良いものを作ってもビジネスモデルが優れていないとお金にならない話

久々に、東京事変の曲を購入した。最後に発表されたコンプリートアルバム「Hard Disk」の未発表曲をiTunesで購入したのだ。それはいいとして、今回書きたいのは「数字は意外な事実を教えてくれる」ということと、「ビジネスモデルは重要ですよ」ということです。

 

東京事変のCD売上

気になったので、東京事変のCD売上を調べてみた。ここの数字がどれだけ正確かは裏付けができなかったが、まあ本当だと信じてみようと思う。信じるかどうかは自己責任で。

【アルバム】
04.11.25 2位 205,012枚 390,665枚 35週 教育
06.01.25 1位 169,551枚 293,604枚 17週 大人(アダルト)
07.09.26 2位 101,475枚 175,418枚 20週 娯楽(バラエティ)
10.02.24 1位 106,831枚 176,780枚 19週 スポーツ
11.06.29 1位  82,396枚 139,699枚 31週 大発見
12.01.18 2位  78,318枚 108,256枚  9週 color bars
12.02.15 1位  36,404枚  61,898枚 15週 東京コレクション
12.08.29 3位  36,272枚  44,126枚  2週 *深夜枠

東京事変 – みんなのCD売上データ辞典 – livedoor Wiki(ウィキ)

 

これ、結構衝撃的です。個人的には。時間が経つにつれてCDが売れなくなっている。自分としては、アルバムが発表されるたびにどんどんサウンドは変化して、魅力が増していったと思っているのに、そういう自分の感覚には反して売上は落ちているという不思議。

まあ、考えてみればなんてことなくて、全体としてCDの売上は落ちているからだと思う。統計データでみると、アルバム売上は著しく落ちているし、東京事変が活動していた7年間も全体として落ち続けていた。

CD売上枚数の推移

一般社団法人 日本レコード協会|各種統計を元に作成)

というわけで、自分の感覚というのは信じてよいときと悪いときがあって、数字があるときはちゃんと確認すると、自分の感覚も修正されて、できるだけ真実に近いところにたどり着ける、という話。

 

何を作るかも重要だけど、どうお金に変えるかも同じぐらい重要

先ほどみたとおり、CDを売るというビジネスモデルには限界がきてるんじゃないかと思われる。

須藤元気がやっているWORLD ORDERのインタビューを少し前に読んだことがあったけど、どれだけすごいダンサーでもお金を稼ぐことは難しい状況があり、須藤元気がお金に変えるパフォーマンスに仕立て上げることで食べられるようになったと言っていた。

野口量 そうです。自分で言うのもなんですけど、僕はダンスを10数年やってきて、ダンス界では結構名前が売れたり海外の人と仕事したりしてたんです。でも、ダンスってすごく厳しい世界で、収入も少ないし賞味期限も短い。それで、WORLD ORDERに誘われたときに「やるんだったらものすごく気合を入れて取り組んで、絶対に成功してやろう」と覚悟したんです。

ナタリー – [Power Push] WORLD ORDER「2012」インタビュー (1/2)

つまり、一流の腕を磨いても、それをお金に変える行為というのはとても難しくて、それを作り上げられる人がいてこそ、良いコンテンツは市場に届けられ、継続されるということだ。最近特に強く思うのは、どれだけ良いコンテンツや技術であっても、市場でお金に変えられなければ、継続していくことは難しい、ということ。須藤元気のインタビューはまさにそういう点を指している。

東京事変が商業的に実際どう判断されていたかは知らないけれど、ツアーも行っていたし、それをDVDで販売していたし、iTunesのようなデジタルプラットフォームにも広げていたし、積極的にお金に変えるアプローチを取っていたように思う。握手券とかには敵わないだろうけどね。

 

当然のことながら、ずっと継続できているアーティストには、こういう経営面での思考も必要だろうし、考えて取り組んでいるんだろうな、と思った次第です。