中小企業にこれから求められる広告・マーケティングの手段とはなんでしょうか?
折込チラシが衰退していることを、以前このブログで書きました。
今日は、中小企業にとって「それ以外にどういう広告手段があって、今後どれが有望なのか?」を調べてみました。
プロモーションメディア広告の推移
電通が毎年発表している広告費の推移を調査した統計データがあります。これを使って、広告手段ごとの広告額がどのように変化してきているのかを見ていこうと思います。
2015年 日本の広告費|媒体別広告費 – ナレッジ&データ – 電通
また、過去のデータはこちらのブログから拝借いたしました。ありがとうございます。
【グラフ&表】日本の広告費推移(2005~2014年) | 株式会社ナンバー
広告媒体種別の定義
まず定義として、広告媒体は大きく3つに分類されています。「マスコミ(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)」「インターネット」「プロモーションメディア」です。折り込みチラシなどが含まれるのはプロモーションメディアになります。
中小企業でもマスコミを利用することもあるかもしれませんが、多くは「プロモーションメディア」に分類される手段でしょう。
プロモーションメディア広告の推移
プロモーションメディア広告全体の広告額の推移は以下の通りになっています。
全体でみると、2011年ごろに下げ止まり、今は横ばいという感じです。
各広告種別ごとの推移は以下のようになっています。減少してるものとそうでないものがありますね。この中で折り込みチラシは依然強いメディア媒体であると言えますが、これまでの推移を見るとだんだん減少してきているのが分かります。
もう少し傾向をわかりやすくするために、2005年を100としたグラフを見てみます。
減少幅が大きいのは、電話帳、折込チラシですね。また、フリーペーパー・フリーマガジンは2008年までは上昇していましたが、それをピークに減少に転じています。
一方で、屋外広告やPOP、展示・映像等は最近増えています。屋外広告やPOPは場所に強く依存するものですので、あまり影響を受けない、あるいはリアルの強みが相対的に上昇しているのではないでしょうか。
これから衰退する広告・有望な広告
これらを見ていると、折り込みチラシやフリーペーパー・フリーマガジン、電話帳は紙媒体に依存してきています。それぞれのコンテンツとしては魅力あるんだと思いますが、紙媒体そのものがニーズが減少しており、広告メディアとしての魅力を軽減させてしまっているのではないでしょうか。
ちなみにフリーペーパー・フリーマガジンの調査を見ると、発行媒体の約半分はWebマガジンの発行を「既に行っている」あるいは「行う計画がある」とのことです。やはり紙媒体依存からの脱却はここでも顕著に見られるといえます。
Webマガジンを「発刊している」のは全体の33.9%、「発刊する計画がある」が17.7%で合わせると5割強がWebマガジンの発刊を推進している。
インターネット広告の推移
合わせて、インターネットメディアの広告額の推移も見てみましょう。
グラフで見てわかるとおり、インターネットメディアはこれまで右肩上がりで出してきており、今もその勢いは衰えていないです。
ウェブサイトだけではなくスマートフォン、様々なSNSメディアの登場など、新しい技術やサービスを起点にして、様々な広告手段が満たされています。そういう意味ではインターネットメディアはこれからもまだ伸びる余地はあるでしょう。
まとめ
- 紙媒体に依存する広告メディアは、衰退の勢いが大きい
- 屋外広告やPOPなど、場所等に関連する広告は増える傾向にある
- インターネット広告はこれからもまだ有望
というわけで、自社の業務特性もあると思いますが、これらの推移を考慮した上で、効果的な広告手段にシフトしていきましょう。