Twitterの業績不調や身売り話が最近良く出てきています。SNSの代表格であるTwitterは、既にメディアとしては終わってしまったのでしょうか。実際のユーザー数を公開資料から確認してみたいと思います。
Twitterのユーザー数は減っているのか?
ユーザー数の定義にもよりますが、ここではMAU(Monthly Active Users)を対象にしたいと思います。
TwitterのMAUは、決算資料として公式に発表されています。
Financial information | About
以下は最新のデータである、2016年Q3の数値です。
グローバル全体でみれば、ユーザー数は伸びています。
マネタイズに苦戦するTwitterは、そのような最中でユーザー数が減少していることが不安視されています。ただ、一部のコアユーザーに対しては強い力をもっており、一人当たりの収益性も向上しています。
以上から、Twitterは派手なユーザー数の拡大はなくなっていますが、コアユーザーに対する収益確保を行っている、というのが現状です(まあ、それでも赤字なのですが・・・)。
日本におけるTwitterのユーザー数は?
では日本の市場ではどうなってるのでしょうか。実はグローバルと日本では少し様相が異なります。
国内では過去1年で見るとユーザー数は伸びています。グローバル全体と比べると、日本市場は伸びている方と言えるでしょう。
Twitterユーザの4分の1は日本だと言われており、その中の比率として、若者が多く含まれています。SNSの中で若者に使われている、というのは今後の成長性を考える上で非常に重要になります。
(Facebookも一時期は若者のユーザー数が取り込めていないのではないか?と言われ、成長性に限界があると騒がれました。)
日本人の国民性とTwitterというサービスは相性がいいと言えるのかもしれません。日本のSNSにおけるTwitterの位置づけについては、古川健介(けんすう)氏のこちらの分析が非常に参考になります。
古川健介『TOKYO INTERNET』第4回 なぜTwitterは日本における最強の投稿サービスなのかを考察してみる【毎月第2水曜配信】 | PLANETS/第二次惑星開発委員会
これを読むと、ソーシャルメディアというのは国民性とも深く結びついているものだということが認識できます。
いかがでしょうか。最近、Twitterに対するネガティブなイメージが出てきていますが、それは確かにマネタイズがうまくいっていないことや、ユーザー数の成長に陰りが見えているからというのが理由です。しかしその一方で、日本においてはユーザー数が伸びており、その存在感はまだ失われていないと言って良いでしょう。
マーケティングにおけるSNSの存在は大きくなってきており、TwitterはFacebookと並ぶ巨頭として位置づけられてきました。日本でこれからも高い存在感が維持されるかはわかりませんが、少なくとも現時点でTwitterを否定する情報はあまりないと言っても良いのではないかと思います。
あとは自社のマーケティングを考える上で、Twitterの気質やコミュニケーションスタイルなどが相性が良いかなどを考えて、SNSマーケティングを行いましょう。