最近よくオーディオブックを聴いていて、FeBeを利用している。そのFeBeの創業者の本。
脳関連の本は、出すぎているし、胡散臭いものも多いので、タイトルにそうついている本自体にちょっと敬遠したい感が自分の中にはある。その点で、この本はちょっとタイトルは残念。でも、内容としては「聴いて勉強」という発想をあまり強く意識したことがなかった人には良いかもしれない。
<bclass=”h1″>目次
第1章私たちは五感で勉強している
何のために勉強するのか?/勉強の「4つの要素」/なぜ聴覚が勉強の役に立つのか第2章 音で脳の個性を活かす
脳の個性を活かす勉強法とは/脳の機能を知る/ディスレクシアに学ぶ脳の学習プロセス/自分の得意な感覚を生かす第3章耳勉強法を始めよう
耳勉強法とは「聴覚マネジメント」/耳勉強法5つのメリット/〈耳勉強法の基礎知識〉オーディオブックの種類・聴き方・テクニック
/言語能力を鍛える耳勉強法/すき間時間マッピング」で耳勉強の時間を見つける/耳勉強法の達人たち第4章耳勉強法を実践しよう
MP3プレーヤーを手に入れよう/オーディオブックサービスを選ぶ/ソフトウェアを揃える付録著者がおすすめするオーディオブック
本ではいろいろ書いてあるけれど、もっとシンプルに、耳から取り入れることがどういうメリットがあるかを書いてみようと思う。
①「聴く」だけでも勉強はできることを理解する
当たり前といえば当たり前なんだけど。各インプット媒体によって、使う五感は異なる。
・動画 ⇒ 視覚 + 聴覚
・本 ⇒ 視覚
・ラジオ ⇒ 聴覚
音楽を聴きながらでも車の運転ができるように、使う五感が違う場合、人間は器用に並行でこなせる。
あと、人間は視覚に頼っている比重が大きいので、視覚だけのインプットは効果が低いのではないか、という疑問が自分にはあった。それについては、一理あるのかもしれない。ただ、それは人によっては聴いて覚える人もいる。暗記を声出して覚える方が得意だ、という人がいるように。
さらに、例えば本を読んでいるときも、多くの人は心の中で音読している。結局は音声によって脳に取り込んでいるのかもしれない。少なくとも、文字を視覚で捉えることと、音で捉えることの両方を行っているのだろう。
オーディオブックを聴いていると、音の流れとして記憶して思い出すこともあるし、聴いたことがきっかけで昔読んだ本の内容を思い出すこともある。そう考えると、「聴く」ことによる勉強は、少なくとも「効果が低い」とは言えなさそうだ。
②聴くに適したコンテンツを選ぶ
使う五感が違うのだから、内容としても「聴く」に適したコンテンツを選ぶ必要がある。オーディオブックは、一定スピードで進んでいくので、本のように自分のペースで進める、ということは難しい。マーキングや書き込みができるわけでもないので、後で特定箇所を思い返すのも難しいのはデメリットになるだろう。
ただ、一定スピードで進んでくれるのは、自分でページをめくったりする必要がないので、インプットする労力としては楽だろう。(動画⇒音声⇒文字の順に、受け手の負担は軽くなると思われる。)
これを踏まえると、ある程度聞き流しても良いと思えるものが重要。あと、ストーリー性など流れる構成のものだとなお良いと思われる。意外に、こういう歴史モノを聴くと、時系列で進んでいくので面白かったりする。
③インプットに使える時間を知る
オーディオブックを聴ける時間は、生活の中でどれぐらいあるだろうか。
例えば車通勤で片道25分だとすると、50分。さらに、駐車場までの徒歩移動が5分あるとすると、毎日1時間分ある。自宅では、皿洗いや掃除の時間なども使えるだろう。
逆にオーディオブック1冊がどれくらいかといえば、新書ぐらいで3時間。ビジネス書で6時間ぐらいだろうか。さらに、倍速で聴いたりすると、必要な時間は半分になる。(実施やってみたが、倍速ぐらいだったら余裕で慣れる。)
この例でいけば、ビジネス書1冊を倍速のオーディオブックで聴けば、6日で1冊終わる。特に他の時間を犠牲にすることなく、1週間で1冊消化できるのだ。悪い話じゃない。
耳を鍛えることで頭がよくなるかどうかはわからないけれど、時間を有効に使いたいと思っている人がいれば、オーディオブックは一考の余地はある。あとは、日本語コンテンツがもっともっと充実してくれることを願う。