「インターネットは都市部と地方の格差を縮めたか – グダちゃん日報」を読みました。
都市と地方でデジタルデバイドは歴然と存在しており、経済的にも文化的にも違いを生んでいる、というものです。今更デジタルデバイドかよ?という感じもします。実際、Googleトレンドでみると明らかにデジタルデバイドは話題にならなくなっているわけで。
都市と地方のデジタルデバイドは確かに存在する
まず試しに、自分のブログの訪問者の地域を調べてみたところ、全体の3分の1は東京都。。。そして、だいぶ離れて大阪、神奈川、愛知、埼玉、福岡、千葉と続きます。何となく都市部で人口が多いところからのアクセスが多くなっていました。人口比率で考えれば当然ですが。
一方で、「IT・情報・通信|新・都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]」で見ると、明らかに都市部と呼ばれる県は各種で高い数値を示しており、地方に行くほど数値は低くなっています。
インターネットそのものは格差を縮める可能性を持っていますが、ICTを使いこなすためにはリテラシーと呼ばれる類の知識が必要です。一方で総務省の調査では、年齢の高さや所得の低さがデジタルデバイドを生んでいる、となっており、所得の高い人の方がITリテラシーを身に着けやすい状況にあると推測されます。
www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h23/pdf/n2020000.pdf
これが意味するところは、富めるところに富が集中する、という都市と地方の経済格差を強化している可能性がある、ということだと思います。
どうすればデジタルデバイドは解消されるか
スマートフォンやタブレット端末の普及は、デジタルデバイトの解消につながるのだと言われてきました。この記事で書かれているように。
タブレットPCとスマートフォンで社会はきっと変わる(大西宏) – BLOGOS(ブロゴス)
確かにスマートフォンの普及率は2013年3月時点ではまだ4割程度ですし、今後一層の普及に少し期待はしていますが、問題はもっと深くて、端末や環境だけで解消するのではない気がしています。
【知ってるつもり?】2013年3月のスマホの普及状況をちゃんと把握しよう! | スマートフォンECラボ
総務省の調査では、所得格差が原因でITリテラシーが育成されなかったり、ITの利用環境が整わないことが多いようです。となると、その点を解消する施策が必要になるのですが、全体として行政にはお金や人材の面で余裕がなくなっているところも多く、手がまわらないのかもしれません。あるいは、デジタルデバイドそのものが認識されていないのではないか、と。
マイクロソフトなどIT系の企業は、こういうデジタルデバイド解消の取組を行っていたりします。IT市場が広がることで、自分たちのビジネスチャンスも増えるので。こういう民間資本を投入する仕組みが必要になる気がしますね。
出生率アップにまでつながったMSのデジタルデバイド解消プログラム – ZDNet Japan
オープンデータ、オープンガバメントなど、行政機関もITを中心に開かれようとする動きがあります。市民レベルで考えたときに、どの程度ITの恩恵を受けられる人がいるのか、という視点は、再度議論として盛り上がったりしないものですかね。