AppleがWWDCで、新しいOSやサービスの発表を行いました。watchOSの更新やApple Musicが目玉でしたかね。さくっと内容を理解するなら、こちらの記事をどうぞ。
1分でわかるWWDC、OS X El Capitan、iOS 9、watchOS 2、Apple Music:WWDC 2015 – 週刊アスキー
で、こんな記事を見かけました。
WWDC2015みて、Appleほんまに大丈夫かって思ってきた。:村上福之の「ネットとケータイと俺様」:オルタナティブ・ブログ
この気持ち、わかります。わかりますよ。確かに、MicrosoftやGoogleは新しい戦略を打ち出してますし、機械学習などの投資やGoogle Photosなどのサービスが発表されて、新しい世界への可能性を感じました。
Google Photosはスマホ写真の保存先として大本命になる
で、せっかくなので、各社の財務状況をみてみようと思いました。そこから、Appleの立ち位置を考えようと思います。
売上高はAppleが圧勝
比較として、Google、Microsoft、Amazonを選びました。売上高で4社を比較したのが以下です。
Appleが圧勝ですね。やはりiPhoneの威力はとてつもなくすごい、ということでしょう。そして、他社よりも成長率も大きいですね。
おまけとしては、Amazonの売上の伸びが強く、Microsoftを追い抜いています。
ここからいえるのは、GoogleやMicrosoftはたくさん挑戦していろんな取り組みをしていますが、新しい収益源の獲得には至っていない、ということですね。
利益率は全体的に軟調
次に、営業利益率をみてみましょう。
Microsoftは少し踏ん張っていますが、AppleやGoogleは少し低下してきています。Amazonはほとんど利益を出しておらず、成長に投資しているのが際立ってますね。
収益源という意味でもそうですが、これらの企業は、これまで築き上げた収益源がやや成熟化していく中で、次の爆発的な収益源をまだ見つけられていない、という踊り場的な状況なんじゃないでしょうか。
もともとAppleは、最先端技術に投資するというよりは、少し「こなれた」技術をうまくデザインと組み合わせて、サービスや製品をつくることで成功してきました。機械学習はGoogleが先行しているような気がしますが、いろいろ今後の動向は考えているでしょうし、今は少し様子見な状況なのかな、というのが個人的な印象です。
だから、AppleのWWDC発表の内容は少し期待ハズレだったかもしれないけど、別にいいと思う。今は圧倒的に勝ってるし。今後の動向にまた期待、ということで。