以前、「今年買ってよかったもの(2014年版)」で、iPad Airで雑誌読むためにdマガジンに契約したことをちょっと書きました。
このdマガジンに契約してから、これまで時々本屋で立ち読みしたり、本当に興味があるものだけ買う程度でしたが、どっぷりいろんな雑誌を読むようになりました。久々に、自分の生活そのものを変えるサービスを導入したと思っています。
「dマガジン」をはじめとする「読み放題サービス」は十分実用レベル
dマガジンはドコモのコンテツサービスのひとつで、簡単にいえば電子媒体として雑誌の読み放題ができるというものです。
雑誌は100媒体以上あって、月額400円で読み放題です。東洋経済やプレジデント、クーリエ・ジャポンなどビジネス系雑誌はもちろんのこと、ファッション誌やカルチャー雑誌も結構豊富です。読み始めると、飽きずにいろんな雑誌を読んでしまう感じですね。
ソフトバンクの「ビューン」とか、auの「ブックパス」などいくつか同様のサービスはあるようですが、雑誌の読み放題としてはdマガジンの評判が良いようですね。僕も知人に教えてもらいました。ビューンは、dマガジンとラインナップや金額が近い感じしますね。ブックパスは本と雑誌がくっついていて、雑誌だけ欲しい僕としてはちょっと違いましたね。ちなみに、dマガジンはドコモユーザー以外でも登録可能です。少し前からドコモは戦略を転換させていて、ドコモユーザーに閉じる形じゃなくなっているので。
あと、ひとつ注意が必要なのは、読み放題サービスで提供されるコンテンツは必ずしも全ての記事が掲載されているわけではありません。それは各雑誌の戦略もあるのだと思うのですが、紙と比べると結構記事が抜けていたりします。紙のまま全てを電子化してサービスとして提供されているわけではない、ということです。
雑誌の価値を再認識できる「読み放題サービス」
dマガジンで改めて雑誌を読むようになると、雑誌はコンパクトで良質なコンテンツの集合体であることを再認識できます。テーマが明確で、文章もある程度洗練されていて読みやすい。画像やグラフなども工夫されていて、読み手を強く意識されているのがわかります。インターネットの玉石混交な世界に慣れると、雑誌が結構読みやすいコンパクトなコンテンツだなーと思うわけです。
以下にある通り、雑誌はある種カルチャーを表現したり形づくるものだったりします。
これ、超絶面白い。見事に整理されている。/女子は30台になると自立路線か献身路線かの選択を迫られる。表紙の女優から雑誌をマッピングしてみるとその事実が明らかに。 – 私は「女子」が嫌いです。 http://t.co/160w8NkaWs
— Synapse Diary (@reiji) 2014, 12月 21
必ずしも雑誌、という形である必要はないかもしれませんが、NewsPicksみたいに、プロが編集した優良コンテンツを有料で消費するというのはニーズがあるんだと思います。最近は、少しずつ昔の雑誌が復刻する流れもあるようですしね。
雑誌に親しんだ年齢層がいる。雑誌のブランドは高いんだなー。/相次ぎ復活する有名雑誌「Boon」「主婦の友」「Olive」……継続するか、一過性か (1/3) – ITmedia ニュース http://t.co/0fgpCy0PEx — Synapse Diary (@reiji) 2014, 12月 24
出版不況は新しい消費の形で進歩していくんだろうか
紙の出版はずっと落ち込んでいます。このサイトで示されている統計では、出版の販売金額がピークになったのは1996年で、2013年はそこから37%減少しています。
また、ここに分類別での出版数の推移がまとめられた記事があります。
出版物の分類別売上推移をグラフ化してみる(2014年)(最新) – ガベージニュース
これを読むと、雑誌や文芸、新書などは大きく落ち込み、コミックや文庫はまだ踏みとどまってる状況です。コミックは既に1/4が電子書籍になっており、電子書籍の普及によって全体の落ち込みを止めています。
キャズムを超えたのと、紙とのカニバリも数字からは見られない。確かに、電子と紙ではちょっと読み方も用途も違う。/ついにキャズム超え–コミック市場の4分の1は、すでに電子書籍になっていた http://t.co/qbprOdvAAg @cnet_japanさんから
— Synapse Diary (@reiji) 2015, 1月 23
さらに、最近は無料の漫画アプリが隆盛しており、手軽に楽しめるアプリを経由して、単行本の売上に結びつける形が生まれています。これなどは、スマートフォンを利用した新しいビジネスの形でしょう。
漫画アプリのビジネスモデルがわかったー。/「休刊雑誌のマンガをアプリで連載し単行本が爆売れ。課金するのは30代後半の男性」マンガアプリビジネスの裏側を「マンガ読破!」「マンガボックス」が語る。 | アプリマーケティング研究所 http://t.co/h7KIbYM91X — Synapse Diary (@reiji) 2014, 12月 16
雑誌もコミックなどと全く同じとは思いませんが、やはり電子書籍は使い方によってはとても便利です。僕は電子書籍以外はあまり読まなくなりましたし、確実に本の購買金額は増えています。ユーザーニーズに合わせた消費の形を提供することが、市場を拡大させるひとつの方向性になると思います。
というわけで、dマガジンをはじめとする「雑誌の読み放題サービス」で、雑誌を再発見してみてください。