ゆるく考えていこう

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法
ちきりん
イースト・プレス
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Chikirinの日記は愛読しているけれど、改めて書籍で読むと、また感心させられてしまう。これまでの社会構造が通用しなくなっている現状で、思考を変える必要があることを説いている。

この本を読めば、自分にとっての幸せな生活とは何か、ということを再定義したくなるだろう。少し見方を変えるだけで、日々の生活の息苦しさから少し解放される。そういう視点を教えてくれる本だ。お金を稼ぐことだけが幸せではないし、大企業に入ることが幸せな人生につながるわけでもない。高度成長期のセオリーを未だに踏襲している世界では、いつまでも抜け出せない。

逆に、高学歴に偏重して日本の大企業に対する門戸が狭くなっているのならば、それはチャンスと考えるべきだ。日本以外の海外では市場が急拡大している国がたくさんある。そういう市場で勝負できるよう自分をポジショニングすることも発想のひとつになる。その場合は、日本の学歴なんて大した意味がないのかもしれない。新卒の内定率下降に嘆くぐらいなら、中小企業とか外国企業に視野を含めるのも手段だ。

身の丈を知ること。無理で無駄な上昇志向に惑わされないこと。暑苦しい自己啓発本を読むよりは、この本で世の中の仕組みを知る方が、生きるのがずっと楽になるよ。