親になれば、自分の子どもには良い教育を与えたい。頭の良い学校に通わせたい。そう思うのが親心。
自分ももうすぐ親になるわけだが、変な言葉になるが、ある種教育現場に過度な期待をしていないせいか、今のところ不安やこだわりみたいなのはない。今住んでいる場所で、穏やかな空気を吸って成長して欲しいと願う。
ただ、気にする人は気にするだろう。というわけで、子どもの学力向上に最も有利な地域というのを考えてみる。考えるインプットは至って簡単。学力テストの全国結果。ちょっと前に発表されたばかり。
まずは、学力テストとは?
正式名称は 全国学力・学習状況調査 。国は、全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、学力や学習状況を把握・分析する。各教育委員会や学校等が、全国的な状況との関係で、自分たちの教育施策の課題等を把握する。そういう目的から、国立教育政策研究所が主体となって行っている。どれぐらいの頻度で行うかの定義について記載を見つけられなかったけれど、実績を見る限りでは、年1回のようである。平成21年度で3回目。
調査実施の費用を見ると、毎年58億円ぐらいを計上している。賛否両論あるみたいだが、理系的な観点でいえば、全員・毎年ではなく、サンプリング・隔年とかで、もっと費用を削っても、同じ程度の分析結果は得られるのではないか?と思う。
(参考:学力テスト)
もし、自分の学校はちゃんと学力を測りたい、というのであれば、それを親に理解してもらって費用を出してもらうか、もしくは、5年に1回は全学校で、というような実施方法もある。とりあえず、毎年全学校でやるなんて、統計調査としてはおかしい。統計調査だけが目的ではない、という人もいるだろうけれど。
(全然関係ないけれど、最近話題のJALの資金不足額は4500億円。こういう比較をしてしまうと、58億円なんて大した額ではない、と錯覚してしまうから不思議だ。)
何県に住むとうちの子供は学力が高くなるの?
学力テストにおける、都道府県別の結果を見てみると、ランキングがはっきり出ている。1位は秋田、2位は福井。ワースト1位は沖縄、ワースト2位は北海道。自分が住んでいる岐阜県は、47都道府県中26位。なので、子どもの教育に熱心な方は、秋田県への移住をおすすめする。
(参考:: 2009年小中「全国学力テスト」都道府県別ランキング(順位)・一覧。E-NEWS)
ただし、ここで重要なのはそのときどきのランキングで一喜一憂するのではなくて、ある程度の期間で見たときに、どの程度変動しているか、ということ。学力テストは3回目になるのだけれど、ある程度ランキングに変動がない、というところに、日本社会の硬直性が見えている気がする。
しかし、これもまた3年間だけの話なので、もっと長期的に見なければならないけれど。Jリーグみたいに、ある程度の期間で、強いといわれるチームがコロコロ変わるぐらい、激しいランキングの変動を期待したいなあ。
地方にだって住む魅力はあるのだ
ランキングで見たとおり、都市部=高学力でも何でもない、という事実に気がつく。地方に住むことにだって、こういうメリットがあるのだ。ただ、これはまたおかしな社会構造のような気がするけれど。
それについては、記事を分けて書く。
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