ITコンサルタントとシステムエンジニアの違いは何だろうか。上流SEという言葉もあるし、経営戦略、事業戦略をシステム化してゆくフェーズを担うことについては、変わりがないのでは、という話を上司としていたのが面白かったので、メモに残しておこう。
顧客の立場にたてるかどうか
結論からいえば、コンサルタントは顧客の立場に立ち、SEは自社の立場に立つ。ここに違いがあるのだと思う。これが、言葉だけではなかなか重要さが伝わらないのだけれど、ここに違いが生まれるのだと思う。
エンジニアの人と仕事をすると、(もちろん全てとは言わないが)自分たちの理想を追求したり(この方がシステムは使いやすい、ソースコードがきれいになる)、自分たちの作業が楽になったり(開発工数が減る、テスト工数が減る)という話が主体になることがままある。
そして、それが顧客の視点からみれば望ましいことではなく、顧客の要求とシステム開発側の思想がコンフリクトすることも結構ある。顧客の要求を反映すると工数が増える、というトレードオフの関係だ。こういうときはよく議論になる。気づくと、自分が顧客側の主張を代弁している。
これがうまくいかないと、平然と「こういうシステムの制約があるので、それはできません」という答えを返すことになったりする。結果的に業者側の都合を押し付けている。もちろん本当に制約があったり、過大な要求は取り下げてもらうことはある。でも、可能な限り顧客の要求を実現に近づけることが重要だと思っている。
それでも、アメリカではコンサルタント役員がインサイダーで逮捕されたりで、コンサルタントへの信頼はいつまでも揺らいでいる。怪しい、いかがわしい、信用できない。
不祥事に揺れるマッキンゼー ビジネスモデルが情報漏洩を生んだ? JBpress(日本ビジネスプレス)
それでも、顧客のために尽くさなければと思う。本当の信頼を得るまで。