見城 徹¥ 1,365 |
タイトルの言葉に救われる。立ち止まり、悩み、苦しむことはなんらおかしいことじゃない、ということを示してくれる。見城徹のポリシーに藤田晋が解説っぽいコメントを寄せる、という少し異色な構成。本の中でいくつか気になった言葉を。
自己顕示と自己嫌悪は「双子の兄弟」
いい言葉だよね。この矛盾したものを内包するからこそ、絶妙なバランスを築ける気がするよね。昔読んだ中田ヤスタカの言葉を思い出した。
-ふと不安になる事はないですか?
かっこいいかなって。これ本当にかっこいいかなってことですよね。いつもですよねそれ。大体なんか半分半分です。不安と自信がどっちも同じくらいの量ある感じで、多ければ多いほどいい。
こういう、相矛盾した感覚を肯定できると幸せになれる。
「極端」こそわが命
「大人げない大人になれ!」でも書いたけど、結局何かに突出しないとだめなんだってことだと思うんだよね。平凡で代わりがきくと、自分の価値が上がらないというか。いろんなエピソードで「極端」を形成するヒントが書かれているんだけど、どれもそれなりにエネルギーが必要という。笑
まあ、楽して結果を残そうという発想が間違っているのかもしれないけどねー。
天気の話でコミュニケーションを図るホテルマンは最低である
これは確かにその通りだな。よくコミュニケーション能力を向上させるために、「とりあえず天気の話をしとけ」って書いてある本があるけど、中身がないよねーといつも思う。天気の次はどうすりゃいいんだよ、というツッコミ。
結局、相手に興味を持ち、調べ、ひねり出した一言に意味がある。これをやるのは簡単じゃないけど、考える価値はあることだと思うな。
他にも「パーティーには出るな」とか、自分と同じ考えで驚くとともに、どこかちょっと安心した。同じこと考える人がいるんだな、という。
ここまでいろいろ書いていてなんだけど、ちょっと重いんだよな。笑
これを読むと「がんばらないとだめだな」という強迫観念に襲われる可能性もあるので、あまり自分を思い詰めたくない人は、「ゆるく考えよう」なんかを合わせてお読みください。努力することは大事ですが、同じように努力すればいいってもんでもないとは思う。
ちきりん¥ 1,365 |