ブックオフとAmazonマーケットプレイスの違いについて考える

f:id:synapse23:20060224210039j:image:w360

定期的に本棚がいっぱいになるので、そのたびに古本屋で本を売っている。今回も近所のブックオフに売りにいったら、一冊値段がつけられないと言われた。その本はビジネス書としては結構珍しい方なので、もったいないから引き取って返ってきた。で、試しに、初めてAmazonマーケットプレイスに出品。

マーケットプレイスへの登録は簡単

マーケットプレイスに登録するには、通常お買い物するときとは別に登録が必要。といっても、本人確認と銀行口座情報の登録ぐらいなので、大した手間ではなかった。

手数料としてAmazonに払うのは430円。配送料としてもらえるのは250円。なので、実際の売った金額から180円引かれた値段が、実際の売上になる。

ブックオフで売れなかった本がAmazonで売れた

ブックオフでは全く値段がつかなった本だけど、数日放置してたら売れました。驚き。しかも、定価がそこそこ高く、競争率も低い本だったので結構強気の値段つけたけど売れました。

本そのものが売れたことよりも、同じ本なのにブックオフとAmazonでどうして値段が変わるのか、不思議に思ったので考えてみた。

儲けるポイントが違う

ブックオフは、ブックオフ自身が売主と交渉して買取り、店頭で売る。基本的にはこのときの利ざやで稼ぐ。一方で、Amazonはプラットフォームを提供しているだけなので、その「場所代」で稼いでいる。

考えなくても当然ですね。ただ、このビジネスモデルの違いから、本の値段が変わってくる、という点についてもうちょっと考えてみる。

中古本を売るための費用構造から考える

中古本を売るまでに、いくつか費用構造が存在する。

・本そのものの価値(貴重性、本の状態)

・在庫費用

・人件費

・サーチコスト(機会ロス)

本そのものの価値(貴重性、本の状態)

これについては、両者で大きく違う。ブックオフは、買取り価格に明確な基準を設けており、定価と本の状態なんだそうだ。本そのものの稀少価値などは、組み込まないとされている。ブックオフのすごいところはこの仕組みを作ったところなんだと思うんだが、値段のつけ方という意味では正直微妙なところ。

逆にAmazonでは、他の出品者の数や値段などを踏まえながら値付けを行うので、(ある程度)市場競争にさらされた値段が付けられる。高くても、状態が悪くても、ニーズがあれば売れる。だから、主に需要と供給のバランスで値段が決まりやすいメカニズムになっていると推測される。

在庫費用

在庫費用というのは、結構ばかにならない。ブックオフの場合は、買い取った本を店舗に並べるので、そのための店舗スペースが必ず必要になる。

一方Amazonは、本そのものはユーザが抱えているので、在庫費用はゼロになる。

人件費

ブックオフはアルバイトなどの人件費が必要。Amazonは基本いらないよね。一応、コールセンターとか構えているけど。

サーチコスト(機会ロス)

市場というのは、参加者が多ければ多いほど「適正な」値段がつくもの。ブックオフの場合は店舗内に限られており、品揃えも店によって異なる。ここで欲しいものを探そうと思うときの労力はとても大きい。つまり、店側からすれば機会ロスがあるわけなので、その分売れたときの利ざやを大きくしなきゃいけない。

Amazonはインターネットの中で、検索キーワードで簡単に探せる。あとは、欲しい商品が欲しい値段であれば、購入することができる。サーチコストはとても小さい。だから、手数料という形で薄く広くとることで十分なのだろう。

考えてみてわかったこと

まあ、結構乱暴な仮定もおいているので、厳密な比較はできないものの、お金が動き、品物が動き、かつ市場価格が形成されてやすいという意味で、Amazonマーケットプレイスの方が良いエコシステムだと個人的には思う。本当は、双方が取り扱っている本の数とか、動いている金額の規模が統計の数字なんかであれば、確認できるんだろうけど。

ちなみに、ブックオフもオンラインで中古本を販売している。

 

ブックオフオンライン 新品中古まとめて購入&まとめて配送

 

これはこれで良いと思う。中古本を収集する仕組みを持つ強みもあるだろうし。漫画のまとめ買いは、便利だしお得なのでオススメです。

 

漫画本を大人買いするなら、ブックオフオンラインが便利だと思う | Synapse Diary