Facebookの規程改定から、企業と顧客のコミュニケーションルールを考える

Facebookが、「いいね!」と引き換えに何か景品などのアドバンテージを与えることを禁止する条項を定めました。

もう1つは、ユーザーに何らかのインセンティブを与えてソーシャルプラグインの利用やFacebookページへの「いいね!」を奨励することの禁止だ。例えば「いいね!」すれば何らかの報酬を与えるとか、ゲームやアプリの特別コンテンツを提供するといったことを禁じる。

Facebook、プラットフォームポリシー改定で「いいね!」インセンティブを禁止 – ITmedia ニュース

これ、とても良いことだと思います。以前から、「何か欲しければ、Facebookページに「いいね!」を押してください」という行為があまり好きではありませんでした。

何が嫌かといえば、「与えられること」と「与えること」が直結していない感じがするからです。何か、こちらの弱みを握られる代わりに差し出してる気がしてならないんですよね。

 

ベネッセの個人情報取得方法も似た感じを抱いた

ベネッセは、水族館などの家族連れが集まる場所で、スタンプラリーイベントなどを開催していました。個人情報漏洩事件が起きてからは、控えていると思いますが。

このスタンプラリーでも最後に景品が用意されているのですが、その代わりとして「個人情報を書いて」というパターンで個人情報を収集しています。子どもを持つ親としては、「子どもに景品をあげたいが、個人情報は渡したくない」というジレンマと格闘することになります。

あと、ショッピングセンターでも、子ども用に風船などをプレゼントする代わりにアンケートを、ってやつも多いですね。

 

長期的関係を構築するのに有効か

AmazonやGoogleに代表されるような、インターネット会社もデータを取得していると言われていますが、悪質なものを除き、基本的にはそのデータを引き換えにユーザーにインセンティブを与える、と理解しています(少なくとも僕は)。

なので、インセンティブと、その引き換えに顧客やユーザーが提供するものは、ある程度直接の関係がないと、「人質に取られている」感が出てしまうので、長期的に見たときにユーザーとの関係が良くないんじゃないかと思います。

また、個人情報の取り扱いについては、どんどんセンシティブになっている気がします。これまでは許されていた行為が、徐々に許されなくなるような価値観の変化も起こっていると思います。

 
そういう行為にも配慮しながら、企業はユーザーとコミュニケーションを図らなければいけないな、って思いますね。