電子書籍の利用は増える一方で、紙媒体で買うなんてことはほとんどなくなってしまいました。
で、電子書籍サービスもメジャーなもので言えば、
- Kindle
- 楽天Kobo
- Booklive!
あたりかと思います。電子書籍が日本で普及し始めた頃からこの3つを並行して使ってきたのですが、最近はKindle一択になりつつあります。今日はその話を書こうかな、と。
電子書籍はすでにレッドオーシャンになっている
まず前提として、電子書籍というサービスは、基本的にはどこも同じ商品を扱っているので、差別化の要素が非常に低くなっています。簡単に言えば、商品そのもので差別化することが難しいので、価格競争になっているわけです。
最近の調査では、電子書籍を利用する人は頭打ち感が出ています。
電子書籍の利用率が2割弱で頭打ち、「利用意向なし」が増加、「関心なし」と合わせると6割以上に -INTERNET Watch
また、楽天Koboは世界全体で電子書籍市場の立ち上げが遅れていることが影響し、損失を計上しています。
Kobo関連では、連結ではのれんの減損として78億円の減損損失を計上。Koboは2011年に買収し、電子書籍ストアや端末を展開しているが、「世界の電子書籍市場の立ち上がりが当初の想定よりも遅れ、それに伴う事業計画の遅れが要因」という。
ということで、市場がそれほど拡大していかない中で、各サービスはセールをやったりクーポンを配ったりして、どんどん値引きしています。
Kindleは全体的に価格が安く抑えられているし、積極的な割引はあまりしない感じがありますが、他社が割引セールをすると、だいたいは追随して価格が引き下げられているので、Kindleで買おうと思った時に他社よりも高いよねって思うことが少ないですね。
差別化のポイントは品揃えや価格ではなくなってきている
以上から考えると、すでに電子書籍の差別化は品揃えや価格ではなくなってきており、別の差別化ポイントが生まれてきていると思うってます。そして、それについてAamzonが積極的に差別化ポイントを積み重ねてきてるんじゃないか、ってのが今回の主旨です。
Kindle Fireの破壊力
差別化のポイントとして挙げられる一つは、まず読書端末ですね。Kindle Fireが1万円を切る価格で売っているというのは、驚異的なコストパフォーマンスです。
Kindleの新しいFireタブレットが5000円とかコスパ高すぎ | Synapse Diary
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Kindle Fireは去年発売されましたが、それまでもKindle端末自体は発売されていました。もっとも廉価なKindle Fireを発売することで、端末の購入者を増やすことに成功したんじゃないでしょうか。
KoboやBookliveも端末を販売していますが、映画も見れるし、ゲームもできるし、読書もできるKindle Fireに勝るのは、結構難しいんじゃないでしょうか。
Kindleアプリは細かな点で使い勝手が良い
僕はiPhone、Kindle Fire、iPad、Kindle paperwhiteと、様々な端末で読書します。その時に一番嬉しいのは、端末間の同期の精度が非常に高いことです。他のサービスだと、なかなかうまく同期しなかったりしますし、Bookliveの場合、AndroidとiPhoneでは同期できない制約があります。
・現バージョンでは、.Book形式の書籍および雑誌について、Android端末とiOS端末/WindowsPCとの間で、しおりの同期ができません。
あまり困らない人が多いのかもしれないですが、僕は複数の端末を分けて使うことが多いので、端末間で同期がうまく行われないと結構ストレスになるので、自ずとKindle以外のサービスを敬遠するようになってるんですよね。
後は、辞書やマーキングのするときの操作性が、1番なめらかなのもKindleです。これも結構主観的なものなのかしれないですが、1番スムーズでストレスが少ないです。あとは、辞書を呼び出すスピードとか。そういう細かい操作性が良いですね。
最後は、音声読み上げにキンドルは対応していること。移動中に時間があるときは、音声読み上げ機能を使って聞いています。音声読み上げ機能を使うことで、読書量を増やすことができているのですが、KoboやBookliveはこれができないんですね。
Kindleの電子書籍を無料でオーディオブックにする方法 | Synapse Diary
というわけで、端末やアプリを改善し、差別化のポイントが明らかにハードウェア・アプリケーションになってきていて、アマゾンのKindleサービスがその強さを発揮してきている、というのが現状なんじゃないかと思います。
とはいえ、Amazon一強だと競争環境として健全ではないので、他の電子書籍サービスも頑張ってほしいですね。