ヤフーが社員にフォロワーシップを求める理由

Yahooの勢いが止まらないですね。先日発表されたブックオフとの提携も、非常に面白い取り組みが始まったなって感じました。

Yahoo! JAPANとブックオフが資本・業務提携 / プレスルーム – ヤフー株式会社

 

以前のヤフーはどちらかというと保守的なイメージで、新しいインパクトを生み出す印象は薄かったのですが、最近はバンバン新しい取り組みを生み出している感じです。

で、そのあたりの経緯は以前このブログで記事にしました。

爆速経営 新生ヤフーの500日 | Synapse Diary

そして、「ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦」に、ヤフーの組織改革として「フォロワーシップを重視している」という箇所がありました。フォロワーシップというものを前面に掲げている組織、というものを僕は初めて知りましたし、経営戦略と組織設計は密接な紐付きもあります。なので、もう少し「なぜヤフーにフォロワーシップが求められるのか」をヤフーの最近の置かれている状況などから考察してみようと思います。

 

 

ヤフーが置かれている状況

ヤフーの過去5年の業績は、以下の通りです。好調ですね。特にここ2年は売上が過去3年より大きく増加しています。

社長が交代する以前から、ヤフーの業績は上昇しており、古参のIT企業はいつの間にか保守的な組織体質が出来上がってしまっていました。

これを打開するために、ヤフーは社長交代を行い、「課題解決エンジン」というミッションを掲げて「爆速」で進もうとします。

ただ、これらを実現するためには、内部の組織も戦略に合わせて変更する必要があります。適切な権限と評価制度が組織に組み込まれていないと、いつまでも社員の意識は変わらないからです。

これに対する答えが、マトリックス型組織とフォロワーシップです。

 

社員が主体性を発揮できる組織へ

硬直化した組織から、社員が主体性を持つように変えるためによく行われるのが、権限移譲と階層のフラット化です。

かつてジャックウェルチが就任したGEもそうですし、星野リゾートも今の社長が就任してからは大きく従業員に権限移譲しています。星野リゾートの組織設計に関しては、この本に詳しく書いてあります。

 

そのため、ヤフーではサービスマネージャーという役職を設け、人と予算の権限を与えます。一方で、専門性も育てるためにラインマネージャーも設け、マトリックス型組織にしたのです。マトリックス型組織は、柔軟性が高い一方で、リーダーが二人になるため、リーダーより下の社員一人一人に高い判断能力が求められます。そこで、評価制度の中にフォロワーシップの観点を盛り込んで、主体的な行動を評価できるようにしました。

ちなみに、フォロワーシップとは、組織全体やリーダーを支える行動を行うだけでなく、時にリーダーに代わりチームを引っ張る主体性も求められることが、意味として含まれています。

したがって、リーダーはビジョンを持って引っ張る、フォロワーはその方針に従って支えるというのが一般的な組織のイメージではありますが、同時に、フォロワーが組織を引っ張る、リーダーがそのフォロワーを支えるという組織も、その混在型組織も十分にあり得ます。先に出てきた「強く指示を出す」というアクションは、リーダーがやっても、フォロワーがやってもリーダーシップに違いありませんし、「現場が強い組織」とは、フォロワーがフォロワーシップと同時にリーダーシップも発揮して、自らやメンバーを引っ張る組織というとらえ方のほうが自然ではないでしょうか。
フォロワーシップとは何か [リーダーシップ] All About

 

まとめ

ヤフーは外部環境として、スマホの流れに対応するため、スピーディに事業を遂行していく必要がありました。

それを実現するための組織設計として、サービスマネージャーに権限移譲するためにマトリックス型組織にして、組織の中に主体性を持たせるためにフォロワーシップを評価制度に導入しました。4500人という大所帯を変えていくことは簡単な作業ではないと思いますが、それでもこれを遂行しなければならない、と判断されたのでしょう。

 

ヤフーはどんどん新しい取り組みを発表しています。それらの結果を見ても、改革はうまくいっているようです。最近のヤフーは躍動感があって、見ていて面白いですね。

 

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