未来を少し予測するものと言うのは、とても刺激的で面白いものです。
インターネットは劇的にいろんな人々の生活を変えていますが、これから新しく変わっていくもの、変わっていく形というものを描いたのがこの「<インターネット>の次に来るもの」です。
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副題にある通り、12の切り口からこれからの未来を描いています。これからのビジネスや生活のあり方が具体的に描かれていて、ほんとかなと思う部分もありながら、過去10年位の変化を見るとそういう未来が訪れてもおかしくないなと改めて認識します。
今後も絶え間なく変化していく未来
例えば12の変化の最初に描かれているのが、「BECOMING」です。これは常に変化が今後も絶え間なく変わっていくことを指しています。
未来のテクノロジー生活は、終わることのないアップグレードの連続となる。そしてその頻度はどんどん高まっていく。性能は変化し、デフォルトというものはなくなり、メニューが姿を変えていく。いつもは使わないソフトを開いてある機能を使おうとしたら、メニューそのものがすべて消えていたということも起こるだろう。
確かに製品やサービスの開発速度、あるいはアップデートの速度はどんどん早くなっています。メジャーなところで見れば、Windows OSは1つのメジャーバージョンが使われる期間はどんどん短くなってきており、ついにWindows 10ではバージョンの考え方が大きく変わってしまいました。もはやメジャーバージョンを固定して使い続けると言う考え方を取りづらくなっています。
このような結果を見ると、製品やサービスに対する考え方も改めなければいけません。自分が今使っている製品やサービスも、今後どんどん変化していくのです。その変化を受け入れなければいけません。例えば、スマートウォッチなどソフトウェアと組み合わさった製品は変化のスピードが早く、あっという間に陳腐化してしまいます。そのため、せっかく高級なものを買ったとしても、翌年には搭載されている技術やソフトウェア自体が古くなってしまう可能性があるのです。
その場合、製品価格を安くしたり、ハードウェアとソフトウェアの依存性を切り離して、ソフトウェアアップデートで対応できるようにしておくなどの考え方が必要になってきます。
「所有」ではなく「利用」に突き進む
このブログでも時々書いてきましたが、年々物欲がなくなってきており、サービスを利用する形態にシフトしてきています。例えば、もう少し具体的に世の中で起こっている事象が知りたければ「物欲なき世界」を読むと良いでしょう。
特に所有からサービスへの転換によって変わるのは、サービス提供者と顧客との関係です。
「所有権の購入」から「アクセス権の定額利用」への転換は、これまでのやり方をひっくり返す。所有することは手軽で気紛れだ。もし何かもっと良いものが出てきたら買い換えればいい。一方でサブスクリプションでは、アップデートや問題解決やバージョン管理といった終わりのない流れに沿って、作り手と消費者の間で常にインタラクションし続けなければならなくなる。それは1回限りの出来事ではなく、継続的な関係になる。あるサービスにアクセスすることは、その顧客にとって物を買ったとき以上に深く関わりを持つことになる。乗り換えをするのが難しく(携帯電話のキャリアやケーブルサービスを考えてみよう)、往々にしてそのサービスからそのまま離れられなくなる。
このような「継続的な関係」を構築していくことが、非常に重要になってくるのです。アマゾンがAmazon Primeを推し進めているのは、継続的にアマゾンにお金を落とすユーザーを囲い込むためです。
これからもこのような「サービス化」の流れは止まらないでしょう。
それ以外も、シェアリングエコノミーの位置付けや、台頭するロボットと人間との関係、コミュニケーションのあり方など、様々な示唆がたんまり書いてあります。
最後に。個人的には、このメッセージが好きでした。
2050年の年寄りたちはあなたにこう語りかけるだろう。2016年当時にもしイノベーターでいられたなら、どんなにすごかったか想像できるかね、と。そこは広く開かれたフロンティアだったんだ! どんな分野のものも自由に選んで、ちょっとAI機能を付けて、クラウドに置いておくだけでよかったんだよ! 当時の装置のほとんどには、センサーがいまのように何百じゃなくて、一つか二つしか入っていなかった。期待値や障壁は低かった。一番になるのは簡単だった。そして彼らは「当時は何もかもが可能だった。そのことに気づいてさえいれば!」と嘆くのだ。 つまりこういうことだ。いまここですぐに、2016年から始めるのがベストだということだ。歴史上、何かを発明するのにこんなに良いときはない。いままでこれほどのチャンスや、いろいろな始まりや、低い障壁や、リスクと利得の格差や、収益の高さや成長が見込めるタイミングはなかった。いまこの瞬間に始めるべきだ。いまこそが、未来の人々が振り返って、「あの頃に生きて戻れれば!」と言うときなのだ。
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未来を知るためには、これらの本も参考になります。
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