以前から気になっていた、新しい目標管理制度であるOKRの本を読みました。
半分は小説仕立てになっていてもう半分は実際のOKRの運用手法に関する説明が本書の構成です。
OKRとは
OKRはインテルで最初に開発されたと言われており、今やGoogleなどアメリカの大手企業に採用されている新しい目標管理制度です。
いろんな理解はあるでしょうが、個人的にはOKRの特徴は2つ挙げることができます。
1つは、全社レベルでの事業の目的や目標が、各部門やチーム、個人の各レイヤーと紐付けて構成されるため、会社の各レベルで一体的な目標管理ができるという点です。
OKRは目的(Objectives)と成果(Key Results)から構成されます。これを各レイヤーごとに作るわけですが、そこでは必ず上位や下位との整合性が求められます。
2つ目は、数値目標だけに留まらないことです。OKRでは必ず目的と成果がセットで定義されます。
これによって数字が一人歩きすることなく、事業の目的に向かって皆が意識し行動できるようになります。
具体的な運用では大事なことに絞り込む
実際に目的や目標を立てるときに、企業の活動にはたくさんの重要なことがあって、それぞれに目標を立てることが多いです。しかし、そのまま並行すると成功確率を低くしてしまいます。
多くのゴールがどれも同じくらい重要に見えることは多い。しかし、たと え同じくらい重要に思えたとしても、どれかひとつを選ぶのではなく優先順 位なら付けられるだろう。そうしてひとつずつ処理すれば、成功する可能性 はずっと高くなる。
本書を読みながら学んだのは、絞り込みが重要ということです。
定める目的や目標は、本当に重要なことに絞り込みましょう。
O(目標、Objective)をひとつだけ、その目標を測定するKR(主な結 果、Key Results)を3つだけ設定することで、小さな脱線がどれだけ発生しても、大きな目標を実現するために必要なフォーカスを維持できる。
絞り込んだら、それを定期的にチェックし、3ヶ月ごとに目的自体を見直していけば良いのです。
それ以外にも、具体的な目的の書き方、運用方法が書いてあるので、自社に当てはめて考える際に参考になるでしょう。
個人目標という観点で見れば、先日紹介した1on1ミーティングとも相性が良さそうです。比較的短いタームで上司と部下が状態を確認することで、OKRの達成状況も把握できるでしょう。
OKRといい、1on1といい、組織管理は新しいフェーズを迎えているな、と感じていますね。新しい方法を取り入れて、会社を変えていかねばと思う今日この頃です。