ミッション・クリティカルシステムがクラウドに乗る時代

驚いた。ミッション・クリティカルなシステムがクラウド(AWS)に搭載されたというニュースがあった。

クラウドサービスが脚光を浴びる中、ミッション・クリティカルなシステムについては難しいだろうという意見は結構あった。僕もそう思っていた。

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「オンプレミス・システムの終わり」の始まり~AWSでのミッションクリティカルシステムの稼働 – 急がば回れ、選ぶなら近道

こういう「止まったら業務に大きな影響が出る」利用頻度が高いシステムは、自前で保持することが主流だ。それは今もそうだと思う。クラウドは、技術的には進歩しているしコストも安い反面、自由度は制限されるので使いづらかったり、万一止まった場合のバックアップの仕組みをどうやって構築するのか、という検討の問題もあったりで、重要なシステムに対しては躊躇されている。

ただ、今回のケースをみるといろいろ重要な示唆が含まれていると思う。

 

優秀なエンジニアによるレバレッジを効かせた収益構造

これは環境がクラウドだからできた、というのは確かにあります。クラウドは腕のよいエンジニアをとんでもない勢いでレバレッジさせるという好例だと思いました。エンタープライズ(社会インフラ系)経験の豊富なウィザード級のインフラ・エンジニアを2年もAWSに専属で突っ込んでおけば、十分化け物にはなります。そんな感じかと。・・・これが普通になるとインフラの指示待ち人材は完全に仕事がなくなりますね・・・

「オンプレミス・システムの終わり」の始まり~AWSでのミッションクリティカルシステムの稼働 – 急がば回れ、選ぶなら近道

エンジニアの生産性は結構差が生じているのは昔から言われていることだ。やはり人がやることなので。それを吸収するためにマニュアル化したり開発標準ツールを使ったりしてるんだけど、どういう部分だけじゃなくてこういうレバレッジの考えを持つべきだと思うんだよね。

 

ビジネスモデルの差が技術力に表れる

受託開発が人月単価で計算されて、「コスト」としてみなされるのに対して、AWSのようにエンジニアがインフラ基盤を構築して高い技術力を提供することは、収益を増やすことに直結する。「SIer」というビジネスモデルは米国では少ないとか、内製化に向かっているとか、受託開発は人をコストとして定めて金額要求するので生産性向上につながらない、とかいろいろ言われてきた。

こういう業界構造として存在する部分が、技術力の差として表れているんじゃないかという気がしました。つまり、技術力はそういう「結果」であり、どういうビジネスモデルで市場で勝負しているかが先にあるんじゃなかと。AWSはインフラを「サービス化」して、パイを広げながら自社コストを抑制するモデルを創りだしたし。

 

ミッション・クリティカルなシステムがバンバン今後も移行されていく、とは思えないけど、事例は増えていくんじゃなかろうか。クラウドサービスで大規模障害でも発生しない限りは。