分析力を駆使する企業 発展の五段階

トーマス・H・ダベンポート¥ 2,310

次の質問に答えられる組織は、どれだけあるだろうか。

・会社の業績指標のうち、将来の成長や収益性に最も影響をおよぼすのはどれか。

・市場の変化をどのように予測するか。また好ましい変化を促すことは可能か。

ITシステムが企業に深く入り込んでだいぶ年数が経過しているが、未だに十分とは言えていない。これまでは、財務や事務処理などのバックオフィスに導入されるなど、業務効率化が主目的だった。

しかし、そこへの投資も一巡し、今度はフロントオフィスにその視点が向けられている。マーケティングや業務改革だ。そして、分析ツールを導入して経営者の決定をサポートしよう、というのが流れとして数年前からずっとある。

でも、これが現実だ。

重要な事柄ほど、データではなく個人の経験や決断力に基づいて決められている。私たちの調査によると、企業の重要な決定の40%は事実に基づいておらず、マネジャーの直感だけで下されていた。P.14

経営はアートな部分があるし、データで全てがわかるわけではないけれど、データを整備し、分析しやすい組織にすることが、今後はとても重要な要素になる。実際、今のIT技術で迅速かつ多様なデータ分析はできるのだから、あとはリーダーや組織の取り組み次第、という感じだ。

少し前は、大量のデータをリアルタイムで分析することは難しかった。でも、今はそれが技術的に可能になっている。

本当に重要な情報は、組織でちゃんと集めて、分析できているだろうか。それは、企業単位であっても、チーム単位であっても同じだろう。

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