SNSとマーケティングの関係を理解したい人は必読。「ウェブはグループで進化する」

新年最初の読書は、「ウェブはグループで進化する」でした。読んでみて思ったことは、「マーケティングを考える上では必読だな」ということでした。

2012年と少しタイムリーではない本でしたが、当時話題になっただけあって、SNSの潮流をどう捉えるかがよくわかる内容です。

著者はGoogle+をてがけ、GoogleからFacebookへ移籍した人で、一旦書いた本がGoogleから出版差止めになったという、曰くつきです。

マーケティングで考えた場合に、いろいろ目新しいエッセンスが満載でした。

 

インフルエンサーではなく、ネットワークの構造に注目する

よくネットマーケティングでは「インフルエンサー」を見つけて、そこに情報を流してもらうというアプローチが言われます。僕はこれ自体は間違っているとは思いませんが、それよりも重視すべきは「ネットワーク構造」だとこの本では述べられています。

理屈はシンプルで、以下のようなことです。

  • 元々、人は強い絆(親しい人)から強い影響を受ける
  • 人は小さいグループを複数形成する

つまり、幅広く強大な影響を与えるインフルエンサーというのは実際は少ないので、たくさんの「普通の人」が形成している小さなグループやグループ間に、どうやって情報を流すかに着目しようということです。

そうすることで、親しい人から受け取った情報は、信頼され、購買などの判断に強い影響を与えるというわけです。だから、自分が流す情報に関心を持ってくれる人たちを見つけて、そこに情報が流れるよう、メッセージを発信することが、マーケティングにとって重要になります。

 

SNSを有効なマーケティングツールにするためには、プランの作成と実行後のフィードバックが重要

TwitterやFacebookがマーケティングに有効だ、などと言われ、取り組んでいる企業もたくさんいますが、どれほど有効に働いているかよくわからないケースを見かけます。

この本では、グループと情報の流れに着目し、トライ&エラーでどれだけ反応が得られるかを検証することが重要と書かれています。同じようなことは「USERS」という本にも書かれていましたが、それだけSNSを運用するというのは、非常に手間がかかるものだということです。

これからの企業に必要なフィードバックループのやり方 | Synapse Diary

SNSは実社会の人間関係をオンラインへ投影したものであり、SNSの隆盛はあったとしても、SNSというサービス自体は今後も継続的に使われるし、もっと発展していくでしょう。それを考えると、現時点でSNSをマーケティングツールとして使いこなすことができれば、今後の企業の優位性を築くことができます。

この本には、どのように取り組んだら良いかのアプローチも丁寧に書かれているので、もう一度読み返して、実践してみようと思います。

 

それ以外にも、認知心理学やパーミッション・マーケティングとのつながりも述べられていて、いろいろな知識がつながっていくようで、楽しく読める一冊でした。

参考:心理と行動の関係が理解できる「ファスト&スロー」 | Synapse Diary