TEDをネタに記事を書こうと思ったときに、「やっぱり動画って見返したり分析したりするのに適してないな」と思った。特定のポイントを探しづらいし。そこでふと、TEDは字幕ファイルを取得できるので、軽くそういうプログラムでも書こうと思ったら、既にやっている人がいるもんだね。
TED Talk Subtitle Printer
これを見つけてから、「情報」の形についていろいろ考えてみた。
情報の種類を変える
やはり動画や音声なんかは、検索しづらいし、扱いづらい。同じ時間を共有できる反面、時間に制約されてしまう。どれだけネットが進化して、リッチコンテンツが充実してきても、まだ検索の容易性という意味で、文字情報の検索に勝るものは出てきていないと思う。
YouTubeなんかは検索機能があるけれど、これもタイトルや説明文、タグなどの「メタデータ」に属する情報からヒットしているわけで、「動画そのもの」の情報ではない。そういう意味で、メタデータをつけるという手間と、メタデータそのものの情報量が、通常の文字コンテンツに比べて少ないというデメリットは否めない。
書き起こし.comが流行ったのも、そういう「扱いづらいデータから扱いやすいデータに変換された」ことがウケた理由だと思う。
書き起こし.com =注目の動画・音声の文字起こし/テープ起こしサイト=
こんな感じで、情報の性質を変換すると、新しいニーズが生まれる気がする。そういう意味では、冒頭のTEDも動画だけでなく、写真と字幕ファイルを組合せた記事形式にしたりすれば、読みたいと思うなあ。
情報の時間軸を変える
ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉であるに書いてあったけれど、最初にHPが登場したときは更新時間はゆったりしたものだった。そしてブログが登場してから情報は日次で更新されるようになった。さらに、Twitterなんかのマイクロブログが登場すると、時間軸の単位は「日」ではなく「時」や」分」「秒」になった。そうやって、どんどん情報が加速している。
一方で、Twitterを束ねたTogetterが登場したり、まとめ記事やまとめブログがあったりして、早過ぎる情報を束ねて静的化する流れもある。
時間軸の中で情報を捉え、違った時間軸の中に情報を流したり整理すると、違ったニーズが発掘できたりするようだ。
情報化社会と言われて久しいけれど、爆発しそうな情報の多さに立ち向かうためにも、「情報」をいろんな角度から眺めると見えてくるものがあるのかもしれないなあ。