コンサルタント2年目に読みたかった-【書評】選ばれるプロフェッショナル

昔、「上流SEとITコンサルタントの違いがわかるか?」と聞かれたことがある。「わかりません」と答えると、「そんなものないよ」と切り替えされた覚えがある。
 
当時は「そんなものか」と深く考えず納得していたけれど、この本を読んだ後なら、「いや、違いますよ」と答えられただろう。
コンサルタントとは何だろうか。プロフェッショナルとは何だろうか。その答えがこの本の中にあった。

 

専門領域の無いコンサルタント

コンサルタントに必要なのは、論理的思考力、コミュニケーション能力、そして知識を吸収するキャッチアップ力だと言われたりする。ただ、これを素直に突き詰めていくと、「専門領域のない」人になってしまう。
 
すると「じゃあ専門知識を身につけなければ」となる。こうなると、冒頭の「上流SEとITコンサルタントの違いってなんだっけ?」となってしまって、堂々巡り。
知識を深めること、自分の専門分野を作ることが、コンサルタントなのだろうか。
 
答えはYesでもあり、Noでもある。重要なのは知識の幅と、知識に対するスタンスだった。

 

コンサルタントはいろんなモノを「統合」することで価値が出る

ディープ・ジェネラリスト。本書に出てくる言葉。
これを聞いて、専門分野を作ることと、コンサルタントとのバランスに悩んでいた思考が、すっきり晴れた。コンサルタントには、幅広く、かつ深い知識が必要だが、それにも増して重要なのは、それらを統合して考えられること。
 
過去の歴史にあった事象、世界の違う場所で起こっている変化、多業種の取り組み、そういうものを知り、理解し、自分の中でパターン化して取り込んでいく。そして、目の前の顧客が抱える問題に対し、解決策を発想するためのアドバイスを行う。それが、コンサルタントとしての価値を創造する。

 

エキスパートとアドバイザーの違いを理解する

冒頭の質問ではないが、ひとつの分野に対するエキスパートと、コンサルタントなどのアドバイザーとの違いをしっかり理解した上で仕事にのぞみたい。
 
エキスパートは知識が深いが、アドバイザーはそれに加えて知識の幅が広い。
エキスパートは答えを出す が、アドバイザーは良い質問をする。
エキスパートは分析するが、アドバイザーは統合する。
 
このようなスタンスの違いが、一分野の専門家と、コンサルタントとを分ける要因なんだろう。
これを混同してしまったり、専門家だけのスタンスになってしまったり、顧客の望む情報に擦り寄ってしまったりというのがよくあるものだ。

 
もう少し早く出会いたかった。でも、今だからこの内容に理解を示せたのかもしれない。今後も、何回か読み返すことになるだろう。

 

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