医療機関向け配車/配達サービス | ビジネス用 Uber
このサービスは2018年から開始しています。アメリカで。
Uber、医療機関と患者をつなぐ配車サービス「Uber Health」発表 – CNET Japan
Uberは”Uber Eats”など、様々な移動ニーズに応えようとしているわけですが、その医療版のようですね。どういうサービスなのか、調べてみました。
サービス対象者は医療機関になっている
Uberがサービスを提供するのは、医療機関であり、病院にかかりたい患者に直接提供するわけではありません。医療機関が従来から行っていた、通院患者向けの送迎サービスを、Uberに置き換えるようなイメージを持てば良いですね。
車椅子患者も送迎できるようにしたり、センシティブな医療履歴に関する情報も安全に取り扱えるようにするなど、特化した対応を行っています。
病院のコスト削減、売上増加を実現
医療機関では、自前で送迎サービスを提供することは費用負担になるとともに、診察予約しても来ない患者もいる、ということが課題になっています。アメリカでは予約しても来ないという問題が大きいらしく、日本とはニーズが違うかもしれません。
この課題を、Uber Healthを導入することで、効率的な送迎を実現(コスト削減)するとともに、予約→送迎をスムーズに行うことでドタキャンなどを防止する、患者のリテンション(売上増加)にもつながります。
Uberも、新しい収益を確立することができます。以下の記事でも簡単な収益シミュレーションが行われています。
患者向けライドシェアサービスはUberやLyftにとって新たな収入源になるか?新たなライドシェア x ヘルスケア分野|From the Alley|note
Uberアプリが前提になっているわけではない
Uber Healthのサービスは医療機関向けに提供されているので、患者は必ずしもUberアプリを使う必要はありません。高齢者など、デジタルデバイドが生じやすい層が利用者だと思いますから、そこも配慮されているサービス設計になっています。
薬の配達も開始
最近だと、薬の配送も始めています。Uber、米国で処方薬の配達サービスを開始–「Uber Health」「Uber Direct」を活用 – CNET Japan
それ以外にも、医療従事者の通勤支援や、食事の配達もサービス展開しているようです。
着実に移動の需要を捉えるとともに、広げているのがわかりますね。
ちなみに、Uber Healthのことは、「Beyond MaaS」という本でも紹介されています。
日本でも医療MaaSの実証が始まってきていますが、日本は日本での課題で、医療や介護領域のMaaSが広がるのかもしれません。