総合スーパーの終わりと、ネットスーパーの始まり

イオンが業績悪化していることを、先日つぶやきました。

改めて、総合スーパーという業態がどうなっているのか書いておこうと思います。

「総合スーパー」という業態の衰退

イオンの業績悪化はGMS=総合スーパーが不振だったためと言われています。まず、マクロとして小売全体でみたときに、総合スーパーという業態に限界が出ているのがわかります。

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参考:
時系列データ|商業動態統計|経済産業省
販売統計|日本チェーンストア協会
日本百貨店協会 : 百貨店売上高

小売というのは業態の戦いでもあるので、消費者ニーズに合った新しい業態が登場すると、古い業態はシャアを奪われる運命にあります。総合スーパーも小さな商店から多様化する消費ニーズをワンストップで対応する、という時代背景からシェアを伸ばしてきたのです。そして、今度は総合スーパーが、コンビニやドラッグストア、専門店、インターネット通販などの新しい業態の隆盛によって、業態としては衰退期を迎えている状況です。

(参考:我が国流通業の現状と取組・課題について(PDF) )

イオンはそういう状況の中で、アジアへの進出や既存店の大規模改装などで業績回復を図ろうとしています。

ネットスーパーは強力な収益源になるか

今、ネットスーパーが少しずつ普及している状況です。試しにSimilarWebで、イオンのネットスーパーのアクセス数を調べてみたところ、月間30万アクセスとそれなりの数字がありました。

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インターネットでの買い物にいろんな人が抵抗がなくなり、品揃えの豊富さや家まで届けてくれる手軽さは、実用的なモノを買う点では、「わざわざ店まで買いにいかなくても」と思うだけの十分な理由になります。自分のことを思い返してみても、本や消耗品を中心に、どんどんネットで買う金額も回数も増えています。

また、Amazonは少し前からアメリカでは生鮮食品の販売を始めています。

知られざるAmazonの生鮮食料品配達サービス「AmazonFresh」とは? – GIGAZINE

これらを考えると、ネットスーパーという領域は今後も拡大していくでしょう。

ただ、ネットスーパーは収益化が難しい点が以前から挙げられています。商品の配送コストを吸収することができないのが問題点のようです。

実は儲からないネットスーパー。それでも各社が続ける理由とは? – NAVER まとめ
便利すぎるネットスーパー、でも実は儲かってないらしい | Lifeclip

一方で、生鮮食品を買うチャネルというのは非常に魅力的でもあります。日常の中で購買の頻度が高いからです。頻繁に買うチャネルとして選ばれることになれば、ついでにあれも買おう、これも買って配送してもらおうというようになるでしょう。そういう意味で、最初はコスト度外視でもチャネルを抑えてしまうという戦略は考えられます。

そのために、今後は購買のインターフェースも高度化していくでしょうし、物流も向上させていくんでしょう。まさに「オムニチャネル」としての対応が進みます。

いやーイチ消費者としてはネットスーパーがもっと普及して使いやすくなって、便利になれば楽しいな。今後が楽しみです。