめ

今年は、ビジネススクールを卒業してから改めて企業戦略やナレッジマネジメントを見つめなおすとともに、地域経済について多くを考えるきっかけをつくる本を多く読みました。

来年はドローンが来ると思ってます!